ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ぼくらのいるばしょ。
- 日時: 2010/01/06 00:40
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
この小説は、軽く読んでください。何か、「子供って残酷だなぁ」って思うような感じになってしまってます。汗
■登場人物■
広瀬トモ(ひろせとも)
11歳 みんなより年が1つ上なため、お兄ちゃん的な存在。愛称は「トモくん」「トモ」。妹の楓が純粋に好き。
広瀬楓
10歳 可愛らしい顔立ちでモテる。クラス委員。兄であるトモの事が恋愛的に好き。
宮岡マコト(みやおかまこと)
10歳 楓のクラスメイト。 ヤンチャでムードメイカー。虫を食べ、人間に興味がある殺戮好き。
石垣青
10歳 常に音楽を聞いており、あまり騒がない。人の体の部分をコレクションしており、切った爪やかさぶたまで収集している。
竹内裕也
11歳 2年前に引っ越してきた金髪の少年。耳にはピアスまでしてある。人が苦しんでいる姿に快感を覚えている。
桜崎庵(さくらざきいおり)
18歳 アパートの住人で一人暮らし。具沢山のラーメンを作ってくれる。人間、特に大人が嫌い。
画像>>78 現在の登場人物>>89
イメソンhttp://www.youtube.com/watch?v=qHJa3mKeoKg
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- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.3 )
- 日時: 2009/12/21 20:47
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
ありがとうございます((嬉
>藍羽s
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.4 )
- 日時: 2009/12/21 20:57
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
アパートの裏口から続いている、自転車なんかではとても行けない、人間だって横に二人並んだら落ちそうなぐらいのほっそーい道がある。右側に田んぼ、左側にドブがあって、落ちたらひとたまりも無い。
そこを行くと、鬱蒼とした山の坂道をある。
いつも、そこを誰が一番早く上れるか競争するんだけど、決まって一番は青ちゃんだ。
どーして陸上部に入らないんだろーって思うけど。
音楽プレイヤーを大事そうに抱えて、無言でダッシュ。
先に走っていたはずのマコトとぼくも追い越す。
「何で・・・っ、んなに・・・、体力、あんだよ」
「す、凄いね、青ちゃ・・・・んっ」
ゼェゼェ言いながら何とか言葉を押し出す。
「・・・・・・・・・・逆に、どこでそんなに疲れる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ついていけません。
で、いつも遅いのが楓。着いた時にはぐったりしている。
「もー、ダメ。疲れたぁ」
「大丈夫?おんぶしよっか?」
「いい。楓も自立するっ」
しないでー、お願いだからー。とは言わない。
彼氏たるもの、彼女の成長を時には見守るものだから。兄、とかじゃなくて。
山は涼しい。
でも一歩間違えたら遭難しそうなほど、道がない。
「俺、覚えてる」
「すごいね、裕也。さすが記憶力ばっちぐー」
教科書を丸暗記している裕也だ。だから授業中寝ててもテストは90点以上なんだ。
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.5 )
- 日時: 2009/12/22 22:35
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
山は鬱蒼として、湿り気がある。じっとりした暑さ。
クセになりそうだぜ・・・・嘘です。
「トモくん、見て!」
麗しい楓の声。何かを手の平に転がしている。
「どれ?」
「ヨーチュー!」
でかでかと、白く丸まっている、おそらくカブトムシの幼虫だと思われる物体。楓の手の上で丸まって、手足をうじゃうじゃ動かしている。
「貸してみ」
後ろからそれをヒョイッとマコトが積み上げる。
そして、齧った。
前歯で、緑色の液体を飛ばしながら、幼虫を噛み切る。じたばた暴れる幼虫は、下半身を失くしてもがいている。
「どんな味すんの?」「・・・・・淡白な味?」
グルメリポーターにはむいてないなぁ。
残りもキレイに食べ、満足そうに舌なめずり。
青ちゃんがじーっとソレを見て、「おなか、壊す」気遣ったのかそう言った。
マコトはニカッと笑って、「大丈夫だって!この間なんて俺、ヒル食ったんだぜ?」自慢そうにピース。
マコトは、何でも食べる。
主に虫が多い。先生とか、他の子らは気味悪がってるけど、別にいいと思う。
「青、音楽聴いたままだと、危ないけど」
「大丈夫」
裕也は、きっと青ちゃんが好きなんだろうか。
うーぬ、わかんない。
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.6 )
- 日時: 2009/12/23 10:08
- 名前: 朝倉疾風 (ID: VZEtILIi)
しかし暑いな。楓のスカートが捲れて、パンツが見えそうになるのが気にかかる。
「ここ、どこなわけ?」「まだ全然だよマコト」
裕也が目を細めてどこかを見る。
「トモくん」「ん?」「これ、何?」
青ちゃんが白く細い指で木の茂みを指差す。いつも思うけど、マニキュアも塗ってないのにツヤツヤしてて、すごくキレイな爪だった。折れそうなほど、指も細い。
木のモサモサとした、鬱陶しい茂み。アルミ缶とか、色んなものが落ちている。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・で、何?」
青ちゃんが質問してくる。
んー、これは、うん。
「ちょい全員集合〜」
ぼくがリーダーっぽいので、集合をかけた。一番早くに楓が駆けつけてくる。可愛いなぁ。
「なんなの? 何かあった?」
「うん、あったよ」
「何があったんだよ」
手にまた何かの幼虫を掴んでいるマコトが茂みを覗き込んで、
「おーっ!」見つけたみたい。
不思議そうに楓、その後ろから裕也が覗く。青ちゃんは興味なさそうに音楽を選んでいる。
「ヒトだっ!」
楓が驚いたように大声を出した。
マコトは掴んでいた幼虫を落として、笑顔になっている。
「死んでるんかな!?」
「死んでるだろうね」
そう答えると、嬉しそうに拍手喝采。死んでると聞いて、青ちゃんがこちらを見る。
音楽聴いてるのに、こっちの声聞こえるんだ。
「何で死んだの?」楓が興味津々で聞いてくる。
「答えてあげたいけど、ぼくにも判らないよ」
正直にそう言った。
「誰かにぐさって殺られちゃったのかなぁ」
「裕也、それって他殺って事? コイツ、殺されたわけ?」
マコトの目がイキイキしている。虫を食べてるときみたいに。
「わかんないけど、このパターンはそうでしょ」
裕也、サスペンスドラマ見すぎじゃないのかい。
突っ込みはせずとして、死体を観察する。
年齢は、もうお爺ちゃんくらい。ホームレスなのか、着ている服はボロボロ。肌も薄く変色してきて、正直凄く臭い。不快になる。
「青?」
裕也が青ちゃんの行動を不審そうに見ている。うん、実はぼくもさっきから視界の端で何してるんだろって気になってた。
青ちゃんはいつも持っているバッグから、ナイフを取り出した。そして、ピンセットとガラス瓶。
「あぁ、いつものアレするの?」
裕也が判っているよという顔で訊ねた。
こくんと頷き、そのまま死体の傍でしゃがみ込む。
いつものように、観察して自分が好きな部分を、収集する。
今回は、目玉が気に入ったらしい。白目の部分が赤く染まった目玉の神経を、ナイフでそっと切る。
血が流れてきた。
躊躇する事もなく、ぐいっとナイフを抉りこませ、くるりとひっくり返す。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
真剣な表情で、ナイフの刃先に目玉を刺し、もう片方の手でピンセットを扱う。
目玉を慎重にガラス瓶へ入れ、しっかりと蓋をする。
「いつも思うけど、それ何に使うの?」
まさか、焼いてリアル目玉焼きとか言うわけでもあるまい。
青ちゃんは道具を全てバッグに入れて、
「コレクションに、する」
当然でよ、とでも言うようにぼくを見た。
まっすぐな、大きい目。昔買っていた猫を連想させる。
楓が死体を突付きながら、「トモくん、この人おうち帰らなくていーの?」 無邪気にそんな質問。
きっと、この中で一番楓が幼いんだろうなぁって思いながら、答える。
「おウチが無いから、ここで寝てるんだよ」
「そっか。 トモくん頭いい! 好きー♪♪」
抱きついてきた。
可愛い。
「相変わらず、ラブラブだな。 どーよ、青。俺とラブラブするか?」
マコトの茶々を青ちゃんはひとまず無視。少しだけムッとしたのか、裕也が
「青は、軽くないから」
言い返した。
「喧嘩しないようにね」
ぼくはお兄さんだから、まとめるのも大変だ。
- Re: ぼくらのいるばしょ。 ( No.7 )
- 日時: 2009/12/23 19:53
- 名前: 藍羽 (ID: LF8j4K3p)
小さい子って、なんかいいですね。
無邪気で幼くて。可愛いですよね。
目玉をガラス瓶に入れる・・・って、怖くないですか。汗
夜とか・・・!
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