複雑・ファジー小説

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Heros☆ コスモス
日時: 2013/11/25 20:04
名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)

彼女は、自分たちのリーダーだった。
静かで、強くて、大好きなリーダーだった。

自分たちの、正義の味方としての、一年間。



☆キャスト☆

☆旭 愛 あさひ あい
☆宮地 裕侍 みやち ゆうじ
☆木嶋 竜介 きじま りゅうすけ
☆金子 すみれ かねこ すみれ
☆火影 巧 ほかげ たく
☆井水 幸汰 いみず こうた
☆天童 晋弥 てんどう しんや
☆土井 直輝 どい なおき
☆海津 亮人 かいづ あきと
☆冥賀 眞那 みょうが まな
☆石雨 美音 いしさめ みね
☆宍戸 颯天 ししど はやて
☆山田 健人 やまだ けんと

★サタン
★プルートー

Re: Heros☆ コスモス ( No.68 )
日時: 2014/01/13 17:20
名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)

「できたよ、僕らのアジト。」
「………味戸?」
「井水、ふざけるな。」
「はいっすいましゃんっしたっ!」

教室では「吉本新喜劇」もどきの「ヒーローズ新喜劇」が行われていた。
喜劇をしようとしてでやってる訳じゃないけど。

「で、どこに作ったのぉ、晋哉クン?」
「すみれ、話し方が独特だな。」
「そお? 木嶋くんも細かいことツッコムとストレスたまるわよぉ?」
「すでにイライラする。」
「話を戻そうよ。どこに作ったの?」

「ここ。」

「………。」
「………。」
「………。」

「つまり、どこに作ったの?」
「うーん、異次元空間というか、何て言うか。」
晋哉は一度黙ると、再び口を開いた。

「合言葉がいるんだ、ソーラーシステム………。」

スッと晋哉が消えた。と思うとすぐ現れた。
「これが最速かな。この早さで行き来できる。
 放課後に行ってみなよ。待ってるからさ。」
ジャストなタイミングで、チャイムがなった。

Re: Heros☆ コスモス ( No.69 )
日時: 2014/01/16 17:55
名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)

「すごい……。」
旭は息をのんだ。

宇宙船のコクピットを思わせる部屋に7人は集まっていた。
もちろんそれは、昨日晋哉が作り出したものである。

「わからないけど、個人個人に能力みたいなのがあるみたいだね。」
宮地が思いついたように言う。
「じゃあ、宮地君の能力って?」
すみれが尋ねると宮地は困ったように言った。
「それが、能力っていうのか、微妙なんだけど……。」

「ジュウ!」
突然ひらめいた様に木嶋が声を上げた。
「銃だよ!銃を出す能力みたいな……。」
「それって、能力っていうの?」
すみれの一言でさえぎられる。

「でも、それぐらいしか……」
「もともと能力なんて無いんじゃない?」
ずかずかと攻めるすみれ。こっちはもう反撃不可だ。

「あながち、間違っては無いと思うよ。」

急に晋哉が反応する。
その視線は宮地のデータの下のほうに向いている。
丸の中に十字。そのマークを開くと、画面は切り替わった。

「銃の写真……?」
「僕のデータでは『魔法』としか出なかった。」
「私のデータでは剣。それぞれの武器というのは決まってるのかも。」


二人の順調なやり取りを見て、木嶋は考える。
(二人は幼馴染だ。しかも、かなり気があっている。
 このまま見ていたら、自分はどうなるんだ。二人は……)

そこまで考えて、その考えを振り払う。
(そんなこと、関係ない。何かのために戦うだけだ。
 別に二人がどうなろうと……)

それ以上彼は考えたくなかった。いや、考えられなかった。

Re: Heros☆ コスモス ( No.70 )
日時: 2014/01/19 13:29
名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)

また今日も、四人は一緒にいた。
四人というのは、宮地、木嶋、晋哉。それに旭のことだ。たまに+αで何人か加わる。

別に仲のいい人が集まるなんてよくあることだ。
だが、
あの四人は何の接点も感じられない。
不自然に近距離で過ごしているのに、何も感じられない。

宮地に会いに行けば、必ず他の三人にも会える。

なぜか、俺にはわからない。

剣道の練習中に誰かが裏で組織を作ってるとか言っていたが、案外そうかもしれない。

火影にも聞いてみたが何かごまかされた気がするし、直接聞くしか道はなさそうだ。


まあ、意外とあの集団でいることが逆に自然なのかもしれない。

Re: Heros☆ コスモス ( No.71 )
日時: 2014/01/19 14:26
名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)

「ねえ、結局木嶋の能力はまだ無いの?」
「それ言うならすみれの能力だってないし。」
「ちょっと、あたしは今晋哉クンに聞いたの!」

「相変わらず、口喧嘩するのだね。」
口喧嘩をする木嶋とすみれを眺めているのは、宮地と晋哉である。

「平和だね。」
「ここのところ誰かが襲われるとか、岩が降ってくるとか、ないしね。」
「旭が単独で行動しても安心できるよね。」

完全にすみれが口喧嘩の勝利を飾ったころ、晋哉と宮地は完全に始めの話題を見失っていた。
「ねえねえ、何で今日は旭ちゃんがいないの?」
「別に僕らに聞くことじゃないよ。そこまで旭と仲良くないし。」
「だっていつも一緒じゃない。
 誰かが旭ちゃんと木嶋が何たらかんたらって言ってたし。」

木嶋の肩が微妙に動いたが、誰も気にしなかった。
「だから聞くけどー、木嶋って旭ちゃんが好きなの?」
すみれの爆弾発言。

「はあ? しょ、小学生で恋愛とか早いし。」
「逆にすみれはいるの? 好きなひと。」
「うーん、まあ片想いだけどね。」

「それって木嶋?」
晋哉の爆弾発言。

「えええええ、そんなわけ無いしー。」
「じゃあ誰?」
「宮地くんまで、みんなプライバシーを侵害してくるー。もういやー!」
「あのさ、」
「わああああ、何だ、宍戸くんか。」
流れにのって宍戸くんが入ってきた。

「授業始まるよ。」
「ええっ早っ。」

慌てて四人は席についた。
度々あることだ。

Re: Heros☆ コスモス ( No.72 )
日時: 2014/01/21 21:15
名前: 雅 ◆zeLg4BMHgs (ID: JJibcEj3)

ほとんどの児童が帰った学校の校庭。
そこを通る無数の人影。
「今日のテスト何点だったー?」
「俺80点。」
「俺75点。」
「僕100点。」
「ちょっ最後の晋哉君には聞いて無いでしょ!?」

「何かさ、下校時間ずらすのも馬鹿馬鹿しくなってきたよね。」
愚痴る木嶋を見た旭は、ソッと宮地に聞く。
「木嶋くんって、機嫌悪いの?」
「さあ?」
本当の原因は晋哉とすみれと宮地なのだが、あえてとぼけている。

「ねえねえ、旭ちゃんは好きな人いるー?」
「え?」
「もうその話題やめてよ!」
「………はい。」
これが初めて木嶋がすみれとの口喧嘩に勝った瞬間なのだが、瞬殺すぎて気づいていない。

そのとき、晋哉が何かに気づいた。
が、晋哉本人もこのときは認識できなかった。

彼らが気づいたのは、井水に何かが触れたときだった。

「痛っ!」
「何航太、つまづいたのー?」
「違うし、すみれは黙ってろ。」
「井水、どうかしたのか?」
「うん、服が何かに擦れて、破れてる………。」「」


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