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死神は君臨する【リメイクバージョン作ります!】
日時: 2012/04/30 13:23
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)

こんばちはございます、萌恵です。
ちなみに、『こんばちはございます』とは、『お早う御座います・今日は・今晩は』が混ざった究極の単語です。
この単語を使って、人生、手間を省きましょう(ぇ
「死神は君臨する」、目次は>>263です。
あッ、(宣伝・中傷等含む)荒らしの方はさっさとUターンして下さいね。

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Re: 死神は君臨する【完結まで猛ダッシュ!!】 ( No.270 )
日時: 2011/12/23 19:43
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)

ああぁ、更新が進まないよぅ……。
頑張らないと。そして完結させないと!

Re: 死神は君臨する【完結まで猛ダッシュ!!】 ( No.271 )
日時: 2011/12/23 19:47
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)

—第十三章 牢獄の中で— 第十三章をまとめ読み。

 機械的な、微かな音を立てて、エレベーターは上昇していく。もうすぐ、父に会って、この計画に終止符を打てる——はずなのに、レイカは、こんな事は絶対に出来ないんじゃないかと思った。……もう、十数分もたったろうか。右腕につけておいた腕時計を、ちらりと見やる。驚いたことに、エレベーターに乗ってまだ、一分しかたっていなかった。
「沙羅ちゃん達……大丈夫かしら」
ポツン、と小さく愛理が呟いた。レイカはそれにも無反応で、ただ、怯えていた。仲間たちの運命を。父の姿を、自らの目に焼き付ける事を。目に見えるもの、全てが怖かった。
「ねえ、レイカちゃん」
愛理が、氷のように身動き一つしないレイカに、語りかけてくる。
「……なんですか」
生気が全く籠もっていない声でレイカが答えると、愛理は、その悲しげな顔を怒りに引き攣らせた。
「そろそろ好い加減にしなさいッ!」
パシンッ、と音を立てて、レイカの頬が叩かれる。
「え……ッ?」
レイカが、呻き声に似た声を漏らす。愛理は厳しい顔で続けた。
「今、仲間の心配をしてどうするの!? ……何にもならないじゃない」

 その頃、沙羅達は——。
「何すんのよッ!!」「何すんだよッ!!」
皆、口々に声を揃えて叫んでいる。異口同音ってこういうことか、と正樹はのんきに思っていた。だけど……。
「そうやって叫んでろ。お前等はもうじき、殺されるんだからな」
「……?!!!」
兵士の一人が言うと、正樹の心臓は凍りついたように一瞬、動かなくなってしまった。
「まずは……お前だ、来い」
兵士に腕を掴まれたのは、美砂だった。一番近くに居た、という理由からかもしれない。そのままズルズルと引きずられていく。
「や……やだぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
叫ぶ美砂。
「やめてえええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」
叫ぶ沙羅。消える美砂。銃が乱射される音。誰かが倒れる音。悲鳴。全てがごちゃごちゃになった。美砂は結局、帰ってこなかった。

……沙羅が泣いていた。

……闇が理性を失った。

……みるくが笑っていた。

……恵美が叫んでいた。

……僕が——。

ぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

僕らの世界が、音を立てて崩れていった。

Re: 死神は君臨する【完結まで猛ダッシュ!!】 ( No.272 )
日時: 2011/12/23 20:29
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)

—エピローグ 終わらない夏—

 七月下旬。数え切れない程の蝉が鳴いていた。ぐわんぐわんと、鳴き声は波の様に押し寄せて。ったく、耳障りだなぁ……。
 暗くて深い森の奥、切り株が一つと雑草しかない空間で、動かない死体の様に寝転がっていた僕は起き上った。今はまだ日中だから、暑くてたまらない。着ているワンピースが、だらだらと噴き出してくる汗のせいで、皮膚にへばり付いている。はっきり言って、気持ち悪い。
「奈菜様ぁ! 奈菜様ぁ! お仕事ですぅ!」
 好い加減聞き慣れた甲高い声が、僕の耳元のすぐ近くで響く。びっくりして、僕は思わず声の主を睨む。それから、精一杯怖い顔を作り、
「……なんだ」
出来るだけ低い声で、たった三文字の短い言葉を口にする。先程の声の主——菜奈が、僕の耳元に更に唇を近付け、慌てた様に囁く。
「桐ケ谷市緑区、北城アカデミーで時空の歪みが発生しましたぁ! 今すぐに、また、関係者の記憶をリセットしないとぉ……」
「分かった。北城レイカ含む十数人の人間の記憶を、リセットするよ。七月十四日以前の記憶に戻せば、良いんでしょう?」
僕は、熟れた苺の様に甘い甘い声を出す。僕には、生まれた時から特別な能力があった。ある特定の人間が起こす行動によって、時空の歪みが起きた時。本人も含むその関係者の記憶を、ある程度遡らせるのだ。
「それにしても……。北城レイカの周りでは、時空の歪みが起きやすいんだなぁ」
「そのようですぅ。今回でもう九十九回目ですもの〜、好い加減飽きてきましたわ」
僕の何気ない独り言に、忠実な菜奈はいちいち答えてくれる。僕はくすっと笑う。菜奈が不思議そうに僕の顔を覗き込む。「どうかしました〜?」
僕は笑う。不思議そうにしていた菜奈も、笑う。僕たちの笑い声が、森に木霊する。
「ううん、別になんでもないよ。……さあ、そろそろ帰ろうか」
「はぁい」
僕たちは笑いながら、森の小道を辿る。時空の歪みを起こした張本人——北城レイカの、悲しみに歪む顔を想像しながら。

 ……え、何故物語の結末を教えてくれないの、——だって?
 それはね——。
 誰にも分からないから、だよ。
 多分、世界は、ここでループしたままなのかもしれないね。
 だから、このループが終わるまで、謎は解けないかもしれない。

……ふふふっ、これ全部、奈菜と菜奈の憶測なんだけどね——。

死神は君臨する・完

Re: 死神は君臨する【完結まで猛ダッシュ!!】 ( No.273 )
日時: 2011/12/23 20:31
名前: 萌恵 ◆jAeEDo44vU (ID: amGdOjWy)

というわけで、死神は君臨する、完結です!
めっちゃスッキリしました〜
もやもやもあるけれど。
後、物語の中の謎は、皆さんの要望があれば、私から解説致します。
遠慮なくどうぞ!
では、皆さま。
今までありがとうございました!

Re: 死神は君臨する【完結しました!!】 ( No.274 )
日時: 2011/12/26 18:31
名前: R.H (ID: blFCHlg4)

完結おめでとう!勢いを感じた。特にラストの空気はいい。


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