ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 色無〜禁じられた遊戯〜
- 日時: 2010/05/27 21:02
- 名前: しのぶ (ID: VMvMkRLZ)
タイトルは「しきむ〜きんじられたゲーム〜」って読みます。物語に対するコメント待ってます。
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- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.17 )
- 日時: 2010/07/10 15:26
- 名前: しのぶ (ID: Hv9tLdWu)
振り向きざま、おれが放った拳によって、体をくの字に折り曲げ、男はぐらりと2、3度よろめいた後、力尽きたようにその場に膝をつけ、倒れた。
男の周りに居た観客たちは歌に聞き惚れておれの存在にすら気付いていないようだ。
これが、照明の点いていた時なら誰か気付いたかもしれないが、生憎、今は先の停電で、隣の人の顔すら見えない暗闇である。
「・・・。よいしょっと・・・。」
ぐったりとしている男を肩に担ぎ、おれは人々の間を縫って、出口へと急ぐ。
「〜〜〜♪〜〜」
観客はクライマックスに差し掛かっている歌に夢中だ。魂を抜かれたかの様に立ち尽くす観客を避けるのはとても簡単で、逆に退屈にすらなってくる。
(あぁ・・・。誰か追ってこないかな・・・。)
益体もないことをつらつらと考えつつ、おれはミュージックキャットの出口を通り抜けた。
『脱出完了。』
女性オペレーターが親切にの、おれの状況を耳のピアスから実況してくれる。
おれが、店内を抜け出したと同時に終わった歌声についても。
ミュージックキャット店内。
丁度、槙人が店内をまんまと抜け出したあとの風景である。
歌が終わってしまい、また観客たちがパニックに陥りかけた頃、
パパっ!
パパパッ!!
何度か不規則な点滅を繰り返した後、店の電気が一斉に回復した。
先ほどの混乱を鎮めてくれた歌声の主を一目見ようと観客はもちろん、職員までもが、ステージへと一斉に視線を飛ばす。が、
そこには、誰もいなかった。
ざわざわ。ざわざわ。
今の声は何だったのかと一斉に近くに居る者と相談し始める人々。そんな中、誰かがいった。
「・・・。今の声は、天使の声だ・・・。」
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.18 )
- 日時: 2010/07/10 17:24
- 名前: 空 ◆EcQhESR1RM (ID: BwWmaw9W)
誰ぇー!?
もしかして、ミズノ……!?
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.19 )
- 日時: 2010/07/10 18:57
- 名前: しのぶ (ID: Hv9tLdWu)
*****************
カツコツ。カツコツ。カツッ!
「遅ぇよ。ミズノ。」
「うっさいわね!あたしはあんたみたいに大雑把に術かけたりしないのよ!」
ヒールの音高らかに勢いよく路地裏に滑り込んできたミズノは会話そうそう、キレてきた。
「・・・。ぅ・・・。うぅ・・・。」
「おい。ミズノ。どうやら起きたっぽい。」
親切にもおれがターゲットの安否を報告してやったところ、
「わかってるわよ!あ゛ぁ゛〜!もう!いちいちうっさい!」
・・・。鬼のごとき形相で睨まれました。やべぇ・・・。無茶苦茶怖ぇ。
「・・・。どこだ・・・。ここは・・・。」
ようやく意識がはっきりしてきたらしい。黒パーカーの男におれたちレミュウの視線が向く。
「おれは・・・。!!」
どうやらようやくおれたちの存在に気付いたようだ。顔を一気に強張らせ、おれの方をみて怯えたように後ずさる。
「えっと・・・。あたしたちのこと知ってるっぽい?のかな?」
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.20 )
- 日時: 2010/07/10 19:10
- 名前: しのぶ (ID: Hv9tLdWu)
「!!その声!あんた、さっきの歌声の主・・・?」
「ピッンポーン!!大正解!!さっき、暗闇で歌っていたミッズノちゃんでーす!」
なぜかハイテンションなミズノにおれと黒パーカーの男はちょっと引き気味。
「おい。黒パーカー。」
「ひぃぃ!」
「確か、並河司令から渡された情報だと、・・・、灰崎、と言ったけか?」
「お前、なんでおれの名前を知っている!?」
心底驚いたような顔で呆けている灰崎をミズノが可笑しそうに、嘲る。
「キャッハハハ!」
完璧に人を小馬鹿にしたような笑い声に気分を悪くしたのか、今自分がどんな状況におかれているかも忘れ、灰崎は、おれたちに吠える。
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.21 )
- 日時: 2010/07/11 14:41
- 名前: しのぶ (ID: zXm0/Iqr)
「うるさいんだよ!!政府の犬が!!」
「・・・。ねぇ。コイツ、今日はあたしが・・・、処刑する。」
灰崎の一言で完全にスイッチが入ったらしい。水色の瞳の中に明らかな殺意をにじませるミズノ。
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