複雑・ファジー小説
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- Heros☆ コスモス
- 日時: 2013/11/25 20:04
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
彼女は、自分たちのリーダーだった。
静かで、強くて、大好きなリーダーだった。
自分たちの、正義の味方としての、一年間。
☆キャスト☆
☆旭 愛 あさひ あい
☆宮地 裕侍 みやち ゆうじ
☆木嶋 竜介 きじま りゅうすけ
☆金子 すみれ かねこ すみれ
☆火影 巧 ほかげ たく
☆井水 幸汰 いみず こうた
☆天童 晋弥 てんどう しんや
☆土井 直輝 どい なおき
☆海津 亮人 かいづ あきと
☆冥賀 眞那 みょうが まな
☆石雨 美音 いしさめ みね
☆宍戸 颯天 ししど はやて
☆山田 健人 やまだ けんと
★サタン
★プルートー
- Re: Heros☆ コスモス ( No.28 )
- 日時: 2013/12/07 17:35
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
放課後、夕日に照らされる教室には、児童が2、3人。
他のグループはほとんど帰ったし、僕のグループの人も帰っていった。
「おい、天童も早く帰れよ。」
我が校の人気者・直輝が声をかけてくれるが、僕は一人になってから誰にも見られない状況でやりたいことがある。
「早く帰れよ。」
もう一度だけ言って直輝は黒板を消し始めた。
こういうとき小さい体は役に立つ。
僕は、バレないようにそっと掃除用具の中に隠れた。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.29 )
- 日時: 2013/12/07 17:55
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
- 参照: 参照100、感謝!
ボムッという音がした。
振り向くと、岩が。
コイツ、岩パターン好きだなと思いながらボールペンを取り出すー。
宮地と旭はけん玉(正しくはステッキ)を握っている。
俺はまだ使い慣れないが、今のところ旭が刀、宮地がピストルに変化させることに成功している。
まあ、宮地も刀にすることならできるし、旭もピストルにすることはできる。
ただ、一番に誰かが出さないと、その武器は使えないようだ。
深い緑のけん玉、じゃなくて、ステッキを見て考える。
俺はこのステッキを、いつ武器に変化させることに成功するのか、とー。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.30 )
- 日時: 2013/12/07 18:11
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
まあ、何とか片付いた。
木嶋がステッキを、強く握ったり、振り回したりしている。
「なあ、宮地、どうすればピストルになる?」
………わからない。
それが自分の答えだった。
あのときは、旭がまた岩から自分を守ろうとしてくれた。
しかし、旭はステッキを持っていなかった。直前に落としたのだ。
旭が、危ないー。
気づいたら、ステッキはピストルに変わり、岩を打ち砕いていたー。
「ごめん、自分もあんまりわかんない。」
「そうか。何か無理なこと聞いて悪かった。」
旭は、まっすぐに空中をボールペンで指している。
「………間違いない、教室にいる。」
そう言うと校舎に向かって駆け出す。
自分と木嶋は、あとに続いた。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.31 )
- 日時: 2013/12/09 17:04
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
あー、やっと終わった。
結構、疲れるんだよね、体力仕事だから。
俺は大きく伸びをする。
良いや、今日日直だったから、しばらく日直やらずにすむしね!
ポジティブになろう!
ダッと廊下を走る。
階段をとばして駆け降りようとしたとき
「うわっ」
「あっ」
誰かにぶつかる。
ヤバイ、怪我させたかも。
誰かと思って目を凝らす。
「あっ旭!だ、だ、大丈夫!?」
俺がこんなこと言うなんて可笑しいな〜、何てポジティブにはなれない。
「ごっゴメン! つい、うっかり………。」
「旭!」
駆け上がってくる宮地と木嶋。
ああ、そういえばコイツらもいたっけ。
今日は宮地に邪魔されたんだっけ。
あのとき宮地さえいなければ、あの………。
「土井くん、上に誰かいなかった?」
「え?ああ、えっと………。」
そういえば、あのあと天童は帰ったかな?
- Re: Heros☆ コスモス ( No.32 )
- 日時: 2013/12/09 17:16
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「教室、教室………。」
俺は階段を駆け上がる。
上の方でダン、と音がする。
「旭か?」
俺が言っても、返事がない。
見ると、そこにはもう宮地の姿はなかった。
速いな………。
ふと頭に「ラブラブ」「リア充」何て単語が浮かぶ。
「嫌だなぁ。」
早足で上がる途中、直輝とすれ違った。
二人は、もう教室へ向かったようだ。
「共同作業だな………。」
一人ぼっちで皮肉を言う。
さあ、もうすぐ教室だ。
ガターン、となにかが開く音がする。
何だ?、と首をひねり、二人がいる横へかけつけると
「あ、ははは…………。」
掃除用具箱から、天童が転がり出てきたところだった。
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