イナイレ*最強姉弟参上?!*
作者/ 伊莉寿

第64話 驚き&納得の結末…
テ「私、イナズマジャパン側に助っ人で入りますっ!」
円「ああ!マークも入るか?」
マ「よろしく。」
こうしてティアラ達が飛び入り参加。
夏未も、2人が入るなら流れが変わると思い、何も言わなかった。
あんな事になると想像した者は、マークだけかもしれない。
マ「ティアラ、またネット破れてるぞ。」
テ「加減が難しいんだもん…」
全「……。」
スコアは18-2。
後半17分。ティアラはノーマルシュートでネットを5回位破っている。
加減を掴んで破らなくなったかと思えば再び2枚連続位で破く。ヘンクタッカーがあんぐりだ。
愛「もう終わりかなぁ…?」
黒を基調にしたティーカップ型ワンピース。頭の上でヘッドドレスのリボンが、風になびく。
鬼瓦「終わりだ。」
愛「せっかちだなぁ、まだ試合終わってないよ~。」
背後に立っている鬼瓦に声をかける蜜柑。高い所から、試合を見ている。
愛「コトアールエリア襲うって規模小さいと思わない?日本の中学校破壊してたエイリアの方がスケール大きいよね!」
鬼瓦「お前、何故ガルシルドに付いている?」
不貞腐れた顔で蜜柑が呟く。
愛「さぁ…。」
何でだろう?
愛「ガルシルドに付いて最初の仕事は、大翔さんの手下になる事。次はイナズマジャパンに居る瑠璃花ちゃん達の力を測定して報告する事。これはネオジャパン戦での仕事でした。その後、大翔さんから手紙を渡されて、それを久遠監督に届けて…」
鬼瓦「サッカー協会は。」
蜜柑がピタリ、と止まった。ゆっくり振り向く。
愛「手回しておこうかな~って思って。ガルシルドが大変な事しようとしてたから万が一、止められなかった時の為に…。」
ホイッスルが鳴った。スコアは25-2。
鬼瓦「さて、逮捕しに行くか。」
愛「…。」
無言で立ち上がった蜜柑。静かに微笑してから、鬼瓦についていった。
テ「ガルシルド…本当はシュート顔面にぶつけたいけど…」
全「やめとけ。」※皆口調は違うけど同じ事を言った
逮捕されたガルシルド。今度こそ終わり。
愛「皆…。」
全「!」
鬼瓦刑事の後ろから現れた蜜柑は、イナズマジャパンやロココ達の前に立った。
愛「ごめんなさいっ!!!!……ガルシルドの事…止められなくてすいませんでしたっ!!!!」
深く深くお辞儀をした。
少し驚きながらも彼女から目を離せない全員は、ただそこに居た。
ごめんなさいを何度も繰り返す彼女の肩に手を置き、頭をあげるよう催促する鬼瓦は、その時彼女が泣いている事に気付いた。
警官がそのまま蜜柑をパトカーに乗せた。
テ「…何で…泣いてるんだろ?」
円「分からないけど…」
秋「じゃあ、病院に行きましょうか。」
空気を変えようと秋が明るい声で言う。
その場に居た全員の賛成を受けて、一行は病院へ!
面会が許可された。
部屋の中、一枚の板を間に挟んだだけの空間。
ガチャ、と扉が開き入って来た顔色の悪い男に、少女は視線を向けた。なんて久しぶりな顔…。
少女―蜜柑は自分の伯父をじっと見た。
愛「お兄ちゃん、久し…」
研「聞いたぞ蜜柑、あのガルシルドの下で働いていたのか!素晴らしい!!」
背筋を、凍る様な冷たさが走る。
ぞっとした。
彼女の瞳には、研崎がとても恐ろしく映った。前の、吉良に出会う前の優しい研崎の面影は何処にも無い。
早かったのかな、と心の中で呟く。
まだ、時間が必要なのかな。
愛(待ってないとね…)
研「流石は私の…」
愛「面会、終わりにしていいですか。」
警「あ、は、はい…」
研崎が驚いて蜜柑を見た。彼女は上を向き、研崎に向けて言葉を紡ぐ。
愛「ちゃんと更生して、戻って来てね。」
これ、本音だから……。
瑠「え~と。」
魁「正常だな!」
病室で、瑠璃花の体温を見ての感想。
音「何処が!38.3度で上がってるじゃないですかっ!!!」
魁「だって普通は上がるもんだろ?」
音無の言葉も尤も(もっとも)だが、魁渡の言葉も間違ってはいない。そんな2人を見て、瑠璃花は苦笑した。
音「寝ててね、瑠璃花ちゃん。」
魁「試合はどうなったんだ?」
音「25-2で勝ったって!」
2人、フリーズ。
の、直後。
瑠・魁「えー???!」
看護婦さんに怒られたのは、言うまでもない。

小説大会受賞作品
スポンサード リンク