ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ジャージさん。
- 日時: 2011/01/05 16:59
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
.
一時のテンションで書いています。
……うーむ。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37
- Re: ジャージさん。 ( No.120 )
- 日時: 2011/02/18 16:39
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
- 参照: みんなのコメは、土日に返します
うぅ……皆さまのコメが温かい…。
まとめてお返事して申し訳ありません(>_<)
これからも私のペースで書いていきたいです。
応援、よろしくお願いします!
- Re: ジャージさん。 ( No.121 )
- 日時: 2011/02/18 21:06
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
- 参照: 更新なう
ホルモンバランスが崩れて、身体の発達が著しく低下し、子どもの姿で一生を過ごす人がいるらしい。
幼いまま、時を過ごし。 周りの人間が老いていく中、自分だけ成長の止まったまま。
だけど精神は成長していく。 当然、恋愛感情も芽生える。
「好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き」
だけど、それが意図せぬ方向に歪むのは、誰にだってあり得る事で。
好き、と連呼して、瀬尾さんを見る。 見つめる。 どこか、恍惚とした表情で。
俺の事を、無視して。
「悪いが、俺はお前を子どもとしか見ていない」
あっさり言うけれど、瀬尾さん。
それは雨貴ちゃんにとって、一番残酷な言葉だと思う。
「なら、どうすれば大人になれるの?」
言って。
雨貴ちゃんがナイフで自らの下半身をブッ刺した。 あまりに突発的な行動だったので、瀬尾さんも口を開けたまま。
「子どもが産めたら大人? 生理が来たら大人? 一線を越えたら大人? 瀬尾さんはボクを大人にしてくれない?」
血が、雨貴ちゃんの着ている白いスカートを赤く染めていく。
「悪いけど、してやれねえな」
瀬尾さんが、答える。 ハッキリとした、拒絶。
だけど雨貴ちゃんはそれを予測していたらしく、ニッコリと笑って。
「なら、そっちのオニイチャンは?」
初めて、俺を見た。
焦る。 いや、これがジャージさんだったら喜んでオッケーしたかも知れなくないんだけど。
「えっと 「オニイチャン、女の子と一緒に居たけれど。 あの子と同じように、ボクも、ねえ。 オニイチャン」
血だらけの手が、俺の頬に添えられる。 ねっとりとしたその感触が、気持ち悪い。
瀬尾さんが何か言って、俺から雨貴ちゃんを引き離そうと手を伸ばした。
伸ばした、けれども。
「がはっ」
僕には、見えていた。
瀬尾さんの後ろから、彼女が僕を助けに来た所を。
そして──
彼女が、『勘違い』 をして瀬尾さんを背後から襲ったことも。
「 え?」
疑問を口にしたのは、雨貴ちゃんだった。
倒れていく瀬尾さんを見ながら、静止している。
「一穂に、なにしてるの」
倒れた瀬尾さんの背中に、包丁が刺さっていた。
ジャージさんが無表情で立っていた。
「あ、アンタ! 何してんだっ! この人は、ボクの、大事な大事な大事な大事な、人だったのに、刺さってる! 血、出てる! ああ、嘘だ! 嘘だ嘘だ嘘だ、この世界は全部嘘だ!」
壊れていく雨貴ちゃんを、俺は見ない。
かわりに、かなり怒っているジャージさんを見る。 ジャージさんも、崩れている雨貴ちゃんには目もくれない。
瀬尾さんは、まだ息がある。
「起きたら一穂いなかったから、捜しに来た」
と、ジャージさんは説明した。
「そしたら、血だらけのソイツが一穂に触ってた。 誰にやられた? アタシ、そいつ殺しちゃうから」
キミの脚元に虫の息の人間がいますが。
「いや、俺は大丈夫」 「ならいい」 よくねーよ。
さて、どうする。
瀬尾さんはホームレス。 遺体を遺棄しても、家族が捜索願を出すとは考えにくい。 そもそも、独り身っぽいし。
どうしようかな………、、、
「 」
モスキート音みたいな叫びがして。
雨貴ちゃんが瀬尾さんの背中から包丁を抜き、まだ生きている彼の背中に再度、振り下ろす。
それを何回も繰り返し、瀬尾さんの息が、止まるまで。
その光景を、
あまりにも日常からかけ離れている情景を、
「一穂、早く帰ろう」
ジャージさんは興味もなさげに腕をひっぱてくる。
人の身体の中に詰まっている血が一気に噴き出すのを、俺は直視してしまった。 正直、気持ち悪い。
このままだと俺らまで殺されそうだったので。
「走るぞ」
ジャージさんを連れて、逃げた。
振りかえりはしなかた。
恐ろしくて、自然と涙が出てくる。
そういえば。
最後に泣いたのは、いつだっけ。
- Re: ジャージさん。 ( No.122 )
- 日時: 2011/02/18 21:40
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
- 参照: 更新なう
5章
『俺とジャージさん』
テレビでニュースを見ると、ホームレス男の惨殺死体のニュースがほぼしめていた。
犯人は、小人症の美作 雨貴。 男の隣で倒れている所を、近所の人に発見されたらしい。
「まあ、俺らはカンケーないってことで」
隣で眠るジャージさんを見つめ、笑う。
いい日だ。 こういう日は、寝るに限る。
そういえば、南里さんが作ってくれたサンドイッチ、まだ食べてないな。
「あとでいっか」
ジャージさんは、幸せそうに眠ってることだし。
眠ってる、し。
「俺も、寝ようかな」
俺たちの日常は、少し異常なモノに包まれているけれど。
こうして眠っていると、そういう嫌な事を忘れられる。 それは、とてもいい事だ。
………なのに、どうして鳴るかな。 俺の携帯は。
着信を見ると………………意外な人だった。
喋ったこと、あっただろうか。
怪訝ながらも、出てみる。
「もしもし」
『南里、いる?』
夜音さんだった。
「いませんけど。 珍しいですね。 二人が一緒に居ないなんて」
『南里、どっか行った。 俺は今、部屋にいる』
「……南里さん、今家にいないんですか。 どこ行ったんでしょうか」
しばらくの沈黙があって。
『見つけたら、俺が捜してるって言って。 俺、怒ってるって言って』
「わかりました」
きる。
南里さん、大丈夫だろうか。 足一本、声帯全てを夜音さんに切断されて、懲りてないのかな。
まあ、俺には関係ないけど。
そして、俺とジャージさんの物語はここで終わる。
そう、あくまで。 ここから先のヒロインは、変わる。
俺の彼女はジャージさんではなくなるってわけだ。
どういう意味かは、ちょっと考えてくれ。 な?
- Re: ジャージさん。 ( No.123 )
- 日時: 2011/02/19 13:03
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
◇
テレビの音がして、少女は目を覚ます。
随分と長い間、眠っていたような気がする。 見覚えのない部屋に警戒し、グルリと辺りを見渡すと、視界に一人の少年が映った。
男子の割には少し長めの髪に、その横顔はかなり整っている。
少女は、どうして自分の目の前に年頃の男が居るのか、全く理解できていなかった。
少女が起きた事に気付いたのか、少年がこちらを向く。
その顔は、何故か懐かしい気がした。
少年の口が開き、声を発する。
「起きた?」
優しい口調だが、どこか不透明な気がした。
そして少女は、その少年が誰かやっと分かり、震える。 自分の記憶に該当する彼と、全く違う少年が見て、
「いち、ほ?」
名前を呼ぶ。
少年の表情が、驚きの表情に変わり。 小柄な少女の身体を、抱きしめた。
赤ジャージの生地が妙に冷たく、黒い長髪がやけに固い。
強く、きつく抱きしめられ、少女の目から生理的な涙が出てきた。
この温もりを、少女は確かに知っている。 少女は、少年に抱きしめられながら、
「いちほ、いちほ、いちほ、いちほ、いちほ」
何度も何度も、彼の名前を呼ぶ。
- Re: ジャージさん。 ( No.124 )
- 日時: 2011/02/19 23:23
- 名前: 氷兎 (ID: 8hgpVngW)
ちょっと考えられませんんん!
すみません、ばかなんですわたし!!\(^o^)/
赤ジャージで、ジャージさんて事はわかりました。
ですが取り敢えず、ほんとにジャージさんかな?? と思う事にします。
“該当する彼”は、まあ、“一穂”なのでしょう(^^)
下らん推理はさて置きまして!
ジャージさんの彼氏が一穂じゃない……だと?!w(゜o゜)w
でも、あれだよな??
“ヒロイン”が変わるんだよな??
あれ、結局推理コースになってるぞ??←
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37