ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 色無〜禁じられた遊戯〜
- 日時: 2010/05/27 21:02
- 名前: しのぶ (ID: VMvMkRLZ)
タイトルは「しきむ〜きんじられたゲーム〜」って読みます。物語に対するコメント待ってます。
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- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.2 )
- 日時: 2010/06/06 13:48
- 名前: しのぶ (ID: eqvLcwt4)
1章 束縛
「くぁ〜・・・。」
眠い。恐ろしく眠い。なんでこんなに眠いのだろう。おれ、藤井 槙人は睡魔に8割侵されている頭で考える。今が5時間目だから?数学の教師が念仏よろしくぼそぼそと公式を言い続けているからか?どっちでも合っていそうだったので、おれはおとなしく睡魔に白旗を掲げることにした。
「・・・ぃ!・・・じい!・・・・・・ふじいまきとぉーーーー!!!」
「ぅおぉっ!」
いかん。いかん。どうやら寝てしまっていたらしい。
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.3 )
- 日時: 2010/07/04 13:54
- 名前: しのぶ (ID: 5kDSbOyc)
「な、なんだよ、瑠夏。」
さっきおれを睡魔から救い出してくれた人物、二楷堂瑠夏におれは質問をする。
すると瑠夏は、
「ラミットムーンから連絡入ったよ。」
と、隣で一般人には絶対にわからない程度の声を発する。
おれは机にだらりとした体勢のまま、瑠夏と会話を始める。絶対にわからない音量のまま。
「はぁ!?どういうことだよ!?昨日、おれたち、ちゃんと出勤したじゃねぇーか!」
「どうやらまたみたいよ・・・。」
「最近、やけに多いじゃねーか。」
「しょうがないでしょ。こんな世の中じゃ。」
「わかった。何時だ?」
「今から。」
「・・・。はぁ?」
「だから、今から。」
「先生には?」
「司令が電話済み。」
はぁ・・・。なんでこんなに忙しいんだ・・・。おれは普通の高校生だぞ!!
(なぁーに言ってんの。ラミットムーンのエースが。)
(あ!てめぇ!また心読みやがったな!?眼の色変わってねぇだろうなぁ?)
(あんたの心読むのに眼の色変えるほど力なんて必要ないわよ!)
最後におれの頭の中で叫んでから瑠夏は、
「先生!槙人とアタシ、早退しまぁーす!」
と言い捨てて、素早く教室を立ち去って行った。
慌てておれも帰り支度をし、急いで瑠夏の後を追う。
「ほら!早く早く!」
「わかったつぅーの!」
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.4 )
- 日時: 2010/07/04 14:26
- 名前: しのぶ (ID: 5kDSbOyc)
************
「司令!遅くなりました!」
「あいさつはいいから、早く着替えてこい。」
「はいはーい!っと。」
ここは超能力犯罪対策室。別名、ラミットムーン。表向きはしがない工場なのだが実際は、政府直属の秘密組織なのである。
「槙人も早く専用のスーツに着替えなさい。」
「わかったよ。司令。」
おれの前に立っているきれいな女性は、並河司令。見た目は絶世の美女だが、絶対に笑わない鬼司令として有名だ。
(槙人?早く着替えなさいよ!出動するの遅れちゃうじゃない!)
テレパシーを使ってさっきからおれの頭の中でキャンキャン吠えている瑠夏を直接黙らせるためにおれはそそくさと司令の前から立ち去り、ドアに更衣室と書かれた扉へと向かう。
シュン!
近未来的な音を立てて開いたドアの向こうには、着替えている最中の瑠夏がいた。だが、瑠夏もおれも大して気に留めない。だって、昔からペアを組んでいるのだから、今更、恥ずかしがったり、興奮することでもない。
そこでおれも制服をさっさと脱ぎ、急いで専用のスーツに着替える。
すると、そこにもう着替え終わった瑠夏が
「あぁ!そういえば、今日からスーツ変わったらしいから着替え手伝ってあげるよ。」
と後ろに回る。
「マジで!?ったく。めんどくせー・・・。」
新しいスーツは、ロックテイストのデザインが印刷されている青いTシャツに短めの革ジャンを羽織り、ダメージジーンズを下に履き、黒いブーツを合わせるというものだった。一見すると、不良である。これで身体能力が爆発的に上がるというのだから驚きだ。しかも核爆弾にも無傷という強度。
今後ろに回って手伝ってくれている瑠夏のスーツも似たようなロックテイストである。ダボダボのピンクのTシャツをところどころ破き、中に来ている黒い服の模様が上手い具合に見えるようにしてあり、下は赤のレギンスに黒いヒール。これで戦闘する時に通常の何倍もの速さで走れるって言ったら、みんな信じないと思う。
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.5 )
- 日時: 2010/07/06 15:23
- 名前: しのぶ (ID: eqvLcwt4)
「ほら。出来たよ。」
ベルトの後ろの金具を止め終わったらしい瑠夏がおれの前に回ってきてそう言う。
こちらもちょうど終わったところなので瑠夏に合図をした。
パァァァァ!
途端、更衣室全体を、溢れんばかりの水色と金色の光が覆い尽くした。
その光が収まったころには、おれたちの眼は瑠夏が水色、おれが金色に変わっていた。
「行くよ。ライ。」
「おぅ。今日もサクッといこぉーぜ。ミズノ。」
そんな言葉を交わし、更衣室を出ると並河司令が
「遅い!」
と、怒っていた。
二人で、並河司令に謝罪をした後、水色の透明な液体が入った大きな筒の中にテレポートで入り、いつも通り、オペレーターの指示を待つ。
- Re: 色無〜禁じられた遊戯〜 ( No.6 )
- 日時: 2010/07/06 15:37
- 名前: しのぶ (ID: eqvLcwt4)
指示を待つまでの間、精神統一の時間にしていると、
『ミズノ、ライ、両名は衝撃吸収シールドを展開して下さい。』
しばらくしてから、聞こえてきた女性オペレーターの無機質な声に急いで水中座禅をやめ、シールドを体全体にかける。
この水色の液体、えぇっと、確か、水乱花といったっけ。これには、超能力を強化する働きがあるから、力の制御に人一倍気を使わなくちゃいけない。ったく、面倒臭ぇ。だが、これに入ってないと、空間移動の時、時空に飲み込まれるんだよな・・・。あぁ、本当に面倒臭ぇ・・・。
隣でぷかぷか浮いている瑠夏は、そこまで気にしていないようだが。
『コードNO,0032、ミズノ。コードNO,0033、ライ。確認完了。発進準備開始。』
キィィィィィィィン!!
オペレーターの声とともに、辺り一帯をかん高い音が包み込む。もっとも、常人には専用のイヤホンを付けなければ聞こえない音なのだが。
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