複雑・ファジー小説

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・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語)
日時: 2011/06/30 17:09
名前: ザクラ・ノイザ (ID: jusjvnjl)

 こんにちわ。はじめてのかたもそうでないかたも、ぜひ!読んでいってください!!

・このスレッドのルール
(お願い)このスレッドにレスをしたら、適当な頃に削除してください。最終的には小説本文だけを残していきたいので…。


 この小説に出てきた用語を覚えるのが難しい、との意見をいただいたので!
 下のスレに用語集みたいなものを作りました!!
 >>116


【スレ主さんへ:】←アドバイス(?)ありがとうございます!


ではスタート!!!

 
 夜、満月だったかな。星がすごくきれいだった。
 僕は、そんな宝石が輝くような 夜 に家を飛び出した。
 
 
 なぜって?それはねぇ・・・

 

  ・・・・・・僕が、犯罪を犯してしまったからなんだよ・・・・・・



 これから、どうやって生きていけばいいんだろう?
 お金も着替えも食料も・・・
  全部、家においてきちゃったよ・・・。
 

 引き返せないよ?もう、・・・戻れないんだ・・・。

 

 少年は濡れた瞳をごしごしと拭うと笑った。

 「あははははー!まぁ、いっか。僕はこれで自由なんだもん!」


 少年は、暗い夜の街を歩く。
 楽しそうに、ゆかいそうに、面白そうに、悲しい歌を歌いながら。
   母の歌った子守唄。優しく切ない思い出の歌。

 

Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.74 )
日時: 2011/05/01 19:26
名前: ザクラ (ID: jusjvnjl)

 パーてぃーの奥の小部屋で{依頼}の内容について話し合っていた鎖維と太郎。
 二人の打ち合わせはくだらない雑談もふくめ、お昼過ぎにまでおよんでいた。
 
 「だから、あそこのケーキのNO1はショコラクリームケーキだよ!」
 部屋中に響き渡る鎖維の声。
 声には少し、いらだちが混じっていた。
 そして、それに対して太郎も言い返す。

 「あれも上手いけど、一番は抹茶のアレだろ。お前食ったことないもんなぁ?」

 「アレは見た目がダメだよ。食べ物は見た目からって言うよ。やっぱりあそこのNO.1はショコラ——」

 「だからお前はお子様なんだ。見た目にこだわっている時点でお前のケーキへの愛はそこまでなんだ!」

 ムッとする鎖維。得意げに笑う太郎。
 二人の頭の中にはすでに、依頼、の{い}の文字も存在してはいなかった。

 
 と、その時だ。

  バゴォ———ン!!

 突然外から、ものすごい爆発音がした。
 そして、それと同時に店内のざわめき声がする。

 「・・・:・・・なんでこんなときに来るのかな〜・・。」

 爆発音を聞いて、面倒くさそうに頭をかく鎖維。
 それを見て、太郎はため息をついた。

 「・・・・まったくだ。で、今回のピエロはこの前この町に来たって奴等か?」

 「・・そんなの分からないよ。僕は今出てきたピエロの顔を見てないんだから。」

 鎖維の言葉を最後に部屋の中に重い沈黙が流れた。
 鎖維も太郎もそれ以上、このけんについて話す気はないらしい。

 太郎は立ち上がった。
 「悪りぃな、鎖維。オレ一応これでも店員なんだ。客を静かにさせてくる。」

 太郎の言葉に鎖維は彼を見上げた。
 「もし、今来たピエロが僕の依頼に関係あるピエロだったら、どうするの?ピエロって探すの大変なんだよ?」

 「・・・・・・」
 太郎は少しの間、考えるそぶりをみせてから笑顔を鎖維へ向けた。

 「仕事がすんだら、仕事しに行く。それまで、ピエロ引き止めとけよ。」

 「・・・分かった。」

 鎖維の言葉と同時に二人は部屋を飛び出した。
 

 その頃、青騎野瑞———

 オレはダッシュで、町外れにある広い草原にたどり着いた。
 ピエロと初めてご対面した場所だ。

 町ハズレにあるという事もあり、人の気配はない。
 そして、町と正反対の方向に森がある。リンの仲間があの方向から来たのだ。
 森は思っていたほど遠くにはなかった。3キロメートルくらいだろうか。

 (・・・・誰もいない・・。)
 オレは草原の真ん中で一人、ポカンと立っていた。
 確認のため、辺りを見回すが、本当に誰もいない。
 「・・・ん〜オレの思い違いか?」

 オレがうなった時だ。

  ガサッ

 すぐ近くで、オレの真後ろで何者かが草を踏む音がした。
 オレは反射的に振り向く。

 そこには——

Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.76 )
日時: 2011/05/03 22:24
名前: ザクラ (ID: jusjvnjl)

 すぐ近くで、何者かが草を踏む音がした。
 オレは反射的に振り向く。
 
 そこには——
 
  一人の少女が立っていた。

 オレンジとピンクの中間くらい色の腰まである長い髪。
 赤っぽい服、赤と黒のミニスカート。
 たたんだ上体で左手に持たれている白い傘。
 肌の色は白く、やんちゃそうな顔立ち。

 (・・・この子・・は・・・・・)

 オレはどこかで見たことがある、と思い必死に記憶の中をさまよった。

 「・・・ピエロ・・の、リン・・・サン・・・。」

 思い出した。彼女は鎖維に腹を刺されたピエロの女の子、リンだ。
 ちなみに、{さん}をつけたのは、あまり親しい間柄ではないからだ。
 
 リンはオレに対して警戒心もなくただ、不思議そうに目を見開いていた。

 「・・何であんたがここにいるのぉ?ビックリした。」

 リンの問いにオレは拳を握り締ると同時に身構えた。
 いつ攻撃をしかけてくるか分からないからだ。

 (・・・ピエロは今度は本気で俺たちを殺しに来る。仲間を鎖維に刺されているから。)

 「・・・・オレを探していたんじゃないの?」
 オレの勇気100%を振り絞っていった質問に彼女はあっさり答えた。

 「・・ん〜・・・まぁ、そうなんだけどね☆」

 リンの微妙な返答にオレは思わず眉をひそめる。
 そして、そんなオレの反応にリンもまた困ったように首をかしげた。

 (・・なんか、コノ子前よりも・・・危険な感じがしない・・な・・・)

 オレの心は少々混乱気味だった。
 殺される覚悟でこの場所につもりなのだが・・・実際にきてみれば、その場の空気はオレの想像と微妙にちがったからだ。

 リンは一瞬迷ったようなそぶりを見せたが、決心したように言った。
 「ヒ、一つだけ確認しておきたいことがあったの。あんたにね。」

 「・・・オレ・・に?」
 
 リンの言葉にオレは首をかしげた。
 今、目の前に立っている少女は、ごく普通の女の子の雰囲気さえかんじられていた。

 (・・・オレはコノ子に最近始めてあった。そして命を狙われた。・・・なのに、どうしてコノ子はオレにこんなにフレンドリーに話しかけてくるのだろうか?)
  ———もしかして、オレを油断させるための作戦か?

 一つの結論にいたったオレは体中の全ての細胞を使って彼女を警戒した。

 「ちょっと・・そんなに身がまえなくてもいいじゃん!私別に今回はあなたの命ねらわないしぃ!!」

 両手のひらをみせて丸腰アピールをするリンにオレは思わず微笑んでしまった。
 警戒心なくなる速いな・・と自分で自覚しつつ。
 
 オレの警戒心が薄らいだことをサッすると、リンはうつむいた。
 「・・ぁ、あのさ、一つだけ確認したいの!・・・・」

 「・・何を?」

 リンの口からかすかに言葉がこぼれた。
 オレはとぎれとぎれに聞こえた言葉を組み合わせた。


 ————あなたは私の敵?みかた?————

Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.77 )
日時: 2011/05/04 20:16
名前: ザクラ (ID: jusjvnjl)

 オレは彼女の問いに言葉が出なかった。
 (・・・この子、いまさら何を言っているのだろう?自分が命を狙っている相手がみかただったら、複雑すぎるだろ。)

 リンはオレの返答を待つかのように、黙ってうつむいていた。

 (・・・あぁ〜これってどうすればいいだ?敵って、言った瞬間に殺されそうだし、見方と言えば嘘になるし・・・。)
 必死に頭をひねらせ、オレは言った。

 「・・どうしてオレを見方とか敵とかって迷うんだ?」

 オレの問い返しにリンは顔をあげた。
 こうして彼女のことをみると、普通の女の子と変わらない。

 (・・・てか、今思ったけど、リンは腹を刺されてたよな?血とかにじんでないけど、大丈夫なのか?)

 オレの関係ない、感情をよそにリンは言った。
 「この前の夜、私が殺されそうだったところをあなたが、かばったじゃん?最初はあなたを敵だと思ってたけど・・・・それ以来分からなくなっちゃったんだぁ。」

 てへっと軽く舌を出すリン。
 そんな彼女とは対照的にオレは混乱した。

 (・・・そういえば、確かに彼女の頭を鎖維が刺そうとしてたのを俺は左腕でとめた・・・アレって・・なんなんだ?どうして止めたんだっけ?)

 「・・・ん〜何でオレが君を守ったのかは分からない・・。ただ体が勝手に動いてたんだ。」

 正直な気持ちを言ったオレの顔をリンは一瞬ジィ〜っとみた後、微笑んだ。

 「実はぁ?私もあなたにこんな事を聞くために何で会いに行ったのか分からないんだぁ!お互い様、ダネ☆」

 優しい風がオレとリンを包む。
 オレ達の周りの空気は心地いいほど和んでいた。

 何故か今は、彼女が敵で自分の命を奪う立場だという事を忘れかけていた。

 「そういえb——・・・・
 オレが口を開きかけたとき、和やかな空気は一瞬で緊張した空気へと変わった。

 リンの顔は強張り、オレは困惑顔だ。
 
 その理由は—
 オレの首筋に冷たい物が突きつけられたからだ。
 その冷たい物、が何かはハッキリとは分からない。でも・・大きな、のこぎりのような刃物だ。

 首筋にピリリ・・と小さな痛みを感じた。
 タブンおそらく皮一枚分くらいを斬られたのだろう。
 
 ・・・でも誰に?何で?
 リンの顔は強張っている。だからリンの仲間ではないのだろう。
 じゃぁ、コイツは誰だ?

 オレの困惑をよそに、リンは叫ぶような声で言った。

 「・・・ど、どうしているの?ここは外だよ!?何で?」

 リンの問いに対し、オレの首に刃物をあてているヤツが後ろで言った。
 「・・・俺が外に出て来れないとでも言ったか?ついでにここにいる理由は、コイツを殺しに来た、だ。」

 「っはぁ!?オレ?」
 自分の話題が出たことにビックリしつつ、オレは二人の会話に耳をかたむけた。

 「・・殺しに来た・・の?で、でもこの人私をかばってくれたんだよ!?」

 「・・・そんなの知るかよ。だいたい、命令だろ?こいつを殺せっていうのは・・。」

 オレは奇妙な感覚に襲われていた。
 その理由は二つだ。
 一つは、この男に対するリンの接し方だ。
 なぜだかすごく礼儀正しくなっているのだ。
 そして二つ目は、男の声、だ。
 どこかで聞いたことがあるような・・若い声だった。 
 でも誰の声なのかは分からない。

 リンは叫んだ。
 「で、でも命令でも!この人私を・・・・・。どうしてこんな良い人を殺そうとするの?マスタ—!」

 ——マスター!!?
 オレはリンの言葉に全てを納得した。
 そうか、リンのこの礼儀正しい態度の理由は、彼が自分のマスター(主)だったからなのか。

Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.79 )
日時: 2011/05/05 06:37
名前: 缶コーヒー ◆kkrRyVQtyA (ID: YoZ5ZryJ)

リンて実は雇い人だったりして・・・
とは思うけど、生粋の殺し人かなー

いやぁでもなぁ・・・・・・





謎だッッ!!

Re: ・・・夕映えのリベラリスト・・・(自由主義者の物語) ( No.80 )
日時: 2011/05/05 22:01
名前: ザクラ (ID: jusjvnjl)

 <<缶コーヒー様×2>>
 フフフ・・・リンはね、実はね・・・・——((←ダレ
 はい、これ以上言ったらネタバレになるので—w((´< `@))/ハハハww

 いやいやぁ—正直な話、これからこの小説どうなるのか、想像できないです。。((作者なのに・・・↓
 ここから先はキャラが勝手に動いてくれる(ハズ)なのでww
 こんな感じですが、コメントくれて感謝します!!デハ!
 


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