ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ネックウォーマン
- 日時: 2012/02/17 19:51
- 名前: 茶渋、 ◆TdTxabAvIk (ID: S1XpBh/Z)
茶渋、です。最新遅いです。
※この物語では作者の不十分な実力により訳の分からない描写・言い訳などが出てくるかもしれませんがそこはこのクズが、と思って見逃してあげて下さい。
登場人物
田中(仮)主人公。自分の名前は伏せて話している。ある日、ネックウォーマーを無くしてしまう。
ネックウォーマン 田中(仮)のネックウォーマーを奪い去った張本人。ある予言の動画を送りつける。
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- Re: ネックウォーマン ( No.17 )
- 日時: 2012/02/19 11:17
- 名前: 茶渋、 ◆TdTxabAvIk (ID: S1XpBh/Z)
水口 明快。ムードメーカーでありトラブルメーカー。通称メーカー。明るい…に近い性格で、よく顔を赤らめている。そしてよく転ぶ。演技? それとも素……なのか? 結構ドジな印象が強いんだが。
「で、何をしたんだ?」
とにかく、僕は聞いてみる。気が動転しすぎている面西をそのままにするのはまずいと思い、僕達は再び安らぎの歌へ戻った。
「俺は、脅されて、ドアの鍵を開けたんだ」
「メーカーさんに?」
ぴょこりと顔を出す空虚。
「あぁ。じゃぁ水口が部屋に入って、再び開いた時にはカイ君は……空っぽになってた」
「空っぽ……?」
「うつろな目で……声かけても「ああ」とかしか言わなくなって」
「洗脳?」
「……そうかもしれない。それで、それで次の朝居なくなって」
「なるほど。しかし、何で鈴村じゃないと言ったんだ?」
「脅されて……」
なるほど。つまり、水口が脅して部屋に入り、何かをやって強い暗示にかけ、次の日にプールに入らせたのか。
「そう。もう帰って良いよ」
「——え?」
それはちょっとまずくないか太刀魚守。すでに面西は脅されていて、いつ切り捨てられるか分からない状態なのに。一番危険な状態と言っても過言ではない位だ。もう少し様子を見た方が……
「う、うん」
「皆、上に上がろうか」
面西はさっさと帰っていった。そして空虚は階段を上り出す。太刀魚守はそれに続く。……何故?
ドアが閉まる。鍵を厳重にかけた空虚は、ふう、と安堵の息を漏らす。一体何が?
「外野が外で見張ってた」
「——!」
太刀魚守はそれだけ言うと、小さなバッグから紙を取り出した。
「それなら、面西は」
「すでに面西君は脅されていて、僕達と一緒に居たと言うのがすでにバレてる。見られた時点で面西君は……」
それだけ言うと、空虚は首を落とす。
「そうか……」
僕は悲しくて何も言えなくなった。
「これ見て。クラスの名簿」
「ん?」
僕達はひょっこり顔を出す。クラスの名簿には後影、田中(仮)、太刀魚守の所が斜線で消されている。何? もうこいつはクラスの一員ではない、とでも言いたいのか?
「‘厄災者’には関わらない方が良い、って意味よ。つまり、もう私達はクラスからのけ者にされている、ってこと」
……いじめにしか思えないね。
(ヴー、ヴー、ヴー)
「あ、電話。これは」
……面西からだ。
「はい」
「……もうぜんぶおわり」
そこで電話は切れた。僕はだらんと腕を垂らす。
沈黙の中、ツー、ツーと言う電話の音だけが鳴り響いていた……。
- Re: ネックウォーマン ( No.18 )
- 日時: 2012/03/20 14:22
- 名前: 茶渋、 ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
ようやくパソコン再生した・・(汗
これから更新していきます。
- Re: ネックウォーマン ( No.19 )
- 日時: 2012/03/20 15:07
- 名前: 茶渋、 ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
彼は走る。
辺りはもう夕暮れだ。広い森の中、枝をかき分け、彼は走る。すでに体力は限界を超えている。ぜぇぜぇと口から息が漏れる。本来なら体が熱くて倒れそうなのだが、彼の体はむしろ冷たいものでいっぱいであった。こっそり後ろを振り向く、
「……くそっ。裕次郎はまだか!」
枝で足を取られる。膝が湿った土に叩き付けられる。
「兄さん? どうしたの?」
「お前はここに居ろ!」
それだけ言うと、彼はさらに森の奥深くへ走り出す。
彼を動かすものは、あまりに強すぎる生への執着心。
※
次の日、僕は寝ぼけながら学校へ行った。風がまだ冷たいが日差しはとてもやさしい。もう春だな……。僕はあくびを一つする。眠い。澄んだ空を見上げて、僕は再びあくびをする。この空色はかなり好きな方。
「おっはよー!」
「おはよう」
「……ぐっどもーにんぐ」
後ろから耳によくない大きな声が来る。そういや、紹介してなかったな。まぁその必要もないけど。鶴井 淋(つるい りん)と咲世 有(さくよ あり)。クラスの普通の女子。うん。よく二人でいる。……それくらい? 鶴井はやや茶色がかかった髪で、咲世は完全な茶髪。けたたましい鶏の声のように叫ぶのはよろしくないんじゃないか……。うるさい。耳がきんきんする。
「なんか用ですか」
「ふっふっふ……」
「?」
「今日は何の日?」
「えーと……」
「 あ 」
……今日は学校は休みだった。にも関わらず学ランで余裕で道を歩いている僕。そう……。バカだ。
「道理で私服だったはずだよ」
「バカだね」
仕方ない。家に帰ろう。
「乗ってくー?」
「ありがたいね」
情けないが僕は自転車に乗っかる。
「おもっ」
鶴井は必至で自転車をこぐ。いやマジで情けない。
「……所でさ、私たち今から遊園地に行くんだけど……」
まさか。
「来る?」
「んー……」
今日は大したプランもないし、ネックウォーマンからのメールも来てないし……。いいかな? 昼寝したかったけど。
「良いよ」
「わかった。十時からねー」
とか言っている間に着いた。そしてばったり太刀魚守と会う。
「……」
空気が凍りつく。
「じゃあねー」
逃げるように去っていく鶴井。
「え……と」
その空気を消し去ったのは、一本の着信音だった。
- Re: ネックウォーマン ( No.20 )
- 日時: 2012/03/20 18:48
- 名前: 茶渋、 ◆xr/5N93ZIY (ID: S1XpBh/Z)
「ちょっとごめん」
ナイスタイミング、と思って送り主に感謝しながらケータイを開く。タイトルは無名。どうやらネックウォーマンではないようだ。内容を開く。
《頼む○○。俺の代わりに……死んでくれ》
「……何書いてんのこいつ」
《俺は死にたくない!! 裕次郎が代わりに死んだが、いずれはばれてしまうだろう。俺を助けるたいと思うなら今日の10時に大鰻緑地に来てくれ》
面西からだった。代わりに死ね、という内容だった。裕次郎、あ、面西には弟がいて、少し家庭環境が複雑なのだ。父親の子供が介佑で、母親に生まれたのが双子の裕次郎と有紀。あいつらは外見がそっくりだ。もしかして裕次郎は代わりに……。
「どうしようもないなこいつ」
まぁ今日遊園地に誘われたから行かないけどね。無視無視。
しかし、大鰻緑地か。
あれは昔大鰻が暴れていたという昔話のもとに作られた場所だ、豊かな自然があり、夏にはたくさんの子供がザリガニ釣りをする。僕もこの年で行った。かなりのザリガニがいて、魚もかなり釣れた。しかし、森は無駄に深く、よく自殺スポットとしてテレビに出ている。夏には肝試しをするバカがいる。
「ふーん……」
一応メモしておこう。僕はメモを取る。——いや!
「人の後ろに立つなんて性格悪いね」
「別にそんなつもりはなかった。ただこっちへ来ただけ」
中二風にいうなら僕の『臆病者の敷地』(チキンゾーン)に入った時点で後ろにいるのは分かっている。太刀魚守は何を考えているのか分からない。常に無表情だ。しかし。
「そういうことか」
「人のメールをのぞき見するのは悪い癖ですよー」
すでにのぞき見されていた。忍者かこいつは。
「で、行くの?」
「いや? 行くわけないよ」
「そう。じゃぁ私が行く」
「何で?」
な ぜ そ う い う 流 れ に な る ! ?
「ネックウォーマンについて何かわかるかも。後影も呼ぶ」
「危険だよ」
「なら来れば?」
「すいません」
太刀魚守はふぅ、とため息をついてから、
「そうだ、私たちのチームの名前、決まったよ」
「ん」
「『白光』」
「びゃっこう?」
「うん」
それだけ言うと、太刀魚守はすたすたと歩いて行った。分からない人だ……。
僕は白光という名に照れくささをと罪悪感を覚えつつ、家に帰った。
- 角かっこいいよ○田君 ( No.21 )
- 日時: 2012/03/21 17:30
- 名前: づ〜らづ〜ら面 (ID: iHbdDjKI)
勝手に家族殺しやがって、 角かっこいいねん○田。 明日学校で覚えとけよ
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