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作者: ロストメイドウィン&彩都 (総ページ数: 152ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン オールスター 先にロスヒ、ピースフル推奨 大長編
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*66*
………
雪
「ぐぐぐぐぐ…………!!」
空姫
「ふぬぬぬぬぬ………」
ここにいるのは女性2人、大きく重い鉄の扉はびくともしない
雪
「ゆ、柚葉さん!全然開きませんよ!」
柚葉
「何?そんなはずがあるか、赤子でも開けられるほど柔い扉だぞ」
柚葉が扉に触れてすぐ、刀で空を斬る
すると、カーテンの上部分が外れるように景色が落ち、サイバーチックな透明の空間が浮き彫りになる
空姫
「な、なんですかこれは!?」
雪
「なるほど、やられた!!」
柚葉
「この周囲は幻影に過ぎなかった………ということか」
雪
「Dが細工をしたんだ、空姫の中にいたあいつなら里の全領域を把握していてもおかしくない!」
雪
「あいつは僕達がこういう行動を取る事が最初から分かっていたんだ!!」
空姫
「そ、そんな!!」
柚葉
「案ずるな、あくまで偽物を掴まされたに過ぎない」
柚葉
「どこかに私の見つけた本物の扉があるはずだ」
柚葉
「私のモノも偽物だったら潔く諦めよう、切腹の経験はあるか」
雪
「諦めるなーっ!!」
空姫
「………み、皆は、皆はどこ!?」
雪
「まずは………この世界から出ないと!」
柚葉
「どうやって?」
雪
「………分からないよ!僕が知ってるわけがない!」
雪
「でも、ここで立ち止まったら全てが無駄になる!!とにかく手当り次第、何かをやるんだ!!」
雪
「絶対に救うんだ………僕は!!」
雪
「今は亡き時空監理局の………代理局長なんだから!!」
空姫
「…………」
雪
「空姫さん、僕はね………言い難いんだけど、本当は【人間じゃない】んだ」
空姫
「えっ……?」
雪
「性別だって存在しないし、血も骨も肉もない………何故か、ここに来てからこんな調子だけどね」
空姫
「…………」
雪
「気持ち悪いかな?化け物だもん、当然だよね」
雪
「中身はDやキルバス、エボルトと変わらないんだ」
空姫
「………」
雪
「だから、こんな化け物を見捨てたって構わない、利用したって構わない」
雪
「生きろ、みんなの為に」
空姫
「………雪ちゃん」
空姫
「たとえ化け物でも、あの人たちは貴方を愛していたじゃないですか」
雪
「………空姫さん」
空姫
「私は………絶対に諦めない!!」
空姫
「みんなを………絶対助けるよ!!」
雪
「ああ………だから、僕は君を絶対に守る」
雪
「だから………」
雪
「僕は、貴方に惚れてもいいですか?」