二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 【オリキュア】メモリアルプリキュア!
- 日時: 2017/08/01 23:00
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
初めましてかこんにちは!愛です!
本日からはメモリアルプリキュアというオリキュア小説を書きたいと思っています。
基本テンションとノリに任せて書くのでグダグダすると思いますが、楽しんでいただけると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。
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- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.22 )
- 日時: 2017/08/15 23:37
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第4話「ムカムカヤキモチ?瑞樹への気持ち!」2
翌日。私は胃に痛みを感じながら登校した。
いや、別に私が緊張する必要が無いことは自覚しているんだ。
このヤキモチを解決するだけで良い。
……いや、そもそもヤキモチを解決するって、どういう風に解決すれば良いんだ?
前原さんに「紫音さんと仲良くしないで!」って言う?
……ないわぁ……。
「私……今一番、悩んでる……」
「おはよう、杏!」
「ひゃぁ!?」
肩を叩かれ、私の体はビクッと反応する。
慌てて振り向くと、そこには前原さんがいた。
「ま、前原さん……? ……あ、おはよう」
「おはよう……えっと、大丈夫? 杏。……なんか、すごい顔してたけど」
「えっ」
彼女の言葉に、私は咄嗟に自分の頬に手を当てる。
その時、前原さんが顔を覗き込んで来た。
「ぁ……」
「何か悩み事? 話聞くけど」
「な、なんでもないよ!」
咄嗟にそう返すと、前原さんはムッとした表情をする。
しかし、すぐに表情を緩めると、私の隣に並び一緒に歩き出す。
「まぁ良いけどさぁ。でも、悩みなら何でも聞くよ? 昨日は杏に悩み解決してもらっちゃったからね」
そう言って強く胸を叩き、思い切り咳き込む前原さん。
彼女のそんな動作に、私は、少しだけ肩から力が抜けるような感覚があった。
今なら、言える気がする。
「あ、えっと……実は……!」
「あっ! おはよー!」
なんとか声を振り絞った時、前原さんがそう言って駆けだす。
視線を向けると、そこには、数人の女生徒がいて、前原さんはその女生徒達に挨拶と簡単な雑談をしていた。
ズキッ……。
それを見ていた瞬間、胸がまた痛くなる。
私は一度立ち止まり、深呼吸をして、真っ直ぐ前原さんの方を見てみた。
私が話したことない子達と楽しそうに話して、私に向ける笑顔と同じような笑顔を向ける前原さん……。
ズキッ……ズキッ……。
そう思っていた直後、どんどん増していく胸の痛み。
私は胸を押さえながら、徐々に血の気が引くような感触を覚えた。
これって……まさか……ッ!
「私……前原さんにヤキモチ妬いちゃってる……?」
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.23 )
- 日時: 2017/08/16 23:15
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第4話「ムカムカヤキモチ?瑞樹への気持ち!」3
<瑞樹視点>
なぜか、今日はやけに杏に避けられている気がする。
朝は何やら考え事をしている風だったけど、その後はひたすら避けられる。
……辛い。
「私、杏に何かしたかなぁ」
「リコルンに聞かれても分からないリコッ!」
なんとなく杏の鞄からコッソリリコルンだけ攫って屋上に連れてきてみたのは良いけど……。
「やっぱりわかるわけないかぁ……役立たずな妖精だなぁ」
「うるさいリコッ!」
リコルンはそう怒鳴ると共に、私の手を噛む。
最初はその程度どうってことないと強がってやろうかと思ったが、すぐに鋭い痛みが走り、私は慌ててリコルンを投げ捨てた。
「いったぁ……野蛮だなぁ!」
「ただでさえリコルンの存在も人に見られたらまずいのに、そんなことで呼び出すなリコッ!」
「じゃあなんで杏に私が避けられるのか考えなさいよ!」
「そんなの、杏奈が瑞樹にヤキモチ妬いてるからに決まってるリコ!」
「そんなわけ……って、は? 今なんて言った?」
私が聞くと、リコルンは「ほえ?」と間抜けな顔で首を傾げる。
いや、ほえ? じゃねーよ。何今更可愛い子ぶってんだ。
リコルンの無駄に長くてデカい耳を握りながら、私は顔を寄せて続ける。
「さっき! なんて! 言った!?」
「えっ……ほえ? って……」
「その前!」
「瑞樹怖いリコォ……だから、杏奈が瑞樹にヤキモチ妬いてるって……」
「それ!」
私はそう言いつつ、顔を寄せる。
すると、目の前ではリコルンの怯えた顔があり、ようやく私がこの子を脅しているような状態になっていることに気付いた。
慌てて手を離すと、リコルンはゆっくり私から離れ、自分の耳を擦る。
「えっと……ごめん。……杏はさ、一生懸命私のために頑張ってくれた友達だから、その……つい、焦っちゃって」
「良いリコ。瑞樹の気持ち、ちょっと分かるリコ」
「リコルン……あ、それで、杏が私にヤキモチ妬いてるってのはどういうことなの?」
「切り替え早すぎるリコォ……」
困惑した様子のリコルンを無視して、私は身を乗り出す。
すると、リコルンは呆れた様子で、杏についての話を聞かせてくれた。
まぁ、簡単にまとめるとこうだ。
兄貴と仲直りした私を見て杏は胸がズキズキ痛み始めたらしい。
それを相談されたリコルンは、ヤキモチだと言ったらしいが……まぁ、リコルンの憶測は恐らく正解なんだろう。
いや、私と兄貴のことを思い出す度に苦しそうだったらしいし、もう正解で良いじゃないですか。
「まさか、そんなことが……あ、じゃあ、杏を安心させればいいのか!」
「分からないリコ……リコルンは耳が痛いリコ」
「ごめんごめん。後で何か甘い物あげる」
「本当リコ!?」
嬉しそうに言うリコルンに私は頷き、顎に手を当てた。
「さぁて、どうしたものか……」
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.24 )
- 日時: 2017/08/17 22:52
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第4話「ムカムカヤキモチ?瑞樹への気持ち!」4
<杏奈視点>
前原さんにヤキモチを妬いてしまっているということを知ってしまってから、どうにも彼女を意識してしまう。
彼女を見るために、胸がこう……ズキズキして、トゲトゲして……。
「友達にヤキモチなんて……なんか、やだな……」
そう呟きながら、私は机の上に広げたノートを見つめた。
見開きページ一杯に、前原さんの名前を無意識に書いてしまったノート。
なんでこんなことをしたのか、自分でも分からない。
ただ……前原さんのことが、頭から離れなくて……。
「はぁ……」
「杏?」
突如、頭上から降って来た声に、私は反射的にノートを閉じた。
顔を上げると、そこには、前原さんが立っていた。
「ま、前原さん……」
私は立ち上がり、すぐに走って逃げようとした。
しかし、前原さんに「ちょっと待って!」と腕を掴まれ、引き戻される。
逃げようとするも、私より前原さんの力が強いようで、中々逃げることができない。
「クッ、殺せ」
「急にどうしたの」
「……」
罪悪感とか、ヤキモチからの胸の痛みとかで、かなり混乱してしまっていたらしい。
私は一度深呼吸をして、真っ直ぐ前原さんの目を見た。
ズキッ……。
また激しくなる痛みに、私は胸を押さえる。
「えっと……リコルンから聞いたよ。私にヤキモチ妬いてるって」
突然放たれた言葉に、私は動きを止める。
……あのウサギッ!
今頃どこかで影を潜めているであろう小動物に、私は行き場の無い怒りを抱く。
しかし、今はそれどころじゃない。
「え……な、何かの間違いじゃないかな……」
「……兄貴と私がいるところを思い出しては胸が痛くなったんだって?」
「うッ」
「図星じゃん」
どうやら私は嘘がつけない性格らしい。
……こんな性格で、プリキュアのこと隠し通せるかな……。
そう思っていた時、前原さんに顔を覗き込まれた。
「わッ……」
「あのさぁ……」
前原さんが何か切り出そうとした時だった。
「キャアアアアアアアアアッ!」
遠くから聴こえた悲鳴に、私と前原さんは同時に顔を上げた。
この悲鳴……まさか、ロブメモワールが!?
「前原さん!」
「ッ……話は後! 行こう!」
前原さんの言葉に頷き、二人で廊下に飛び出す。
それから声がした方に走っていくと、倒れている女生徒を見つけた。
すでに事後か……。
「杏……」
「前原さん……」
私達は顔を見合わせ、一度辺りに人がいないことを確認し、私達はラブメモリーウォッチを六時半に合わせて掲げる。
すると、女生徒の胸元が裂けて、異世界が現れる。
もう一度人がいないことを確認し、私達はその中に飛び込んだ。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.25 )
- 日時: 2017/08/18 21:55
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第4話「ムカムカヤキモチ?瑞樹への気持ち!」5
「っとと……」
相変わらず高い位置に出来る穴から出て着地した私達は、辺りを見渡す。
来るタイミングがすでに遅かったようで、すでに世界は止まった後。
空間に亀裂が入り、すでにワスレールが出てきそうだ。
「前原さん……行くよ!」
「う、うん!」
「「プリキュア! メモリアルコンバージョンッ!」」
「今を輝く、一つの光! キュアアデッソ!」
「過去を束ねる、一つの夢! キュアパースト!」
「「取り戻せ! 愛のメモリー!」」
「「メモリアルプリキュア!」」
変身を終えた私達は、すぐにワスレールを見上げる。
すると、ワスレールは攻撃をしてくるので、慌てて躱す。
「はぁぁぁッ!」
私は叫び、すぐにワスレールに向かって駆け、足を突き出した。
すると、ワスレールは俊敏な動きでそれを躱し、逆に攻撃をしてくる。
攻撃にばかり意識ば向いていた私はその衝撃を諸に受け、吹き飛ぶ。
「アデッソッ!」
しかし、すぐにパーストが私の体を受け止める……が、彼女まで吹き飛び、二人で壁にぶつかってしまった。
私はすぐに立ち上がり、パーストを起こす。
「パーストッ! 大丈夫!?」
「だい……じょうぶ……」
腕を押さえながら言うパーストに、私は焦る。
そんなの嘘だ……しかも、この怪我をさせたのは、私自身だと言うのに……。
そう思っていた時、頭に優しく手が置かれた。
「ッ……ぱぁすと……?」
「ハハッ……泣きそうな顔、すんなって……」
苦しげな声でそう言いながら、パーストは私の頭を撫でる。
私はそれに彼女の手を掴み、「そんなことより、パーストが……!」と声にする。
すると、彼女は私の手を振り払い、「大丈夫だよ」と言って、その手で私を抱きしめる。
「ッ……!」
「こんな怪我、痛くも痒くもない……友達を……杏奈を守るためなら、私は、どんな怪我だってするし、どんな困難だって乗り越える……」
「でも……!」
「だって……私は杏奈が、大好きだから!」
その言葉に、私は言葉を詰まらせる。
すると、パーストは私から体を離し、私の顔を見る。
「ちゃんと言葉にするの……恥ずかしいじゃん?」
「まえ……ばらさん……」
「出会ったばかりだし、まだお互いのことよく知らない。でも、杏奈のこと大好きだから。ヤキモチ妬くくらい不安にさせて……ごめんね?」
そう言って、パーストは優しく笑った。
私はそれに、「私こそ……」と言葉にする。
「私の方こそ……前原さんのこと、信用せずに、勝手に不安になって、ごめんなさい……!」
「良いよ。……それくらい、私のことが好きなんでしょ?」
「……うん」
「……私もだよ……」
そう言うと、パーストは地面に手をつき、震える足で立ちあがる。
しかし、すぐにフラッと倒れそうになるので、私は慌てて支える。
すると、パーストは私を見て、優しく微笑んだ。
私もそれに笑い返し、彼女の手を握る。
「……私ね、引っ越したばかりで、まだ不安ばかりで……でも、前原さんがいたから、今、私すっごく、学校が楽しいんだ」
私はそう言いながら、彼女の手に指を絡める。
そして、強く握り、続けた。
「前原さんは、いつも私を支えてくれた。……だから、私も前原さんを支えたい。支えられてばかりじゃなくて、支え合いたい。……貴方の、隣で」
「……じゃあさ、やるべきことは、一つじゃん」
前原さんはそう言って笑い、真っ直ぐワスレールを見た。
ワスレールは私達の様子をずっと観察している。
「アイツを倒して、これからもずっと、支え合おう!」
「うんっ……まえばらさ……!」
「あ、それと〜……」
私の言葉を遮るように、前原さんは声を出す。
戸惑っていると、前原さんは私を見てニッと笑った。
「前原さん、って、なんか他人行儀だからさ。瑞樹、で良いよ」
「……分かった。瑞樹ちゃん!」
「ちゃん付けかい……まぁ良いや。行くよ、杏奈!」
「うん! 瑞樹ちゃん!」
私達はそう言いつつ、改めてワスレールを見た。
- Re: 【オリキュア】メモリアルプリキュア! ( No.26 )
- 日時: 2017/08/18 22:55
- 名前: 愛 (ID: fYNkPhEq)
第4話「ムカムカヤキモチ?瑞樹への気持ち!」6
「ガァァァァァッ!」
ワスレールは叫び、一気に襲い掛かる。
すると、パーストが私の手を強く握った。
「「せーの!」」
私達は叫び、同時に跳ぶ。
すると、私達がいた場所にワスレールが攻撃をする。
「杏奈!」
「瑞樹ちゃん!」
私達は顔を見合わせてから、お互いの手を握り合う力を強くし、一気にワスレールに向かって落下する。
「「はぁぁぁぁぁッ!」」
同時に叫び合い、私達は同時にワスレールに蹴りを入れた。
足がめり込み、ワスレールが苦しむのが分かる。
「ねぇ、杏奈」
「なぁに? 瑞樹ちゃん」
「プリキュアの技ってさぁ……二人の技を合わせたりとか、できないのかな」
その言葉に、私は少し考える。
でも、結局分からなくて……だから、私はパーストの手を握り返した。
「分からない……でもさ、やってみようよ。二人なら、きっとできるよ」
「……ヘヘッ、そうだね!」
パーストの言葉に私達は笑い合い、ワスレールを睨み、腕を構えた。
すると、次の瞬間、脳裏に言葉が過る。
それと同時に、私達は宙をリズミカルに飛び跳ねるようにして、ワスレールの頭上まで行く。
「「プリキュア! シャインドリーマー!」」
そう叫び、指を絡め繋いだ手を、ワスレールの頭上で上空に突き出す。
すると、繋いだ部分が光り輝き、五線譜の輪がワスレールの体を覆うように現れる。
そして、そのワスレールを包み込むように光が溢れだし、それはワスレールを浄化していった。
「……つまり、リコルンが見ていない間に、二人のヤキモチは解決して、ワスレールも浄化していたリコ?」
「そういうこと……になるのかな?」
下校しながら私が説明した言葉に、リコルンはため息をつく。
それに、瑞樹ちゃんが「いやぁ、悪いねぇ」と言いながら笑って、私の肩を抱く。
「私達の友情パワーが最強すぎてさ」
「み、瑞樹ちゃんってば……」
「……まぁ、二人が自分達の問題を自分達で解決して、戦いも自分達だけで出来るなら、その方が楽でいいリコ」
すると、リコルンは不貞腐れたような声でそう言った。
その言葉に私達は立ち止まり、宙を浮かぶリコルンに目を向けた。
リコルンはそれに、ゆっくりと前を見る。
「えっと……リコルン、どうかした? 何か不機嫌っぽいけど」
「別に不機嫌じゃないリコ。……ただ、二人だけでロブメモワールをなんとかできそうだから、リコルンはもう用済みリコ」
「は? 急にどうしたのさ……」
瑞樹ちゃんの言葉に、リコルンは振り向き、口を開いた。
「リコルン……リコルン達がいた世界に帰ることにするリコ」
「「……」」
「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!?」」
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