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双翼は哭かずに叫ぶ
日時: 2010/06/05 01:43
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: NvOMCXyZ)

 ども、挨拶略してSHAKUSYAです。
 この度カキコに電撃復活、ずっと構想を練り続けてきた現代ファンタジーを展開していきたいと思います。
 ……ただ、時代背景が現代なだけで普通の魔法ファンタジーとあんま変わらないんですがね。

 てなわけで、ファンタジー全開のこの小説の大雑把なジャンルパーセンテージは
ファンタジー30%
戦闘25%
シリアス20%
グロ20%
恋愛3%
その他2%
 (全ておよその数値也)
 となっております。特に戦闘とグロの出現率は初っ端からヤバいので、十分心してください。

〜勧告〜
 荒らし、誹謗中傷、喧嘩、雑談、無闇な宣伝、ギャル文字、小文字乱用等々、スレヌシ及び読者様に迷惑の掛かる行為はお止めください。
 アドバイス(特に難解な漢字や表現について)・感想は大歓迎です。
 やたらめったら一話の長さが長いので、更新はかたつむりの移動より遅いと思ってください。またスレヌシは受験生なので、時折勉強等でも遅れる場合が在ります。

 それでは、我の盟約の許、汝等を文字の乱舞せしめる世界へ誘わん。
 汝等に加護あれ、双翼に祝いあれ。

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Re: 双翼は哭かずに叫ぶ ( No.26 )
日時: 2010/07/10 19:30
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: zz2UUpI4)
参照: 第二話 続き

 肉に鋭いものが突き刺さる、鈍く生々しい音。
 口から悲鳴は上がらず、そのまま校長は膝を崩して倒れる。一方のカイ教員は苦痛の表情を浮かべながらも、己が胸に突き刺さった矢を引き抜く。そして嵌めた手袋が瞳と同じ色に染まることも厭(いと)わず胸を押さえ、ただ一言、咳き込みながら掠れた小さな声を漏らした。
 意志の消えかけた瞳には無限の疑問。
 「私、た、ちの、ッ、栄光はっ……堕した、のです、か」
 血を零しながらの、小さな問い。蚊の鳴くような問いにはサロメが答えた。「まだ死ぬなよ」と言う一言を前置きとして。
 「栄光はそれに値するだけの血と屍の上にしか立たないし立とうともしない。アンタ達がやったのは栄光を傷つける行為じゃない、栄光を安泰にする行為。だから別にアンタ達の栄光が堕したわけじゃないんだ。……だけどさカイセンセ。仮令人でも、命あるものを殺すのは、個人の尊厳を傷つけ己の心にさえ傷をつける行為なんだって、どうして気付かないんだい?」
 無言。静寂。納得。後悔。自責。憤怒。疑問。痛々しい静寂の最中に様々な感情と無音が乱舞する。鉄臭さと生臭さの漂い始めた室内は、窓が割れて開いているにも関わらずその臭いを充満させていく。サロメは崩れかけたカイ教員の腕を素早く掴んで強引に支え、意志を失くしかけた彼へ最後に囁(ささや)きを放った。
 「アンタさ、無知すぎたよ。一介の教師として人間に知識を教える——“人間”として」
 皮肉の混じった声に無知の教師は自嘲めいた笑みを微かに浮かべ、「そうかもしれません」と小さく言葉を漏らす。そして強引な支えでも支えられない体重を彼女の片腕に託した。それを一気に受け取ったサロメの身体が一瞬揺らぎ、しかし足を二歩引いて持ちこたえる。彼女は悲壮と遣る瀬無い何かへの怒りを秘めた顔で、力を失くし、命を亡くした男へ更に呟いた。
 「サタネルってどうして揃いも揃って無知な奴ばっかりなんだろうね。アンタといい校長センセといい、人の情と己の心について何も知らなかった。勉強してないのか、勉強できないのか、知らないのか、知れないのか?」
 本人の口から答えの聞けない問い。それに八咫剣が謳うように返す。
 「サタネル達に己の心を知り、人の心を知るだけの余裕は無い。常に彼等は危険と隣り合わせ、人の世と言う弱肉強食の世界を生き延びる為に無知とならざるを得なくなった。彼等から情けを感じる心の余裕を奪い、元の光り輝く栄光を血塗れにしたのは他でもなく彼等を拒絶した私達人間と人の世だ。その事実は変わらないし、そこから目を逸らしてはいけない」
 「知ってるわよ、そんな事くらい。……ただ、アタシには不思議なだけさ」
 怪物から心を奪う、人間の心がね——そうサロメは言って、静かに命を亡くした男を床へ横たえた。
 →NEXT 第三話

 後書き
 今回のページ数:七ページ

 戦闘シーン満載の第二話終了ー。
 今回は八咫剣君大活躍。矢の日本同時飛ばし、三本同時飛ばしと言う阿呆みたいな芸当は多分弓術莫迦の八咫剣君がいたからこそできた無謀です。
 ただ、凄く怪我の多い無茶キャラ。プロロの擬龍事件でも一話の銀鷹事件でも怪我してます。サロメが前衛で強い分、後衛の彼にばかり怪我が……(汗
 ほんと、ごめんなさいって言いたくなります。

 因みに。
 最初の長々したト書きは全部カイセンセが授業した内容です。そして、後の展開に細々と関与していきます。
 特に『唯一性』とか『複数性』とか『サタネル』とか言う言語は今後もしょぼしょぼと出てくる内容なので、できれば長い授業内容にも眼を通していただきたいところ。
 この話は後の物語に色々と絡んでいく事件です。カイセンセと校長センセは死んでしまいましたが、それが後の伏線となるわけで。
 ま、とりあえず今後もお楽しみにーと言うことで。

 譲羽様へ、お知らせ。
 リク相談版にて投稿してくださった話ですが、第五話にて現在執筆中です。
 貴方様の粗筋に出来るだけ沿うようにはしておりますが、伏線等の関係により内容が若干変わっております。
 この場を借りて、ネタに対するお礼及び内容改変に関するお詫びを申し上げます。

Re: 双翼は哭かずに叫ぶ ( No.27 )
日時: 2010/07/11 17:04
名前: 譲羽 (ID: fgNCgvNG)

第5話ですか。
SHAKUSYA s。(さくしゃsと読むのでしょうか?)
3話と4話が浮かんだんですね?
よかったですw

私が出した案ですが、料理の仕方はもちろんお任せしますw
もちろん、私が出したところに付け足しても、私の出したものが0.000000000000001くらいしか出て無くても結構です。

てか、ただ考えるのをお手伝いしただけですのでSHAKUSYAsがもう必要ないとのことでしたらボツとしても結構です。

PS:2話目も流れに任せて読んでしまいましたw
  凄くぎっしり書いてあって読んだ後の充実感がたまりません!
(私的に、たくさん一編に書いてあっていいのですが、字が多すぎてエラーが出てしまい、毎回落ち込んでいないかとふと心配になってしまいますw)

では、また…。

Re: 双翼は哭かずに叫ぶ ( No.28 )
日時: 2010/07/11 20:19
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: zz2UUpI4)
参照: 腹痛が凄まじいので余り返信できないです……

>譲羽様
 頭痛と腹痛とでトイレと寝床を行ったり来たり。やっと波が落ち着いたので、お返事します。
 遅くなりました、ごめんなさい。

 三話と四話は後々出していく予定ですが、はちゃめちゃ破天荒なお話です、はいww
 これでもかって言うくらい討伐屋が暴れまわってます。そして文字と伏線も色々と荒れ狂ってます。
 そもそもキャラクターからして無茶苦茶な設定が多いので、もしかしたら討伐屋の迫力が霞んでるかもです(汗)
 
 ボツなんて真逆! 限りなく100%使います! てか伏線の回収とかめっちゃしまくります!
 これからもバリバリ頑張っていくのでよろしくお願いします!

 PS:二話は戦闘シーンに凄く力を入れて書いたつもりなので、そういっていただけると嬉しいです!
 エラーはしょっちゅうでますねー(´・ω・)その度に「嗚呼、私の莫迦!」みたいな感じで悶えてます(笑)

Re: 双翼は哭かずに叫ぶ ( No.29 )
日時: 2010/07/11 20:31
名前: 譲羽 (ID: fgNCgvNG)

ですよね…エラーでますよね…w
長く書きますから、その分大変でしょうに(人事のようにいいやがって!)

私は余り長く書かないのですが、1つアドバイスを…。
※投稿する前にコピーしておく?
 するとまぁ…残しておけます…。

お役に立たないかもしれませんが…。
3話、4話お待ちしております!

Re: 双翼は哭かずに叫ぶ ( No.30 )
日時: 2010/07/11 21:23
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: zz2UUpI4)
参照: 五話はもーごく長くなりそー。

>譲羽様
 一応ワードにバックアップは取ってますが、やっぱり「エラー!」って出た後綺麗さっぱり消えてると言うのは挫けそうになりますね(;A;)
 長い分、切りのいい所でちょこまかちょこまか分割するのが大変です。
 しかしながら、一話を短くするとその分大量に描写を必要とするシーン(人物の紹介・切迫した戦闘とか)がどうしても薄っぺらになっちゃうので、この辺は諦めて長々書いてます。

 これからもバックアップを取りつつ、エラーと分割の嵐に悶えながらも頑張っていきたいと思います! 
 コメントありがとうございました!


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