ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ぼくらのいるばしょ。
- 日時： 2010/01/06 00:40
- 名前： 朝倉疾風 （ID: VZEtILIi）
この小説は、軽く読んでください。何か、「子供って残酷だなぁ」って思うような感じになってしまってます。汗
■登場人物■
広瀬トモ(ひろせとも)
１１歳 みんなより年が１つ上なため、お兄ちゃん的な存在。愛称は「トモくん」「トモ」。妹の楓が純粋に好き。
広瀬楓
１０歳 可愛らしい顔立ちでモテる。クラス委員。兄であるトモの事が恋愛的に好き。
宮岡マコト(みやおかまこと)
１０歳 楓のクラスメイト。 ヤンチャでムードメイカー。虫を食べ、人間に興味がある殺戮好き。
石垣青
１０歳 常に音楽を聞いており、あまり騒がない。人の体の部分をコレクションしており、切った爪やかさぶたまで収集している。
竹内裕也
１１歳 ２年前に引っ越してきた金髪の少年。耳にはピアスまでしてある。人が苦しんでいる姿に快感を覚えている。
桜崎庵（さくらざきいおり）
１８歳 アパートの住人で一人暮らし。具沢山のラーメンを作ってくれる。人間、特に大人が嫌い。
画像>>78 現在の登場人物>>89
イメソンhttp://www.youtube.com/watch?v=qHJa3mKeoKg
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- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.73 )
- 日時： 2010/01/04 10:01
- 名前： 朝倉疾風 （ID: VZEtILIi）
青が楓を心配そうに見ている。 もう再生不能なのか、楓は呆然と地面の一点を見つめていた。
「……っ…、かえ で……大丈夫？」
青が恐々訊ねるけど、まったく動かない。
瞬きもせず、虚ろな目から涙が零れ落ちる。
「……裕也、アイツさトモとか…マコトとか、ここに連れて来るつもりなわけ？」
「だろうな。 何か俺らのことも知ってたし」
「……っ、ウチらタヒんじゃうの？」
そんな事、俺に聞かれても困る。
判らないけど、多分怪我なしで帰る事はできないみたい。
「まあ、タヒなないように願っとこうか」
「………音楽、無いから。 少しだけ怖い」
周囲の雑音が苦手なのか、青が顔をしかめる。 あんまり音はしないけど、聴覚がいいのか木々のこすれ合う音も青にとっては嫌なんだろうな。
「早く……明日になってほしい」
明日、助かるかは判らないけど。
「笑ってみたい」
青、笑った事ないじゃん。
「お母さんに、会いたい」
今からそんなマイナス思考じゃ、やっていけないと思うけど。
そして遠くから、かすかに少年の声がした。
「確保─────っ♪」
笑顔で小屋に戻ってきた女は、気絶しているマコトを引きずり、もう片方の手で呆然としているトモを連れて来た。
トモの目に、廃人のようになってしまった楓が目に入ったのか、 「楓!!? 」 女の手を振り切って楓に駆け寄る。
「楓、楓っ！ 楓!? 」
しばらく呼んでいると、楓が顔を上げた。
目の前で、涙を流している兄以上の存在である兄を見て、 「トモ……くん？ トモくん？ トモくんねえホントにトモくんなの夢じゃないよね正夢であってほしいよトモくんは王子様だからお姫様を助ける使命なんだよトモくん早く助けてよ」
壊れた人形のように文章の羅列を繰り返す。
トモが楓を抱きしめる。
そんなに妹好きなんか。 へー、笑っちゃいますね。
嘘なんだけど、少し妬んでみた。
「やっぱ仲良しさんなんだぁ。 僕とノリトみたい」
その感動的な再会を果たした広瀬兄妹を、女が体育座りしながら観賞していた。
「トモくんっていうんだねぇ〜。 キミは本当に楓ちゃんゾッコンかぁ。 ムカつくわ〜そのバカップルぶり。 兄妹でしょ？ ありえんわ〜」
女が髪を掻きながらありえんと連呼する。
時々、気絶しているマコトの方を見ながら、
「キミらって、何か普通の子供じゃあないんだよねぇ」
突然、そんな事を言い出した。
「ここ数ヶ月、キミらを観察して判ったんだわ。 兄妹のクセに愛し合ってるだとか、虫食うとか、音楽聴いてて世界を見ない奴とか、明らかに不良な少年だとか」
俺と青の性癖は、あまり特定できなかったらしい。
「そういう異常な奴らってさー、自覚が無いんだよねぇ。 僕も周囲から異常って言われてさぁ、病院に通ってたんだけど全然自分ではその異常が判らない」
「……っ、あ、あの」
トモが女を言葉を遮る。 女は手遊びをやめてトモを見た。
「ど、して僕らを……こんな所に……」
「あのさぁ、ボク」
「はい」
ゆっくりと、白く細い腕がトモの手首を握る。
「僕今喋ってるの。 それ邪魔するのっておかしいよねェッ!!? 」
思い切り、思い切り、思い切り、
手首を逆の方向に曲げた。
ありえない方向に向いている手首をしばらく見つめて、
トモが意味不明な絶叫をあげた。
「いやああああああぁぁぁぁぁあああぁぁっ!! 」
間近でトモの狂った絶叫と、その手首の異常さに楓が悲鳴をあげる。
「ヒーッ ヒーッ ヒーッ ヒーッ」
トモが身悶えながら息の仕方を忘れて体を痙攣させる。
女はトモを見下ろして、狂った楓に目を移した。
「楓ちゃん、トモくんころしなよ」
「やだ、やだあああああぁぁぁあああっ」
「うっさいなぁ。 黙れよー」
「うううううううううううううううううううっ」
仕方ないと呟き、女は金属バッドを握り締める。
何、コイツ。
何がしたいわけ。
「……何、を」
俺の声は無視され、バッドは勢いよくトモに振り下ろされた。
「#!""""$'(!"=!")(('#"!"#"=~="~("#~||!"()#&!)#&(#%&$%&!)($&=)(=$"'&#$'())(!""""!"#$%&(!"))'$%&%$"$%$#"$%!423６１４”＃＄」
湧き上がる恐怖感と、どうにもならないゾクゾクした快感。
楓を見ることが、出来なかった。
ただ、意味不明に横でトモ以上に絶叫している事しか判らなかった。
俺が見ていたのは、返り血を浴びていく女がバッドを振り下ろしている事くらい。
俺の頬にも少量の血が付着したけど、全然気にしないというか、気にする余裕が無かった。
しばらくして、声は止んだ。
バッドを地面に置く音。
俺はそこで初めて、自分がどうしようもなく恐怖を感じている事に気づいた。
楓の前に、人間の原型を失った何かが潰れたトマトのようになっている。
「っっ」
青が耐え切れず嘔吐した。
トモが、タヒんだ。
「血ィ、ついたし」
気絶しているマコトを鬱陶しそうにしながら、女が悪態をついた。
楓は、楓は、楓は、
ただぼんやりとトモを見ていた。
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.74 )
- 日時： 2010/01/04 12:11
- 名前： ジョーカー （ID: xmMqk/NJ）
- 参照： おちつけ俺！
おめでとうございます
トモが;‾ロ‾)!!
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.75 )
- 日時： 2010/01/04 12:52
- 名前： 朝倉疾風 （ID: VZEtILIi）
ありがとうございます
トモが;‾ロ‾)!!
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.76 )
- 日時： 2010/01/04 13:33
- 名前： 屍鴉 （ID: iYyccJ4w）
すごい！
包帯戦争と繋がってるんですね！！(*^_^*)
お気に入り作品があなた様の作品でいっぱいになりました！！
殿堂入りおめでとうございます！！
これからも頑張って下さい
更新が楽しみです
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.77 )
- 日時： 2010/01/04 13:56
- 名前： 朝倉疾風 （ID: VZEtILIi）
なななななななっ そんな直球に告白しないでくださいよっ（汗）チガウカ。
ありがとうございます。 時々真面目に、不真面目にやっていきたいです。 ゾロリ感覚です。
＞屍鴉ｓ
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