コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 魔女の空飛ぶフライパン −闇と甦る魔物ー
- 日時: 2014/01/11 12:27
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: 闇を救う魔女
初めまして、環奈です。。☆
魔法モノ あんまり得意じゃないのですが…
こ、今回ばかりは頑張りますよっ!
常識のマナーも守れない人 Uターンお願いします
自分の小説 見てほしい というのがあれば言ってください ヒマがあれば行きます!
ではどうぞ♪
————————
登場人物・唄星ホシクズ小学校 七不思議一覧 目次>>2
(目次に書かれていないが 更新されている場合があります)
フラ魔女さん日記Ⅰ >>82
フラ魔女さん日記Ⅱ >>91
フラ魔女さん日記Ⅲ >>95
—————————
この世界には 「剣:聖:瑠:朱:藍:碧:志」
ソウル(剣)を持つ者は この世で一番強く 聖なる魔法を持った 正義の魔師
レビユ(聖)を持つ者は この世で古き歴史を築く一族
ルピア(瑠)を持つ者は そしてこの世で輝き瞳閉ざされし者
リンリ(朱)を持つ者は この世の火を灯し 一番の翼を持つ者
ランラ(藍)を持つ者は この世を藍し、潤し 綺麗事を並べ持つ
ルウガ(志)そして最後に この力を持つ者は強し微笑み 勝利の女神
そしてその全てが集まった時
闇を救う魔女を迎える
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- Re: 魔女のフライパン −失った君と記憶− 参照200になれ〜。。 ( No.76 )
- 日時: 2013/12/06 14:58
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: 壱弐参肆伍陸7捌玖拾 百=佰 千=仟 万=萬
toムリンカ
ザ——っと、資料が机に置かれていく。けど、なんか……なんかさ、ちょっと多すぎない?
「もう一度ボタン押してくださいね。資料が多すぎて出せませんから」
と笑顔で…。
振り向いたら、レノンじゃなくて ほかの人
「わたしは、リリアです。新米なんですけど 魔界城のお客様案内係をしています。今回は、こちらの説明をさせて頂きます」
と、あたしだけじゃなく ほかの人にまで聞こえる声で言った
(ふ〜ん。)
「じゃあ話を聞いてほしい」
レノンが話し始める。
「ちなみに、君たちは魔法をそこまで使わないだろうから 分からないだろうが。魔法は使い過ぎると疲労で倒れてしまう」
(へぇ)
使いすぎると。なんてあまり気にしないコトだったから。別に…って思った。
「逆に、本当にピンチの時。魔法が必要な時には、オーバー魔法精能力と呼ばれる、通常の魔法の使いすぎの2倍を上回るものすごい莫大な魔力を使うこともできるんだが」
とレノンはいったん切って言う
「オーバー魔法精能力を使うと、一旦の疲労で気絶することになる。あまり使い過ぎると 本当に命取りになる。が、ソウルを持っているような人は、あらかじめ使えるようなものなので 気を付けるべきだ。オーバー魔法精能力は、中学生になってから、やりたい。と思うようなものだが」
この中で ソウルを持っているのは あたしと…セイヤと、キーチと…あ、メイアもだね!
ラナとナナキはレビユ・・・かあ。あんまり聞いたことないな。
魔級に関係なく、ソウルやレビユを持っている人なんて すごい魔力に違いない。
でも、 本当にソウルやレビユは稀だから。。
「使いたい。できるようになりたい と思っていては、オーバー魔法精能力は使えないことを覚えておけ」
と 前置きに…
内容は…
1、あまりに緊急事態のため、明日と明後日は、緊急準備と休みの日が与えられ、明々後日には 出発する
2、出発時は、AM6:00頃に 魔界城から。余計な魔力を使うと本当に勿体ない。しかも 小学生だから 使える魔法もそれなり。なので、魔界城から レノンの魔法で 唄星ホシクズ小学校裏庭の
冥界ワープ扉の「ラズメイ」の前で『碧の湖』と唱えるだけで行けるらしい。
3、その後は、専用の無線機で、レノンと通信を取り、せっかく冥界に来たので、3人1組で、冥界を自由に回る と言い、籤引きの結果は
Aチーム
ムリンカ セイヤ ラナ
Bチーム
キーチ ナナキ メイア
と 見事にホシクズ小学校が Aチームになり、なぜかナナキが急に笑顔になった
「あの!バナナありません?」
と レノンに叫んでいる
どうやら バナナで乾杯がしたかった。という変な人らしい。
4、その後 本当の目的である 牢屋を探す魔法を使う。たぶん悪魔によって魔法で探せないよう、封印してあるはずなので、簡単には見つけられないらしい。
5、牢屋の鍵を解除し、意識不明の魔師たちを、「鍵っぽいけど鍵じゃない!驚くほど大きなものを入れても縮む!重量1000キロまでの重さを耐えきります!!」という魔魔界グッズなんだけど。。
「鍵っぽいけど鍵じゃない!驚くほど大きなものを入れても縮む!重量1000キロまでの重さを耐えきります!!」っていう魔界製の鍵っぽい小さな 鍵ぐらい小さな 袋に入れた後
「重さ全然感じません!」っていう鞄の中に入れて持ち歩くんだ
袋に魔師を突っ込むなんて 気が引けるけど 意識もないんだししょうがないよね。
6、最終的に、制限時間は魔界で言う 666時間(魔界で言う1週間)(冥界で言う 1日)だという。
制限時間が経つと、何もできないだろうが 何かしている途中だろうが、レノンの魔力により、魔界に連れ戻される
- Re: 魔女のフライパン −失った君と記憶− 参照200になれ〜。。 ( No.77 )
- 日時: 2013/12/06 15:02
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
- 参照: http://オーバー魔法精能力
toムリンカ
「そしてさらに聞いてほしいことがある。」
そのレノンの話は…
1、いろいろあって、 魔術封牢屋の位置が明確に分かっていないが、冥界ワープ扉で行ける所から、冥界に住んでいる 「レイ」と「スズネ」という魔師に連絡を取ってあるので、魔法馬車でを使い移動する。
魔法馬車の中で、誰かオーバー魔法精能力を使うと決定的な場所がわかる。(ムリンカ、セイヤに限る)
※魔法馬車とは、人間界から輸入されている 自動車というものです(中学1年 人間界社会科 精霊・妖精・夢幻・幻影・冥界科社会で学する)
「できれば、オーバー魔法精能力はムリンカにやって頂きたい」
とレノンが言うので
「えっ、なんで?」
とキーチが後ろから呟く
「・・・魔法精の能力が強いのと、光属性が適していることだ。それから、冥界は魔界と全く違う空気を帯びているため 慣れなくて酔うなんて場合もある。
そういう場合は 連絡して頂ければ すぐに連れ戻す。なんとか魔法を使ってでも慣れてほしい」
「自動車…。」
ラナが横でポツリという
(人間界科社会か〜。)
中学によって違うけど、あたしが入る予定の 国立唄星彗愛大学付属中学は、中学生になると、週に2回 特別な授業がかかわる
魔界の住民からして 一番面識がある、人間界のことや、魔法もある夢幻界なんかを を学べる
「人間界・魔界学科 精霊界・妖精界・夢幻界・幻影界・冥界科社会」
または「天界科 死界・星界・物質界・恋界・聖界科社会」
から選ぶことができる。
人間界魔界学科・冥界科か、天界学科・聖界科か。というコトになるけれど 学ぶ内容は全然違う
どちらかというと、人間界魔界学科・冥界科は 夢みたいな話が多くて、今回行く 冥界の話も締めている
不思議な話や ちょっと面白い話 興味深い。
天界学科・聖界科は、魔書の対の存在である 聖書の勉強もするため、一部の一族は、絶対に入らない。と誓うようなものもいるらしい。
だけど こちらは真面目なカンジで、心がきれいだったり、意味が解ると良い授業だ。
(あたしは〜)
人間界魔界学科・冥界科にしたい。毎年人気があり じゃんけんになるらしいが…結局は、先生の判断でひいきされているような 優等生な人になってしまうという…じゃなくて。続き続き!
2、レイとスズネの馬車で移動し、冥界の 真主城町(魔界では、真主城町につながっている 冥界ワープ扉が多く、悪魔の出現率が高い町。しかも、真主城町ではなく 本当は 魔手城町になり 魔の手がある城のある町と 恐れられたりする)
に行く、そこで、レイとスズネは居なくなる。そこから、魔法を使い、牢屋を探す・・・
という、とっても行き当たりばったりだった
「という形で 終わらせて頂く。当日の持ち物は、我が用意した 折り畳み家という 人間界で言う 大型のテント というものを レイとスズネからもらえるから、それで過ごす。」
「元から レイとスズネは 最近冥界に越してきたばっかりらしい。人間界の用具も多いらしいぞ」
と余談をした後
「大型テントは2つあるから 女子と男子で別れるが良い」
「あと、着替えとかそういうめんどくさい荷物は、あらかじめ こちらから レイとスズネに発送し、テントと友に渡せるようにしたい。明日、いつの時間でも良いので、わたしを呼んでくれ。荷物をもらいたい。」
「本当に長い接戦になる。そして全てはオーバー魔法精能力にかかわり そのオーバー魔法精能力は 中高生の境までしか使えない。」
「だから 最低でも1週間分 暮らせる荷物を持っていきたい。食べ物については 魔法で何とかしろ」
レノンが言い終わり、
「それでは今日は終わる。また明日、ムリンカとセイヤには、オーバー魔法精回復ドリンクを10本用意させる。荷物に追加しておく。」
と、暗闇の中に消えた。
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う魔女 参照200になれ〜。。 ( No.78 )
- 日時: 2013/12/06 15:41
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
第十五話 【冥】
toムリンカ
冥界には 魔妖精が住んでいる。
魔界に住んでいるような 魔妖精じゃなくて
ふわふわと浮いた 不思議世界の魔妖精
紫の羽をしていて 黒の末裔を持っている。
その末裔こそが 魔師
今や 先祖である魔妖精と違う界で過ごし 違う域をまとい そして魔師は進歩していく
ついには 魔師は 冥界に入ることすら 難しくなった。
その空気が 自分に合わないからだ。
でも 好んで暮らす魔師も居るし 長旅をいやすものもいる
——
ついに当日がやってきた。今日は 魔界にとってあいにくの天気である快晴だが。
「うるさい。静かにしろ。お前わかってんのか。俺たちは ただの雑用係なんだ」
と、ナナキの不満そうな顔は 魔界にとって良い天気である。
「それじゃあ 出発する」
とセイヤの声に押され、全員が、そばにある 飛降所まで走る。
飛降所の近くまで来ると、セイヤ、あたし、ラナ、キーチ、ナナキ、メイアの順だ。
セイヤが、冥界ワープ扉まで行く地図を渡され、このチームの隊長に任命されたから。
というのも、昨日、荷物を届けに来たときに 隊長の話をしていたレノンとミホ様に 隊長なら セイヤが良い。と、あたしとラナで言ったからだと思われる。
メイアは、一番魔力の強いため、後ろで、副隊長!みたいに待機中
その順番のまま ヒュッっと フライパンに飛び乗る。
セイヤの得意である 風の力を使って、地図の位置を魔法陣で特定する。
これは セイヤと同じく「ウィンドソウル」(風剣)の力である、キーチにもできるであろうが、キーチは、隊長になってほしい。というお願いを 断固否定したためである。
キーチという人柄なんだし、セイヤともうまくやって 隊長できそうな性格なのだけど———…
それはさておき 広い快晴の空を渡りつつセイヤが急に叫んだ
「みんな この後、洞窟をくぐるんだけど くぐった先から見えるオーロラがきれいなんだ。あの道は狭いから、二人ずつ入るぞ〜!」
といつものセイヤにもどり 叫んだ
「OK!」
と後ろからすぐにキーチの返事
「りょーかい!」
と笑うあたしに、
「分かったぁ〜」
とラナが
「分かった」
とメイアがうなずくと、ナナキも頷く
「じゃ、ムリンカ 行くぞ」
あたしは セイヤの後ろについていく
「うん」
ラナとキーチも後ろからついてくる
メイアとナナキも。
暗い洞窟の先、ピンク色の光が見えてくる。
その光は 黄色へ 蒼へ 紫へと紡いでいく
そしてその光の先に いま、あたしとセイヤが飛んでく。
「わぁ——っ!」
洞窟をくぐりぬけると オーロラが光輝いていた
「ほら、ムリンカ あそこに見えるのが、冥界ワープ扉、ラズメイだと思う」
あたしも そちらへ目を向ける
「くぐりぬけようぜ!」
とあたしの手をとって ずるずるとフライパンで飛んでいく
すぐ後ろに ラナとキーチ、ナナキとメイアも見られる。すぐに来るだろう。
むにょ〜ん
と、ふしぎな感覚がして、長い長い 眠りに落ちるような そんな気がして…
「なあ このオーロラって冥界術式、 「冥術!ラズデ・リアナ」の場所じゃないか。このオーロラは 男女二人でくぐると、恋に落ちるらしい」
と後ろで ナナキの声がした
遠い遠い声がした
——
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う魔女ー 参照200超えました ( No.79 )
- 日時: 2013/12/07 09:35
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
toムリンカ
「うっ・・・・」
ちょっとした苦しさに目を開ける。
まわりは、高い建物だらけで 青い空は、通勤中のサラリーマンや 通学中の学生でにぎわうことも無く 柔らかな表情を見せている…
(ここは、どこ?…)
起きると、セイヤがすぐそばに居たから 起こす
「セイヤ〜。起きろ〜!!」
バンバン肩を叩くと…セイヤが眠そうに目を開けた
「うへっ。なんだよ。ムリンカか…」
とまた寝ようとするので
「ダメだってばセイヤ!ここなんかおかしいよ!」
「はぁ?」
とセイヤは飛び起きる。
そばには あたしたち以外誰もいない
「おれたち・・・冥界に、来たのか?」
とセイヤがボヤく
『ラナ〜!キーチ!メイアー!!ナナキっ!』
ひたすら みんなの名前を呼び続けるけど——…現れない。
「ただ、ちょっと この場所は空気がキツイな……」
セイヤが ごほっと咳込む。
「…此処って…。冥界じゃないよねえ?!」
そばには よくわからない字で 書いてある看板の向こう、人間のお母さんお父さんと子どもが手をつないでる。
丸いコンクリートの物体から 水がクジラのように噴出している。
ふらふらとしたちいさな板の上に子どもが座り、鎖を手で持ち、自分で助走をつけてこぐすがた。
走りまくった挙句「たっち〜」と喜んでいるたくさんの子供たち・・・。
「メリークリスマスっ!」
と、赤い帽子に赤い服で身を包んだ 白いおひげのオジサンが、おもちゃやの前で、メリークリスマスと叫んでいる
「此処は…人間界だよ!!」
あたしの叫びが木霊するに連れて 真っ青になって セイヤとあたしは顔を見合わせる
「どうしよう!!」
すると耳元から回線がやってきた
≪わたし、ラナ…ムリン、居る?≫
「え?!」
≪それが、通信用の電子機器を、知らない間に レノン様にはめ込まれていたみたいなの。わたしは ラナ、だよ。キーチも一緒にいるの≫
「な〜んだ!こっちは あたし、ムリンカとセイヤだけなんだ。しかも ここは人間界っぽいし…汗汗」
≪ええっ!!こっちは…。こっちは冥界みたい。ちょっと待ってね。メイアたちに連絡とるから≫
と慌ただしいラナの声がして通信が切れる
「ラナとキーチは 冥界に居るって。」
とあたしが言う。」
「ふ〜ん。」
というとセイヤが、そばにあった小石を足で蹴っ飛ばした
≪メイアとキーチとは 会えたよ。同じく冥界に居たみたい…ムリンカちゃんたちは どうしてだろう?というかどうして知らぬ間にワープしたんだろうね≫
と 疑問を浮かべるが、推測の域を出ない
「ムリンカ 行くぞ」
セイヤに連れられて人間界を歩く。
「俺らは のんびり遊んでれば良いってことなんだよ。」
と ヤケクソに言うので
「違うってば だって オーバー精魔法能力を使ってほしいって あたしたちが言われたじゃない」
あたしが言うと、セイヤが
「もしかしたら・・・。よし ムリンカ。今日から、此処で 冥界と同じスケジュールで 牢屋を探すような感じでやればよいんだ」
「え…?でもさ、牢屋は冥界に…」
「そんなこともないぜ。」
と セイヤは歩き出す
あたしも 後ろから追いかける
———その時…
どんっ!
「きゃっ!」
横から黒い影に 押されて倒れ込む。
ここでコンクリートに頭うったらおしまい…
「危ない!!」
セイヤの声がして 横抱きに絡め取られる
そのまま コンクリートに二人で転がる
「ちっ…。」
ぶつかってきたそいつは バツが悪そうに頭をかいた
「何やってるのよ。」
ともう一人の女の子が後ろからかけてくる
『レン!コレット!!』
あたしとセイヤは同時に後ずさりながら叫んだ。
- Re: 魔女のフライパン −闇を救う魔女ー 参照200超えました ( No.80 )
- 日時: 2013/12/07 12:40
- 名前: 環奈 ◆8DJG7S.Zq. (ID: qdhAso1A)
toムリンカ
その姿こそは 紛れもなく レンとコレットの二人だった
「どうしてここに…」
しかも、二人は、服装までが人間っぽくなってしまっている。
いつもの黒と白の魔師服ではない。
色とりどりで、カッコよく決めている。
「…いや、なんでもない」
と逃げようとするレンに
「逃げるな!!」
とセイヤが睨む
「レン、もう無理っぽいよ。」
とコレットがいつになく甘い声で言う。
「ムリンカ。これから ボクたちの故郷に行こう。このことについては、魔界城6号のミホ様ルカ様が承諾してくださっている。もちろん、魔界城1号の魔王様もだ。」
とレンが手を差し伸べる
あたしが反発しようとしたとき セイヤが先に口を開いた
「おまえらっ!しつこいぞ!! 一体ムリンカのなんなんだよ」
バンッ!
レンが差しのべた手を セイヤがぶっ叩く
「じゃあ 君こそ。ムリンカのなんなの?」
レンが笑いながら言う
「俺は、ムリンカの幼馴染だよっ!!」
(…幼馴染……)
「嘘つけっ!!」
コレットが 嘲笑う
「だから ミホさまルカ様が承諾してくださっているんだ。ほらボクらの故郷へ…」
レンが また手を差し伸べる
「嫌だっ!何が承諾してくださっている。よ!レノン様が承諾してないもんねぇ〜だ!」
故郷 という言葉が気になった。けれど、あたし自身は、このふたりにはついて行かない
と、身体だけがそう決めていて 心は表向きにできなかった。
「ということで。俺らは行く!!。じゃあ」
と、真っ赤になってセイヤが勢いよく言い切ると あたしの手を掴んで、一目散にかけていく
「ふうん。素直じゃないわねえ」
甘えた声で 残されたコレットが言った
「……お仕置き しなくちゃね」
と、冷笑を浮かべて レンが言った
———
「せ、セイヤ…待って。もう息が持たない」
ほんとにちょっとしか走っていないのに 息が持たない
あたしたち 魔界の人間は 人間界の空気が苦手だし、魔界であった体力も人間界になると少し削られちゃうし
「…そうだな 此処までこれば大丈夫か」
フライパンで飛びたかったけど そうもいかないし。
だって この大きな、渋滞とかなにもない空で飛びたいじゃない。
って考えたらこの人間界は 地上が混みこみ。
「で、あいつ おまえの故郷がなんちゃらって言ってたけど何なんだろうな。でも 人間界に居ちゃあどうしようもねーし」
と 髪をぐしゃっとやった。
「……どこか 静かなところに行こう。この前 写真で見たんだ 「ウミ」ってとこ。」
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