複雑・ファジー小説
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- Heros☆ コスモス
- 日時: 2013/11/25 20:04
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
彼女は、自分たちのリーダーだった。
静かで、強くて、大好きなリーダーだった。
自分たちの、正義の味方としての、一年間。
☆キャスト☆
☆旭 愛 あさひ あい
☆宮地 裕侍 みやち ゆうじ
☆木嶋 竜介 きじま りゅうすけ
☆金子 すみれ かねこ すみれ
☆火影 巧 ほかげ たく
☆井水 幸汰 いみず こうた
☆天童 晋弥 てんどう しんや
☆土井 直輝 どい なおき
☆海津 亮人 かいづ あきと
☆冥賀 眞那 みょうが まな
☆石雨 美音 いしさめ みね
☆宍戸 颯天 ししど はやて
☆山田 健人 やまだ けんと
★サタン
★プルートー
- Re: Heros☆ コスモス ( No.38 )
- 日時: 2013/12/14 15:25
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「すごいね、愛ちゃんの計画的中だったね!」
ハイテンションなすみれ。
自分たちは奈良の大仏殿付近にいた。
はにわ屋でカレーライスを食べ、すみれだけ買い物をし、二月堂にいく。
なぜか直輝のチームの近くにいた。直輝のチームいわく、三月堂は何もない。四月堂はまず工事中で入れない、とのこと。
そして今、奈良公園で鹿せんべいを購入。(割り勘)
火影は鹿せんべいをそのまま食べているし、井水は鹿におじぎさせといてそのまま逃げていくし、木嶋はさっきからずっと鹿がおじぎするのを眺めている。
heroメンバー、恐ろしい。
「宮地くん、食べさせないの?」
旭が聞いてくる。自分は割り勘でお金を払ってせんべいを貰ったが、欲しい訳じゃない。
「いいよ、旭があげて。」
「えっ、じゃあ、交換で。」
宮地は鹿せんべいの代わりにイチゴミルクのアメを二個手に入れた!
ごめんなさい、言いたかっただけ。
旭はいかにも人気の無さそうな老いた鹿にせんべいをあげている。
旭らしいな、何て呟いてそっとポケットにアメをしまう。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.39 )
- 日時: 2013/12/16 06:42
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「修学旅行といーえーばー?」
「「それ、それ、あそれそれそれそれ
枕投げ!!」」
と言うわけで俺たちの部屋では入室早々枕投げ、ではなく荷物投げが行われている。
危険だから止めていただきたいのだが。
五分後、荷物投げに終止符。
宮地がキレて(なぜか)俺のリュックを投げそれが直輝に命中した。
あまり望ましい終わり方ではない。
「退屈だー………。」
井水と火影がごろごろする。
じゃあまず今日の反省書けよ。
「ねえねえあっきー、ここさ、何書いた?」
直輝はさっきから俺の反省を丸写ししようとたくらんでいる。
お前な、自分で書けよ。
木嶋と晋哉と裕侍は、真面目に………。
「この筆箱は、お値段なんと、29万、8円!」
「おおー。ぼったくり。」
「意外と俺の筆箱高いんだな。」
「じゃあ、僕の土下座ストラップと交換で。」
「29万、8円は………?」
「このストラップには30万円の価値がある。」
「嘘つけ。」
………真面目じゃないし。
そろそろ食事の時間か。
「あっきー、夜ご飯まだなの?」
直輝が聞くけど、できる範囲で無視。
食事のいい匂いがしてきた。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.40 )
- 日時: 2013/12/16 21:42
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
フカフカの、白い布団の上で自分たちは寝ている。
敷き布団のわりには柔らかいし、暖かい。
これで一人一枚平等に寝られれば、文句無いのに。
自分のすぐ後ろには、壁。すぐ目の前に木嶋がいる。
自分は気にしない派だが、木嶋なら嫌がるであろう一枚の布団に二人で寝ている状態である。
その向こうでは井水と火影が盛大に両手両足を広げて寝ている。
せめて掛け布団を一枚譲って欲しい。
何気に木嶋って意外にイケメンに分類されるんだよなー。
直輝みたいなイケメンとは、意味が違うけど。
木嶋をグイグイ押してなんとか仰向けになれるだけの場所を確保する。
さすがに横向きであの距離は本当に様々な意味で大問題だ。
不意に足元で気配を感じる。
えっと、自分は今寝転んでいるから、入り口の方から気配がするんだ。
先生だろう、危機一髪だ。起きてることがわかるとめんどくさい。
ゆっくり気配が近づいてくる。
まずい、バレたか? 慌ててまぶたを閉じる。
しかし、聞こえてきた言葉は、予想外のものだった。
「the・earth、悪いが消えてもらう。」
- Re: Heros☆ コスモス ( No.41 )
- 日時: 2013/12/18 05:35
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「the・earth、悪いが消えてもらう。」
“消えてもらう”の意味がわからない。
いや、大体わかるけど、わかりたくない。
薄目を開けると、シルクハットと仮面をつけた少年が見えた。
唾を飲む。このまま自分は殺されるのか?
嫌だ、死にたくない。
気がつくと自分は、自分でも自覚がないくらいの速さで起き上がっていた。
頬に鋭く痛みがはしる。
「………っ。」
「何だ、起きていたのか。こちらに支障はないが。」
仮面の少年は全く動じない。
淡々と、少し低めの声で言った。
そして仮面の少年の左手には、刀。
自分たちが戦うときに使うものと同じデザインの、紫色の刀。
紫色のボールペンは、コイツが持っていたのか。
「起きていようと、寝ていようと、関係ない。
the・earth、消えてもらおう。」
ハッとしたときには、壁で頭を打っていた。
自分の額には、銃口が当てられている。
「さらばだ、earth。また会おう。」
- Re: Heros☆ コスモス ( No.42 )
- 日時: 2013/12/18 22:29
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「その銃を離せ。」
「!?」
緑色の刃が仮面の少年の首にピタリと添えられている。
木嶋だ。
一瞬戸惑ったような表情を見せた仮面の少年だったが、また元に戻ると落ち着き払っていった。
「起きていたのか。これは予想外だ。」
「銃を離せ。」
対して木嶋は一見落ち着いているが、呼吸も荒く目付きが恐ろしく鋭い。
かなり気持ちが高ぶっている。
「お前も仲間か。察するところ………。」
「銃を離せ。」
「リーダーはどこだ?」
「黙れ!さっさと銃を離せ!!」
さすがに2対1は厳しいのか、少年は銃をパッとステッキに戻すと、一言言った。
「覚えておけ、earth。こちらが狙っているのはお前だけじゃないと。」
少年はバラバラと崩れ、消えた。
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