イナイレ*最強姉弟参上?!*
作者/ 伊莉寿

第3話 追い出された部活見学
体育館に、ダムダム、という音が響いている。と、突然大きな音が響いた。
〈バンッ!!〉
生「!!?」
少女がフリースローをしていた所だ。軽気で放ったバスケットボールが籠の上の板に当たった。
そして…跳ね返って来た。
少女―瑠璃花は、それをキャッチする。
瑠「も、戻って来ちゃった…?」
女「!!!ヒビ入ってる!!!」
板の様子を見に行った女子生徒が叫ぶ。
放課後、瑠璃花は部活見学に来た。
まずは女子生徒に誘われてバスケ部の見学。
先生にフリースローを習っていた。板にひびが入ってしまい結局、備品を壊されたら困る、という事で追い出された。
瑠(…構わないけど…)
他の生徒に誘われたバレー部では走った。軽く足をねん挫してしまい、部長に帰れと言われてしまった。
その後、宮坂に誘われていた約束を思い出し陸上部に行った。
バレー部の部長にばれたら怒られそうだと思いながらも^^;
宮「瑠璃花さん!こっちです!!」
宮坂を見つけた途端ほっとした。と同時に、その後ろに居る人物を見て疑問を抱いた。
瑠「風丸さん…?」
風「瑠璃花!宮坂、だから…」
瑠璃花は納得した。宮坂が自分を陸上部に誘った理由が、風丸と勝負させるためだと。
瑠(足は…大丈夫!)
宮坂がストップウォッチを持って駆け出した。先輩がラインの所まで2人を案内して手をあげる。
風「本気…出せるか?」
瑠「無理だと思います。」
風(即答か!!)
スタートの構え。
先輩「位置に着いて!ようい…」
パアン、という音が響いた。
瑠璃花が走る。久々の全力疾走の感覚。
その中に感じる、足の違和感。確信した。絶対タイムが落ちる、と。
ピッ、という音と共に瑠璃花は安堵し、宮坂を振り返る。
宮「タイムは…同時で11秒ジャストです。」
瑠璃花がはあ、と溜め息をつく。分からない。それが、速いのか遅いのか…^^;
周りの男子が喚声を上げる。風丸も驚いていた。
瑠「か、風丸さん、サッカー部って何処でやってるんですか?」
風(女子で11秒台…?!全国レベルじゃ…)
瑠「風丸さん!」
風「あっ、ああサッカー部は河川敷で練習だって…」
しどろもどろで答える。宮坂が挨拶をすると、笑顔で「速くなったな」と言って頭をなでた。
風「瑠璃花、急ぐぞ。」
瑠「はいっ!」
颯爽とかけて行く2人は、その日から陸上部の憧れとなったらしい。
河川敷まで来ると、瑠璃花は歓迎された。
瑠「皆さん、お久しぶりです!!」
半「久しぶりだな~!」
豪「…知ってるか。北極から来た炎の雪女って噂されてたぞ。」
瑠「え?」
思考回路、混乱開始。
円「俺、炎のサウスポーって聞いたぞ。」
瑠「わっ、私はずっと日本に居ましたし炎なんて関係ないし、雪は見た事ないし手も足も右利きです!!」
全「そうなのか!?」
全否定してから笑い声が聞こえてきた。
瑠(笑わなくてもいいじゃないですか!)
瑠璃花が振り返るとランドセルが彼女に向かって飛んできた。
深緑色のランドセルをキャッチしてから笑い声の主を睨むように見ると…
?「北極クマにでも戦い挑んだみてぇ!」
円堂の顔が輝く。
円「ひっさしぶりだな!」
瑠「!か、魁渡!?」
魁「ちょっくら練習見に来たぜ!」
瑠璃花が微笑む。こうして、2人のゲストを迎えての練習が始まった。

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