神の力を受け継ぎし者 作者/粟生空

第3章 目覚め 眼を開け白の道を決める



もう何時間と時間が過ぎ去っただろうか・・・

きっと今頃、夜だろうさ・・・そういえば・・・

―――あの夢・・・見たような・・・変な感じ―――

―――何だか・・・眩しい・・・眼が痛い程に―――

ムックリと身体を起こし、眼を薄っすらと開けた


その視界の中に入っている光景を見て

俺は口をあんぐりと開け、唖然とした

真白なのだ――何も無い、ただ白が広がっているだけ

『何だ・・・・何なんだよ・・・ここ』

白色にしては、やけに『白』すぎる

眼が痛い・・・開いていられない位に白い
『―――碧ヰ、眼が醒めたんだね―――』

『バッ』 勢いよく後ろを振り向いた

後ろを振り向くとそこには、少女が立っていた

『―――碧ヰごめんね 驚いたでしょう?―――』

いや・・・少女と呼ぶには綺麗すぎる・・・

身長は俺より、大分小さい

キラキラ光る美しい銀の降ろした長い髪に

髪によく映える白い綺麗な肌をしていた

頬は薄っすらと、ほんのりとしたピンク色

眼は光り輝き穢れの無い、真っ直ぐな黒色

透き通るような、純粋さを表すような声

美しい・・・本当にそう思った

(はっΣ 何見惚れてンだよ俺!大丈夫かよ!)

『―――碧ヰ?どうしたの?―――』

少女は(一応そう呼んでおこう。)微笑んだ

『・・・あんさーここ何処なんだよ』

まず場所を問いでおこう(変なとこじゃヤダしな)

『――此処は【時の狭間 白の分岐点】だよ――』

『ふーん・・・ホンっトに白だけだな』

【時の狭間 白の分岐点】・・・って、分かんねーし

『ンで?アンタは誰だよ?』

何者かっつーのを名乗るがこの世の常識。

『――私は この場の番人【捌く銀の番人】――』

っへーえ、こんな娘(こ)が番人ねぇ・・・ほーお

頑張ってンのね(え!?)

『―――さぁ碧ヰ 道・・・運命を選択して―――』

え?洗濯?ヤダよ俺ー洗濯したことねーモン(違う)

『――此処に来たからには 決めなくてはならない

 後戻りは出来ない 選択肢は貴女にある―――』

―――さあ 運命を決めるときだ 何を選ぶか―――