イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第25話



~瑠璃花目線~

響「よし、これでいくぞ。」

FW 豪炎寺 吹雪

MF 一之瀬 鬼道 円堂 土門

DF 壁山 塔子 木暮 綱海

GK 立向井

ベンチに控えている魁渡は、退屈そうに眺めている。

響「準備をしとけよ」

魁「!…はい。」

苦笑いして、返事をした。

風丸さん達ダークエンペラーズと共に、雷門イレブンはピッチに立った。

キャプテンを見た風丸さんは、笑って―そう、ニヤリと笑って―

風「さあ、サッカーやろうぜ、円堂。」

そう言った。

その言葉の響きは、どこか懐かしさを感じさせた。

良い思いでじゃなくて、もやもやした…

そうだ…

フェイ達も、似た響きで言ったんだ。彼らの共通点。それは・・・

瑠「エイリア石…か。」

エイリア石に侵された人達は、サッカーができるの?

フェイ達がやった、暴力じゃなくて、普通のサッカーを。

できると、私は祈りたいよ?


試合開始のホイッスルが鳴った。

ダークエンペラーズがボールを持ち、ドリブルをし始めた瞬間、雷門イレブン、ベンチ全員の顔が凍りついた。

雷全「!!!」

瑠・魁「…。」

速さが、ジェネシスとは別物だった。

瑠「…ジェネシスとは別格ですね…」

魁「しかも、弱点とかを知ってプレイしてる。」

秋「風丸君達は、ずっと一緒にサッカーしていたんだもの。」

そっか。元チームメイト…どうしたらいいのかな。私達、力になれるでしょうか。

そう思っている間に、1‐0になっていた。

風丸さん達は、圧倒的な力を手に入れていた。

だから、勝てるって、思わないでくださいね。

魁「絶対に負けられるか!」

瑠「フュイ達にも負けたことになっちゃうから。」


―一方。とある警察関係の施設。

〈ジリリリリ!〉

警報機が鳴り響いている。警察官たちが慌てた様子で叫び、走りまわっていた。

警「おいっ!逃がすな!!あいつらは…

             エイリア学園のサッカーチーム出身だ!!」

複数の警察官に囲まれて臆病な目をした子供達。

エイリア学園のサッカーチームに所属していた少年たちだ。

部屋の扉は壊され、よっぽど派手にやったのだろうと、誰が見ても分かる状態だった。

熱に溶かされ、固まった痕がある。

キープ「何で…!あんな事を!!」

頭を両手で抱え込み、警察官に落ち着いて、と肩を支えられている少女。

警「何が…何があったんだ!」

キープ「炎…が。」

キープが恐る恐る口を開いた。

キープ「炎が…グランを連れてった…」


とある住宅

ピリリリ、と飾りっけのない着信音。

携帯の持ち主が、黒く長い髪を揺らし、顔をしかめて電話に出た。

警「吉良瞳子さんですよね??!」

慌てた声でかけてきたのは警察官。

瞳「…何かありましたか。」

警「エイリア学園の数名の少年が…連れ去られました!」