戦いは終わらない-D.Gray-man― 作者/黒露 ◆KandaS7iF.

ぐるぐる・・・・
      時ハ回ル

    昔の私は

     もう一人の私は

    何処へ消えたの――――?

◆1◆ ―少女―



―――黒かった。

  目の前に在る物全てが。

  ただ、目を開けると画面は白くなった。

  天井や壁の所為だろうか。

  意識を失ったのだろうか。

  私は砂漠に居たはずなんだ。

  きっとあの場で―・・

   死んでたはずなんだ。


   「気が付いたかい??」

 優しい人の声だった。

   「だ・・・・レ・・・・」

   声が掠れた。

  声が出ない。

  「・・・・君は、あんな砂漠地帯で傷だらけになっていたけど・・どうしたんだい?特に右目からは沢山血が出ていたよ・・・」

右目が痛む。

   自分の手には白い包帯が巻かれている。

   麻酔だろうか、自由が効かない。

   「・・・・今は話さなくて良い・・・」

  そっと頭に温かい手が乗る。

  「僕の名前はコムイ・リー。教団の室長だよ。」

  「きょ・・だ・・?」

   教団?

  「そう――・・此処は―・・・」

  ゆっくりと目の前の人が笑う――・・・

      「黒の教団―・・」

    これが

    私が教団に入った

      瞬間―・・・だった。