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時空監理局外伝 「牙組」 (完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 173ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 仮面ライダー 時空監理局外伝シリーズ 
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龍我
「香澄~!どこだー?」

「申し訳ございません、お父さん...」

龍我
「...香澄の声?」

龍我が柱から覗いてみると、香澄と未来黒影が立っていた

龍我
(そうか、プロジェクトで作られたからあの香澄の父親はあいつって事になるよな)

【全然 似 テナイノカ ナラ イイヨネ】

香澄
「私は...完璧な小倉香澄になれなかった...」

龍我
(ん?)

香澄
「結局、私も失敗作だった...」

【他 ノ ツルギチャン ト 同 ジダッタネ】


龍我
「おい、待てよ...」

香澄
「...龍我!」

【...ダッテ 似 テナインダヨネ?】

龍我
「それがどうした!!似てるとか似てねぇとか関係ねぇよ!!」

【関係 アルンダヨ!!!!!!!】

龍我
「ぐっ...」

突然 龍我は頭が割れるような頭痛に襲われる、未来黒影が大きな音響のテレパシーを放ったからだ

【ボク ハ コレマデ...数百 数千 数万 数億 ノ 間 ツルギチャン ノ 子供 ヲ 見タ】

【デモネ ヤッパリ ツルギチャン ジャナキャ イヤナンダ】

【子供 モ ここで作られたそこにいるようなマガイモノも】

【全然、似てナいんだよつるぎちゃんに』


名無しの怪物
『誰も彼も...全然つるぎちゃんそっくりにならない、皆、どいつもこいつもな...』

未来黒影...『名無しの怪物』に、口が形成される

龍我
「んだと...」

名無しの怪物
『つるぎちゃんはもっと...優しくて、強くて、誉めてくれて、かっこよくて、何をするのも一緒で、あと、それから』

龍我
「黙れ、もう聞きたくねぇよ」

名無しの怪物
『そこにいる香澄とかいうのも結局、本物そっくりにはなれなかった』

名無しの怪物
『じゃあ、いらないね 』

龍我
「なんでそうなるんだよ...俺はテメェと違って今の香澄を不満に思ってなんかねぇよ!!」

名無しの怪物
『なんで?ソレ香澄じゃないでしょ』

龍我
「一個でも違いがあったら嫌なのかよ!!」

香澄
「いいの、龍我。」

龍我
「香澄...?」

香澄
「私は人間の小倉香澄を再現するためだけにお父さんから作られたマガイモノ、香澄を100%出来なかった私は失敗作、それでいいの」

龍我
「香澄...待てよ...おい!!!」

香澄
「たった三日間だったけど、一緒に過ごせて楽しかったよ、龍我...」

名無しの怪物
『さよなら、マガイモノ』

龍我
「ま、待て!!待ってくれ!!俺はお前が必要なんだ!!」

龍我
「マガイモノでもいい!!失敗作とかどうだっていい!!俺は...お前が大好きなんだ!!」


香澄
「龍我、私も大好きだったよ、小倉香澄としてじゃなく、一人の女性として...」


名無しの怪物の手に触れ、香澄マガイモノは黒い液体になり飛び散る


龍我
「あ...あ...」

名無しの怪物
『リメンバープロジェクトはまだ諦めていない、また俺とスタークがもっと出来のいい奴を作ってやるからそれまで我慢してよ』

龍我
「...出来のいい、だと....!?」


龍我
「テメェは、そうやって香澄を何度も何度も殺すつもりかよ?」


龍我
「あいつはな...お父さんって言ってたんだぞ...親が子供殺すのかよ!!?」

名無しの怪物
『子供じゃない、紛い物...作り物だよ』

龍我
「未来の黒影...改めて感じたよ、テメェがどうしようもねぇカス野郎だとな!!」

龍我
「テメェは黒影剣を愛していたんじゃない、何でもかんでも自分の思い通りになる人形を愛してたんだ!!!」

龍我
「俺にだって香澄にだって悪いところはあった!!ちょっとドジ踏んで大喧嘩になったことだってあった!!」

龍我
「でもな...それでも俺は香澄が好きだったし、香澄は俺を好きだと言ってくれた!!」

名無しの怪物
『なんでだよ...なんでそんな失敗作にこだわるんだよ!!プロジェクトが完成すればそんな喧嘩もしない、ドジることもない!!ずっとそばにいてくれるんだよ!!どうして...!!』

龍我
「そうやって好き勝手を押し付けるテメェには一生分からねぇだろうよ!!」

その時だった、飛び散り龍我に付いた黒い液体が音をたてて焼けながら龍我の中に入っていく

龍我
「うおおおおおおおお!!!」

龍我が怒りでドラゴンゼリーを握り潰し、溢れたゼリーさえも取り込み...いや、燃やしながらベルトの形を変えていく

名無しの怪物
「まさかお前、マガイモノを取り込んで...」

龍我
「覚悟しやがれバケモノ...テメェは俺がぶっ倒す!!」

『クローズドライバー!!』

龍我
「来い!クローズドラゴン!!」

自立装置のクローズドラゴンがクローズドライバーにセットされる

『スーパーウェイクアップ!クローズヒートドラゴン!』

龍我
「変身ッ!!!」

『ウェイクアップ・リベンジャー!!クローズレイジング!!イエイイエーイ!!』


騒ぎを聞き付け、猿渡やスタークが駆けつける

ブラッドスターク
「こ、こいつはぁ...俺の想像にない仮面ライダーだな」


「違う、俺は仮面ライダーであって仮面ライダーではない...」


クローズレイジング
「マガイモノライダー...クローズレイジングだ!!!」

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