コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 魔女の空飛ぶフライパン −闇と甦る魔物ー
- 日時: 2014/01/11 12:27
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: 闇を救う魔女
初めまして、環奈です。。☆
魔法モノ あんまり得意じゃないのですが…
こ、今回ばかりは頑張りますよっ!
常識のマナーも守れない人 Uターンお願いします
自分の小説 見てほしい というのがあれば言ってください ヒマがあれば行きます!
ではどうぞ♪
————————
登場人物・唄星ホシクズ小学校 七不思議一覧 目次>>2
(目次に書かれていないが 更新されている場合があります)
フラ魔女さん日記Ⅰ >>82
フラ魔女さん日記Ⅱ >>91
フラ魔女さん日記Ⅲ >>95
—————————
この世界には 「剣:聖:瑠:朱:藍:碧:志」
ソウル(剣)を持つ者は この世で一番強く 聖なる魔法を持った 正義の魔師
レビユ(聖)を持つ者は この世で古き歴史を築く一族
ルピア(瑠)を持つ者は そしてこの世で輝き瞳閉ざされし者
リンリ(朱)を持つ者は この世の火を灯し 一番の翼を持つ者
ランラ(藍)を持つ者は この世を藍し、潤し 綺麗事を並べ持つ
ルウガ(志)そして最後に この力を持つ者は強し微笑み 勝利の女神
そしてその全てが集まった時
闇を救う魔女を迎える
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- Re: 魔女のフライパン −闇を救う魔女ー 参照200超えました ( No.81 )
- 日時: 2013/12/07 13:18
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
第十六【海】
toムリンカ。。
葵く
碧く
蒼く
青く………
瑠璃の光をまといながら
さざ波がつらつらと波打つ
「海ってこんなんなんだな」
あたしたちは そばにあった 琴結海岸までやってきた。
「そうだね…」
これって 完全デートなんじゃ…?
そう。でも 海は想像以上に広く大きかったんだ。
頑張って歩いただけあった 美しく見えた そうだった
もう夕暮れ時になってしまった
今 あたしたちは こんなことをしていて いいのだろうか
「ねえ ラナ? ラナ」
冥界をさまようラナに連絡を取ってみる。
今の自分たちに 行き場がない。野宿しようにも 何もない
こうなったら魔法を使おうにも・・・・・・・
「ラナ・・・・」
回線が途切れているようだった
「俺ら どうする?」
別に 魔法を使えば良いし…なんだけど 人間界に行くと 魔師は実は魔力が弱くなってしまい 本当にすこしの魔力しか扱えない
これでは レノンに引き戻されるまでの時間内 生きられるかどうかも心配だ。
人間界の食べ物はよくわからないし 第一お金というものが無い。
「その心配には及ばない」
後ろから また聞きなれた声がして あたしたちが振り向くと
「おんまえ…!!」
セイヤが顔を真っ赤にする。そう、レンとコレットだ。
「落ち着いて話を聞いてよねぇ」
といつにないコレットとレンが あたしたちのそばに どかっと腰を下ろす
そのあと こしょこしょふたりでしゃべりあった後、ふたりは同時に呪文を唱えた
「ヒカリソウル!」
「ヤミソウル!」
ぶんっ と腕を振るとステッキが出てくる
「死の墓海に彷徨う 時の優麗 光の眩き 嘆き……光に集う その煌めき!!」
レンが唱える
「闇の零室に彷徨う 渦の怖麗 闇の踊り 嘆き……闇に集う その煌めき!!」
つぎは、コレットが唱える
『その光闇が集う その輝き!!』
その瞬間に セイヤが ぶっ飛んで、遠く遠くの海の中に落ちて行く
「セイヤっ!!」
あたしが叫ぶ
「セイヤ・・」
その瞬間 あたしから眩き光が立ち込める
「ヒカリソウル!」
言いたくもない。やりたくもない。知らない呪文 知らない言葉 なのに、口を開くとどんどん出てくる。
「志す思い 時の優麗 光の瞬間 煌めき……光に集う その雄大さ…その煌めき!!白き魔女 ムリンカが唱える 白魔女カイナ!」
瞬時に煌めきを見せ、落ちていく瞬間のセイヤが止まるように 白い光が救う
「・・・・! 驚いたな そんな力があるとは…」
レンが 見くびっている
「今日はやめときましょ。」
コレットとレンは 吐き捨てるように言い、去っていく
「セイヤ!」
あたしが寄り添う。
ひとりじゃ 心ぼそい・・・
セイヤはびっくりしたように、そこに倒れ込む
でも あたしが呼びかけると 咳を込みながら、起き上がった…。
「ごめん」
今さっき起きたことはもう 分かっていたらしい。
「大丈夫?…」
「ラナ…?ラナ……」
海のさざ波の音だけが聞こえるこの海は———
「ねえ ラナ……キーチ……」
海は 今 化け物に代わる——……
「メイアでもいい……ナナキでも……」
海は 今 化け物になり果てる———……
「ねえ ラナ…?ラナ……」
さっきとは 違う。そんな温もりなどない。今の海は。
「ラナ———…ラナ—…」
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う末裔ー ( No.82 )
- 日時: 2013/12/08 11:17
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
ついに 冬の小説大会が始まりましたね!
実はこの小説 冬の小説大会で優勝 を狙ってたんですが…それまた夢の夢
——しかも、うちの小説は 頑張ってるのに いまだ 1ページしか進んでおらず…涙
結構書いてるんですけどね。
しかも お客さんも数人しか来てくれない事態…
でも、参照だけは増えてくれてますね♪
200行きましたよ♪ありがとうございます。
今回の小説大会は 優勝どころか入賞さえに選ばれることはありませんが、どんどん書き進めていますので!!
宜しくお願いします!!
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う末裔ー ( No.83 )
- 日時: 2013/12/08 12:18
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
toムリンカ
此処でどうしようって 言うの?
何も知らない あたしたち、魔師が、なぜ人間界で…
なぜ人間界に来なくてはならないの?魔学級も初段じゃないのに。
「暑いな」
あたしたちの魔界では 冬であっても 人間界では 真夏…。
もう夜になって…でも魔界では朝を迎え 冥界では何も変わりなく……
「ふう。」
ちょっと 海の水に手を付けて見た、セイヤがなめてみる
「かっら〜っ!!!」
真っ赤になって飛び上がるので ちょっと苦笑しながら あたしもやってみる
「しょっぱい…」
口が梅干しになりそうだよ。
「海の水は 飲めない。わかった。学習した」
セイヤがあぐらをかいてまた座り込む。
「こうなったら 魔法を使う?」
あたしが言うと
「そーだなー……。」
セイヤの返事はまばらだから やっぱりちょっと使わないほうが良いのかもしれない。
魔法力なんて使ったら…汗
「よし!」
急にセイヤが飛び上がる
「立て。日が開けたら 店にかっぱらいに行くぞ。」
「はぁ?」
それって 泥棒ってことじゃない!
「それしかテがねーだろ。でも いくらなんでもこの格好じゃ困るよな」
黒いトンガリボウシなんて超目立つ
「この魔法にかけてみようぜ。」
「えっ?!」
「俺らが使う魔法は ひとつ!変身魔法!」
これで かっぱらって 十日間過ごすの?・・・
「それじゃあ やるぞ。」
「えっやる気満々……」
変身魔法はそんなに長く持たないかもしれない。でも 十日分のものくらいはゲットできるかも
「それじゃあ やるぞ!」
「うん!」
「守護神カイナ!」
あたしが叫ぶとともに セイヤも叫ぶ
「守護神ケーナ!」
その瞬間に あたしたちから小さなドラゴンが出てくる。
あたしの守護神は あの白魔女のカイナ
でも、セイヤの守護神は 風の守護神らしい、詳しいことは知らないが風の勇者として有名なケーナだった。
そして ドラゴンは あたしたちの魔法とともに 消えていく
『カンカン!リンリン!ディパラージャ!』
変身魔法の呪文
魔界にはたくさんの術式があるけど これは中でも 小学生が覚える第一の変身魔法
でも学校で使うのは禁止されていて 校内にはそういう魔法がかかっている
勿論 黒魔法もだ。
黒魔法は 元から 魔界の法律として 禁じられている。黒魔法の数多くは 古くの者に 封印されている
あたしたちは 光に包まれた
「うへぇ!」
セイヤは驚き声を上げた
「わぁ……」
なんだか ちょっと楽しい。
あたしの いつもの顔より 絶対美人だよ…これ。
「ん、なんだろ?」
あたしが 上からふってきた紙を拾う
「えーっと?」
あたしが読もうとすると セイヤがひったくって 見る
「なになに。俺の身体の名前は 藍星翔?どうでもいいな。おまえのほうは…佐川優奈 ふうん。じゃあ 俺らも呼び方あるんだし 変えた方がいいな」
つまり ムリンカ、セイヤ という呼び名じゃなくて
翔、優奈となる ということ。
「えー。じゃ、あんた翔?」
「ぐちぐち言わない、それじゃ もうすぐ朝だぞ!街へ走れ〜!」
「ま、待って〜!!」
あたしたち、変身魔法なんか使っちゃったけど 本当に街でかっぱらうなんてできるの?
無理だよ〜っ!!
—————————————
toラナ
気付いたら知らない場所に居た。
何処を見回しても 誰も居なくて ただ静かで。すこし 変な感じ
すると・・
「お、ラナ気が付いた?」
全体オーロラみたいに 変な空間に包まれていて・・。
「ここ、たぶん タイムパラドックスの途中の扉だぜ」
キーチが 入ってくる。
「え?!」
わたしが驚く。
「さっきまで オレらはただ オーロラをくぐる途中だっただけだったよな?」
「うん」
セイヤくんと ムリンを追いかけて オーロラを見つつ わたったつもり。
「でも、そこのオーロラ、なんかちょっと時空間がねじれてたみたいでよ」
よくわからないけど頷く。
「あそこは どっかの界に移動する扉の一種だったらしい」
「えー!!」
「ほら、冥界とか 人間界とかそういう扉を渡る時、オレらは見れねえけど、実は通ってるみちのコトをタイムパラドックスっていうだろ?」
「うん」
「そこの途中で なんかトラブルでも起きたのか ここでストップしちゃったんだよ」
「ええっ!」
「つまり、私たちは 時空の狭間に、置いてきぼり…?」
私の言葉に キーチが頷く。
ええっ・・。
もう泣きたいよ。
「そういえば メイアとナナキくんは…?」
わたしが言うと キーチは 首をかしげた
「ええっ!」
「でも おまえ、見ろよ 耳に機械がはまってるだろ?もしかしたら会話できるかもしれない。レノンの仕業だよ」
とニカッとキーチが笑う
ちょっと。ちょっとだけ、安心する。
「じゃ、オレ ナナキに連絡してみるから ラナは ムリンカたちに連絡してみてよ」
「分かった」
キーチの言葉は 説得力と安心感がある。
「…わたし、ラナ…ムリン、居る?」
ちょっと 呼びかけてみる。
≪え?!≫
ああ、よかった この声 ムリンだよ!
「それが、通信用の電子機器を、知らない間に レノン様にはめ込まれていたみたいなの。わたしは ラナ、だよ。キーチも一緒にいるの」
たぶん 向こうは このことを知らないであろう。
≪な〜んだ!こっちは あたし、ムリンカとセイヤだけなんだ。しかも ここは人間界っぽいし…汗汗≫
「キーチ、ムリンたちは 人間界だって」
「OK、ラナ! オレたちは 冥界だって 言え」
≪ええっ!!こっちは…。こっちは冥界みたい。ちょっと待ってね。メイアたちに連絡とるから≫
「ナナキとメイアは 精霊界に居るって。ラナ、そのことは言うんじゃないぞ。ムリンカたちには オレたちは みんな冥界に居るって伝えておけ。」
「わかった!」
ムリンたちに 心配をかけないように。という配慮が伝わってくる。
「メイアとキーチとは 会えたよ。同じく冥界に居たみたい…ムリンカちゃんたちは どうしてだろう?というかどうして知らぬ間にワープしたんだろうね」
口先から 嘘が立たない。
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う末裔ー ( No.84 )
- 日時: 2013/12/08 13:46
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: じゃんけんって 地方によって違うんですよね汗汗
toラナ
時空の狭間でキーチとふたり、すわりこんで 策を練っていた
「あのふたりは 精霊界」
「ムリンたちは 人間界」
「しかも どちら友に 連絡が取れない」
「しかも 助けが こない」
ふたりでつらつらと意見を出し合うけれど。マイナス思考になってて、全然イイコトない
「あ、ねえ、キーチ、この時空の狭間は タイムスリップする時に必ず通るんでしょう?」
わたしが言う
「そーだよ」
キーチがうなずくと
「じゃあ、あまり良いことではないけど、今タイムスリップする人だって町中に居るはず。だって、悪魔の仕業で 冥界に 魔師が送られているんですもの。だから その人を途中で捕まえて・・・」
と言いかけたところでキーチが 首を横に振った
「だめだ。他の人を まきこむわけには行かない。」
というと 立ち上がった
「守護神!ケーナル!」
「カンカンパンパンディパラージャ!」
(なんの魔法?)
分からないが 見ているだけにしか出来ない。
ひゅう と光を一瞬放ったが…。
すぐに元に戻ってしまった
「実は、今のは、ごちそう魔法なんだ。頑張れば 食べ物がたくさん出てくる。六年生なら 誰でもできるんだ…けど、オレ、落ちこぼれだろ?」
と 苦し紛れに笑いを浮かべる。
「へえ…。で、でも たぶん ここに居るから魔力が弱ってるだけだよ!」
ってかばうけど
「違う。オレが落ちこぼれなだけなんだよ。」
わたし、何も言えない。
誰とも回線が取れない。
食べるものも何もない。
時空の狭間で迷い続け。
挙句の果てに最期になる?
今、終わってしまうの?
最期になるの?
時空の狭間で迷い続け。
挙句の果てに最期になる?
今の私たちじゃ 何もできない。
そう、何もできない
———
toメイア
「…それ、本当なの?」
私が言う。
「知らねえけど そうだったはずだぜ 男女でオーロラをくぐると…恋に落ちる」
私とナナキは 背中を向けてしゃべっている。
しかも 恋に落ちるどころか、ケンカになってる。
ここは 精霊界
死んだ魔師が最初に行く場所
正直怖い。
だって 生きてる魔師が来るところじゃないし。
私たち二人は、ムリンカとセイヤにあまり 面識がないから しゃべりかけにくい。
その分、社交性あるキーチは話しかけやすいのだけど キーチとは残念ながら回線が途切れている。
精霊界では お腹がすくこともなく、病気になることもなく いつもの状態で過ごすことができる。
食べ物もいらないし 寝る場所もいらない 寒くも暑くもないし、お手洗いに行きたくもならない。
だから レノンに連れ戻されるまでの少しの時間 快適に過ごせる。何の問題も生じてない
でも……逆に、「何もしなくて良い」というのが心配になってきて。
そんな風に思いながら、冥界時間の1日が過ぎていく。
「やっぱ、かけてみるか」
ナナキが言った
かけてみるか
とは ムリンカたちの方に、回線をつなげてみるか。ということ
「よろしく」
私は なるべくさけたいので ナナキに勧める
「嫌だ」
ナナキも意地を張りっぱなしで
「じゃんけんにしよう」
結局は そういう結果。
『最初はグー、じゃんけんぽい!』
それで、結局は私が負ける。
しょうがないか。
でも ナナキのオーラがすごかった。絶対勝つぞって。
あいつは 無愛想で、付き合い悪そうに見えるけど しゃべれば結構いいやつなんだけどね…
「……ムリンカ?」
すると 荒い息遣いが聞こえてくる
≪かっぱらいはしなければよかった……。はぁ…はあ・・へっ?、セイヤ〜。通信が〜 回線が〜≫
「私よ、私、メイア」
≪ああ、メイア!でもちょっと今忙しいからまたあとで!≫
ぶちり
回線が切れる。
「…あいつら 人間界に居るんだろう? かっぱらいは なんちゃら って言ったから泥棒でもしたんだろう」
とナナキが冷静に推測する
「か、かっぱらい…。」
それは、そうかもしれない。
食べるものも、過ごす場所も 人間界じゃ何もないと思う
私たちと違って 人間界は、マナーもルールもきっちりしてる。人間界のどこに行ったかは知らないが たぶん 日本国だと思われる
魔界なんかと 大きくつながっている場所だというから。
それに、日本国はしっかりしてるから、防犯とかすごい警備で 結構泥棒は難しい。
「警察に追われてるのかな」
ぼそり言うと
「たぶんな。あの様子だと あの小僧がたくらんだんだろう」
「あの小僧」とは、セイヤのことであろう。
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う末裔ー ( No.85 )
- 日時: 2013/12/08 14:14
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: じゃんけんって 地方によって違うんですよね汗汗
第十七話 【戦】
toムリンカ
朝日が昇る頃 あたしたちは、街へとさっそく躍り出ていた
商店街の始めのところにあった かばん屋さんで、大きい物が入りそうな鞄を2つほどかっぱらったあと
おいしそうな香りに連れられて「清水桜ベーカリー」というパン屋さんの準備中のとこからかっぱらい
商店街の 「清水桜スーパー」からかっぱらい
中でも 「大型スーパー清水ジャ」から テントを盗むのは大がかりだった。
「よし、」
大きなカバンを手に入れて、美少女&美少年のあたしと翔は走っていく。
「あ、あれ美味しそう!」
あたしが指差すのは 清水桜ベーカリーと書かれた、クロワッサンの看板。
「まだ準備中っぽいな。チャンスだ!」
と 翔が走り出す。
そして、隣の店 「スーパージャンク」という古着屋との隙間に張り込んで、窓から店内の様子を見て、ちょうどオーナーのひとりが、パンを取りに 奥へ入っていったところで
「今よ!」
あたしが叫ぶ
「優奈、おまえはそっちだ! おれは こっちを取る!」
とひたすらのパンを、さっき買った(かっぱらった)鞄に詰め込む
「…あんたたち…!!」
パンやのお母さんが、お盆にのせたパンを運んできたところで見つかりそうになる
「ぎゃー!!泥棒っ!」
(さ、叫ぶなよ)
パンやのお母さんに ちょっと恨めしい目を向けていく
「おい 行くぞ!」
促されて あたしと翔は走り抜ける。
「どうしたんだ どうしたんだ?」
隣の店からも 人が出てきて、パン屋に入り込む。
「まずいよ!」
あたしが言うと 翔が言う
「分かってるって」
そこから 無言で少し遠くへ行く。
と、
「あそこ いろいろありそ。」
翔が指差した先は、他より一回り大きいスーパー
赤色の太字で 清水桜スーパー と書かれている
「よっしゃ 行こう!」
あたしが思い切り言って 入っていく。
自動でドアが開く
「すげ。」
翔が一瞬立ち止まりそうになるところを あたしが背中を押す。
「ここ、調理しなくてもいい系じゃない?」
あたしが、御惣菜を片っ端から詰めていく
和食から洋食まで。
そろそろまずいかな。と思ったところで 手を離す。
「いいカンジだな。」
と 翔が 箸を持っていう。
「準備良い!」
このまま自動ドアから外へ出る。
そして走り出すと…
「あそこなら テントとかありそーじゃん!」
と 翔が飛び上がる その先は 大型スーパー 清水ジャ
やだ 自分で大型スーパーだなんて。でも おおきそ!
商店街の人たちが 目を丸く、そしてとがらせる。
「ちょ、翔!」
「ごめんごめん」
と 歩いていく。
そして 頑張って走る。
すると 後ろから
「ドロボー!!」
『ドロボー!!』
パトカーまで走ってくる
「ぎゃああああ…」
あたしが腰を抜かしそうになると 翔が 腕をひっぱって 必死で逃げる。
「かっぱらいは不味かったか…」
と翔が 首をひねる
あんた足早いね
「まずすぎだよ・・それに同意した あたしもあれだったけどさ」
≪ムリンカ…?≫
ああ、耳元から声が・・・。
「かっぱらいはしなければよかった……。はぁ…はあ・・へっ?、セイヤ〜。通信が〜 回線が〜」
「おれ 翔なんだけど」
なりきってんじゃねーよ!!
≪私よ、私、メイア≫
と声がする
けど…今は。
後ろから 白バイも来てるし パトカー着てるし たくさんの住民とごっつい祖父さんが着てるからな……
「ああ、メイア!でもちょっと今忙しいからまたあとで!」
でも不思議な話 白バイもパトカーも あたしと翔には追いついていない。
「よし ラストスパート! 」
と翔が言った後。テレパシーが送られてきた
(例の魔法を使うぞ。わかるよな?)
(もっちろん!付き合いながいから)
「守護神カイナ!」
「守護神ケーナ!」
すこし 声の音量を押さえて
『カンカンリンリンディパラージャ!』
そしてそのまま、走らず 息も整えて ふつーに 清水ジャに入っていく
「どこ行った?」
警察さんたち、困り顔!よしゃ!成功だね。
そう あたしたちが使ったのは 変身魔法
一応 二回目の魔力はあったらしい
そしておなじみのビラが
「なになに、おまえの名前は 柚葵俺の名前は雄貴府〜ん。ご丁寧に読み方まで。ん? ※さっきの名前は 優奈と、翔でした」
「はぁ?」
優奈は普通に ゆうな って読むし 翔はふつうに しょう かと思ってた。
「なんだよ このキラキラネーム…っ!!」
と、雄貴が怒ったところで。
「ああ もう無理……」
あたしが 清水ジャに入ったという 安心感か それとも魔法使いすぎの疲労か、ひゅるひゅると倒れ込んだ。
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