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- 死神は君臨する【リメイクバージョン作ります!】
- 日時: 2012/04/30 13:23
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)
こんばちはございます、萌恵です。
ちなみに、『こんばちはございます』とは、『お早う御座います・今日は・今晩は』が混ざった究極の単語です。
この単語を使って、人生、手間を省きましょう(ぇ
「死神は君臨する」、目次は>>263です。
あッ、(宣伝・中傷等含む)荒らしの方はさっさとUターンして下さいね。
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2011/08/09/12:59 スレッド設立記念日
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- Re: 死神は君臨する ( No.155 )
- 日時: 2011/10/17 20:32
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm
「計画って、何?」
みるくが聞き返すが、二人は答えようとしない。仕方なくみるくは頷いた。
「いいよ」
すると二人はみるくに歩み寄り、ほんの小さな声で囁いた。
「北城アカデミーの重鎮であり、私達の父親である北城龍之介は、三十年前から練ってきた作戦を…実行しようとしてる。それを止めるの」
「止めるの」と言った瞬間に、二人はパッとみるくから離れてしまった。みるくは答えを聞いてもなお、真相が分からずにいた。それを見かねたエリカが、みるくに言った。
「みるくさん、つまりこういう事なのです。エリカのお父様はたったの十歳で、当時の四天王の力も借りながら北城アカデミーを設立したのです。表向きは皆さんご存じの通り、冒険組織なのですが、裏ではある作戦が練られていました——死神作戦です」
エリカはここで言葉を止め、深く息を吸い込んだ。それからまた、口を開き、語り始めた。
「死神作戦とは、まるで死神の様に人々を殺傷し、生き残った人間に多大な恐怖を与える、という作戦なのです。このまま放っておけば、国内だけでなく、国外の人にまで被害が出るかもしれないなのです。エリカ達はそれを止めたい。だけど、それには沢山の人が必要になります。でも、そんな暇なんて無いのです。そこでお姉ちゃんが思いつきました。北城アカデミーの作戦の多くに携わっている、四天王を殺す事を…」
エリカが口を閉じる。さっきまで続いていた沙羅やさわ子の泣き声も途切れ、公園はまたまた静かになった。風に煽られた山桃の実が、ボトリと数個、堅いアスファルトの地面に落ちた。
第八章・完
- Re: 死神は君臨する ( No.156 )
- 日時: 2011/10/17 20:37
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm
—第八章 勇気— まとめ読みしたい方の為に
みるくが静かに語り終えてからも、沙羅はしばらく黙ったままだった。やがて、遠くの道路から聞こえてくる車のエンジン音が励ましになったのか、やっと口を開いた。
「…みるく、私ね、絶対に秘密守るから。あなたの期待を裏切ったりしないって、約束するから」
みるくは驚いて沙羅を見つめた。沙羅の瞳は濁ることなく透き通っていて、とても綺麗だった。
「どうして?どうして、レイカの事信じてくれるの?…どうしてッ?」
自分では冷静に言ったつもりなのに、最後はほぼ叫び声になっていた。しかし沙羅はそれには動じず、答えた。
「私だって、レイカの事信じてるよ。多分、みるく以上にレイカの事信じてると思うな」
「私も古森ちゃんと一緒。北城さんの事、信じてるから」
恵美が口を挟んだ。美砂はベタベタの水飴のせいで口が開けなくなり、無言のままベンチに座っていた。
誰も口を開こうとしなかった。いや、開こうとしても開けなかったのかもしれない。それほど、この場の空気は重かったのだから。みるくが苦しそうに息を吐き、何か言いかけたその時、少し離れた場所に植わっている山桃の木の陰から、誰かが出てきた。公園に居る少女全員がそちらに目を這わせ、そろって驚愕する。
そこに立っていたのは——北城レイカとエリカ、そして仲川さわ子だった。
「レイちゃん…どうしてここに?後、隣に居る二人は…」
みるくが小さな声を出す。それに気付いたレイカが、透き通るような声で囁いた。
「みるく、前からあなたの行動が気になっていたの。尾行も何もかも、前から知っていたわ。——さすがは闇と沙羅ね。私が犯す殺人の理由、見抜けたんでしょう?」
レイカに問われても、沙羅は答えなかった。…目がさわ子に釘付けになっていた。
「さわ子…なの?」
沙羅の声が震えていた。レイカの後ろに立っていたさわ子が、小さく頷いた。
「ええ」
ズシャアッ
突然、沙羅がさわ子に飛びかかった。当然ながらさわ子は地面に倒れ、沙羅がその上から抱きつくようにして倒れる。
「さわ子さん!?」
エリカが思わず叫んだが、さわ子の返事はない。代わりに沙羅が「さわ子ー、さわ子ー!会いたかったよぉ」と叫びながら、さわ子のブラウスにボツボツと水玉を作っているだけだった。初めは沙羅の行動に戸惑っていたさわ子も、沙羅と一緒に泣き始めた。
「さわ子…」
「さわ子さん…」
レイカとエリカがぽつりと呟く。みるくは唖然としていたが、ハッとしてレイカに向き直った。
「この子は、妹なの?」
「はい。エリカは、レイカお姉ちゃんの双子の妹なのです」
レイカではなくエリカが答える。レイカがエリカの言葉に一言付け加えた。
「ね、そっくりでしょ」
みるくは二人をまじまじと見つめた。確かにそっくりだ。レイカが続けて言った。
「殺人を犯したのは全部私で」
「昨日、あなたと会ったのがエリカなのです」
「ちょっと待って。レイカ、何故人を殺したりするの?アカデミーの四天王を、何故殺すの?」
みるくが聞くと、二人は黙りこんだ。
「言ったら…私達の計画に協力するって、約束してくれる?」
「…計画って、何?」
みるくが聞き返すが、二人は答えようとしない。仕方なくみるくは頷いた。
「いいよ」
すると二人はみるくに歩み寄り、ほんの小さな声で囁いた。
「北城アカデミーの重鎮であり、私達の父親である北城龍之介は、三十年前から練ってきた作戦を…実行しようとしてる。それを止めるの」
「止めるの」と言った瞬間に、二人はパッとみるくから離れてしまった。みるくは答えを聞いてもなお、真相が分からずにいた。それを見かねたエリカが、みるくに言った。
「みるくさん、つまりこういう事なのです。エリカのお父様はたったの十歳で、当時の四天王の力も借りながら北城アカデミーを設立したのです。表向きは皆さんご存じの通り、冒険組織なのですが、裏ではある作戦が練られていました——死神作戦です」
エリカはここで言葉を止め、深く息を吸い込んだ。それからまた、口を開き、語り始めた。
「死神作戦とは、まるで死神の様に人々を殺傷し、生き残った人間に多大な恐怖を与える、という作戦なのです。このまま放っておけば、国内だけでなく、国外の人にまで被害が出るかもしれないなのです。エリカ達はそれを止めたい。だけど、それには沢山の人が必要になります。でも、そんな暇なんて無いのです。そこでお姉ちゃんが思いつきました。北城アカデミーの作戦の多くに携わっている、四天王を殺す事を…」
エリカが口を閉じる。さっきまで続いていた沙羅やさわ子の泣き声も途切れ、公園はまたまた静かになった。風に煽られた山桃の実が、ボトリと数個、堅いアスファルトの地面に落ちた。
- Re: 死神は君臨する ( No.157 )
- 日時: 2011/10/17 20:39
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm
第八章、完結しました!!(^^)!
これからもどうぞ、よろしくです!
- Re: 死神は君臨する ( No.158 )
- 日時: 2011/10/18 15:44
- 名前: 星風 ◆kftSQ9nleM (ID: T4clHayF)
なんだかいい話です。
完結おめでとうございます☆
これからもがんばってください(*^◇^)/
- Re: 死神は君臨する ( No.159 )
- 日時: 2011/10/18 20:31
- 名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: Pmy7uzC3)
- 参照: http://www.facemark.jp/facemark.htm
>>158ありがとうございますッ<(_ _)>
これからも頑張ります!
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