イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第72話 ラストゲーム・3~瑠璃花参戦!~



~鈴音side

風「うそ!メテオが…失点??!」

泰「大丈夫か、アイツ。」

そう簡単にやられる訳無いだろ、俺は泰斗の頭を小突いた。

メテオの失点は観客席にざわめきを起こした。と、実況がイナズマジャパンの選手交代を知らせる。

実況「イナズマジャパン、FW基山ヒロトを下げて流星瑠璃花を投入してきました!」

迷「……お姉ちゃん。」

歌「メテオの姉ね。ラティア姉は可愛いって言ってたけど。」

俺は優しそうな人だと思った…サッカーでは強いって印象は無いんだけど。

奏「FWを下げたって事はFWになるんじゃないか?」

里「追加点を期待!だねっ!!」

そう簡単に行くか…な。



~ノーマル

瑠「メテ…」

メ「瑠璃姉ごめん!!!マジでごめん!!!」

瑠璃花が声をかけに行くと、突然メテオが頭を下げた。

瑠「大丈夫、あの技があるでしょ?」

メ「!」

ハッとした顔になるが、不安な表情で姉を見上げた。

あの技は、まだ1度も練習していない。ぶっつけ本番が成功するか不安になるのも仕方が無い。

メ「……瑠璃姉チャンス作ってくれよ。」

瑠「了解ですっ!」

敬礼してポジションに行く姉を、期待を込めた目で見ていた。ホイッスルが再び鳴り響いた。


1-2。

瑠璃花がFWのポジションで、いきなりフュイからボールを奪った。が、ロココを含む選手達に囲まれる。

瑠「…っく、???!」

ピリッ、と空気が震えた。ロココがブロックに来たのをかわすが、ドラゴにボールを奪われてしまった。

ロ「行くぞ!」

ロココがもの凄いスピードで攻め上がる。DFは全員ぬかれ、シュート。

ロ「真Ⅹブラスト!!」

フュ「ウイングシュートV2!」

物凄い力を纏ったシュートがメテオに向かって飛んでいく。

実況「なんとっ!イナズマジャパン、連続失点か?!!」

メ「んな訳あるかー!!!!」

鈴「いっけぇメテオ!!」

里「絶対止めろー!!!」

観客席が盛り上がる。メテオは左手を思いっきりフィールドの上にぶつけた。亀裂が入り、辺りが夜の様に暗くなる。

メ「メテオ・ザ・ハンド…」

瑠「!!」

夜の様に暗くなった中で、メテオの左手が異様に輝く。

瑠「非科学的な物だけど、メテオは宇宙空間で漂う力の粒子を自分の力に出来る…」

フュ「ええ??!」

左手をボールに押し付け、右手を重ねる。ボールはメテオの両手にすっかり収まっていた。

ロ「な…!!!」

ロココは直ぐに下がり、ディフェンスラインを固めろと指示を出す。メテオは不動にパスを出した。

不「吹雪!」

吹「豪炎寺君!!」

ボールが豪炎寺から瑠璃花に渡った。ゴールまでは数名DFがいる。

瑠「メテオっ!!」

メテオがその声を合図に、上がって来る。ボールを奪おうと来たDFをかわし、既にすぐ後ろに来ていたメテオにパスを出す。

秋「えっ??!メテオ君もシュートに…?」

テ「へ~っ、どんな技だろ?!!」

豪炎寺がゴール前に待機。

メ「行くぞッ、メテオファイナル!!!」

豪「~っ!!!真・爆熱スクリュー!!!」

豪炎寺が苦しそうに後ろにボールを蹴り返す。精一杯で何とか蹴り返したシュートは瑠璃花の元へ。

ラ「よく蹴り返したわね。」

テ「瑠璃花、どうするんだろ!」

瑠璃花がボールの位置までジャンプした。

瑠?「ふうっ…」

全「!!?」

瑠璃花から衝撃波が発せられる。砂煙がおこり、選手達が目を隠す。

鬼道が目を凝らすと、天女の様な格好をした瑠璃花がボールを蹴った所だった。

軽々と。

鬼「???!」

ズパッ、とボールが砂煙をつんざく。

――次の瞬間、ゴールネットが揺れていた。