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死神は君臨する【リメイクバージョン作ります!】
日時: 2012/04/30 13:23
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)

こんばちはございます、萌恵です。
ちなみに、『こんばちはございます』とは、『お早う御座います・今日は・今晩は』が混ざった究極の単語です。
この単語を使って、人生、手間を省きましょう(ぇ
「死神は君臨する」、目次は>>263です。
あッ、(宣伝・中傷等含む)荒らしの方はさっさとUターンして下さいね。

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2011/08/09/12:59 スレッド設立記念日

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Re: 死神は君臨する【クライマックスも間近!】 ( No.210 )
日時: 2011/11/30 21:03
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)
参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm

—第十章 戦闘開始— 第十章をまとめ読みしたい方の為に

 コツッ、コツッ、コツッ、コツッ…
 堅い足音が三人分、異様に静かな道に響く。その足音の主は、栗色と茶色の髪を背後になびかせながら、無言で歩いていた。
「いよいよ…なのですね」
エリカが心配そうに、レイカの顔色を窺う。
「今日、全ての決着をつけるわ」
レイカはそれだけ言って、後は何も喋ろうとしなかった。エリカも口を開こうとはしなかった。そんな三人がやっと声を発したのは、待ち合わせ場所で沙羅やみるくと合流した時だった。
「レイカ、エリちゃん、さわ子、お早う」
沙羅が声をかけると、エリカとさわ子はふっと軽く微笑んだ。
「お早う」
「お早うなのです〜」
「…おはよ」
レイカは上の空で答えると、何かを探すように目を泳がせた。
「どうしたの?」
沙羅が聞いても答えない。実は、レイカはもう二人、ここに来るはずの人物を探していたのだ。——エリカ、さわ子、みるく、沙羅、美砂、闇、恵美。いつもの顔触れはとっくのとうに揃っている。でも、二人足りない。あの二人が——
「北城!」「北城〜」
聞き覚えのある少年の声が聞こえた途端、レイカはその声に向かって呼びかけた。
「遅いよ、まさちゃん、ゆうちゃん!」
しばらく間が空き、とうとう声の主が姿を現した。
「俺は『ゆうちゃん』なんかじゃねえ!秋山勇樹だッ!」
「俺も、そのあだ名は嫌だな〜」
少年——正樹と勇樹はそう言って、レイカの前で立ち止まった。
「何で、秋山さんがいるの!?」
沙羅がレイカに問うと、代わりに正樹が答えた。
「昨日、北城達の話を偶然聞いちゃってね…誤解した俺たちに、北城が本当の話をしてくれたんだ。だから、俺たちも北城アカデミーに挑む。それに、女子ばっかりじゃ頼りないから…」
「アハハッ、みるくはそんなひ弱じゃないよー?」
みるくがふざけ半分で言うと、沙羅が厳しい表情で言った。
「いえ、みるく、あなただって立派な『女子』よ?確かに男子がいたほうが、心強いわ」

 ここから歩いて三〇程の場所にある、北城アカデミー本部。九人はその建物を目指して歩き続けた。間もなく北城アカデミー本部の灰色の外壁が見えてきて、全員は自分の持ってきた『凶器』を強く握り締めた。
「…着いたよ」
黒い、鋼の門の前に立った全員に向かって、レイカが呟いた。
「後、全員アレを出して」
レイカが左右を確認しながら言うと、全員それに従い、今まで肩にかけていたバッグの中からそれぞれ『凶器』を取り出した。
「じゃあ…行くよ!」

 ダダダダッ、と騒がしい足音が聞こえると同時に、外で待機していた玄次は武装した兵士達に向かって怒鳴った。
「あの子供らを全員、殺せぇぇぇぇ!!」
すると、今まで緊張の糸をピンと張っていた兵士達は、大声をあげながらターゲット——レイカを先頭とした一〇人の少年少女に向かって突進していった。しかし、大人数の兵士も、そのほとんどが血を流し、倒れていった。それは、レイカとエリカが鉈を振りかざし、沙羅が折り畳みナイフで兵士を傷つけ、みるくが持ち前の身体の軽さを利用して不意打ちを喰らわせたからだった。
「凄い…」
正樹が呆気にとられた顔で四人に向き直った。
「そんな事無いわ。ほら、油断していると——」
沙羅が低い声で囁いたその時、倒したばかりの兵士がよろよろと立ち上がり始めた。
「今度は、俺たちが倒すぞ!」
勇樹はそういうなり、金属バットで相手の足や腕を叩いていった。

「…だーまさーれたー♪」

ガツンッ


騒がしい『戦場』の中心で、人を殴るような鈍い音が響く。そんなに大きい音じゃなかったはずなのに、それは世界の破滅の時がやってきたかのように、静かに、大きく共鳴して——。
「勇樹ッ!!!!!あああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
「あっははははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!」
いつもは冷静なレイカの声が、このときだけは上ずっていた。そして、それを掻き消すように不気味な、妖艶な笑い声がぐわんぐわんと追いかけてきて、レイカの声はそれに埋もれた。
 少年少女の目に映っているのは、胴体が血でべったり赤く染まった勇樹と、勇樹のその前髪を右手できつく握り締める金髪の少女。左手には血のついた金属バットが握られていた。
「ァタクシのナカマを傷つけた罰ョ!!」
金髪の少女は片言交じりに叫ぶと、勇樹を堅いアスファルトの地面へ投げだした。
「やめてーッ!!!!勇樹君を傷つけないでぇーッ!!!!」
さわ子が悲痛な声をあげるが、金髪の少女は全く聞き入れない。
「ァンタラのナカマがどうなるのかゎ…ァタクシにはシッタコッチャナイゎ!!」
金髪少女はそう叫んで高笑いをすると、勇樹の脇腹辺りを力いっぱい蹴りつけた。
「うわあああああああああああッ!!!!」
勇樹は苦しそうに呻き、口から血を吐いた。

とうとうレイカは耐え切れなくなって、金髪少女の首を狙って鉈を振ろうとした。しかし——。
「エリカッ…!何で止めるの!?」
レイカの行く手を塞いだのはエリカだった。
「わた…が…る…!!」
エリカは息も途切れ途切れで言うと、自ら金髪少女の脇腹を鉈で切り裂いた。
「ひいいいいいッ…ぎゃああああああああああああああああッ!!!!痛いいいいいいいいッ!!!!」
金髪少女は身も凍るような叫び声をあげ、傷口を抑えて止血しようとした。一方、エリカの方は顔色も変えず、狂気に満ちた瞳を怪しく輝かせ、言い放った。

「——死になさい」

Re: 死神は君臨する【クライマックスも間近!】 ( No.211 )
日時: 2011/11/12 11:17
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm

第十章完結!長かった…><
これからもがんばります!

Re: 死神は君臨する【クライマックスも間近!】 ( No.212 )
日時: 2011/11/12 11:39
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

頑張って!!
あと、返信200突破おめでとう^^
続きも楽しみにしてます!

Re: 死神は君臨する【クライマックスも間近!】 ( No.213 )
日時: 2011/11/12 15:54
名前: 星風 ◆kftSQ9nleM (ID: UGkC/3vC)

圭太がぁぁぁぁ!!
私もどうなるのかきになります!
返信200突破おめでとうございまーす☆

Re: 死神は君臨する【クライマックスも間近!】 ( No.214 )
日時: 2011/11/12 16:30
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm

ありがとうございます!
なんか、嬉しくて涙が…><


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