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作者: ロストメイドウィン&彩都 (総ページ数: 152ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン オールスター 先にロスヒ、ピースフル推奨 大長編
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【第19巻】
『空語(ソラガタリ)』
一体どれほどの時間が経ったのだろうか
ただ1人、陸海空姫は世界に残り究極忍法の練習を行っていた
空姫
「はぁ、はぁ‥‥‥‥!!リクヤさんも」
空姫
「陸人さんも!!」
空姫
「海斗さんも!!」
空姫
「そして‥‥‥‥ユキちゃんも!!」
空姫
「皆が‥‥‥‥皆が頑張っているのに!!」
雷鳴が轟き、雨は止まず激しく降り注ぐ
血で染った巻物が土に追いやられ、雨水は体から染みでる血を流す
それでも身体中から溢れる血は止まらず、巻物を濡らす
空姫
「まだ、まだ完成しない‥‥‥まだ!!」
空姫
「あとすこし、あと少しのはずなのに‥‥‥‥何も掴めない‥‥‥‥!!」
空姫
「私も‥‥‥‥私も約束したから!!だから!!」
空姫
「この忍法は‥‥‥完成させないと‥‥‥‥いけない、のに」
空姫
「う、ううあ‥‥‥」
薄汚れた巻物はシートのように地面に巻かれて岩と砂を包み込み‥‥‥‥‥ゆっくりと、空姫は静かに倒れ込み‥‥‥‥そのまま、動かなくなる
4人が世界を抜けて、空姫が1人で究極忍法の練習を始めた頃‥‥‥定期的に山から白鬼が降りてくるようになり、空姫を眺めていた
白鬼
「‥‥‥‥‥‥空姫。」
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‥‥‥‥【十年程前】覆井城。
陸海空姫は知らぬ事実であったが‥‥‥‥ずっと前彼女はここに来ていた。
いや、来ていたというよりはそこにいた、というべきだ
赤子だった時の彼女は記憶もなく、扇に拾われるまでの思い出は無かった
だが今、時空の乱れの影響か‥‥‥はたまたDから切り離され精神的に変化した事か。
空姫は夢として類似的に‥‥‥自身も覚えていない過去の記憶が再現されたものを見ていた
空姫
(‥‥‥)
この場にいる陸海空姫自身は誰にも気づかれることも無く、何にも干渉されることはない虚無にも等しい存在‥‥‥‥ただ、その場で見るのみだ
空姫
「これ、何‥‥‥?」
空姫
「私は、‥‥‥‥あれ、体が動かない‥‥‥どうすれば」
空姫が周りを見ると‥‥‥部屋の奥から赤子の声が響くのが感じられた
頑張ってその場所まで向かおうとするが足が動かない
‥‥‥空姫は念じた、すると足が動かずとも画面が乱れ、その場所まで自然とたどり着いた