複雑・ファジー小説

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kissから始まる恋♪
日時: 2013/09/22 02:13
名前: SAYAKA (ID: tDLDmNtV)

前書き
下手ですけど頑張ってやります。

感想などのコメントもお待ちしてます。


途中で裏が、入ってくるかもしれないので、
苦手な方は読まない方が良いです。

Re: kissから始まる恋♪ ( No.42 )
日時: 2014/07/09 18:45
名前: SAYAKA (ID: 2r74csLN)

開かれた扉の先にいたのは景だった。
走ってきたのか、息は乱れてシャツは汗で濡れてる。
「何か…………してた?」
不安気な表情で景が問う。
「何かって?」
景相手に怯えて声が出ない私の代わりに、
怜が景と話してくれる。
「C組の和水がお前らが図書室でヤってるって……。」
あの、ビッチ…………なんのつもりよ。
「しねーよっ!!
誰がこんな、人がいつ来るかどうか
分かんねぇような場所で!!」

真っ赤な顔の怜。

ねぇ、怜?
貴方、その言葉の意味分かってる?
それって…………。

「誰も来ない場所ならしたのか?」
景が怜の言葉の核心を突く。
怜は何も答えずに舌打ちをした。

無言の肯定ほど、
いじらしくて可愛い。
でも、第三者からすると、それはイラつきにしかならない。
「香波、良いのか?
このまま、こいつと一緒にいたらいつかヤられるぞ?」
景の哀しい瞳が私を映す。
「…………。」
反論したいのに、怖くて声が出ない。
「お前あの時、相手が俺じゃなくて、
白坂なら受け入れただろ?」
何も答えない私をどう捉えたのか、
質問に答える前に次の質問に移った。
「そっ…………れは……。」
震えて途切れ途切れになる声。
心配そうに私を見る怜は、口を出したくても
どう出して良いかわからないらしい。
それはそうだと思う。
この質問で私の怜に対する気持ちが出てくるから。

あの時、襲ってきたのが怜なら?
そんなの分からない。
所詮はifの話で、私はそれを想像できないから。

なんで想像できないの?

答えは簡単。

怜は私の嫌がる事はしないって言い張れるから。
怜の事、信じてるから。
少なくとも、怜と過ごしたこの短い時間の中で
私が嫌がる事を怜がしたことは一度もない。

そう思ってはいても、それを景に声で伝えるのは
どうやら今の私にはできないみたい。
声にしたくても、喉の奥で引っかかって出てきてくれない。
「そうだよな?そうに決まってるよな?だってお前…………。」
言いながら、哀しい瞳で笑う景は、
私の方に歩を進める?
「やっ…………!!
まって、こない…………で!!
こ…………い……こわ……
怖いっ!!助けて怜っ!!」
そう叫んだ瞬間、前に人の気配が来た。
恐怖で瞑ってた目を恐る恐る開くと白いシャツが視界に映った。
ああ、安心出来る大きな背中だ。
「それ以上こいつに近づくな。
分かってんだろ?
お前がここまでビビられてんのはお前の自業自得だ。
思い返せよ、そんで反省しろ。
自分が何やったのか。
それで、こいつがどれだけ傷付いたのか」
怜の背中が与えてくれる安心感に
入り過ぎていた身体の力が一気に抜ける。
へなへなと床に座り込む。
「そんなこと、分かってるんだよ……!
でも……っ!!」
景は一瞬だけ私を見てから、走って図書室を出て行った。

怜は私の手を引っ張って、私を立たせてくれる。
「帰るぞ。
もう5時だ」
そう言って優しく笑ってくれる。
この笑顔は私の為の笑顔だ。

大丈夫、もう怖くない

そう告げてくれてる。

そんな優しい怜だから、
こんな短期間で私が人を信用出来たのかもしれない。
「うん、校門でまってるね」
いつも通りのセリフ。
だけど、怜は行こうとする私の手を掴んだ。
「危ないだろ。
…………俺といろ……////」
少し赤い顔の怜。
きっと心配してくれてるだけじゃない。

でも……

「うんっ!!」

私も怜と一緒で怜といたいから

嬉しいんだよ。

なんて…………

私バカだよね。

Re: kissから始まる恋♪ ( No.43 )
日時: 2014/07/10 22:16
名前: SAYAKA (ID: 2r74csLN)

景視点

「くそっ!!」
走り疲れて、廊下で足を止める。
なんで、にげたんだろうな。
無理にでも香波に触れば良かったんだ。

ああ、そうか。
拒絶が怖かったのか。
目の前で他の男選ばれるのも怖いしな。

こんなに好きなのに
香波には伝わらない。
いや、伝わってるのか?
ああ、わけわかんないな。
頭の中が色んな感情でぐちゃぐちゃに乱れてる。
香波のせいだ。
こんなに苦しいのも、
こんなに辛いのも、
悲しいのも
全部

全部



香波のせいだ。

幼馴染で、過ごした時間の長い俺と
最近仲良くなった白坂。

なんで



こうなったんだよ。
好きなのに、大事にしたいのに
なんで、出来ない?



俺が香波に何したのか
それがどれだけ酷い行為だったのか。

そんなの分かってるに決まってる。
でも、止まれなかった。
好きだから、盗られたくなかったから
盗られるくらいなら壊してしまいたかった。

なんで、俺はここまで歪んだんだろう。
こんなはずじゃなかったんだ。

高校に入っても中学ん時と同じように
香波と仲良く出来るって

そう

思ってたんだよ。





告白して、付き合って、
メールとかしたり
デートしたり
やらしいことしたり

普通のカップルより、幸せな時間を香波と……
そんな妄想何回した?

頭ん中で何回、香波犯した?

香波にキスして気絶させたとき
何考えてた?

なんで、考えてた事実行しなかったんだろうと
今更後悔する

愛してる、好き、大好き
この感情はどうしたら良いんだろう。
捨てようにも捨てる場所がないんだ。
香波以外に向ける相手もいないんだ。
どうしたら良いんだろう
考えても答えは出そうにない。

「どう?何かしてた?」
嘲笑を浮かべながら和水が俺に声をかけてくる。
「抱き合ってただけだろ。
多分、少なくとも服は着てた」
イライラする。
今の俺は機嫌が悪い。
「ね?幼馴染盗られて悔しくないの?
小さいときからずっと一緒にいたのは自分なのにって思わない?」
的確に当たり過ぎて、心でも読まれたような気になる。
「…………。」
俺は黙り込む。
認めたくないからだ。
この女に対しては。
バカにしてくるに決まってる。
「私は悔しいわよ。
自分にしか心開いてなかった
ツンデレ幼馴染が
急に私より大事な女見つけたらしいから。
まあ、私の場合、恋愛は完全に対象外みたいだけど。
あなたは、どうかしら?」
厭らしい目で笑う目の前の女は俺のシャツのボタンを触る。
「対象外だろ。
一回襲った男だぞ」
ふい、と目を逸らして
ボタンを弄んでる手を払う。
「そうかしら?」
クス、と笑った和水は鞄から何かを取り出して
俺に突きつける。
「なんだよ、これ」
当然、受け取らずに和水を睨む。
「媚薬よ。
本物の、最近は偽物が多いけど
ちゃんとした店さえ知ってたらそれなりの物が
手に入るの」
媚薬?

媚薬って、あの媚薬か?

無意識に手を伸ばしてしまう。

和水はクスリと笑って俺の手に握らせる。

「あげるわ。
使いなさいよ、貴方の愛しの愛しの幼馴染に」

香波に?


「その代わり、私の指示に従ってね?

これは、怜と香波ちゃんを引き離す為のものだから。」

白坂と香波を?
引き離す?
出来るのか?

出来るなら
出来たら

香波は俺のものになるよな?
白坂さえいなかったら、
香波は…………





心の余裕のない人間は簡単に唆される。
だから


大切な誰かを傷つけるんだ。

Re: kissから始まる恋♪ ( No.44 )
日時: 2014/07/27 20:33
名前: SAYAKA (ID: 2r74csLN)

8#いつも助けてくれるのは貴方

ある木曜日の放課後。
下駄箱を開けると紙が一枚置いてあった。
その紙には、
『香波へ

教室で待ってる

景』
そう書いてあった。

何これ
一方的。
来なかったらどうするつもりなんだろう。
ふつうは行かないよね?
襲われてるんだし、
なんか怖いし。

でも、なんだろう。
ほっときたくない?
どうせ行ったって、まともに話も出来ないと思う。

でも、でも、
行こうと思った。

私は踵を返して、教室に戻る。
教室の扉に手をかけて、深呼吸する。
「よし」
気合いを入れて、ガラリとドアを開く。
教室には窓際に立っている景だけがいた。
後ろ手でドアを閉めて、
「何の用?」
出来るだけ気を張って大きな声で言おうとしたら
何故か刺々しい声になった。
高校生活2年のクセかな?
「ん?ちょっとな?」
曖昧な返事とコーラが飛んできた。
「なに?これ」
あ、声震えた。
どうしよう、怖い。
来なきゃ良かったかな?
「コーラ。
見たら分かるだろ?
それ、やるよ」
景の声を聞いたせいかな?
なんかフラッシュバックみたいなの起こった。

ゴトッ

コーラを落としてしまった。
どうしよう、どうしよう
怖い。
なんで来ちゃったんだろう。
やめとけば良かったのに。
どうせこうなるの分かってたのに。
「あ、い、いらない!!」
景を見ずに下を見て言うと、
景の足がこっちに向かってくるのが見えた。
「ひっ!?
や、やぁ……来ないで!!
やだ、怖いの!!」
耳を塞いでしゃがみ込む。
立ってられないくらい怖かった。

ああ、本当、来なきゃ良かったのに。
なんでこんなバカなんだろう。

「良いよ、飲まなくて。
媚薬入ってるから飲まない方が良いもんな」

び、や、く?

そんなの飲ませてなにするつもりだったの?

その前になんで飲ませたいのに
今、私に言うの?

「良く考えたら媚薬なんか
あってもなくても同じだよな、
どうせ、お前を傷付けることには変わりない」

塞いでるのに聞こえる声は
私の心に食い込んでくる。

「俺のになってよ?
いくら白坂見てても構わないからさ?」

意味分からない。
なんで?
どうゆうこと?
景の言ってることおかしい。
「身体だけで良いや。
もう、手に入らない心なんか望まない。
あ、そうだ、剥製にしようか?
殺して、人形みたいにしてさ、
一生傍に置いて可愛がってやるよ」
言ってることだけじゃない
なんか、全部おかしい?

頬っぺたを触られてるのが気にならないくらい
セリフと目が怖いの。
冗談じゃなくて、本気で言ってるみたい。
「可愛いなぁ。
ガキの頃から思ってた。
可愛いから、誰にも見せたくないって
ずっと、ずっと、ずっとずっとずっとさ?
俺の部屋に居てくれたら良いのにって
でも、香波には笑ってて欲しかったから
想像だけで止めてたんだ。
けどさ、笑わないなら
別に、実行しても良いよな?」
怖い。
笑顔が私が大好きだった景の笑顔じゃない。
笑顔だけじゃない。
全部違う。
私の目の前にいる彼は
私の大好きだった幼馴染じゃない。

景がネクタイを解いて、私の首に通す。
このまま首を絞める気なんだと気付くのに
時間なんて要らなかった。
「ガキの頃約束したよな?
ずっと一緒だってさ、
なあ、俺たちずっと一緒だよな!」
歪んだ愛を孕んだ笑みが
私の五感を全て奪った。
何も聴こえない
何も感じない
何も臭わない
ただ、景だけが見えてる

ーーーガラーーー




「いい加減懲りろ、バカ野郎」

急に音が聞こえるようになったと思ったら
景の頭に分厚い辞書が落ちてきた。

「お前もだぞ。
バカ女。
学習能力が欠落してるとしか考えられねぇな。
一回襲われてんだから、警戒しろ。
その上でこんな紙切れの命令聞くな」

怜の声だ。
怜の匂い。

ーーーフワッーーー

身体が宙に浮く。

怜の腕の感触。
お姫様抱っこ?

「何放心してんだよ」
怜が私の顔を見る。
「え、あ、いや分かんない」
放心ってあんな感覚なんだ。


あれ?怖いのなくなってる?


そっか、怜がいるからだ。



「和水はどうした?」
起き上がった景が怜に問う。
「あいつは昔から
何か企んでる時、俺へのスキンシップを増やしてくる。
嫌にしつこかったぜ?
今日は特に。
香波絡みかと警戒して、一応探したらこの紙が
下駄箱の前に落ちてたから来た。
質問あるか?」
「和水はどうした?」
同じ質問を繰り返す。
「引き止めようと必死でウザかったから
鳩尾一発で気絶させた。
殺人未遂よりマシだろ」

鳩尾……一発。
和水さん、女の子なのに。

「ウザいのはお前だよ。
俺の邪魔ばっかしてさ、
いい加減にしてくれよ。
香波、返せよ!!」
起き上がって向かってくる景を
怜は軽く足蹴にする。
「いい加減にしろ、は
こっちのセリフだ。
諦めろバカ」

怜のセリフの後、
景は何も言わなかった。
怜は私を抱えたまま、教室を後にした。

Re: kissから始まる恋♪ ( No.45 )
日時: 2014/10/05 15:58
名前: SAYAKA (ID: UcGDDbHP)

最終的に怜が私を降ろしたのは
怜の家。
連れ込まれた訳じゃない。
私の家の鍵が教室にあるカバンの中だから
仕方なく連れて来られただけ。
「何飲むんだよ」
冷蔵庫からコーラと麦茶を出して、
私の前に何の模様もないガラスのコップを置く。
「い、いらない!!」
コーラを見るのが嫌になって目を逸らす。
すると、怜は無言で私の前のコップにお茶を注いだ。
「今回の……森海のアレは、歩が唆したらしい
あいつの幼馴染として謝る、悪かった」
静かな室内に怜の声だけが空気を震わせてた。
次は、私の番。
「なんで、怜が謝るの?
怜は何も関係ないじゃない。
怜は私を助けてくれたじゃない。
和水さんが景を唆して、景がそれに乗っただけ
怜は、何も謝らなくていいじゃない!」

トゲトゲした声。
なんだろう?
相手は怜なのに景と話してる時みたいにイライラする。

なんで?

大好きな怜なのに
なんでこんなにイライラするの?
今でも大好きなのは変わりないのにイライラしてる

「なんで……泣くんだよ」
泣いてる?
どうして?
別に泣くようなことなんて、ないじゃない。
自分の感情なのに解らないの。
どうして私は泣いてるの?
なんでこんなにイライラするの?

「……泣くなよ」
「そんなこと言われても困る。
勝手に出てくるの、何も悲しくなんてないのに」
その証拠に声が震えない。
ただただ涙だけが流れてる。
「そう思ってるだけだろ。
悲しくも嬉しくもないのに涙なんか出ねぇよ。
意地張り過ぎて自分の感情も解らなくなったのか?」
怜の声が冷たく聞こえる。
呆れられてる?
めんどくさい女だと思われてる?
嫌だ。
こんなに好きなのに、嫌われるなんて……

絶対やだ。

ーーーチュ…ーーー

私は怜にキスをした。
理由なんて分からない。
ああ、分からない事だらけ。

唇を離すと、怜が私の手を握った。
すごく近い距離に怜が居る。
膝と膝がくっついてる。
なんか、ドキドキする。

てか、何?
この変な空気?

変な気分になるじゃない……。

なんか、

もっと……



怜に触りたいとか……
考えちゃう。

いつからこんな痴女になったのかな?
恥ずかしい。
こんなこと考えてるって知られたら
きっと嫌われちゃうかな?

「一人暮らしの男の家でキスとかするか?普通。
バカじゃねぇの?
誘ってるって思われてもおかしくねぇぞ」
言ってから、手を離して
私から目を逸らした。

「とめてよ」
返事はせずに一言そう言った。
「誘われたらか?
まあ、一応止めてはやるけど……。」
「そうじゃなくて、この家に泊めて」
そう言ったら、怜の表情が少し怖い顔になった。
「何言ってんだよ」
怒ってる?
でも構わない。
なんか、疲れた。
嫌われたくないとか
そんなこと考えてリミッターつけて話すの。
楽しいけど
疲れるの

「帰りたくない。
景と家隣だし、景、私のカバン持ってるから
鍵使って入ってこれるし
そもそも私カバン取りに行かないと
家入れないし
もし入れても景こわいし」
「目、泳いでるぞ」
俯く私の頬に大きな掌が当てられる。
そっと顔を上げると、真剣な表情の怜。
怒ってないの?


「解らないの……。
怜のせいよ……!
貴方と一緒にいると、楽しいのに、
幸せのはずなのに……!!」
怜のせいじゃない
分かってるのに、止められない。
「イライラするの!!
疲れるの!!
自分が自分じゃないみたいに
感情がめちゃくちゃになる!!」
ああ、嫌われた?
最低な言葉で傷付けた?
それともウザい女だと思われたのかな?
なんだろう
望んでたのに喪失感。
怜のせいじゃない
自分の問題にイライラして
怜に八つ当たりしてるだけ。
「ごめんな」
ああ、謝らなくていいのに
悪いのは私なのに……
でも喋る気になれない。
もう一度俯く。
イライラして、疲れてるのは事実だから
なんか喋りたくない。
目も合わせたくない。
顔見たくない。
好きなのに。


「お前に嫌われてたとしても
俺はお前と離れたくねぇし、離れるつもりなんかねぇ。
ごめん、逃がしてやれなくて」
この怜のセリフに私の心に電気が走る。
ドクって一瞬だけ大きく跳ねたのが分かった。
「ずっと躊躇って言わなかったんだけどな?
俺はお前が好きだ」
突然の告白にばっと顔をあげて怜の顔を見る。
その瞳は真剣で逸らしたくなるくらい
ドキドキするのに逸らせなかった。
「え、あ、う、あ、の」
まともに言葉が紡げない。

言われて初めて気付いた感情がある。
ずっと考えてて悩んでて
今、怜のセリフで出た答えがある。



この私の中の"好き"は"like"じゃないんだ。
"love"なんだ。

でも、これを言葉に出来ない。
声が詰まって出てこない。

中々返事をしない私に
怜はしびれを切らしたのか
舌打ちをしてこう言った。
「お前みたいなバカ女と付き合える男なんか
俺くらいだろ!!
その、なんだ……!!」










「俺と付き合えよ……!!」
真っ赤な表情でこんな俺様なセリフ?
ツンデレだね?

嫌いじゃないよ?
むしろ……

「私も……大好き!!
付き合うよ、当たり前!!」


ああ、顔が熱い。
きっと私の顔も真っ赤だ。








気持ちが繋がった幸せ
愛してもらえてた幸せ
こんな幸せがずっと続くなんて
私は思ってない
だって、景がいるもの…………………



Re: kissから始まる恋♪ ( No.46 )
日時: 2014/08/07 01:03
名前: SAYAKA (ID: vJF2azik)

9#幸せの朝

次の日の朝9時。
怜の家。

「ねぇ、本当に行っていいんだよ?
わざわざ一緒にサボることない」
テレビゲームに向かってる怜に言う。
「しつこい女だな。
行かねーっつってんだろ。
部屋あさられたらたまったもんじゃねぇ」
テレビ画面を見たまま、答える怜。
「いや、だからね?
あさらないし、そんなに心配なら
私出て行くってば
ゲームセンターとか漫画喫茶で時間潰すし」
このセリフ何回目だろう?
とゆうより……
「うっぜぇ!
行かねーっつってんだろ!!
いい加減しつけーんだよ!!」
このやり取り自体が何回目だろうか?
7時に私が休むって言った後
俺も休むって言ってゲームを始めた怜。
そこからずっとこのやり取りしてる。

……本当は分かってるんだけどな。
彼が心配してるのは
部屋をあさられることじゃなくて……

「そんなに私が心配?」

部屋をあさられたくないのは本心かもしれない。
でも、彼は知ってると思う。
私が今……動きたくないのを。
そして、部屋をあさるような女じゃない
って認識もしてるはず。

「自惚れてんじゃねぇよ。
誰がてめぇの心配なんかするか。
ふざけんな」

冷たい言葉で否定してるわりには
耳と頬はほんのり赤い。
ゲームも失敗が目立つ。
ダメだ。
これは本格的にツンデレかもしれない。

「好き」
「は、はぁ!?
なんだよ急に!!」
お、動揺した。
ゲームを中断した。
赤いけどなんか嬉しそう。
「ふふふ(笑)
言いたくなっただけだよ」
正しくはからかいたくなっただけ(笑)
「っ!
バーカ!!」
と、言って
真っ赤な顔でゲームを再開した。

怜の悪態の60%は照れ隠し(笑)
あ、私に対してだけね(笑)
照れてる時は私と目は合わさない。
でも耳とか少し赤くなってるの。
可愛い。
「怜は?
私のこと好き?」

さて、まともに答えれるかな?
ツンデレ怜くん?

「……何笑ってんだよ」
ぶっすーと不機嫌そうな怜。
子供みたいで可愛い。
「ん?可愛いから笑ってる」
そう言って笑うと、怜が顔をぐっと近づけてきた。
「可愛い?」
唇が触れてしまいそうな距離。
「い、今は可愛くない!」
やばい、ドキドキする。
「昨日は?」
近すぎる距離がなんか苦しくて
離れようと身体を離すと、
怜もそれに合わせて近づけてくる。
最終的にフローリングと私の背中が
ピッタリとくっついた。
怜の顔は近いし。

と、思ってたら少し顔は離れた。

なんか……
押し倒されてるみたいで

ドキドキ?
しちゃうな?

「昨日は可愛かったか?」
なんか……怒ってる。
怜が不機嫌だ。
「ベッドの上のお前の方が
昨日は可愛かったんじゃね?」
「は、はぁぁぁぁ!?」
今度は怜が私を笑顔でからかい始めた。
当然、私の顔は赤いことだと思う。
「あーなんだ?
痛いけど、怜が気持ち良くなるなら我慢する?
だっけか?(笑)」
昨日の私のセリフをそのまま言ってくる。
「や!恥ずかしいから!!
それ忘れて!!//////////」
「誰が忘れるかバーカ。
あんな可愛いセリフ……//////////」
怜が顔を赤くして私から目を逸らす。
「ちょっ!
その顔、昨日のこと思い出してるでしょ!!
怜のスケベ!!変態!!えっち!!」
「あーそうだ!
俺は変態だ!!悪いかコラ!」
謎の開き直りを見た。
「な、な、な……
破廉恥っ//////////
バーカバーカ!!
んっ!!」

急に怜に唇を塞がれた。

何で?

怜の………

唇で……………………。

ゆっくり、怜の唇が離れる。


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