イナイレ*最強姉弟参上?!*
作者/ 伊莉寿

第21話 緊張と誤魔化し&新たなチーム
~瑠璃花side
情報はそこそこ集まった。
食堂に戻った私達は、集まった情報をイナズマジャパンの皆さんに伝える事にしました。
瑠「1・久道監督は10年前桜崎中学サッカー部の監督をしていた。チームは強くFF予選を大量得点差で勝ち進んだ。
2・しかし決勝前に監督が事件を起こし決勝を棄権。」
音「それに、変なうわさも出てきたんです。呪われた監督と呼ばれているって…」
春奈ちゃん、そんな事、何時の間に…
でも、監督が事件って…調べていて不思議に思った…大量得点で勝ち進んだFF。
事件を起こす=今までの努力を無駄にする
監督はそんなことしそうにない。その時のサッカー部の人達だって辛かっただろうけど、その結果が決勝だと分かっていたはず。
…待って、10年前って…
確か、あれが40年前…
瑠「もしかして…でも…」
推測にすぎない。忘れよう。きっと、何時か分かるはず…
夕方になり、日の光が熱い位暖かなオレンジ色に染まる。
イナズマジャパンの皆さんは(自分もそうですが)部屋に戻ったり外出したりしていました。
私は、とりあえず魁渡が傷をつけたドアの様子を見に行く事に。監督に何か言われるかもしれませんし。
瑠「これ位ならどうにか…」
と、突然影が出来る。私の後ろに誰かが覆いかぶさるように…?
鬼「その傷はなんだ?」
瑠「!鬼道さんっ!!えと、これは…」
あたふたしていると、それより、と鬼道さんが口を開く。そんな聞かなくていい内容なら聞かないで下さい焦ります…
鬼「染岡の所には行ったか?」
染岡、の単語を聞き緊張が走る。
首を横に振る。
瑠「…!」
鬼「なら、行くぞ。」
私の右手首を握り、鬼道さんは歩きだした。それよりドアをどう誤魔化そうか、という不安が私の中にあった。
…きっと、染岡さんに会う緊張を誤魔化すために…
―東京 若者の通り
?「う~ん、どうしよっかなぁ…」
3か月ぶりに訪れたピンク色の可愛らしい店の中で、少女は黒と白のドレスを見ていた。
そう、ゴスロリ。
少女自身もピンク色と黒のワンピースに身を包み、髪を緩くカールさせている。頭にはワンピースに似合う大きなリボンがのっていた。
買うかどうか悩んでいるらしい。すると店員が少女を見て嬉しそうに声をかけた。
「蜜柑ちゃん!!!」
その声を聞いた少女―愛姫蜜柑は、店員に優しく微笑んだ。それから久しぶり、と返す。
3か月ぶり―ファイナル・ザ・カオスを結成して敗れて警察にお世話になって…あっという間の3か月。
愛「今度、新しいチームのお披露目会があるから豪華に行きたいな~って思って♪新しくって可愛いの、ある?」
店員が喜んで頷く。蜜柑はこの店の常連でセンスが良い。可愛く服を着こなすから大事すぎるほど大事なお客様。
愛「わぁ、可愛いッ!これ、いただ…」
ハイテンションな彼女が一気に沈む。ケータイの着信だ。
愛「ちょっと待っててッ☆」
店の外に出て電話にでる。
愛「もっしもし☆」
?「メンバー集めに行く。早く帰ってこい。」
愛「…私のチームのキャプテンって、私がドレス見てるときに何時も電話してくる…遺伝してるの?」
泣きそうな声で言う蜜柑に、相手はバッサリ。
?「あいつ等と血のつながりは無い。」
愛「知ってるもん…」
それ以上何もいわないキャプテンに蜜柑はため息をついた。
愛「…分かった帰る。」
若干すねながらそう言い電話を切る。
店の中に戻り新作のドレスを購入した。もっと見て回りたかったが、今回は前と少しだけ事情が違う。
右手に提げた大きな袋を覗き込み微笑んだ。
まあ、いっか!
アスファルトの道路まで来ると、蜜柑は手をあげタクシーを止める。
お姉ちゃんは、誰をスカウトしに行くのかな?

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