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- 【オリキュア】メモリアルプリキュア!
- 日時: 2017/08/01 23:00
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
初めましてかこんにちは!愛です!
本日からはメモリアルプリキュアというオリキュア小説を書きたいと思っています。
基本テンションとノリに任せて書くのでグダグダすると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。
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- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.27 )
- 日時: 2017/08/20 20:23
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第5話「リコルンの帰国!?レッツゴー!メモリー王国!」1
「リコルン……リコルン達がいた世界に帰ることにするリコ」
「「……」」
「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!?」」
突然放たれた一言に、私と瑞樹ちゃんは同時に驚く。
いや、急にどうした!?
驚いている間に、リコルンは私達に背を向けて続ける。
「リコルンがこの世界に来たのは、この世界を支配しようとしているロブメモワールからこの世界を守るためリコ。でも、二人がすでにプリキュアの力を使いこなし、ワスレールとの戦いが順調に進んでいる今、リコルンがここに留まる理由は無いリコ」
「ちょ、ちょっと待ってよリコルン!」
慌てて私が止めると、リコルンは私をチラッと見てから、「それに……」と続ける。
「……元々、プリキュアの妖精っていうのは、一緒にいればいるほど別れが辛くなるものリコ」
「別れ……?」
瑞樹ちゃんがそう聞くと、リコルンは頷いた。
「ロブメモワールを完全に倒せたら、リコルンはメモリー王国に帰らないとダメリコ。その時、長く一緒にいればいるほど、情が移って別れがすごく辛くなるリコ」
「で、でも……」
「それなら、まだ出会って間もない今の内に帰ってしまった方が、その時に悲しまなくて済むリコ」
「でも……私まだ、リコルンと離れたくないよ……」
私がそう訴えると、リコルンは驚いた表情で私を見た。
それに、私はすぐに身を乗り出して続ける。
「まだ私達、プリキュアになったばかりだもん! もっと強い敵に出会ったりしたら困るし、リコルンがいないと分からないことだらけだよ!」
「そうだよ! 私達二人投げ出されても、困るよ」
私の言葉に続けるように瑞樹ちゃんが言うと、リコルンは眉をハの字の形にする。
しかし、しばらく口ごもるようにした後で、「でも……」と口を開くので、私はすぐに口を開いた。
「それに、別れは、いつ別れても辛いよ……それなら、私は、もっと長くリコルンと一緒にいたい!」
「私も……別れっていうのは、悲しいものだから……それならいっそ、もっともっと長く一緒にいたい」
瑞樹ちゃんの言葉に、リコルンは俯く。
しばらく無言が続くが、やがて、小さく口を開いた。
「でも、ロブメモワールは、杏奈達が思っている以上に、色々な世界に影響を及ぼしているリコ」
「色々な……世界……?」
「そうリコ。だから、ロブメモワールが手を下すより早く、リコルン達は色々な世界に飛んで、ロブメモワールが手を出すより前に、少しでも多く反抗手段を増やしていかないとダメリコ」
「そんなこと言われても……実感湧かないし……」
瑞樹ちゃんがそう言うと、リコルンはしばらく顎に手を当てて考えた後で「そうリコ!」と声をあげる。
「それなら、二人もメモリー王国に来て、見てみれば良いリコ」
「「見る……?」」
私達が同時に放った言葉に、リコルンは大きく頷いた。
リコルン……今一番、わけがわからないよ……。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.28 )
- 日時: 2017/08/21 17:59
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第5話「リコルンの帰国!?レッツゴー!メモリー王国!」2
翌日の週末。
私の部屋に瑞樹ちゃんを呼び、リコルンに問う。
「それじゃあ、えっと……リコルンの国に……?」
「分かったリコ」
リコルンはそう言うと手を構える。
すると、空間が歪み、穴が空く。
それに私と瑞樹ちゃんは顔を見合わせる。
「それじゃあ、行くリコ!」
リコルンの言葉に私達は頷き、穴に飛び込む。
すると、一気に体を引っ張られ、一瞬宙を漂う。
直後、一気に体に重力を感じ、私達は体を地面に打ち付けた。
「いっつぅ……」
「着いたリコ!」
リコルンの言葉に、私達は顔を上げる。
見ると、それは不思議な場所だった。
地面は雲のような感じで、周りは綺麗な青空。
広い空には、大きなシャボン玉のようなものが広がっている。
シャボン玉は基本的にクリーム色で……でもたまに、どす黒い、気味の悪い色のシャボン玉がフヨフヨと浮遊しているのが目に入った。
「あれは……?」
「……あれは、色々な異世界に詰め込まれたメモリアを表しているリコ。基本的にはどの世界も満タン状態のクリーム色を表すけど……黒い世界があるの、分かるリコ?」
その言葉に、私と瑞樹ちゃんは同時に黒いシャボン玉を見上げた。
かなり少ない量だけど、確かに、浮いている。
「あれは……ロブメモワールにメモリアを奪われた世界リコ」
その言葉に、私達は同時に息を呑む。
すると、リコルンは私達の方を微かに見てから、ゆっくりと私達の後ろにある空を指さした。
私達はそれに後ろを向き顔を上げると、そこには……僅かに黒い染みのようなものが出来たシャボン玉が浮いていた。
「あれって……もしかして、私達がいた……?」
「そう……杏奈達の住む世界リコ。今、ロブメモワールは、杏奈達の世界の人々のメモリアを奪おうとしているリコ」
「そういえばさ、ずっと気になってたんだけど……」
リコルンの説明を聞いてる中、私達の世界のシャボン玉を見つめながら、瑞樹ちゃんは声に出す。
彼女の言葉に、私とリコルンは同時に瑞樹ちゃんを見る。
それに、彼女は私達の方に顔を向けて、口を開いた。
「もし……メモリアを全部奪われたら、その人はどうなっちゃうの?」
「……元々、メモリアっていうのは、記憶全般を司るエネルギーみたいなものリコ。そしてそれは、一つ一つの記憶への愛着とかがあればあるほど……高まるリコ」
そこまで言うと、リコルンは一度唇を噛みしめた。
そして、苦しげな顔を私達に向け、続ける。
「もし……メモリア全て奪われたら……その人は記憶を全て失い、二度と目を覚まさなくなるリコ」
「なっ……」
その言葉に、瑞樹ちゃんは声を詰まらせた。
あぁ、そっか……彼女も一度、メモリアを奪われそうになったことがあるから……。
「ロブメモワールが記憶世界で暴れる度に、微量のメモリアが失われるリコ。でも、その程度なら、すぐに他のメモリアで補えるリコ。でも、もしメモリアを多量で奪われれば記憶障害が出来て、全て奪われたら……そのまま……」
「……それって、直らないの……?」
「……その人の記憶世界で暴れているワスレールを倒せば、そのワスレールが吸い取ったメモリアが放たれて記憶世界を元に戻せるリコ」
「じゃあ、あの黒く染まった世界の人たちの記憶世界で暴れているワスレールを倒せば!」
私の言葉に、リコルンはジト目を向けて来た。
「……じゃあ、一度、その目で見てみれば良いリコ」
「えっ……」
そう言うと、リコルンは手を一つの黒いシャボン玉に向けた。
すると、シャボン玉に大きく穴が空いて、今にも私達を引きずり込まんとどす黒い光が蠢く。
「ッ……」
「……普段、人々の記憶世界に行く時と同じ要領で、手をかざすリコ」
リコルンの言葉に、ほぼ反射的に私達はラブメモリーウォッチの時間を六時半にして、手を掲げた。
すると、一気に体が引っ張られ、そのまま中に引っ張られた。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.29 )
- 日時: 2017/08/21 20:45
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第5話「リコルンの帰国!?レッツゴー!メモリー王国!」3
穴から飛び出し、私と瑞樹ちゃんはなんとか着地をする。
そして、辺りを見渡し、息を呑む。
「何、これ……」
そこには……道に倒れ伏す数人の人々がいた。
皆の目は固く閉ざされ、目を覚ます気配はない。
周りの町は何の変哲もなく、顔を上げれば、晴天の空が広がっている。
しかし、周りにいる人たちは、全員倒れたままで……。
「っ……」
「……これが、全ての生命体からメモリアが抜かれた世界の末路リコ」
その言葉に、私達は息を呑む。
私達の様子にリコルンは微かに笑い、フワフワと、一人の人間に近づく。
「……この人間の記憶世界に入ってみれば良いリコ」
その言葉に、私と瑞樹ちゃんは顔を見合わせる。
しかし、やってみないことには分からない。
私達はすぐにラブメモリーウォッチを掲げ、胸元にできた穴から中に入る。
やがて、穴から出て着地し、顔を上げた先には……凄まじい惨状が広がっていた。
「何……これ……」
瑞樹ちゃんの言葉に、私は静かに生唾を呑み込む。
なんていうんだろう……これは……。
ほとんど更地になった場所。
建物だったであろうそれは、瓦礫と化し、地面に散らばっている。
そして……その中で素早い動きで暴れる、ワスレール。
「うわぁ……」
広い記憶世界の中を縦横無尽に動き回り、滅茶苦茶に破壊していく。
その破壊活動は止まることなく、むしろ、どんどん勢いを増していく。
「……あれを倒せると思うリコ?」
背後から聴こえたリコルンの声に、私達は同時に振り向く。
見るとそこには、腕を組んで、暴れ回るワスレールをジッと見つめるリコルンの姿があった。
「リコルン……」
「……あのワスレールを、倒せると思うリコ?」
その言葉に、私達は同時に目を伏せる。
倒せない……あんなの、倒せるわけがないよ……。
「倒せないなら、ここにいる理由は無いリコ。……行くリコ」
リコルンの言葉に私達は頷き、ラブメモリーウォッチを使って外に出る。
それから、同じようにしてその世界を飛び出して、メモリー王国に戻る。
「杏奈達の世界がああならないように、二人には、頑張って戦ってほしいリコ。……リコルンは、他の世界にも、プリキュアみたいな反抗措置を行わないとダメリコ」
「……でも、リコルンが頑張らなくても、他のメモリー王国の住人さんが頑張るんじゃないの?」
瑞樹ちゃんの言葉に、私は「確かに」と声にした。
すると、リコルンはしばらく考え込む素振りを見せた後で、私達に背を向ける。
「付いてくるリコ」
その言葉に、私達は顔を見合わせた。
しかし、リコルンにはまだまだ聞きたいこともある。
仕方なく、私達はリコルンに付いて、歩き出した。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.30 )
- 日時: 2017/08/22 18:04
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第5話「リコルンの帰国!?レッツゴー!メモリー王国!」4
それからリコルンに連れられて行ったのは、白い、教会のような建物だった。
リコルンは扉の前で一度私達の方を見て、それから前を見て、ゆっくり扉を開く。
ギィ……という重い音とともに、扉が開く。
やがて、目の前に広がる光景に、私達は目を見開いた。
「どういうこと……?」
そこには、たくさんの妖精が眠っていた。
先ほど見た異世界の人々のように瞼は固く閉ざされ、目覚める気配が無い。
「もしかして、皆……メモリアを……?」
「なっ……」
「……メモリー王国は、全ての世界の記憶中枢を……そして、メモリアを司る世界リコ」
その言葉に、私達は口を閉ざす。
それを横目で見ながら、リコルンは続ける。
「人間が死んだとき、その人が今まで生きた時間で溜まったメモリアは解き放たれて、この教会で循環されて、別の生命への力となるリコ。リコルン達は、そんな命とメモリアの循環を見守りながら、平和に暮らしていたリコ」
「「……」」
「……でも、ロブメモワールの奴らが現れて、すぐに皆のメモリアを奪っていったリコ。なんとかリコルンと長老様だけが残ったけど、長老様は……」
そこまで言うと、リコルンは俯く。
その様子に、私達は首を傾げる。
すると、リコルンは小さく頷き、私の手を引いた。
「わ、リコルン!?」
「すぐに来るリコ。長老様に会わせるリコ」
その言葉に、私達はすぐにリコルンに手を引かれ、長老様がいるという部屋に案内される。
いくつか扉をくぐって、さらに教会の奥へと……。
リコルンがその扉を開くと、そこには、青い石を台座のようなものに置き、両手を上でかざす妖精の姿があった。
「長老様。……プリキュアになった女の子達を連れて来たリコ」
その言葉に、妖精はこちらに振り向く。
長い、白いひげを生やしていて、暗い目で私達を見ている。
私と瑞樹ちゃんの顔を交互に見て、「おぉ……」と声を漏らした。
「君達が、今のプリキュアかい?」
「は、はい……」
「……あっ、私は前原瑞樹。時見中学校二年生、です」
瑞樹ちゃんの自己紹介に、慌てて私も「あ、同じく、今行杏奈です!」と答える。
「ふむ……瑞樹に、杏奈か……良い名前じゃ……」
そう言って、長老様とやらは自分の髭を小さな手で優しく撫でる。
そして、私達の顔を交互に見て、何度も頷いた。
「えっと……」
「……長老様は、こうして、メモリアを循環する聖なる石を見守っているリコ。ロブメモワールに盗まれないように、奥の部屋に移して……」
「その間に、リコルンは色々な世界に飛んで、プリキュアを増やしてたんだ……ていうか、今更だけど、このラブメモリーウォッチっていうのは何なの?」
瑞樹ちゃんがそう言いながらラブメモリーウォッチを構える。
それに、リコルンは「あぁ……」と声を漏らした。
「それは、このメモリー王国に伝わる伝承リコ。いつか、全てのメモリアを奪い、世界を滅ぼさんとするものが現れた時、それを守れる素質がある者に力を与えるという……それが現れるのは、ロブメモワールが、その世界に干渉を始めた時リコ」
「なるほどね……それで私と杏が……」
瑞樹ちゃんの言葉に、リコルンは頷く。
「ロブメモワールの干渉は少しずつ強まっているリコ。だから、せめて色々な世界に、プリキュアの伝承だけでも伝えて……」
「……そっか……」
リコルンの言葉に、私達は顔を見合わせる。
まさか、こんな事情になっているとは思わなかった。
私達には何をするのかが最善なのかも分からないし、ここは、リコルンに任せるのが一番なのかもしれない。
「分かった。私達も、頑張って、私達の世界を守るよ。だから、リコルンも頑張ってね」
私の言葉に、リコルンは「ありがとうリコ」と言って笑った。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.31 )
- 日時: 2017/08/22 20:25
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第5話「リコルンの帰国!?レッツゴー!メモリー王国!」5
「でもさ……本当に私達だけで、出来るのかな……」
外に出てから放たれた瑞樹ちゃんの言葉に、私は立ち止まり顔を上げる。
すると彼女も立ち止まり、私の顔を見る。
「ホラ、私達、まだプリキュアになったばかりだし……やっぱり、まだリコルンの存在が必要だと思うんだよ」
「……でも、リコルンは私達を信じてるみたいだし……リコルンの事情を聞いちゃうと……」
「でも……!」
瑞樹ちゃんはそこまで言うと俯く。
確かに、自信がないのは分かる。
でもやらなくちゃ。私達がやらないと、このままじゃ、私達の世界は……。
「……ねぇ、あそこ行こうよ」
私はそう言いながら、真っ黒に染まったシャボン玉を指さす。
それからは流れ作業だった。
ラブメモリーウォッチを使ってシャボン玉の中に入り、それから、倒れている人の中に入った。
目を開けば、そこには、相変わらず俊敏な動きで暴れまわるワスレールの姿があった。
「杏……本当にできるのかな……?」
「できるか、じゃない。やるんだよ。……これができれば、きっと、ロブメモワールのワスレールくらいどうにでもできるって」
「……杏はさ、怖くないの?」
不安そうに聞く瑞樹ちゃん。
私はそれに「怖いよ」と言って、彼女の手を握る。
「多分私、今一番、怖がってる」
「じゃあ……!」
「でも……瑞樹ちゃんと一緒なら、なんでもできるって信じてるから」
私の言葉に、瑞樹ちゃんは驚いたように目を見開く。
しかし、すぐに優しく微笑んで、私の手を握り返した。
「分かったよ。……やろう、杏」
「うんっ!」
「「プリキュア! メモリアルコンバージョンッ!」」
「今を輝く、一つの光! キュアアデッソ!」
「過去を束ねる、一つの夢! キュアパースト!」
「「取り戻せ! 愛のメモリー!」」
「「メモリアルプリキュア!」」
変身を終えた私達は、すぐに、ワスレールに向かって駆けだす。
手はしっかりと握られ、足取りも軽い。
やがて、ワスレールもこちらに気付き……———。
「ガハッ……!?」
気付いた時には、吹き飛ばされ、地面を転がっていた。
攻撃された……? そう思う頃には、さらに二撃、三撃と攻撃され、私達はみるみるうちにボロボロにされていく。
やがて地面に私達は倒れ伏し、動けなくなる。
私達に興味を失ったのか、ワスレールは、またもや記憶世界を暴れ始める。
「アデッソ……動ける……?」
微かに聴こえた声に、私は首を動かす。
見ると、私と同じように倒れ伏したパーストが、私に手を伸ばしていた。
私もそれに地面を這い、手を伸ばす。
やがて、私達は手を繋ぎ、指を絡めて、強く握る。
「思いのほか、強いね……私達、今一番、ピンチだ……」
「だね……ハハッ。メモリアを全部失った人が目を覚ませないわけだ。あんなに強いんだもん……倒せるわけがないよ」
パーストの言葉に、私も息を吐くように笑った。
きっと、メモリアを奪った分だけ力が上がるとか、そんなところだろう。
もしかしたら、このまま私達は負けてしまうのかもしれない。
そうしたら、ラブメモリーウォッチはどうなるのだろう……私達から解き放たれたメモリアは、ちゃんと、次の生命へと続いてくれるだろうか。
「……私、まだ諦めたくないな……」
そんな言葉が聴こえ、私は顔を上げる。
そこでは、フラフラと立ち上がろうとしているパーストの姿があった。
「パースト……」
「どうせ負けるなら、せめて、一人のメモリアくらいは、解放したい……アデッソもそうでしょ?」
その言葉に、私は「うん」と頷き、一緒に立ちあがる。
「私も……まだ諦めたくない」
「アデッソ……」
「たとえこの命に代えても、せめて、この人のメモリアだけは……」
私の言葉にパーストは微笑み、私の手を強く握った。
「アデッソ……私達」
「うん……今一番」
「「輝いてる!」」
覚悟は出来た。
さぁ、戦おう。この命が燃え尽きる、その時まで。
そう思い、一歩踏み出そうとした時だった。
「何自分達で酔っているリコぉぉぉぉぉッ!」
そんな声が聴こえ、目の前の空間に穴が出来、リコルンが飛んできた。
そしてそれは、見事に私の顔面にクリティカルヒットした。
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