イナイレ*最強姉弟参上?!*

作者/ 伊莉寿



第30話 VSネオジャパン!-後半



~瑠璃花side

後半早々、リュウジ君のライトニングアクセルが炸裂!強力です…!ナイスですリュウジ君!!

喜んだのもつかの間、相手が「真・無限の壁」を繰り出しゴールを割らせない。

攻め上がりすぎたことで体力を消耗、動きが鈍くなり結果、DFが薄くなってしまうという最悪の事態に。

しかもしかも、おさ君が何と「ゴッドノウズ改」とFF時代の最強技をレベルアップして繰り出す…って何か羽が似合わない…

……失礼だよ私!!!!!失礼すぎる酷いよ!!!!!

魁「…瑠璃姉?」

秋「正義の鉄拳が進化したわ!」

…これでまた良い場面を見逃しちゃう私って…

瑠「……(;_;」

魁「??!!!!」

うう・・・

魁(瑠璃姉の心が分からない^^;)


気を取り直して!

リュウジ君と木暮君を下げ、飛鷹さんと立向井君を入れてキャプテンをリベロに。

しかしキャプテンをリベロにするという事は防御が甘くなるという問題点がありました。

相手はそこを突いて「トライアングルZ改」というまたFF時代の技を繰り出すものの、飛鷹さんの謎の蹴りによって防がれます。

そして再び攻撃のチャンス!キャプテンがゴールを開けるという心配が無くなった今!さて一体何を…

秋「またあの時みたいに…」

音「ええ!きっとアレですよ!!」

魁・瑠・冬「アレ…?」

どうやらFF時代の技の様ですが…分からなかった私達の耳に、3人の声が届きます。

鬼・豪・円「イナズマブレイクV2!!」

瑠「!!!」



暗雲を引き裂く、光るイナズマ―


        ――――お前は、此処で……


―何時だろう。

雨が降りそうな暗雲の下、私は誰かにそう言われた。

その人が消えると、突然大粒で降り出した雨と轟く稲妻に恐怖を覚えた…

何時だろう。

思い出せない程遠く深く、それは記憶の深淵で眠っていた記憶。

考えたくない、でも、記憶は呼びもどされた。



※この先オリジナル

2-1。

おさ君は諦めず攻め、ゴッドノウズをもう一度進化させ、試合は延長戦へ。

魁「…面倒な奴。」

瑠「心の中で言おうね^^;」

頭痛がやんだ後、私はいつも通りに戻れた。

いいんだ。きっといつか分かる事だから。

延長戦。お互いシュートまで行かせない。後半になっても2-1のまま。

そして後半終了直前。

キャプテンがスライディングされ、ボールが外へ出た。

久「選手交代、吹雪にかわり流星魁渡、土方にかわり流星瑠璃花。」

…ん?

愛「!瑠璃花ちゃん…?」

アレレ?嘘?!!!!

魁「よっし!やってやろうぜ瑠璃姉!!」

瑠「……」

そうか。此処で1点取らなかったらPK…リスクが高いPKは避けたい…

確実に点を入れられるであろう魁渡を投入、そのアシストとして私…って事?

こちらからのスローイン。

ヒ「瑠璃花!」

ボールを受け取る。メテオの位置を確認し少々きつめのパス。緩くなんてやってられない!

全「!!」

円(速い…でもメテオなら!)

メ「ナイスパス瑠璃姉。さて!無限の壁は?」

メテオがボールを置いて源田さんに挑発するように言う。失礼だよ!!鬼道さんのチームメイトですよ??!

源「ほう…よほど自信があるようだな。ならば望み通り!」

メ「技注文しといてシュート無はしないぜ?いくぞ!」

ま、真正面から無限の壁を破る気?!

メ「土産に俺の力を見せてやる!!!」

全「!!!」

鬼「ノーマルシュートだと?!」

愛「すごいことするね、瑠璃花ちゃんの弟。」

皆さん想像できますよね?

この結果。



試合終了のホイッスルが鳴り響く。

3-2で、私達の勝ち。

メテオの無茶振りの勝利…って事です!



~第30話…の、のち ヤミノアシオト


『お前とやれて、良かったぜ!』

砂木沼の頭の中で、さっきから同じ言葉が何度も繰り返されていた。円堂に最後に言われた言葉だ。

今まで練習してきたグラウンドは人気(ひとけ)が無い。あんな試合の後だから当然と言えば当然の事。

深呼吸した。早く中に入ろう、と思い足を動かす。今日は瞳子が料理を振舞うらしい。

と、話し声が聞こえた。

?「はい…………です…。」

砂「?電話か…?」

目を凝らして木陰を見る。白いレースが見えた。

砂「!!?」

砂(…蜜柑?!)

見るからに怪しい動き。携帯で誰かに何かを伝えている。しかも真面目な声で敬語。

瞳「蜜柑ちゃーん!手伝ってくれるー?」

愛「あ、うん!すぐ行きます!!」

去っていく彼女を見る。気付いていない。

砂「…あいつは…何を…?」


―日本代表宿舎

~瑠璃花side

監督さんの采配、意外尽くしだったなぁ。

メテオと私は出さないでデータを取らせないって言ってたけど…パスとシュート一本ずつだから気にしなくても良いか!

そろそろ寝ようかな、夜の9時半だし…空模様はあまり良くないから窓も閉めておこうっと。

「コンコン」

あれ、魁渡じゃ(以下略)

瑠「はい。」

ドアを開けると、もの凄く意外な人物がいた。

瑠「久遠…監督?」

久「夜遅くにすまないな。手紙を預かっていた、今渡しておく。」

渡されたのは黒い封筒。開けられた後は無く封筒には何も書かれていない。

久「誰から、というのは本人の意思で言わない事にしておく。私の所に届けてきた者も誰が書いたのか知らないそうだ。それだけだ。」

瑠「…はい、ありがとうございました。」

バタン、とドアを閉める。

何故だろう。体の震えが止まらない。開けるな、と全身の細胞が警報を出しているように。

瑠「ーッ!」

開けられない…私には、中を見る勇気が無かった。

何かも知らないのに、ただ開けるという行為が出来なかった。

なかなか眠れなそう、と、呟いてみる。


…私の心模様と空は、同じだった。