■ strawberry ■ 作者/碧琶 ◆xfa1dsRBJk

◆strawberry13...大事に
「たっだいまぁーー!!!!」
と、玄関で言うとリビングからお姉ちゃんが顔を出した。
――いかにも、私を待っていましたと言う顔で。
「おかえり!
ね、ね!!明日のデートの服ど何が良いかな??
髪の毛、巻いた方が良いーーっ?? 」
・・・・・・お姉ちゃん得意の質問攻め。
別にお姉ちゃんは何でもに合うと思うけどなぁ・・・・・・。
「この間買ったって言ってた、白くてちょっとレースのついた奴がいいんじゃない?
髪の毛は、巻いた方が可愛いと思う。」
適当に答えると、お姉ちゃんは「うんうんっ」と強く首を縦に振って、大急ぎで自分の部屋へ向かった。
――お母さんに、「五月蝿いっ! 」と注意されながら。
そんな光景を見て、私はリビングへ入った。
自分でも自然にくすくすと、笑ってしまう。
そう言えば最近笑うの少ないかも――・・・・・・
何か、楽しくないって言うか、逆に言えばつまらない。
彩りがなくなっちゃったみたいだね――
――・・・・・・ようっし!!!!
今度のキャンプで、リフレッシュしてやる!!
「2年生で1番大きな行事だもんっ・・・・・・
楽しんじゃうんだから!! 」
と、1人決意を固めている中、台所からこっちを不思議そうに見ているお母さんと目が合い、なんかとても恥ずかしいような気まずいような微妙な雰囲気になった。
――キャンプまで、残り2週間。

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