戦いは終わらない-D.Gray-man― 作者/黒露 ◆KandaS7iF.

As for the important person, there is nobody after all. When is it that I noticed so?
[大切な人なんて結局は誰も居ない。そう気付いたのはいつ?]

◆4◆[I dislike it―嫌い―]



  「居ないの?」

  ローゼはゆっくりと聞く。

   少女は怯える様子も無く

    ゆっくりと頷いた。

    「・・・・・へぇ・・・」

   ローゼは珍しそうに少女を見る。

    ――この少女は私が怖くないの?

   そんな思いさえ芽生える。
   
         ガタッ―――・・・

    ローゼは黙って立ち上がった。

        ギュッ――・・・

     ローゼは少女の首を高々と持ち上げる。

   「・・・・・っは・・・・」

   少女は荒々しく息をする。

   ローゼはニタリと笑う。

   「大切なのは私―・・そう言って死.んだアクマが沢山居た―・・・」

    もっと、もっと―・・・

    腕に力を込める。

    「ぐ・・・・・っはぁ・・・・っ・・・」

    意識が朦朧としている。

   目は虚ろになっていく。


    少女はゆっくりとローゼの手を自分の首から少しだけ放す―――・・

   そして漆黒の目をローゼに向けていった。


   「――・・・貴方ッ・・が私に・・・何も求めているのかは分かりません―・・・・で・・・・でも・・・」

    少女がローゼを睨んだ。

    「私は―・・・貴方を大切だとは―・・・・

     絶対に思わない―・・・!!」


   ローゼは大きく目を見開いた。

   そして少し微笑むと、少女の首から手を離した。

  ゲホゲホと少女が倒れこむ。

      「気に入ったわ・・・・」

    ローゼが言った。

   その様子をロードが見ている。

    「お前、気に入った。

     私の手下にでもなってくれる?」

   少女は黙ってローゼを見つめる。

   息はハッハッと、部屋に響く。

    「お前――・・・

       名は?」

   少女は息を整える。

    そして言った。

    「・・・・・リズ―・・」