コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ハツコイ
- 日時: 2021/07/17 11:31
- 名前: てるてる522 (ID: VNP3BWQA)
(2014.10.14)
こんにちは&はじめまして!てるてる522です。
コメディーの作品は4つ目となりました。
よろしくお願いします(*≧∀≦*)/
(2016)
こんにちは。いつもお世話になって居ます!!
レス整理をさせて頂きました。
考えて見ると意外とレス数の残りが少なくて、足りなくなるの嫌だなと言う事で、私が小5の時に投稿していた「今日は更新サボります」の御知らせレス等は削除しました。
返信コメは残してあります(笑)
多分内容も変わって来ないので大丈夫です。
それでは、本編をお楽しみください。
【登場人物】
夏海
引っ込み思案だが、実はピアニストで、肩より少し下の長さの髪をふたつに結んでいる。親は中学の時に他界してしまった。
雄太
夏海の初恋の相手。完璧(?)男子だが少し鈍感な所がある
>>531
→ネタバレ入りますが、一応詳しい登場人物紹介レスを掲載しました。
〜第1話 初めての友〜
「あなたの初恋の思い出は?」と聞かれたら、なんて答えますか?
──私の初恋はまだです……。
「口下手で暗くて、何を考えているのかわからない」皆からそう思われていたのかな……。
でも、そうなのかもしれない。実際のところ、自分でも良く分からない。親は、仕事でほとんど家に居なくて、ひとりだった。
私の好きなことはただ一つ──ピアノ。
お母さんが3歳からピアノを私に熱心に習わせた。
父が元指揮者だった事も関係して居るかな──。それに私の家は転勤ばかりしていた。新しい所の学校の友達と仲良くなれずに次の所へ引っ越す。
……その繰り返しだ。
だから私はピアノを弾いた。弾いている時は寂しさも吹き飛ばせるような気がしたし、その曲想に寄って、自分も変われる気がしたから。
そして私はピアニストに……念願のピアニストになった。知っている人は少ないと思う。引っ越したその場所で私を覚えてる人はいないから……。
──そう思っていたのに……。
──……そう思っていたのに、私は変わった。いや正しくは変わらせられたと言うべき。
まずは私がここに引っ越して来たことから話し始めようかな?
此れはほんの些細な事が沢山重なって、起こった──私自身の初恋の物語。
【続く】
〜来てくださったお客様〜
・ちほりん様
・raito様
・月美夜雪亜様
・雪兎様
・沙良様
・チビ花日様
・Minami様
・ユキ様
・てるーちゃ☆様
・黒い月様
・猫又様
・愛結様
・harurun様
・零様
・ラビット様
・わんこ様
・覇籠様
・ひよこ様
・葵様
・蒼奈様
・咲華様
・碧海ひかり様
・☆ハッピー★様
・みーこ様
・学園長代理様
・府中っ子様
・月夜 雪華様
・刹那様
・結鈴様
・銀の檻様
・天音様
・ENA様
・氷姫様
・MINA様
・杏月様
・夕陽(優日)様
・erek様
・ライド様
・サクラもちP様
・ぽっぽと様
・sara*様
・・ス・ス・ス・ス・ス様
・パレット様
・めろんそーだ様
・なほ様
・アッコ様
・冬野悠乃様
・御子柴様
・あ様
・蓮様
・塩キャラメル様
・Garnet様
・遠野 青陽様
・桜(草明)様
・おぬん様
・若葉様
・Tanpopo*様
・9−1=8chan様
・杏莉様
・葵バニラ様
・のんあるこーる。様
・まな様
・彩様
・恋桜様
・miru*様
・まかろん様
・ビタミンB2様
・僞露狗様
・桃美様
・星飯 緋奈様
・いろはうた様
・IA様
・詩織様
・雪城 こまち様
・のれり様
・未来様
・シロマルJr.様
・胡桃様
・夜兎狸様
・音無 凰様
・湯桁のろま様
・かのん様
・りお様
・K (*^▽^*)様
・こん様
・るる様
・立山桜様
・ひまわり様
・織原ひな様
・セイナ様
・フクロウJr.様
・ゴマ猫様
・氷詠様
・ましゅ様
・モズ様
・シニガミ支局 営業第3課様
・結空様
・チェリーソーダ様
・レモンシャーベット様
・面白い作品を探しています。様
・ちくない様
・白幡様
・四季様
・ラビ2様
・あんず様
・新・ゆでたまご様
・流聖様
・赤城あんな様
【本編】
>>430
【小説情報】
・執筆開始 2014.10.14
・執筆終了
2018年冬大会 銀賞(コメディライト板)
*3/17*
閲覧数30000を迎えました。
たまたまでも、今まで閲覧して下さった方がいたのだなと感じることができるものなので、あまり数字ばかりにとらわれるのは良くありませんが、頭の片隅にこれからも置いておきたいと思っています。
完結を目指して最後まで書き抜きます!!_((Ф(.. )
- Re: ハツコイ【コメント、アドバイス募集!】 ( No.734 )
- 日時: 2016/12/08 19:34
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
〜夏海サイド〜
「なにかあるなら俺は聞くし」
と言った雄太の顔は、いつもよりも何倍もなんていうか……カッコよく見えた。
……いつもよりカッコいいよ!なんて普通に──ナチュラルに伝えられたらいいのに。
もちろんそんなことは出来るはずないから、心に留めておこう。
もうこのまま、どこか高いところから飛び降りてしまいたい気分に浸っていた私の心をするすると解いていく雄太。
私は、「ありがとう、やっぱり安心できるな」と目から涙をこぼしながら言った。
雄太は私の涙を見て、まだ慌てていたみたいだけど、「これは嬉し涙」と伝えたら、パァっと笑った──。
カッコいいとこも、こういう無邪気なところも本当に大好き。
思っているだけで、頬が紅潮するのを感じる。
──暫くお互い見つめていると、「雄太、こんなところにいたの」という女の人の声が聞こえた。
「あ、やべ」と雄太がうろたえる。
もしかして、と思っていた予想は正解で……雄太のお爺さんとお婆さんだった。
ちょっとだけ似てるような……でもちょっと雄太の方が、目尻が上がってるかも。
「あら、これは可愛らしいお嬢さん」
なんだか落ち着く声で、雄太のお婆さんは言った。
「こんにちは、なんだかすみません」
私は軽く頭を下げた。
「いや、気にしないでいい。お前も家族か誰かの墓参りなのか?」
「ちょっとあなた! 初対面の方にいきなりお前呼ばわりなんて、しかももっとデリカシーを持ってくださいよ」
お爺さんとお婆さんのやり取りが始まってしまったので、慌てて「大丈夫です」と付け加えて、「両親の」と伝えた。
「1人で? しっかりしてるのね」
感心……したようにそう言うお婆さん。
「お前の両親もここら辺の人なのか? もしかしたら、雄太の母さんの同級生だったりしてな」
ちょっと今までとは想像できなかった、豪快な笑い方でお爺さんは笑った。
……もしかしたら、私の両親と雄太のお母さんは同級生だったかもしれない……。
──全く思いつきもしなかった考え。だけど、ここで会うって、もしかして……ってことも考えられるよね。
私は、
「村田四郎、村田夏子……という名前を聞いたことはありませんか? 私の両親なのですが」
と訪ねた。
──返事は……。
【続く】
byてるてる522
- Re: ハツコイ【コメント、アドバイス募集!】 ( No.735 )
- 日時: 2016/12/12 17:42
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
〜夏海サイド〜
「村田四郎って、あの世界的に有名だった指揮者かい?」
雄太のお婆さんが目を見開いた。
……かなり前の話なのに、覚えていてくれた人がいたんだね──お父さん。
「はい、私の父は指揮者でした。──優しくて、でも音楽のことになると途端に別人級に変わって熱心になって……。私の母はピアニストではないのですが、音大卒で音楽教師を……」
「音楽教師──?」
お爺さんが食いついた……何かを思い出したような表情だ。
「確か、雄太の母さんがお前ら2人より少し幼かった頃に……」
お爺さんは、私と雄太を見た。
「同じクラスに凄いピアノが上手くて、音楽教師になろうとしている子がいるって聞いたことがあったな」
「えぇ、そんなこともありましたね」
懐かしい過去を思い出して、嬉しそうに目を細める2人の言葉に私も雄太も驚きを隠せない。
「お前はこれから平気か?」
最初にお前呼ばわりされた時は、結構驚いたけれどそれももうすっかり慣れた。
「大丈夫です」
「じゃあ、ちょっとアルバムとか探してみましょうか。雄太にも母さんの昔の写真なんて見せたことなかったからな」
私と雄太は顔を見合わせた。
きっと、私達が今思っていることは同じ。
……
──きっと、これをきっかけに私達はもっと過去を知ることになる。
そして、それは絶対これからに繋がる発見になる──。
*
車の中……私は、後ろの席で雄太と並んで座っている。
……少しだけ、恥ずかしくて──それでも少しだけ手を伸ばせばすぐに触れることの出来る距離。
その距離をあけてお互いに座っている。
──私がタイミングを伺っている時はきっと雄太も同じだ。
だって……──ほら、今目が合った。
ずっと見つめてるのも、緊張する。けど、逸らすのももったいなくて──。
もうお互いの気持ちに気づいてからかなり経つのに……私達は相変わらず少しだけ距離がある、そんな関係です。
「あ、海」
「海だ」
声が重なる。
道路の両脇は海に挟まれていて、違うところから同じものを見て……たくさんの「偶然」が重なる。
──そっと……でも、少しだけお互い距離を縮めて座った。
【続く】
最後のところ、ちょっとgdgdしてます(((;°▽°))
byてるてる522
- Re: ハツコイ【コメント、アドバイス募集!】 ( No.736 )
- 日時: 2016/12/17 17:04
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
〜夏海サイド〜
「これはあんたの母さんが幼稚園の入園式の時だな」
雄太の家に通されて、約10分後──奥の部屋からダンボールに入ったアルバムをお婆さんとお爺さんが持ってきて……ペラペラめくると、雄太のお母さんの小さい時の写真があった。
「おぉー小さい」
雄太は、言葉以上に驚いていた。
……私はある意味別のところで驚いていた。
雄太のお母さんの横にいるのは、きっと雄太のお婆さんとお爺さんだと思うけど、お爺さんの方が今の雄太にそっくりで……。
──もしかしたら、雄太も将来はこんな感じになるのかな……。
なんて。何思ってんだろう私。
ブワッと顔が染まり、俯いたのとほぼ同時に「これ」と雄太が言った。
いつの間にか雄太のお母さんは幼稚園入学から中学校の修学旅行の写真に進んでいた。
「母さんの右隣のもう1個右。夏海のお母さんじゃないか?」
「えっ」
アルバムをじーっと見る。
中学校の時、私はずーっと暗かったからほとんど笑顔ではないけどお母さんはこの時から笑顔だな。──髪型は同じだ。
……私は懐かしい二つ結びを思い出した。
「なんかやっぱ夏海に似てるな」
雄太も同じことを思ったらしく、「髪型とか」と言って笑った。
「お前の母親も、お前くらいの年がちゃんとあったってことだな」
「この写真、持っていく?」
お爺さんとお婆さんが私に言う。
「いいんですか?」
「えぇ、持っていって!」
うふふ、とアルバムからお婆さんは写真を抜きとった。
とりあえず、カバンに入っていた手帳に写真を挟んだ。
**
「なんか色々とありがとうございました」
私は、結局家まで送って貰った。
「いいえー、またいつでもいらしてね。雄太のこともよろしくね」
「えっ!?」
「んっ!?」
お婆さんの言葉に私と雄太は戸惑って固まる──ぎこちなく顔を合わせる。
「そりゃ、お前……雄太が女と親しくしてれば……もしかして、とは思うだろう」
──信じられないほどの、いたずらっぽい笑顔だ。
雄太も「信じられない」といった表情を浮かべている。
……でもこれで、またちょっと。
1mmでも1cmでも縮まったんじゃないかなって思う。
特にこれまで気にしてなかったけれど、気兼ねなく……──ね。
【続く】
byてるてる522
- Re: ハツコイ【コメント、アドバイス募集!】 ( No.737 )
- 日時: 2016/12/20 20:46
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
〜夏海サイド〜
家に入って、電気をつけて私は上着も脱がずに鞄からお母さんの学生時代の写真を取り出した。
「若いなぁ……」
あんまりお母さんやお父さんと昔の話をした記憶がない私には、やはりこの写真は新鮮なものに感じられた。
写真から顔を上げて、周りを見回してもいるのは私だけ──どこから人の声も聞こえるはずはなく、ただただ時計の秒針の音だけが刻まれていく。
その音は、私は孤独だという事を強く意識させた。
「ピアノ弾こう」
行動をいざ口に出すと、てきぱき動くことができる。
これは本当だと思う……。
私は、簡単な曲を弾こうとブルグミュラーの楽譜を取り出した。
小学生の頃に弾いた楽譜だ。
私の目に止まった曲があった──別れ、という曲だ。
目あすのテンポの横に、「Agitato」と書かれている──これは怒ったように、という意味を表す。
今の私には怒りの気持ちはないけれど、怒りを繊細に表す細かい右手の音がぴったり当てはまると思う。
最初の一段は、ゆっくりとただただ暗い音が静かに聞こえるような感じで……──。
そこから徐々にテンポが上がって、細かい右手の音が始まる。
細かい右手の音の反対の左の太い音──2つの音が醸し出す音が、何とも言えず悲しくてほのかに感じることの出来る怒りの気持ちがあるのかな、と私は弾きながら考えた。
真ん中に挟まれたハ長調の音も、怒りが少し晴れていくような気持ちを表しているのだろうか。
──……最後は、力強く終わる。
たった二ページの曲だけど、私が弾く時に考えることはたくさんある。
この曲は、私が小学生の時にずっと苦手だった短調の曲のかっこよさを教えてくれるきっかけの曲。
別れという題名だけど、私からすれば短調との「出会い」の曲だ。
──……────
【続く】
別れ、私もすごく好きな曲です!
もしよかったら、ネットで「別れ ブルグミュラー」で調べてみて下さい
((
byてるてる522
- Re: ハツコイ【コメント、アドバイス募集!】 ( No.738 )
- 日時: 2016/12/23 23:28
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
〜夏海サイド〜
『また明日学校でー』
このメッセージが携帯に反映される。
……雄太からだ。
いつもと変わらないやりとりをして、いつも通りに遅くなったらの切り上げ方。
でも今の私は、雄太がどんな気持ちなのかなとか……どんな顔なのかなとか──そういうことばっかり、雄太のことばかりを考えている。
『うん、おやすみー』
そう言って、既読がつくのを待ってから画面を閉じた。
携帯を置いて、布団をかける。──それと同時に電気を消した。
あたりが見えなくなる──ぎゅっと目を閉じた……。
ただそっと、心の中で「おやすみ」を呟いた。
聞こえるはずはない。けど聞こえそうな気持ちになる。
次第に私は、いつも同じように眠りについた。
**
〜雄太サイド〜
『また明日学校でー』というメッセージを夏海に送った。
既読がついて『うん、おやすみー』が返ってくる。
──確認してから、俺はトーク画面を閉じた。
もう爺ちゃんと婆ちゃんは寝ていて、起きているのは俺だけだ。
……今日の帰り際を思い出すと照れくさい──でも、ちょっとだけ俺のことを知ってもらった。
今更こんなことを思うのがおかしいのは分かってる……。
「もう寝るか」
誰がいるわけでもないが、そう言葉に出すと、本当に眠くなってきた。
──……眠くなった時に寝れるのが一番だ──。
俺が今そんなことを思っている時、夏海も同じようになにか考えているんだろうか。──
【続く】
byてるてる522
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145