ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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さまよい続ける魂
日時: 2010/11/19 21:02
名前: サファイア (ID: eH196KQL)

初めまして!違和感を感じるかもしれませんが…。

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Re: さまよい続ける魂 ( No.19 )
日時: 2011/05/12 19:58
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

Ⅱ終わらないかくれんぼファイル2

コツ…  コツ…

今睦路は旧校舎の中にいる。

「ここらへんに…!」

そこには生徒手帳があった。

「おいおいまさか…」

手帳は秋本朱音の物だった。

シャッ…

睦路は閉められていたカーテンを開け言葉を失った…

〜次の日〜

「睦路先輩〜言われた通りに来ましたよ。」

「遅い。」

指定された覚えはないんだけど…

「お前は旧校舎の話を知っているか?」

は?

「いえ…知りませんけど。」

「話してやろう…

ある生徒は面白半分で旧校舎で友達を誘ってかくれんぼをした。

夢中で遊んでいたらすっかり暗くなってしまったので残っていた一人を探していた。

だがついにその子は見つからなかった。

もう終わりにしよう、そう声をかけたが反応が返ってこない。

隠れていた子は罠と思って出てこなかったのだろう。

結局探しても出てこなかったので皆は帰ってしまった。

それから二週間後その子は死体となって出てきた。

それからというもの、旧校舎の前を通ると行方不明になり二週間後に死体となって出てくるという事件が度々起こった。

ある者が言った。旧校舎から時々「もういいよ」という声が聞こえると…


「うぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」

「くっくっくっ…」

笑うなぁ!!!

これでも結構我慢した方なんだから!

「それと朱音が何の関係があるんですか!」

そう言った途端睦路先輩は笑うのを止め、真剣な顔つきになった。

「…昨日旧校舎に行ってきた。」

何?この不安が渦巻くような感覚は…?

「一つ確認する。これは君の友達の物か?」

そう言って睦路は旧校舎で拾った生徒手帳を葵に見せた。

「なんでこれ…?」

間違いなくこれは朱音の物だ。

「旧校舎に落ちていた。」

睦路先輩の一言が錘のように心にのしかかった。

「朱音は…?朱音は無事なんですか?」

ついつい声が荒くなってしまった。

「…………。」

なんで何も答えないの?

その沈黙がますます葵を追い込んだ。

「そんな…葵は…」

まだいっぱい話したい事だってあった。行きたいお店もあった。なのになんで…

「泣いている暇じゃない。せめて…救ってやれ。」

私は頷いて睦路先輩の後を追った。

Re: さまよい続ける魂 ( No.20 )
日時: 2011/05/13 17:30
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

Ⅱ終わらないかくれんぼファイル3

ガチャ…

今私たちは旧校舎の中にいる。犯人を見つけるため。

本当に…いなくなってしまったの?朱音…

またひょっこり話しかけてはくれないの?

もう、この空の下にはいないの?

私の中には色々な感情が入り交ざっていた。

「こんな所にいたんですか、城川君。」

え、しろ…か…わ…?

私たちの前には紛れもなく城川がいた。

「あ〜あ見つかっちゃった。」

「なんで…こんなところに?」

意味が分らない…

そんな葵を無視して睦路は話し続けた。

「あなたが犯人ですね。」

は?私の思考回路は停止した。

「そうだよ。」

(お前数を数えろ。100までだぞ。)

作者)()は小声です!

(は!?なんで数えないといけないんですか。)

(…友達のお前が見つけてやれ。)

あぁ…そうか、そうだね朱音。私が見つけてあげる。寂しい思いをしないように…

「クス…彼女には悪いことをしたかな?」

たくっ…薄気味悪い奴め。

「さて…あなたに話しましょうか。」

「何をだい?」

惚けやがって…

「秋本朱音の事ですよ。」

「あぁ、彼女ならそこのカーテンにいますよ?」

「君が殺したのか?」

「…は?僕は殺してなんかない!」

「ではなぜ彼女は…」

「僕は後から楽しむためにさらったものを殺すことはない!」

「そんなに否定するなら自分の目で確かめてみればいいでしょう。」

シャ…

「っ…!」

そこには赤い海が広がっていた。

そしてその中心には秋本朱音が横たわっていた。

「14歳という年で2週間の監禁に耐えられると思っていたんですか?」

「…ふふふ、これはこれで都合がいい。」

47…48…49…50…

私は50まで数え終えた。

「僕は殺してなんかいない。勝手に死んだだけだ。」

こいつ頭大丈夫か?

「これで僕だけの物となった!」

57…58…59…60…

「聞こえませんか?カリカリという床を引っ掻くような音…」

カリカリカリカリ…

「これがなんだ?」

「見つけてほしいんですよ。だから音を立てている。」

「そんなわけないだろう。彼女はそこで死んでいるのだから。」

97…ヒック…98……99………100

「もういいかい…」

私は言った。すると…

『もういいよ』

そうかえってきた。

「そんなはず…っ…!」

カーテンのうしろには秋本朱音がいた。

真っ赤に制服を染めて…

「朱音…?」

「うわぁぁぁぁぁ!!!!」

城川は叫びながら旧校舎を出て行った。

「朱音なの?」

私は朱音の頬を思いっきりつねる。

「触れる!」

「痛いって…」

朱音が生きてる!!!!

私は夢中で飛びついた。

「これにて『終わらないかくれんぼ』お終い…」

Re: さまよい続ける魂 ( No.21 )
日時: 2011/05/14 17:06
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

Ⅱ終わらないかくれんぼ〜その後〜

「先輩!なんで朱音が生きてること教えてくれなかったんですか!」

「鬼が探す奴の生存を知っていてどうする。」

確かに!確かにそれが正論なんだけども…

「だからって…」

「それに俺は秋本朱音が死んだとは1回も言ってないぞ?」

あ…確かに言ってない。

「だが結局朱音ちゃんは明日から学校に行くしこの怪談も終わりか。」

先輩は残念そうに朱音を見た。

それに対して朱音は苦笑いしかできない。

「でも…朱音を見つけてくれて有難うございました!」

「俺は好きでやっている。」

「そういえば…あのカリカリいってたやつって何だったの?」

さすがの朱音も気になっていたようだ。

「これ。」

そう言い先輩はジャーキーを取り出した。

「あぁ!!!!」

なるほど!これで納得。

ジャーキーで茂吉をおびき出して、床にはさんどけば掘り起こそうとして音がなるのか!

「君はいちいちうるさい。」

先輩は耳に指を突っ込んでうるさいとアピールした。

この人にはデリカシーがないのか…

「じゃあ、有難うございました!」

「まて。」

…なんで?

「俺がなんの見返りもなしで助けてやったと思うか?」

いや思ってないけど。

「お前は今日からネタを持ってこい。」

はい?只今私の思考回路は止まっている。

「怪談のネタだ。」

「ちょっと!そんなの聞いてない!朱音もなんか言ってやってよ!」

私が朱音に助けを求めると…

「何かやってもらったらお礼をするのが道理じゃない?」

親友よ…見捨てないでくれ!

私たちはちょっと変わった出会い方をしたけれど、迷うことなく運命の歯車は回っている。

  Ⅱ終わらないかくれんぼ  END…

Re: さまよい続ける魂 ( No.22 )
日時: 2011/05/15 14:30
名前: クリスタル (ID: zA4wGfC2)

お久しぶりでーす。
最近インターネットつかえなくて。
これなかった。

Re: さまよい続ける魂 ( No.23 )
日時: 2011/05/15 21:05
名前: サファイア (ID: wxZ0SJGK)

Ⅲ真見子桜ファイル1

「おはよ〜葵!」

「おはよ!」

やっといつもの日常がやってきた。

これも先輩のおかげなんだなぁ。

「そういえば葵、桜の木の下の穴知ってる?」

「へ?桜って毎年一番綺麗に桜を咲かせてくれるあの木?」

「そう、なんか今日その桜の下に大きな穴が空いてたんだって。」

あっ桜の木は校庭にあるの!

「ふ〜ん。」

「ふ〜んって葵他人事だね…穴のせいでお花見できないかもしれないんだよ?」

ピク…

「なんですとぉぉぉぉ!!!!!」

あそこで毎年お花見するのが楽しみだったのにぃぃぃ!!!

「穴あけたのはどこのどいつだこの野郎!!!!」

「落ち着こう葵^v^;」

「落ち着いてられますか!」

「そうだ!睦路さんに相談してみたら?」

「なんで?先輩には無縁そうだけど…」

「頭働かせろ!突如あいた穴!不思議とは思わない?」

………あっそうか!

「怪談っぽいということだね!」

「でもなんで朱音そんなこと言うの?もしかして私に聞かせるため?」

「ちがうちがう、助けてもらったお礼にネタ持ってこいって言われてたでしょ?実際助けてもらったのは私だから、1個ぐらい持ってこうかな〜て思って…」

あんたいい子すぎ!あたしなんか忘れてたよ…

「じゃあ行ってくる!」

「はいはい…」

誰もが思わなかっただろう。この後ただ単に花見がしたいだけで持ち込

んだ少女の話が大惨事になるとは…


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