複雑・ファジー小説
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- Heros☆ コスモス
- 日時: 2013/11/25 20:04
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
彼女は、自分たちのリーダーだった。
静かで、強くて、大好きなリーダーだった。
自分たちの、正義の味方としての、一年間。
☆キャスト☆
☆旭 愛 あさひ あい
☆宮地 裕侍 みやち ゆうじ
☆木嶋 竜介 きじま りゅうすけ
☆金子 すみれ かねこ すみれ
☆火影 巧 ほかげ たく
☆井水 幸汰 いみず こうた
☆天童 晋弥 てんどう しんや
☆土井 直輝 どい なおき
☆海津 亮人 かいづ あきと
☆冥賀 眞那 みょうが まな
☆石雨 美音 いしさめ みね
☆宍戸 颯天 ししど はやて
☆山田 健人 やまだ けんと
★サタン
★プルートー
- Re: Heros☆ コスモス ( No.13 )
- 日時: 2013/11/21 20:56
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「………え?」
「いや、俺も何かボールペン、渡されて………。」
僕の肩から力と期待が抜けていく。
「何か他にも、いるらしいけど。」
「宮地、お待たせ。」
「………うん。」
「宮地?」
なぜだか、宮地の口数が少ない。
来るの、遅かった? それとも………。
「いや、何でもない。行こう。」
宮地はいつも通り自転車をこぎだした。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.14 )
- 日時: 2013/11/21 22:52
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
き、期待して、損した。
旭の他には、金子さんや、火影や、井水や、もちろん木嶋と自分。
旭と金子以外の四人は、男子だ。
みつばヶ丘公園には、今、六人の小学生が集まっている。
「皆さん、あの………。」
旭が、唐突に切り出す。
「正義のヒーローって、信じますか?」
- Re: Heros☆ コスモス ( No.15 )
- 日時: 2013/11/24 18:41
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「ヒーローなんて、信じないだろ。もう6年生だし。」
俺は強がってみたけど、ほんとは、信じてるんだ。
いつか、自分もヒーローになれるって。誰かを助けられるって。
さすがにサンタクロースは信じないけど。
「もし、あなた方がヒーローだなんて言ったらどうします?」
い、いきなり核心来た〜!
心臓がドキドキ、というよりドコドコいっているのがわかる。
小学六年生でヒーローとか、かっこよすぎ!!
「火影、話聞けよ。」
そうつつかれて、我に返った俺は、再び旭に注目した。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.16 )
- 日時: 2013/11/24 19:00
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
「ボールペンの使い方を、説明します。」
自分のオレンジ色のボールペンを出す。シンプルに「旭愛」と書かれたボールペン。
「宮地裕侍」と書かれたボールペンの色がよかったな、と心の奥底で思う。
「えっと………。」
自分でも何を言えばいいのか、全く見当がつかない。
私は何も知らない。なのに、知らずと言葉が出てきた。
「必要なときは、マーカーの蓋を押してください。
ボールペンは、他のメンバーを示しています。」
なぜ、ここまですらすら言葉が出てくるのか、わからない。
全部で、八色のボールペン。配ったペンは五本。
手元に、二本のあまり………。
私がわかるのは、あと二人、メンバーがいるはずであるということ。
それだけだ。
- Re: Heros☆ コスモス ( No.17 )
- 日時: 2013/11/24 20:35
- 名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)
ボールペンの説明の後、その会はすぐにお開きになった。
「なあ、木嶋。」
一緒に帰る途中、宮地が言った。
「旭って、どう思う?」
「どうって、別に………。
ちょっと不思議なオーラで近づきにくいけど、いいヤツじゃないかな。」
今日の素直な感想を言うと、宮地は少し不安そうな顔をした。
「何だよ、宮地。何か嫌なことでもあるのか?」
「うん………。」
宮地が「うん」と言った後に黙っているときは、大抵聞いていない。
仲がいいのだから、相談ぐらいしてくれればいいのに。
俺は、藍色に染まった空を、仰いだ。
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