社会問題小説・評論板
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- 死にたがりの私
- 日時: 2012/09/02 11:19
- 名前: 桜 (ID: j5WpSu7v)
初めまして、の方が多いと思います。
桜です。
この小説を読もうとしている方への注意です↓
・誤字脱字が多いです。
・文才ないです。
・更新遅いです。
・登場人物紹介はありません。
・登場人物の口調がよく変わります。
・季節ないです。
・起承転結ないです。
・完結するか分かりません。
・小6(現在中1)が書いた駄作です。
いけるっ、という方はそのまま下へ。
無理な方は小説一覧へ戻って下さい。
それと、荒らし、中傷などはやめてください。
アドバイス等は大歓迎です。
- Re: 死にたがりの私 ( No.43 )
- 日時: 2011/12/16 22:18
- 名前: 桜 (ID: .CNDwTgw)
毎日毎日、私達は亜美をいじめた。
前の私のように怯える亜美。
亜美を取り囲む皆。
皆、笑って亜美をいじめている。
私も楽しくないけど笑う。
いじめられるのは嫌だから。
皆に合わせておけば大丈夫。
もう、苦しみたくない。
皆、笑う。
惨めな亜美を見ながら笑う。
何が面白いの?
何故笑うの?
そんなに人を痛めつけるのが楽しい?
人の心を踏みにじる事が快感?
自分より弱い者がいないと怖いの?
群れなければ生きていけないの?
私は、皆の気持ちが分かる。
1人は怖い。
1人は弱い。
私も体験したから。
1人の怖さを。
1人の弱さを。
そして、群れた人の強さを。
『群れれば大丈夫』
そう、群れれば良い。
群れれば、私は生きていける。
私は死なずにすむ。
人の心を殺して、亜美をいじめよう。
罪悪感という心を。
- Re: 死にたがりの私 ( No.44 )
- 日時: 2012/09/01 20:13
- 名前: 桜 (ID: j5WpSu7v)
私は亜美をいじめた。
皆と混じっていじめた。
自分の身を守るために亜美を犠牲にした。
これでいいのに。
これで良かったのに。
哀しかった。
辛かった。
苦しかった。
心が痛かった。
私が自殺したら、いじめはなくなると思っていた。
そう信じていた。
けれど、何も変わらなかった。
強い人か弱い人をいじめる。
それが世界のルール。
いじめは一生なくならない。
放課後になり、私は教室を出た。
皆、亜美をいじめている。
私はもう、苦しみたくなかった。
いじめられている頃と、何も変わらない。
私は、ただ普通に生きて行きたいだけなのに。
いじめのない、平和な日常を送りたいのに。
世界は、私を許してはくれない。
私は、希望を持ってはいけなかった。
家に着くと、私はリビングへ向かった。
いつものように、母がリビングでテレビを見ていた。
「ただいま」
私は小さく言った。
テレビを消し、母が私の方を向く。
子を見るような目ではなかった。
何か分からないようなモノを見る目。
恐怖に染まった目。
「お、おかえり……」
震えた声で言った。
「お願いがあるの」
私は感情をこめないで言った。
「お願い?な、何?何でもするわよ?」
私の事を怖がっている母。
もう、どうでもいいか。
愛なんて、もう期待しない。
希望なんか、もう持たない。
「転校したい」
私はそう言うと、母の返事は聞かずにリビングを出た。
そして、家を出てあの公園へ向かった。
最後の公園へ。
公園には誰もいなかった。
携帯で時間を確認すると、18時だった。
辺りは薄暗い。
私はベンチに座り、さっき母に言った言葉を思い出した。
『転校したい』
母は叶えてくれる。
私の願いは全て叶えてくれる。
母は私の事を恐れているから。
母は、私の事なんか愛していない。
あの病院の涙は嘘。
全て嘘。
でも、もう愛して欲しいとは思わない。
もう、私に希望なんてないから。
私に、光なんてないから。
- Re: 死にたがりの私 ( No.45 )
- 日時: 2012/09/01 20:21
- 名前: 桜 (ID: j5WpSu7v)
私は、自殺しようとしたアパートに視線を向けた。
私を殺してくれなかったアパート。
死の怖さを教えてくれたアパート。
そして、何も変えてくれなかったアパート。
何故変わらなかったの?
私が自殺をしたら、何かが変わるんじゃなかったの?
何故、人は人をいじめるの?
それがルールだから。
たったそれだけの事なのに、私は受け入れられなかった。
いや、受け入れるのを拒否していた。
それを受け入れたら、自分までもを裏切っている様な気がして。
弱い者はいじめられなくてはいけないの?
それがルールだから?
だから強い者に付き、自分より弱い者をいじめるの?
それでは、何も変わらない。
一生変わらないの?
この世界は。
この世界のルールは。
もしかしたら変わるのかな?
信じられないけど、もしかしたら。
もしもこの世界が変わるとしたら?
もしも変わるとしたら、私は変える?
世界を敵にまわしてでも、私は変えようとする?
いや、しない。
できない。
誰かがするのを待つだけ。
だから、世界は変わらない。
私には無理な事。
そんな事、分かっていた。
自分には勇気がない事を。
飛び降りたのだって、勢いだって事を。
だから私は逃げた。
現実から目をそむけた。
亜美がいじめられている現実から。
転校すれば私は救われる?
いや、何も変わらない。
例え転校先の学校にいじめがなくても、世界のどこかでは、きっといじめは起きている。
ただ、私の目の前で起きていないだけ。
これで良かった。
私は生きているだけでも苦しい。
だから、もういい。
私は全てから逃げて、また人生を始める。
苦しい事から逃げて、楽しい事だけを見る。
苦しい事は夢だったのだと、自分に言い聞かせて。
私は静かに公園を出た。
そのまま家へ帰り、ベッドに横になった。
夢は、見なかった。
- Re: 死にたがりの私 ( No.46 )
- 日時: 2012/01/02 20:37
- 名前: 桜 (ID: .CNDwTgw)
数日後、私は転校した。
いじめのない、平和な学校だと願って。
新しい学校に着いた。
校長らしき人が門から出てきて、私を校長室へ連れて行く。
少し話をし、私の新しい担任と一緒に新しい教室へ向かう。
担任と一緒に教室の中へ入る。
新しいクラスメイト達の視線が私へ集まる。
私は人の視線が怖い。
皆は私の事をどう思っているのだろう?
皆から見た私はどうなのだろう?
悪い方へ悪い方へ考えて行き、自分を苦しめる。
自分で自分を苦しめるなんて、馬鹿な私。
けれど、もうそんな私は捨てる。
私は新しくなるんだ。
今までとは違う、誰からでも好かれるような私になるんだ。
面白くもない事で笑い、哀しくもない事で泣く。
皆と合わせておけばいいんだ。
「さぁ、自己紹介をして」
担任が私に微笑む。
「転校してきた九重穂乃実です。これからよろしくお願いします」
普通の言葉を言い、頭を下げる。
少しも変じゃない。
いじめの標的にはされない。
私は微笑みを浮かべる。
少しでも皆からの評価が上がるように。
少しでもいじめの対象から抜けれるように。
クラスメイトからの簡単な質問を終え、教えられた席に着く。
隣は黒髪を後ろに上の方で1つに結んだ子。
親しげな微笑みを浮かべ、私に自己紹介をする。
「藤川 蓮華(ふじかわ れんげ)です!穂乃実ちゃん、よろしくね♪」
「はい、よろしくお願いします」
私も微笑む。
これなら大丈夫。
友達を1人でも作れば大丈夫。
1人でも仲間がいれば。
私は、楽しくもないのに笑った。
そして、蓮華が何を言って欲しいか考えながら、慎重に話した。
嫌われない様に、慎重に、慎重に。
本当の自分を殺しながら。
- Re: 死にたがりの私 ( No.47 )
- 日時: 2012/01/06 20:01
- 名前: 桜 (ID: .CNDwTgw)
休み時間になると、クラスメイト達が私の机に集まってきた。
次々に質問されたけど、私は1つ1つ丁寧に答えた。
数えきれないくらい質問された頃、この質問をされた。
『ねぇ九重さん。何で転校してきたの?』
『いじめられたから』と答えられる訳がない。
私はこの質問をいつかされると予感していた。
前から用意していた答え。
『お父さんの転勤で』
クラスメイト達は少しも疑う事はなく、次の質問に移った。
休み時間が終わりそうな頃。
蓮華が警告してきた。
「坂本 春菜(さかもと はるな)には関わらない方がいいよ」
蓮華がある子を指差す。
1人で席に座り本を読んでいる、気の弱そうな子。
「アイツ、いじめられてるから」
蓮華が笑いながら言った。
「私もいじめてるけど、穂乃実もどう?てか、クラス全員でいじめてる」
やっぱり、いじめはなくならないのね。
なら、いじめる側にまわるしかない。
「うん、そうする♪」
私は微笑みを浮かべながら言った。
引きつっていないか、心配になったけど。
「うん、じゃあ放課後に♪」
蓮華は楽しげにそう言い、次の授業の準備を始めた。
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