イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第8話 校庭で部活!!!



放課後。熱い日差しが照りつける中、円堂達は部活を始める準備をしていた。例えば、ボールを出したりとか。

響「では、知っているとは思うが念の為紹介を…」

響木監督が突然現れた。部員の体感温度が2度下がった。

瑠「本日から正式に部員になりました、1年B組の流星瑠璃花です。」

瑠璃花はペコリとお辞儀をした。円堂の表情が明るくなった。

円「また一緒にサッカー出来るんだな!!」

瑠「はい!ご迷惑をおかけした分、皆さんの力になれるようがんばります。」

迷惑、という言葉に疑問を感じた部員は多い。

円堂も例外ではないようで、質問をしようとした所、響木監督の練習始め、の合図に遮られてしまった。


瑠璃花はポジションが決まっていない。監督の指示で、とりあえず全てのポジションの練習に入る事になった。

1日交替で、今日はFWに。

テンションの下がり具合は激しく、近くなくても見る事が出来た。

瑠「よ…よろしくお願いします…」

豪・染「^^;」


練習になってしまえば、いつも通りのプレーが出来る。それが流星の血である。

豪炎寺から受けたダイレクトパスも、受け取りやすい形にして左サイドの染岡へパス。

染岡の強くやりすぎたパスも、ダイレクトでネットが破れるか破れないか、という状態でゴールネットに突き刺す。

瑠(あ、危なかった…^^;)

円「よし、休憩にしよう!!」

円堂の声に、豪炎寺達は頷く。しかし指導熱心な鬼道率いるMFはもう少しで説明が終わるからと、休憩時間を自分達だけ遅らせると言った。

円「力入ってんな~、鬼道。」

瑠璃花は少しハイテンションだった。周りで聞く言葉が、1日中日本語で、授業も日本語、という環境が慣れないからだった。

今まで、フェニックス島で受けていた授業はすべて外国語だった。

瑠(…これが母国語なんだよね…あの時の言葉が懐かしいな…)

鬼「瑠璃花!そこにあるサッカーボール1個取ってくれ!」

瑠「!イング?…!あ、ボ、ボール送りますッ!」

全「?」

瑠璃花が慌ててボールをつかんで送る。全く英語とは違う発音に驚きながらも、しばらくすれば休憩の時の和やかなムードに戻った。

鬼(あれは…確か…)

昔鬼道家で受けた家庭教師に、聞いたことがある言葉。外国語の時間に、先生から教わった。

秋「鬼道君、休憩取らないんですか?」

鬼「あ…ああ。じゃあ休憩な…」


瑠「…発音…忘れかけてる…」

少し悲しい気分で、残りの部活を終えた。(魁:また飛ばすのかよ!)

ちなみに、メテオが途中参加して周りは賑やかだった。


魁「すっげー本格的だな!父さんに教わってるみたいだったぜ!!」

鬼「お前等の父親って誰なんだ?」

部活が終わり、荷物を置いている所に取りに行った時の事。

周りには2年が残っていた。

魁「えーっと…流星大翔!」

鬼・豪「!!?」

半「…どこかで聞いたことある様な…」

半田や染岡が思い出そうと考え込む中、鬼道が呟くように言う。

鬼「ワールドカップで優勝したチームの監督であり、学生時代には自身のチームを大会の優勝へ導いた、有名なFWだ。」

2年の顔が凍りつく。…その後、円堂や半田の驚きの声が響いたのは、言うまでもない。

鬼「ちなみにプロ時代はGKとしての才能も開花し、チームは失点なしでシーズンを終えることもあったらしい。」

円「えー??!」

瑠(キャプテン、声大きいなぁ…だから応援がプレイヤーに届くんですね!!すごいです!!)

プラス思考になれた、瑠璃花だった。