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シノビ~空姫忍法帖~(完結)
作者: ロストメイドウィン&彩都  (総ページ数: 152ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 原作、設定:彩都、執筆:メイドウィン オールスター 先にロスヒ、ピースフル推奨 大長編 
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【第9巻】
『形の無い怪物』


「………ねぇ、柚葉さん!」

柚葉
「どうした?」


「これって、本当に幻影なのかな?」

柚葉
「どういうことだ?」


「Dの事だ、用心深いことして、僕らを【世界から切り離した】なんてこともあるんじゃないかな!?」

柚葉
「…………何が言いたい?」


「あー………今、目の前でみせます!!」



【ノーザンクロス・ティー!!】


雪が手を掲げると、氷の魔方陣が形成し氷柱が生まれる


「…………やった!成功した!!」

空姫
「えっ、これは………!?」


「やりました!どうやらこの空間に居る間だけ、マガイモノの力を使えそうです!」

柚葉
「…………そうなの!?」


「なんで驚いてんですか!もう!」

空姫
「え、雪ちゃん?一体何を?」


「待ってて空姫さん!今この世界から出してあげますから!」


雪の体は黒い触手のようにうねり、巻物を作っていく


「うっ!?ぐ、ううううう………」

空姫
「だ、大丈夫ですか!?」


「そ、そうか………ずっと気付かなかったけど、変形させるとこんなに痛むものなのか」


「でも、別にいい!!元々体を酷使していたのは自分だ!これが正しいんだ!」


空姫
「ゆ、雪ちゃん!!」


「あんな奴のために!!これ以上誰かを苦しませたくない!!」




「だから、見ててください!!僕の…………」







「禁術………【刻液調律作法!!】」


雪は辺り一面に黒い触手を伸ばし、内部から破裂させるように空間を破壊する

空間が砕け、先程の忍者の里の景色が映る


「ここはさっきの場所………僕らだけここに閉じ込めたのか!」

空姫
「急ぎましょう!!」


「ああ………ちょっと待って!」

雪から出ていた触手は持ち主を失い、地面へ溶けてたれていく


「風呂敷とか………包めるものありますか!?」

空姫
「風呂敷………え、えっと待ってください!」

柚葉
「私持っているぞ」


「た、助かった!包んで包んで!」

柚葉はマガイモノの体液を包んで回収していく

柚葉
「よし」


「………急ごう、皆!海斗君達が走り回って里のみんなを集めているはずだ!」

空姫
「はい!!」

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