イナイレ*最強姉弟参上?!*
作者/ 伊莉寿

第23話 監督の練習計画!
~瑠璃花side
第1回戦の相手はオーストラリア代表に決まった。
そして、監督から出た指示。
合宿所の外に出ることを禁ずる。
この指示には皆さん反発しています。練習したい、サッカーしたいという声が聞こえてきます。(主にキャプテン付近)
でも、練習なら皆で合宿所の中を走ればいいじゃないですか?
サッカーしたいなら、室内で出来る練習を考えればいいじゃないですか?ボールをキープする練習とか…。
機会が無かったから言いませんでしたが…
ある食事の席で、メガネ先輩がオーストラリア代表の情報を手に入れて来ました。
試合の映像は無く、急に海で遊ぶ選手達の映像が…
瑠「……!!!!!」※笑っていて言葉になりません。
魁「お前…」
冬「魁渡君、考える事は同じですね。」
せーの、と冬花さんと魁渡が息を合わせる。
冬・魁「役立たず…」
メ「…!!」効果音「ぐぁあああぁん…」
その後、マネージャーの秋さんと音無さんが集めた情報を報告。守備が固いらしく、優勝候補らしいです…
それを聞いたキャプテンが当然のように練習に行こうとして、当然の様に捕まりました!
…サッカーボールばかり見るのに飽きた頃。
部屋の移動は許可されているのを思い出した。…鬼道さんの様子を見に行こうと、私は食事以外で初めて部屋を出た。
瑠「鬼道さん、良いですか?」
ノックする。中から声がして、私はドアを開けた。
鬼「どうした?」
瑠「いえ、ボールばかり見るのに飽きちゃったんで^^;」
すると、鬼道さんは小さく相槌を打った後、私に質問を投げかけました。
飛鷹さんが、何故代表に選ばれたのか。
瑠「選考試合で活躍したからじゃないですか?きっと、良いDFに成長すると私は思っています!」
そう答えた。鬼道さんは顔をしかめている。
鬼「何故成長すると思える?染岡やシャドウの方が実力は何倍も上だった…」
瑠(?)
握りしめた手がわなわなと震えていた…怒ってる…監督さんに外出許可を出して貰えないばかりにストレスが溜まり始めているんだ…。
瑠「この…」
鬼「すまないが、今は話せそうにない。」
瑠「!」
うっ……。そう…だよね。
瑠「…失礼、しました。」
小さくそう言って部屋を出た。
とぼとぼ廊下を歩いていた。
連携の練習が大切だと考える鬼道さん。
ボールを使って練習したいと思うキャプテン。
でも、部屋に居ろという監督さん。
考えを理解するのが一番難しいのは監督さんのですが…
桜崎中の事件もあってか、監督さんは完全に嫌われ役。それでも響木監督が認めた、監督さんなんです。
だから、私は彼を信じたいと思う…
瑠「!魁渡…。」
部屋に通じる廊下で、魁渡が右手をあげて私に合図していた。
耳を澄ませば、トンットンッとサッカーボールの音。そしてシュートを打った。
魁「部屋の中でキャプテンと豪炎寺と鬼道がやってんだぜ。皆いるし。」
私は微笑んで部屋に戻る。
実は、キャプテンの前の部屋の右隣の隣だったりする。
部屋で黒と白のボロボロになったサッカーボールを抱える。これが、私のサッカーボール。
去年の誕生日プレゼント。まだ1年経ってないのに、何度も蹴られてボロボロ。
すると、近くで男子数名と女子何人かの声が聞こえて、また微笑んでいた。
良かった、と思う。やるべき事、見つかったんだ。
瑠「私もやらなきゃ…」
目隠しをしてボールを蹴る。正面の壁にぶつかる音がして、反応してから後ろに蹴る。また戻って来たのを確認して右へ、次は左へ…
これが、私の1人パス練。
~魁渡side
魁「ま~た難しいのやってる…」
俺が覗き込んで言うと、隣にいる飛鷹はじっと練習風景を見ていた。
瑠璃姉の練習は他の奴に出来んのかって言う位難しい。実は、あの蹴ったボールは8方面の、それぞれ特定の場所1か所にしか当たって無い。
ボールが蹴れない飛鷹には、色々見せて刺激するのが1番かなー、とか思って連れまわしている。
こいつの脚力は半端無い。その足から起こす風でシュートの威力を弱める事が出来る。瑠璃姉だって気付いてるだろうな。
魁「次は風丸の所行くか。」
飛「…先輩なのに、何故呼び捨てなんだ?」
魁「お前に敬語は似合わないって誰かに言われた。」
誰だったっけ?
試合開始早々、イナズマジャパンは1点を失った。
ボックスロック・ディフェンスが初めてだとしても…
魁「恐ろしいほど連携が取れてねぇ…」
瑠「DFがシュートブロックにまわれてない…」
それをキツイ視線で見る監督…さて、貴方の作戦、上手くいくかな?

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