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時空監理局外伝 「牙組」 (完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 173ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 仮面ライダー 時空監理局外伝シリーズ 
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*71*

時空監理局を歩きながら大明神は答える

かなちゃん
「たくっちスノーさんが代理局長になる数週間前の事です」

かなちゃん
「たくっちスノーさんは、シャドー・メイドウィン・黒影殺害の現行犯で逮捕され、この檻に入れられました」

翔太郎
「...抵抗した素振りや、暴れた跡は無いみたいだな」

かなちゃん
「ええ、何も言わず横になってばかりでした」

松山
「んなるほどねぇ...で、プロジェクトっていうのはなんなんだよ?」


かなちゃん
「メイドウィンさん、前提としてお聞きしますが...」



かなちゃん
「貴方は『黒影剣(くろかげつるぎ)』という人間に覚えがあるはずです」

メイドウィン
「!」

ネメシア
「黒影...剣?」

松山
「黒影っていうと、メイドウィンのヨメだな」

ルリ
「既婚者だったんですか?」

メイドウィン
「ああ、俺は黒影家の婿入りなんだ」

メイドウィン
「...でも、どうして君が剣を?」

かなちゃん
「未来の貴方はよく話していましたよ...」


メイドウィン
「そうか、剣は妻の先祖様なんだ」



メイドウィン
「良いやつだったよ、面白くて、強くて、優しくて、カッコよくてさぁ...」

メイドウィン
「けど、あいつでも寿命には勝てないもので『子孫と生まれ育った世界を頼む』なんて言って俺を置いて死んじまった」

メイドウィン
「だから俺はあいつの約束通り、黒影家に寄り添って何百年も何千年も守り続けてるんだ」

オルガ
「凄いですね...」

享楽
「...ホンマにええダチじゃったんやなァ」

メイドウィン
「ええ、そりゃもう...でもそれがどうかしたのか?」

かなちゃん
「...この数年で一体何が貴方をここまで変えたのでしょうか」

メイドウィン
「え、それはどういう...」

かなちゃん
「付きましたよ」

話していると...とある部屋の壁もとで泊まる

戦兎
「ただの壁?...隠し部屋でもあるのか?」

かなちゃん
「正解」

大明神は拳で壁を叩き割ると、そこに地下へと続く階段があった

メル
「随分乱暴な開け方だな」

かなちゃん
「開ける鍵は結局見つかりませんでしたからね....暗いので気を付けて」


...

地下は不思議と明るかった

床には奇妙な文字が並ぶ資料が大量に落ちており...ポコポコと水槽に空気が入るような音が辺りから響く

かなちゃん
「付きましたよ」

龍我
「...戦兎、分かるか?」

戦兎
「...ああ、これはまるで」



戦兎
「ファウストで見てきたような実験室...」

メイドウィン
「えっ、これは、一体...」

全員は驚きを隠せなかった、時空監理局にこんなものが出来ていたなんて

翔太郎は落ちている資料から読めそうな物を集め、調べている

翔太郎
「リメンバー・ツルギ・プロジェクト?」

メイドウィン
「えっ!?」

かなちゃん
「私が最後に会った...黒影さんは、黒影剣を生き返らせる計画を建てていたようです」

かなちゃん
「それがリメンバー・ツルギ・プロジェクト」

かなちゃん
「生き返らせるというよりは、新しく作るという感じでしたんでしょうが...」

メイドウィン
「え、マジ...俺、そんなことするの?」

ネメシア
「翔太郎さん、他に読めそうな資料はありますか?」

翔太郎
「ああ....ん?『キャラクター製造術』?」

メル
「読んでみろ」

翔太郎
「ああ...」

~~~~~~~
『キャラクター製造法』

1.作りたい人物に近いキャラクターの設定を用意する

※設定とは、キャラクターの思い出、力、出会いや個性等を塊にしたものを表す

2.設定を数個用意して、独自で装置等を用意し掛け合わせる

【なお、これでどのような生き物が生まれようと当人の自己責任である】

~~~~~~~

メイドウィン
「これは俺の字ではないな...」

翔太郎
「似たような筆跡の資料があった」

メイドウィン
「どれどれ...手記みたいだな」

~~~~~~~~~~~
黒影は未だに製造を続けている。

まったく、この製造法で恋人を作るなど馬鹿げている....成功例を聞いた事は一度もないと言うのに...

黒影は恋人を作ろうとして出来た失敗作を【マガイモノ】なんて呼ぶ、なんて可哀想な、彼らも望んで生まれたわけでもないというのに...

私は彼のようなキャラクター製造を行う者を【マガイモノメイカー】と呼ぶことにした

一体マガイモノ達の生産はいつになったら止まるのだろう...

マガイモノメイカーは彼以外にもたくさんある、もし止められるのであればいくらでも協力するというのに...

~~~~~~~~~~~

戦兎
「ここで一緒に製造を行っていた研究員か何かだろうか?」

龍我
「マガイモノ...どっかで聞いたことがあるような...」

メル
「たくっちスノーが確かそんなこと言ってただろ」

龍我
「あっ、それだ!」

ネメシア
「でもどうして?」

享楽
「それはこいつに書いてある通りや」

享楽は、一番最近に書かれたであろう資料を見せた


メイドウィン
「....これは未来の俺の書いた資料だ!」


~~~~~~~~~~~~
不思議なことが起こった。

一番最近に作ったマガイモノが意思を持って動き出した、設定を自力で含めた結果自我を手に入れたらしい

これは凄い、ここからつるぎちゃんを作るてががりを編み出せるかもしれない


名前を聞いたら、彼はこう答えた









『たくっちスノー』

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