複雑・ファジー小説
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- ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語)
- 日時: 2011/06/30 17:09
- 名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)
こんにちわ。はじめてのかたもそうでないかたも、ぜひ!読んでいってください!!
・このスレッドのルール
(お願い)このスレッドにレスをしたら、適当な頃に削除してください。最終的には小説本文だけを残していきたいので…。
この小説に出てきた用語を覚えるのが難しい、との意見をいただいたので!
下のスレに用語集みたいなものを作りました!!
>>116
【スレ主さんへ:】←アドバイス(?)ありがとうございます!
ではスタート!!!
夜、満月だったかな。星がすごくきれいだった。
僕は、そんな宝石が輝くような 夜 に家を飛び出した。
なぜって?それはねぇ・・・
・・・・・・僕が、犯罪を犯してしまったからなんだよ・・・・・・
これから、どうやって生きていけばいいんだろう?
お金も着替えも食料も・・・
全部、家においてきちゃったよ・・・。
引き返せないよ?もう、・・・戻れないんだ・・・。
少年は濡れた瞳をごしごしと拭うと笑った。
「あははははー!まぁ、いっか。僕はこれで自由なんだもん!」
少年は、暗い夜の街を歩く。
楽しそうに、ゆかいそうに、面白そうに、悲しい歌を歌いながら。
母の歌った子守唄。優しく切ない思い出の歌。
- Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.5 )
- 日時: 2011/03/25 15:35
- 名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)
- 参照: http:
少年はオレと目が合うと ニヤリ と笑った。
服はボロボロであちこちにドロが付いていたり、破けてたりしていた。
「君なの?さっきブツブツとしゃべっていた子供の声は。」
オレは不信な気持ちを持ちつつ、少年に優しく語りかけた。
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないよ?僕はお兄さんが聞いた子供の声を聞いていないんだもん。」
(なんだ?この子。雰囲気が・・気持ち悪いってゆうか、おとなしいってゆうか・・・。)
オレはその少年が首にかけている 物 に目が止まった。
(金色の…コインが、5枚くらい。重そうだな。ってか、高そう…。)
「・・・それ、きれいだね。お守り?」
オレがネックレスを指差すと少年はソレを隠すよに服の中にしまった。
「お守りじゃないよ。呪いが宿ってるんだ!」
少年は クスクスと笑った。
「ふぅん。・・きれいだね。」
(呪いって・・・怖いこと言うなぁ。オレホラーだめだんだよ。)
何故だろう?このときオレはこの少年と話し続けていたかったんだ。
いや、話し続けていないとダメだと思ったんだ。
オレが返答に戸惑っていると、少年は急に怖い顔になって睨んできた。
「・・・お兄さんも、このネックレスを狙ってるの?」
「——— は?———」
オレは心の底から驚いた声をあげてしまった。
だって、こんな言葉が自分に向けられると思わなかったんだもん!
ただ、キレイだねっていっただけだぞ??
オレがそうとう間抜けな顔をしていたのだろうか?
ふいに少年が声をあげて笑った。
「アッハハハハハー!お兄さん、その顔、ゃ、やめ、て!」
オレは少年の笑いがおさまるまで、作り笑いをしていた。
——やがて、肩のゆれがおさまると、少年は人懐っこい顔をしてきた。
「お兄さんは合格だよ!合格したから、僕の仲間に入れてあげる!」
「へぇーそうなんだ。合格か!よかったよかった。」
オレは最後の方が棒読みになりつつも少年の話にあわせることにした。
「よかったねぇ、お兄さんは救世主になれるよ!僕と同じ。」
「へぇー救世主かぁ。昔憧れたなぁー・・ははははーー・・・・」
オレの棒読みに気づいたのだろうか?少年が不機嫌そうな顔になった。
「・・・どうしたの?ぼく。」
「お兄さんさぁ、僕の言ってる言葉の意味分かってないでしょ?」
「・・・・・・・・」
黙り込むオレに少年ははっきりと言った。
オレの運命を変えてしまう、言葉を。
「お兄さんは、僕と一緒に世界の救世主になるんだ!」
真顔で言う少年。
(・・・・・・・・・ま、まぁ、・・・コレくらいの年の子は・・・そういうの・・・・・・・・好き?だよな。・・・)
オレの顔がひきつる。
「嘘だろ?世界って、ゲームの話だよな?」
「違う。このコインを守るンだよ。僕と一緒に。」
オレは信じられない、と言う様な顔をしていたのか、少年はオレの手を引っ張った。
「じゃぁ、証拠見せてあげるよ。ついてきて。」
- Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.8 )
- 日時: 2011/03/26 18:22
- 名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)
- 参照: http:
少年は町外れの公園の広場で立ち止まった。
そして、服にしまっていたネックレスを首からとると、言った。
「これから、 呪い をみせてあげる。大きい声、ださないでよ?」
オレがコクコクうなずくと、少年はやさしい笑みになった。
「じゃぁ、・・・いくよ・・・。」
しかし、少年の優しい笑みは一瞬で消え、子供らしくない、まるで
犯罪者のような目つきに変わる。
(これからいったい、何が始まるのだろう?)
オレは半信半疑のまま、少年の行動を目でおった。
少年はコインを一枚、鎖からはずすと空高く、真上になげた。
「エフィスコンパトーリック、0007番。・・・出ておいで?ご主人様がお呼びだよ!」
少年は最初の分を早口で言ったあと、後ろの方の文を楽しそうに言う。
少年がなげたコインから、闇、としか言いようのないものが出てきた。
「うわぁ!?な、なんだよ?オイ!!」
闇はやがてオレと少年をつつみこむ。
「お兄さん、ちょっとの間黙ってて。コントロール難しいんだよ、コレ。」
オレが少年の言葉で冷静さを取り戻す。
少年は驚きも戸惑いもせず、ただ、ただ楽しそうに見えた。
・・・・・リズミカルな歌を歌っているように。
闇の中から、コインからだろうか?
小さな曇った黄色い光が静かにあたりを照らす。
「・・・出ておいで。早く。お兄さんが退屈しちゃう。」
(いや、退屈はしないかな〜。驚きはするけど!)
オレは頭の中でツッコミをいれる。
ってか、この少年はいったい 何 だ?
普通の、そこ等へんの同じ年の少年達とあきらかに違う。
違うとゆうか、異質だ。狂ってる。おかしい。変だ。
オレは頭の中でこだます、さまざまな疑問を喉元でこらえた。
今はまだ、質問ぜめにする時ではない、と思ったからだ。
光の中心部に突然、小さい影が現れた。
影はオレ達のほうへまっすぐ向かって直進してくる。
{こんにちわ。ご主人様。}
頭のなかで声がした。
この声は空気的に、向かってくる影のものだろう。
影はオレと少年の目の前でとまった。
(・・・・・なんだ?コレ。)
目の前で止まったものは、影のように黒く、不安定な形をしていた。
「・・・これ、何?」
オレの問いに少年は言った。
「 呪い だよ。呪いに形は無いんだ。だからこんなに不安定な形をしているんだよ。」
「ふうん。」
呪い といわれた もの は例えるなら水溜りのような丸の形で、ウネウネと動いていた。
- Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.11 )
- 日時: 2011/03/28 15:13
- 名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)
- 参照: http:
「で、あれはいったい何だったんだ?」
オレは少年に問いかける。
今、オレ達は公園の近くのカフェにいる。
店内の人間が少年の服装を見て、驚くので、オレと少年は一番窓側の隅っこの席にすわっている。
少年はクスリと笑った。
「だから、何度もいってるじゃん。呪い だよ。」
そして、目の前においてある、オレンジジュース を一口飲む。
ちなみに、これはオレの おごり だ。
少年の答えにオレは眉をひそめる。
「だから、もっと、科学的に説明して欲しいんだ。」
「・・・たとえば?」
「たとえばぁ〜・・・人がこう思うことにより、ホニャララがこうなって、その結果、呪いが生まれる〜・・・みたいな?」
オレの下手な説明に少年はクスクスと笑った。
「・・・・・・なんだよ?」
オレが嫌そうな顔をすると、少年は答えた。
「・・そんなの、知るわけないじゃん。」
「・・・・・・」
・・・あぁ、聞いたオレがバカだった。
オレが落ち込んでいると、ふいに少年が真面目な顔をした。
「ところで、お兄さんさぁ、どこか変なところとかないの?体の具合で。」
「・・・変・・なところ?・・・・・・・・そういえば、さっきから頭がボォーーっとする・・ような気が、するような気がする・・・。」
オレはあえて遠まわしに言った。そうしないと、また少年に笑われる、と思ったのだ。
少年はオレの答えに満足したような顔をした。
「・・そっか。お兄さんもやられちゃったんだね。」
「やられたって、何を?」
少年は笑う。
「 呪い に心を食われかけたってことだよ。」
少年の言葉にオレは絶句する。
公園で見せられた非現実的な光景。
そのこともあって、オレは確信していたのだ。
少年の言っていることは本当のこと、だと。
だからこそ、何も言えなかった。
「知ってる? 呪い はね、人の心を食べるんだよ。一度ねらった心は食べるまで、追い続けるんだ。すごい執着心だよね。」
「・・・・・・」
「ちなみに、お兄さんはまだ、心を完全に食われてはいないよ。
ってか、食われてるっていっても少しだけ。アリ一匹分かな。」
オレは何もいえなかった。
一つの確信が、オレの心をおびえさせる。
オレは 呪い に心を食べかけられた。
だから、呪い はまた、オレの心を食べに来るんだ。
そしたら、オレは 呪い に心を食べられて、ロボットみたいになるんだ。
- Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.14 )
- 日時: 2011/03/29 19:11
- 名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)
- 参照: http:
オレが顔を強張らせていると、フと少年が優しい笑みになった。
「そんなに深く考えなくても大丈夫だよ?」
「何が大丈夫なんだよ?」
オレが顔を強張らせたまま、たずねる。
「・・一つ、いいことを教えてあげるね?お兄さんが僕といる時は、 呪い は襲ってこないんだよ。よかったねぇ〜」
少年はいたずらが成功したときのように、楽しそうに笑う。
「幸い、お兄さんは 試験 に合格したし。僕と世界の救世主になるって約束したじゃん?だから、僕、お兄さんの家で暮らしてあげる。」
(・・・・・?意味が分からない。だいいち、救世主になるって約束したのかよ!?)
少年の言葉にオレはさらに混乱した。
なんてゆうか、この少年に上手く操られている気がするのは・・気のせいだろうか?
「な、なぁ。オレ全然意味が分からないんだけど。」
オレはわざと不機嫌な顔をよそおった。
そうでもしないと、不安な気持ちが顔に出てきそうだった。
「・・・つまり、僕は宿を探していて、お兄さんは 呪い に心を食われそうで困っている。分かる?」
宿を探している、とは初耳だったがオレはコクコクうなずいた。
「で、僕がお兄さんの家に泊まれば、宿を探す手間もはぶけるし、お兄さんは 呪い から身を守ることができるんだよ。」
一石二鳥!と、笑う少年にオレはまだ、疑問が拭いきれなかった。
「ちょ、ちょっと待て!何でオレがお前の近くにいれば、魔物は襲ってこないんだよ?」
本当はもっと聞きたいことがたくさんあった。
少年の家、とか家族のこと、とか、どうしてここにいるのか?とか・・・
でも、オレはあえて聞かないようにしようと少年に会ったときから、決めていた。
どうして?と聞かれてもよく分からない。
単純に言うなら、オレの直感が 聞くな と告げていたのだ。
少年はオレの問いに、犯罪者のような笑みを浮かべた。
「・・それはねぇ。考えれば分かる事だと思うけど、 呪い は{ご主人様}のいるところで人の心を食うことができないんだよ。」
時刻は5時をすぎていた。
「呪い はね、自分が食べた 心 を{ご主人様}にプレゼントするんだ。プレゼントの中身は空ける直前まで内緒にしていたい、人間だって同じじゃないのかな?
だから、オレのいるところで、心は食わないんだよ。ご主人様思いの良い子たちだろ?」
少年はクスクスと笑う。
「・・ちょっと待て!・・・オレが心を食われたのって公園で、だよな?お前が近くにいたのに、どうして?」
「簡単な話さ。」
オレの問いに少年は待ってました とばかりに得意げになる。
そして、あっさりと残酷な言葉を吐き出した。
「僕が命令したからだよ。」
「・・・・・・」
一瞬、いや30秒くらいだろうか。オレと少年の中に沈黙の風がふく。
オレは恐る恐る、たずねる。
「どういう・・こと?」
「だから、僕が魔物にお兄さんの心を食べるように命令したんだ。こうでもしないと、お兄さんは僕を頼ってこないでしょ?」
少年はクスクスと楽しそうに笑う。
オレはそんな少年をぶん殴りたいのをこらえ、腹からわきあがる怒声を喉元でこらえ・・・。
オレはなんの反応もできなかった。
ただ、ただ自分の感情を殺すのに夢中で・・オレの顔は 真顔 だ。
「これで一石二鳥だよ?僕は宿を無料で借りれるし、お兄さんは 呪い に襲われる心配もない。」
「・・・・・・」
黙りこむオレの顔を楽しそうにのぞき込むように少年は見つめた。
「過去は変えられない。・・・・・・もう、戻れないんだ。」
少年は笑った。
終わり〜〜((まだまだ続きます。
自分、文章能力とか無いので・・説明の中(会話の中)で意味が分からない文があったりしたら、どうぞ、聞いてください。。
- Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.17 )
- 日時: 2011/03/31 18:51
- 名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)
- 参照: http:
——◆□◎〜♪♪—∴☆×■♪○♪♪————
黙りこむオレと楽しそうに笑顔を浮かべる少年。
二人の沈黙を切り裂くように携帯がなった。
(・・誰だろ?・・・・・)
オレは携帯を取り出す。
——沢村 待紀——
(・・待紀がメールじゃなくて・・電話。めずらしいな)
そう思いつつ、オレは携帯を耳にあてた。
「・・・もしもし。青騎野です・・。」
「おい!ミズ!!」
電話の向こう側で待紀が叫ぶ。
「・・・どうしたんだよ?」
オレの問いに待紀は即座に答えた。
「今どこにいるんだよ!?ゲーセンの前で約束したの忘れたのかよ?」
「・・・・・・ぇ・・?」
思い出した。そういえばそうだったよな・・。ヤバイ、忘れてたし!
オレは時計をみる。
五時三十分
遅刻レベルじゃないぞ・・この時間は。
「ご、ごめん!!忘れてた!」
「お前なぁ〜〜!」
電話の向こう側で待紀がうなる。
(ヤバイ!少年のことで頭がいっぱいだったんだよ!!)
オレが必死にあやまると、待紀は今度、ラーメンをおごる、という条件でゆるしてくれた。
「・・・・・・ふぅ〜・・・・・・」
ようやく携帯電話をカバンの中にしまい、一呼吸したところで少年が口を開く。
「お兄さん、名前教えてよ?僕も教えるからさぁ。」
「・・・・・・」
オレはつい黙り込んでしまった。
もしここで名まえを教えれば、また嫌なことに巻き込まれるかもしれない、という予感にかられたのだ。
オレの考えていることが分かったのか、少年はクスッと小さく笑う。
「大丈夫だよ?お兄さんの名前を知ったとしても、僕はなにもしないから・・。」
「・・・・・・」
はっきり言って、オレはビビってた。自分よりはるかに小さい少年に。
・・・でも、それを認めたら、分かられたら・・格好悪いだろ?
オレは自分に言い聞かせると同時に覚悟をきめた。
「分かった。教えるよ。でもその前に君の名前から教えてくれないかな?」
「・・・へぇ〜・・。お兄さん用心深いんだね。」
少年はオレの言葉を聴いて一瞬真顔になったが、すぐにいつもの笑みに戻る。
「僕の名前は・・・白野木 鎖維(シロノギ サイ)だよ。変な名前でしょ。」
少年は困ったように首をかたむけた。
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