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*159*
猿渡
「...でも良かったよ」
猿渡
「あっちの世界のお前がこの調子なら、安心して任せられる」
龍我
「当たり前だろ!なんてたって時空の旅人だからな!」
猿渡
「...ははは!!世界が変わっても、お前はいつも通りで安心したよ」
龍我
「おい、まさかこんなこと話すために俺のところに来たのか?」
猿渡
「なんだよ、悪いのか?」
龍我
「だってそっちの世界はまだ戦いは終わってないんだろ?早くお前達も戦兎と合流して...」
猿渡
「言っただろ?俺はもう戦えない」
龍我
「え?」
猿渡
「...だが後悔はねぇ、どうしても許せねぇことがあったから戦い、全力を出した」
猿渡
「最後の祭りを精一杯楽しんでやったんだからさ」
龍我
「.....」
猿渡
「んじゃ、俺そろそろ帰るから...そっちの世界の俺によろしくな」
龍我
「ああ...」
猿渡
「あばよ...龍我。」
龍我
「...」
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「...終わりましたか?」
「ああ、とんでもねぇ技術だな、こうやって話せるなんてよ」
「なあ、科学者さんよ...あんたはラブ&ピースの為にその力を使うか?」
「...ええ、当然です」
「今度また会えたときは、この力を平和のために使っていきたい...そう考えています」
「...良かったよ、こっち側で」
「愛と平和...か」
「どっちの世界でも、その信念を曲げずに戦い抜いてきたんだ」
「俺も、心火を最後まで燃やしきった...それで満足だ」
「だから...お前も大事な物の為に頑張れよ、龍我。」
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...
龍我がAの世界で『猿渡一海』が亡くなったのを知ったのはそれから三日後の事だった。
猿渡は大事な人に看取られ、満足したように消えていったという。
「馬鹿野郎...なんで言わなかったんだよ...!!」
龍我は後悔した。
もっといい話をしてやりたかった
もっと、あいつが明るくなれるような話をしたかった
「カズミン...ごめんよ」
だが、龍我には時間がなかった
これから龍我は再びビルドの世界に降り立ち、パラレルワールドの報告をしに行くのだ
猿渡一海の住む世界をメチャクチャにしたエボルトを倒すために。
明日を創(ビルドす)る為に。
龍我
「エボルトォ!!!」
END