イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第18話



魁「えええ~~?!」

またもやグラウンドに響く声。魁渡のがっくりしたのと驚きの声である。

後半開始直前のこと。

瞳「あなた達には、もうしばらく見ていてもらいます。」

魁「そんな…。」

キャプテンの事は、もう解決している。キャプテンが突っ走っているとチームが困る。

少し恥ずかしかったが…

魁『俺達もいるから。』

瑠『キャプテンだけじゃないんです。』

と、伝えておいた。よって皆団結し、後半は気持ちを切り替えてできそうだ。

が、魁渡は沈んでいる。試合に出たいのに、出させてもらえないと嘆いている。

角「ジェネシスリードの状態で、後半がスタートです!!雷門、逆転なるかっ!!」

角馬による熱血実況で、後半はスタートした。

瞳「…このチームを、信じなさい。」

魁「へ?」

突然、瞳子監督がグラウンドを見たまま言う。

瞳「あなた達は、接戦になった時に入れるわ。そう…2対2になったら…」

2対2。今は1対2。あと、1点。すぐに入れられるものでは無い。

瑠璃花が、あっ、と声を漏らす。動きが格段に良くなっている。

そして、魁渡がグラウンドに視線を移すと。

角「なんとっ!!雷門、ジェネシスから2点を奪いました!!!」

マネ「やったあっ!!」

瞳子監督の顔に、笑顔がともる。

ウ「ジェネシスが…2点も失うなど…!!」

吉「リミッターを外しなさい。」

そして、雷門ボールで試合再開。リミッターを外すということ。

人間がかけている限界を突破すること。

瑠「そんな事したら…!」

魁「やばいだろ…。」

ウルビダがボールを奪い、そのままシュートした。

立「!!!!ぐわぁっ!」

そのボールは立向井の顔面に直撃。息を飲む雷門側。

綱「立向井!」

DFの綱海達が慌てて駆け寄る。ボールは木暮が外に出した。

ベンチに戻り、試合に出るのは不可能、という判断に。

瞳「…瑠璃花さん、魁渡さん。」

監督が2人を見て言う。

瞳「出番よ。」

瑠・魁「はいっ!!」


角馬「立向井の怪我により、GK瑠璃花、綱海が下がりFW魁渡という新しいメンバーを投入してきた雷門!!」

吉「…そんなメンバー聞いてませんが。」

研「しかし、あの髪色…見た事が…。」

ああ、と吉良が呟く。

吉「流星の、子供ですか…。」

円「瑠璃花っ!魁渡!よろしくなっ☆」

魁「ああ!」

瑠「任せて下さい!」

慣れない様子で、キーパーグローブをはめた瑠璃花に不安そうな表情になったメンバーだが、

円堂の一言で宜しく頼める想いになった。

角「ジェネシスボールで試合再開です!」

瑠(ここで、負けられない!)

魁(ぜってー点取ってやる!)

研(流星の子供…要チェックだ。)

フォ2(ふっ…君たちの力、見せてもらおう…)


―様々な想いが、試合を動かす―

第18話、終了。