ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 島子の夏 完結です^^
- 日時: 2009/03/27 10:25
- 名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
また、始まった
最近小説を完結してうはうはな夢月です((
題名意味不ですよね、すみません;;
島で住んでいる子供の夏という意味ですよbb
季節外れっていうのはスルーして下さい((
と、小説完結しました^^
えーっと、最初は島が舞台の書きてぇ見たいな感じで物語の構成も決めずに突き進んでました、さーせん
けど、ここまで来れたのも皆様と私を支えていたお茶のおかげです^^
いや、本当にやばいくらい飲んでました、お茶。
†注意†
①はっきりいっちゃうと文才がないですbb
表現力がありません;;2話がその例ですw
②荒らしはお帰り下さい^^;;
③ある方の意見を見て一応書いておこうと思ったのですが、改行した方が……などの意見は、『必要な時に、すれば良い』と、考えております^^見にくいというか無駄に長ったらしいのであれば、私はもう一度この小説の無駄な言葉を省きますw
2章に行ったからお客様をまとめる((
アドバイス、コメント、その他などのお客様
ゆっきー☆様 ゼクス様 НΙММЁL_〆様 和草様 BLOOD様 *.★維槻(^_-)-☆⌒$様 皐様 バベル様 ファーナ♪様
ありがとうございます。
0 >>1 主要登場人物名簿>>4
1章 突然の死
>>67 >>73 >>69 >>13 >>72 >>24 >>26 >>27 >>30 >>31
2章 苑と瑞
>>32 >>33 >>36 >>43 >>47 >>53 >>57 >>80 >>83
3章 前世 現世 輪廻
>>86 >>91 >>92 >>95 >>97 >>99 >>107 >>112 >>115 >>118 >>120 >>127 >>129 >>141
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- Re: 島子の夏 ( No.68 )
- 日時: 2008/11/24 14:32
- 名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
- 参照: 少し腹黒いめんどくさがり屋の十二歳です。現実ではうるさいのは苦手ですね、はい……;;ファンタジーが死ぬほど大好きですv
1
伊織は机と向き合いながら夏休み一周間目の宿題のノルマを半ば諦めかけていた。伊織はいつものように外へ出かけられないのに不満を持っていたのだ。手を動かしてはおだやかな海を眺め手を動かしてはおだやかな海を眺める、その繰り返しだった。
夏休み初日目に橘香織という伊織の仲間が水害の事故で死んでから、伊織の母親は外へ出るのを硬く禁している。伊織は初めは仲間が死んだのに元気に外で遊んでいるのも悪い、と自分自身に説得したものの一週間目となるとさすがに我慢の限界が近づいている。
「遊びたい遊びたい遊びたぁーい!!」
大声で手足をじたばたしながら言った。小柄な体系、大人しそうな顔立ちとは思えないほどの、わんぱくぶりだ。起き上がると、宿題を睨みながら部屋の隅に投げ捨てる。数学、と書かれた新品の教科書は音を立ててちらかった本の山へと吸い込まれた。
「あ、電話」
伊織の心は弾んでいた。電話の内容が友達からの遊びの誘いからかもしれないからだ。伊織は勢い良く立ち上がり、電話のある廊下へと勢い良く駆けていった。伊織にとってはお馴染みの電話の着信音は途切れる前に電話を手にする。伊織は勢い良く受話器を手に取る。
「もしもし」
「もしもし! 伊織か? 俺だよ、俺!」
「……、勇かよ」
ぶっきらぼうに伊織は答えるものの、伊織の心は弾んでいた。中西勇という親友からの電話だったからだ。伊織はいまかいまかと遊びの誘いの言葉を待ちわびていた。
「今日遊ばないか? いつもの駄菓子屋に集合な」
その言葉が出た時、伊織は受話器を取り落としそうになった。嬉しさが体からにじみ出ている。すぐに、帽子を見つけ、黒の財布を持ち出かける準備をした。
「行って来まーす」
入学祝に買ってもらった自転車に飛び乗るとすぐさま待ち合わせでお馴染みの場所の駄菓子屋へと向かう。外へ遊びに行くことはなかなかなかったので伊織は外の空気を吸い込んだ。横を見ると海が広がっている。
「始まる。また、始まる」
伊織が自転車で過ぎ去った後、向日葵畑のほうから淡い水色のワンピースを来た幼い女の子が現れ、か細い声で呟く。
しかし、そんな声にも気付くわけなく伊織は駄菓子屋を目指した。
- Re: 島子の夏 ( No.69 )
- 日時: 2008/11/24 14:42
- 名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
- 参照: 少し腹黒いめんどくさがり屋の十二歳です。現実ではうるさいのは苦手ですね、はい……;;ファンタジーが死ぬほど大好きですv
2
駄菓子屋はしんと静まり返っていた。いつもいる顔がしわくちゃの優しいおばあさんが居ないことに気付いた伊織はどこかに出かけているのかもと思い、外にある木でつくられたベンチで、勇を待っていた。ふと後ろを振り返ると角度が急な崖がある。何故崖の横にあるのかというと元々この駄菓子屋は、普通の一軒家だったのだ。駄菓子屋をやりたいおばあさんには新たに土地を買い引っ越す余裕もなく、自分の家で駄菓子屋をはじめたのだ。幸い土砂崩れも無くいままで駄菓子屋は無事だった。
そんな駄菓子屋が立っている島に日光が降り注ぐ。顔からは、汗が流れた。伊織は30分くらい待つ。しかし、望んでいる勇の人影はない。伊織は痺れを切らして勇を迎えに行こうとした。
「おーい! 待ったか?」
威勢の良い勇の声がして振り返るとやはり、自転車に乗った勇が居た。それを見るなり伊織は大きく手を振り勇に駆け寄る。勇もまた、自転車の速度を早くした。瞬きする瞬間、伊織は自転車に乗った元気な姿の友人を見た。
瞬きした瞬間伊織が見たのは血まみれの友人の姿だった。道路の真ん中に空から降ってきた車に押しつぶされた状態で倒れていた。伊織は声が出なかった。思わず息を呑む。そして、車が降ってきた上空を見た。上空には何もない。しかし、伊織のすぐ横にあるのは角度が急な崖。崖の上にある道路のガードレールが無残な姿になっていた。
運転手が手を滑らせて、崖から転落、偶然そこに居た中西勇が車につぶされる。これは誰が何を言おうと交通事故と言う名の不幸な偶然だった。
- Re: 島子の夏 ( No.70 )
- 日時: 2008/11/24 14:46
- 名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
- 参照: 少し腹黒いめんどくさがり屋の十二歳です。現実ではうるさいのは苦手ですね、はい……;;ファンタジーが死ぬほど大好きですv
1
伊織は机と向き合いながら夏休み一周間目の宿題のノルマを半ば諦めかけていた。伊織はいつものように外へ出かけられないのに不満を持っていたのだ。手を動かしてはおだやかな海を眺め手を動かしてはおだやかな海を眺める、その繰り返しだった。
夏休み初日目に橘香織という伊織の仲間が水害の事故で死んでから、伊織の母親は外へ出るのを硬く禁している。伊織は初めは仲間が死んだのに元気に外で遊んでいるのも悪い、と自分自身に説得したものの一週間目となるとさすがに我慢の限界が近づいている。
「遊びたい遊びたい遊びたぁーい!!」
大声で手足をじたばたしながら言った。小柄な体系、大人しそうな顔立ちとは思えないほどの、わんぱくぶりだ。起き上がると、宿題を睨みながら部屋の隅に投げ捨てる。数学、と書かれた新品の教科書は音を立ててちらかった本の山へと吸い込まれた。
するとタイミングを見計らったようにプルルルル……と電話が鳴る。
「あ、電話」
伊織の心は弾んでいた。電話の内容が友達からの遊びの誘いからかもしれないからだ。伊織は勢い良く立ち上がり、電話のある廊下へと勢い良く駆けていった。伊織にとってはお馴染みの電話の着信音は途切れる前に電話を手にする。伊織は勢い良く受話器を手に取る。
「もしもし」
「もしもし! 伊織か? 俺だよ、俺!」
「……、勇かよ」
ぶっきらぼうに伊織は答えるものの、伊織の心は弾んでいた。中西勇という親友からの電話だったからだ。伊織はいまかいまかと遊びの誘いの言葉を待ちわびていた。
「今日遊ばないか? いつもの駄菓子屋に集合な」
その言葉が出た時、伊織は受話器を取り落としそうになった。嬉しさが体からにじみ出ている。すぐに、帽子を見つけ、黒の財布を持ち出かける準備をした。
「行って来まーす」
入学祝に買ってもらった自転車に飛び乗るとすぐさま待ち合わせでお馴染みの場所の駄菓子屋へと向かう。外へ遊びに行くことはなかなかなかったので伊織は外の空気を吸い込んだ。横を見ると海が広がっている。
「始まる。また、始まる」
伊織が自転車で過ぎ去った後、向日葵畑のほうから淡い水色のワンピースを来た幼い女の子が現れ、か細い声で呟く。
しかし、そんな声にも気付くわけなく伊織は駄菓子屋を目指した。
- Re: 島子の夏 ( No.71 )
- 日時: 2008/11/24 14:48
- 名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
- 参照: 少し腹黒いめんどくさがり屋の十二歳です。現実ではうるさいのは苦手ですね、はい……;;ファンタジーが死ぬほど大好きですv
3
勇は奇跡的に命は取り留めた。しかし、入院生活が続くそうだ。伊織は、毎日勇に病院まで会いに行った。
ある日の晩御飯のことだ。伊織の好きな鳥のから揚げが出たことでテンションがあがっていた。まるで、えさを与えられた子犬のようだ。
「いただきます!」
伊織の母、紗江子がナスの味噌汁を持ってきた。しかし、伊織はそれにも目もくれずから揚げに箸を伸ばした。晩御飯の途中、話が盛り上がってきた頃だった。紗江子が思い出したように「あ」と、声を上げる。
「どうしたの、お母さん」
伊織が口いっぱいにご飯をほおばりながら言った。紗江子は、少し困った顔をしながら伊織を見た。そして、迷ったように口をあける。
「あのね、駄菓子屋のおばあちゃん、菊さん死んじゃったらしいのよ。死因は、心臓麻痺だって」
——だから、あの時居なかったのか。けど、おかしい……。
また、伊織はおかしいと感じていた。駄菓子屋のおばあちゃんこと菊は、いつも元気だった。しかも、最近では、死ぬ人が増えてきている。交通事故、水死、持病の発作……など、どれも突然、しかもいきなり起こったものばかりである。伊織は、疑問を感じつつご飯を食べていた。
「最近死ぬ人増えてきてない?」
「そうね。だから、あんたも遊ぶ時は十分気をつけなさい? 昔からあんたは、落ち着きがなくて」
紗江子が怒ったようにいった。伊織は、このまま叱られることを悟って、いつもより早く晩御飯を食べ終わり部屋へ戻った。
伊織は部屋でも、おかしい、と考えていた。
- Re: 島子の夏 ( No.72 )
- 日時: 2008/11/24 15:03
- 名前: 夢月 ◆F1AECCCN32 (ID: NbE37YYW)
- 参照: 少し腹黒いめんどくさがり屋の十二歳です。現実ではうるさいのは苦手ですね、はい……;;ファンタジーが死ぬほど大好きですv
4
久々に雨が降った。そのせいで、島の子供たちは退屈そうに部屋にこもって宿題をやっている。しかし、島の子供の両親の多数は葬式へ出かけていた。そのせいか、途中で宿題を投げ出すもの居る。
「めんどくさい!」
大きな声で、兄に向かって本を投げながら伊織が言った。頭を掻きむしりながら伊織は本を今度は蹴りはじめた。「これも一種の錯乱状態と呼ばれるのだろうか……」兄の伊鶴は、そんな表情をとりながら簡単に本をかわしながら本を片付ける。しかし、まだ伊織は本を投げたり蹴ったりしている。おかげで表紙が折れてしまっている本がある。少し、呆れた表情で伊鶴が言った。
「めんどくさいって……誰だって宿題はめんどくさいんだよ」
なだめながら言っても、伊織の耳には届かなかった。それどころか、宿題のノートを投げ出してくる。伊鶴は、椅子から重い腰を上げて立ち上がり伊織を軽く、うちわで叩いた。伊織は少し罰の悪い顔をする。
「お兄ちゃんは頭がいいから宿題なんて簡単なんだろうね」
「だったら、お前は早く宿題やれ」
優しく、弟をなだめると伊鶴は居間へ行ってしまった。
伊織の家は、島では珍しい和洋折衷の家だ。フローリングの床は、ぴかぴかに磨いてある。他の家は皆和風の家が多い。そのためか、紗江子は家の内装にこだわっている。例えば家具だ。洋室に合うようなシックな家具を置いている。物を壊したら他の家の親より数倍は怒られる。
今の状況は、伊織が間違えて壁に黒いボールペンで落書きをしてしまった。黒いボールペンで壁に紙を押し付けてメモを取っていたら手が滑って壁に黒いインクを残す状態になってしまった。
「ただいま」
不安が入り混じった母の声が聞こえた。伊織は焦りながら壁の落書きを見られないようにした。しかしそんな不審な様子にも気付かずに、紗江子は伊織のいる居間へと急いで走った。居間へたどり着くと震えながら口をあける。
「そ、葬式の途中でおじいちゃんがなくなったって……」
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