ダーク・ファンタジー小説
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- Nem・e・sis -ネメシス- [気付いたら1200参照]
- 日時: 2016/03/19 23:43
- 名前: NATTU (ID: qQixMnJd)
こんにちは! NATTUというものです!!
実は小説書くの初めてでして、まるるるっと初心者だす!
なので、暖かい目で見てくれたら助かります(汗)
あと、アドバイスがあったら、遠慮なく言ってください! 助かりますから。
ではでは行きましょう! 楽しく書けるかな〜?
- Re: 絶対能力者ネメシス ( No.27 )
- 日時: 2015/02/02 22:52
- 名前: NATTU (ID: 6EsOEaHj)
そろそろスタミナの限界を迎えていた棺田だが、必死に逃げることだけを考え、後ろを極力見ないようにして走る。
すると目の前に土管が横倒しにおいてある木々が生い茂る少し広い公園を発見する。
あ、あそこだ!!
棺田は足を懸命に回し、何度か回り道をし、結構な距離まで四体を引き離すと、公園内に入り、土管の中にミーニャを先に入れ、自分も中に入ることによって隠れる。
「はあぁ! はあぁ! はっ!」
声を懸命に抑えるため深呼吸を繰り返し、失敗作四体が公園に入ってくる音が聞こえるころには、息は殆ど整った。
さぁ、これからどうする? 土管の中を調べられたら終わりだが、幸いなことにあいつらに理性はないときてる。よっぽどのことがない限りは、この中から調べることはないだろう。
その判断は正しかったのか、四体はそれぞれが手分けして探そうとすることなく、四体が一緒になって公園の周囲を捜索していく。そして、声が届かないであろう距離まで行ったことを知ると棺田は安堵の息をこぼす。
「た、助かった。」
そう言うと棺田はミーニャの方を見て綻ぶと、次の一手を考える。
このままではまずい。おそらくあいつらは四人一組だ。出直すという選択はあるが、逃げてる最中に見つかったらジリ貧だ。
戦うことだって可能だ。しかし武器がない・・・。それに、
棺田は両手で顔を覆ってしまう。
俺に出来るのか? 殺せるのか? あの失敗作だって元は人間だ。
・・・でも、一度は殺している。しかし同じことを俺は出来るのか? あのときは冷静ではなく、ただ生き抜くことで精一杯だったからやってのけただけだ。今の俺は、殺すことの意味を考えることが出来る。
そこで棺田は長いため息をついてしまう。
「はははっ、やべぇ、・・・やっぱ無理だ。」
するとミーニャの懐から、小さな長方形の物体がカランと音を立てて落ちる。
「? 何だこれ?」
棺田がそれを手に取り確認すると、それは小型のナイフだった。
「あっぶね! こいつまだこんなもん持ってたのか!! 銃を取り上げて安心しきってた、怖い女だなほんと!」
そして棺田は、小型のナイフを見やる。
このままだと、こいつも手遅れになりかねない。
見るとミーニャの傷口からは、未だに血が流れている。このままだと死んでしまう恐れだってあった。
「・・・、くそっ!」
手に持つナイフを硬く握り締めると、棺田は土管から出る。
俺だけだったらまだしも、怪我をしてる奴がいる。・・・、しかた、ないよな?
「やってやる! 俺だけ逃げても寝覚めわりぃし、何よりここをほっとけば下手すりゃ後日また襲われんのは目に見えてる。・・・なら、」
棺田は、先ほど四体が向かった方向に足を進めた。
「早いうちに殺してやるよ開き直ってやるよ! 絶対に守ってやる!」
*
「う、ん?」
ミーニャが目を覚ますと、地面をから一メートル半ほど浮いていた。目の前が背中で覆われているところから察するに、どうやら誰かにおぶわれているらしい(誰かというのは想像に難くないが)。そして自分が先ほど攻撃を食らって気絶したことを思い出した。
「こ、こは?」
「ああ、目、覚めたか?」
棺田がそう返すと、ミーニャは背中で暴れだす。
「お、降ろして! 私は大丈夫だから!! っ!?」
急に暴れるのをやめたミーニャは、激痛で歪んだ顔をする。
「大丈夫じゃないだろ? おぶわれてろ、まったく。」
ミーニャは棺田にそう言われると、さすがに激痛でどうでも良くなったのか、首を小さく縦に振った。
「・・・、ねぇあなた。」
「正臣でいいよ。」
話しかけたミーニャはいきなりそう言われると、ビクッと体を震わせた。
「は、はぁ!? なんで!!」
「だってお前、あなたとかフルネームで呼んだりとか。俺の方が慣れんわ。下の名前で呼ばれたほうがずっといい。」
そう言って棺田は前を向きなおすと、ミーニャにYシャツの襟をつかまれ、歩みをやめる。
「わ、私のことも、・・・ミーニャで、いいわよ?」
「え?」
棺田が不思議そうな顔をすると、ミーニャは襟を強く手前に引っ張る。
「ぐ、ぐるじい!!」
「私だけ下の名前なんてずるいじゃない!! あなたも下の名前で呼びなさい!!」
「わがっだ! わがっだがらはなじで!!」
そう言ってミーニャの手をタップする棺田の願いを、ミーニャは渋々受け入れて手を離す。
「はぁ! はぁ!!」
荒く息をする棺田に、ミーニャは話を続ける。
「さっきの敵、何だったの? というより、どうしたの?」
すると荒く呼吸をしていた棺田の呼吸が止まった。
「そ、それは・・・。」
そして棺田は全てを話した。四体の失敗作が襲ってきたこと、その四体の失敗作を、ミーニャが持っていたナイフで全ての攻撃を避けながら殺したこと。首を切って、心臓部分を狙って突き刺したりしたことも全て。
「・・・そう、ごめんなさい。」
「な! なんで謝るの!?」
棺田はミーニャに焦りながら問いかける。
「え? だって、本来はあなたを守らなきゃいけないでしょ?」
しかしそう口にするミーニャに対して棺田が口にした言葉は一言だった。
「馬鹿かお前?」
「え? ええ!?」
今度はミーニャが焦ってしまう。
「怪我したから仕方ないだろ。それに、助けてほしいなんて口にした覚えもねぇよ。」
ミーニャは目を見開きながら、棺田の言葉を聴く。
「ただ自分を助けるためだバーカ。」
前を向きながらそんなことを口にする棺田を数秒凝視した後、クスッと笑った。
「な、なんだよ!」
棺田がそう言いながら横を向こうとすると、目の前に赤い髪が見える。
「ありがと、正臣君。」
棺田はあっけに取られた顔をした。まさかこんなことを言われると思ってなかったのか、数秒にわたって何も考えられなかった。
「・・・走るぞミーニャ。」
そう言って素っ気無く答えた棺田は、ミーニャを背負いなおし、走った。
*
怪我をしていたミーニャを愛染の元まで戻り置いて来て、棺田は自分の家に帰る。
「あ、そういえば、ナイフ返すの忘れてたな。」
そう言ってズボンの右側ポケットから、刀身をしまった長方形の物体を右手で取り出し呟く。
「ま、いっか。明日また様子見に行くつもりだし、そのときにでも返そう。」
そして棺田はポケットにナイフを戻した。
気づいたらもうそろそろ午前を回る時刻だったので、少し早めに帰らなければならなかったが、疲れのためか、棺田は遅めに歩いていた。
「それにしても、なんだよ今日は。」
いきなり変な怪物と戦うし、変な女の子と戦うし、おまけに怪物四体と同時に戦うなんて、
「てか戦ってばっかじゃん! ・・・なんか、リアルから逸脱してる気がするぜ。」
そんな独り言を言っていると、目の前の自動販売機の前で立っている男を発見する。
この時間にジュース買うのか? 珍しいな?
そんなことを思いながら、棺田は足を止めることをしなかった。しかし、男とすれ違う瞬間に、男は奇妙なことを言い出す。
「お前が、棺田正臣、だな?」
棺田は、大きく後ろに下がる。
「・・・、誰だお前?」
棺田は、男の足から頭の隅々まで見る。黒い髪に金色の目をしている。黒いスーツを上下に身にまとい、黒い革のブーツを履いているところから察すると、20代前半の新米の社会人を彷彿とさせる。
すると男が、一歩、棺田との距離を縮める。
「っ!?」
男に対し身構える棺田は、ポケットにしまい込んでいたナイフをいつでも出せるように握り締めた。
そして男は、小さく肩を動かして笑うと、両手を左右に広げる。
「なんで俺がお前を知っているのかを知りたいか? ・・・いや、まずは自己紹介だよな、それを聞かれたんだし。」
男はそう言うと、裂けそうなほどの三日月型の口をしながら笑みを浮かべた。
「俺は新日本国陸軍上層部第一戦闘部隊暫定第三位、刺当連夜(さしあたりれんや)。試験をしにきたぜ、お前のな?」
・・・棺田の背中に、悪寒が走った。
- Re: 絶対能力者ネメシス ( No.28 )
- 日時: 2015/02/02 22:58
- 名前: NATTU (ID: 6EsOEaHj)
どもっす! お久しぶりで、NATTUっす。
実は先日書いた後に文字数の上限超えてて、バックアップ取ってなかったんで全部一回吹っ飛んだんです! 今回の長いの全部! だから一回萎えたんですけど、やっぱり書くことにしました! それにしてもホント長いですね。正直自分でも引きます。
というわけで次回は、某禁書目録第三位のそっくり(似てるだけだよ? ほんとに)の能力を持つ刺当さんの登場! 個人的にこのキャラ大好きです!!
というわけできょうはここまで。 長い今回の投稿を見ていただき、ありがとうございます。それでは、チャオ〜。
- Re: 絶対能力者ネメシス ( No.29 )
- 日時: 2015/02/03 21:13
- 名前: NATTU (ID: 6EsOEaHj)
7.
ミーニャが言っていた。
実戦試験は、対能力者との戦いにおいて、実戦的な試験を行うと。
棺田は今、目の前にいる刺当という男から目が離せないでいた。
おいおい嘘だろ? ミーニャさん、実戦試験はまずないとか言ってなかったかな?
棺田は少し靴底を滑らせるように少し、後退りをする。
「おっと、逃がさんぜ。」
その時、刺当は右手の手首から何かを発射する。
「!?」
棺田の右太ももを狙って発射されたそれは、棺田が避けることによって、棺田の後方のアスファルトに突き刺さる。
「あれ? おかしいな、確実に狙ったはずだが・・・。」
あっぶな! 何飛ばした今!
棺田は後方に突き刺さる何かを、意識を刺当から離すことなく、横目で確認する。
そこには、銀色で極細の杭が刺さっていた。
「ま、報告は受けていたから、驚くほどのことではないが、な!」
その時、刺当は足を前に出し、思い切り踏みつけることによって、間合い一歩で棺田の懐に飛び込んできた。
「なっ!?」
棺田は咄嗟に後方に飛び退ろうとする。・・・が、
「ふっ!!」
刺当は、棺田のYシャツの左側の襟先をつかむため、左腕を伸ばしてくる。
「くっ!!」
しかし、棺田の体は自分で考えるより先に動いた。
左腕から逃れようと体を後ろに倒し、そのまま床に左手とナイフを握っていた右手の両方をつけ、即座にバク転をする。
その折、バク転したときに出てきた右足が、刺当が伸ばした左腕を蹴り上げる。
ガッ!!
「んくっ! なかなかやるねぇ。」
そのまま両足を再び床につけた棺田は、遠心力を利用しそのまま後ろに飛ぶ。
そんな棺田を、蹴り上げられた左腕を自分の手前に戻し軽快に呟いた刺当が、そのまま左腕を棺田に突き出し狙いを絞る。
「まずっ!」
シュボボボッ!!!
そのまま刺当の左腕から発射される三本の杭。どうやら刺当は杭を打ち出す発射装置を両手に仕込んでいたようだった。
棺田は発射された杭の内、最初に喉を目掛けて飛んできた一本をしゃがんでかわした後、残った腹部と右脇腹を狙った二つを、右手にしっかり握っていたナイフで打ち落とす。
「はぁ、はぁ、はぁ。」
し、しんどい。なんて連続性だ。こっちの体力が持たない。
パチパチパチッ!!
そんなことを棺田が思っていると、不意に掌を打ち付ける音がする。見ると刺当が拍手をしていた。
「すごいなお前、まるで曲芸のようだ。全部かわされる。」
「褒められても、嬉しく、ねえよ。」
棺田は刺当に対してそう返すと、右手を前に出して、ナイフを構えた。
「う〜ん、駄目だ。まるで初心者の構え方だよ。」
そう言いながら、刺当は、左の袖を捲り上げる。
「でもいいのか、棺田正臣。そのナイフを持っておいて・・・?」
「・・・何だって?」
棺田が刺当が言った言葉に対して疑問を浮かべる。
瞬間、
ビリィ!!!
「っ!!!?」
棺田の全身に、絶大に大きいと言ったものではないがないが、決して小さくない程の電流が走った。
ドサッ!
棺田はそのまま、地面に倒れてしまう。
な、何が、起きて・・・?
棺田は、一瞬の電流で倒れていたが、すぐに起き上がろうとする。
・・・しかし、
「おいおい、わざわざお前が立つのを待つほど、のんびり屋でもねぇぞ俺は。」
起き上がろうとして見上げた目の前に、刺当が立っていた。
刺当はそのまま袖をまくった左腕の手首についている、長方形の形をしたブレスレットみたいな物の小さい発射口を棺田に向ける。
「!?」
棺田はその場から離脱するために、体を右に倒し、そのまま転がっていく。
棺田が離脱した後に自分がさっきまでいたところを見ると、合計2発の杭がアスファルトに打ち込まれている。
「・・・はぁ。」
刺当は小さくため息をつくと、ゆっくりと、首を左に回し、片膝をついている棺田を睨む。
「面倒くせぇなぁもう。」
そのまま刺当は、またしても笑みを浮かべた。
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さぁやっと始まっちゃった棺田VS刺当!!
書いててちょっと疲れますが、まぁ楽しいのでいいですわWW
次はもうちょっと派手に書こうと思っています。
それでは今日はこの辺で〜。さいなら。
- Re: 絶対能力者ネメシス ( No.30 )
- 日時: 2015/02/05 21:37
- 名前: NATTU (ID: 6EsOEaHj)
こんちわっす! NATTU登場っす!!
学年末試験、一週間と一日前です・・・、怖い(・_・、)
実は二教科だけ早めにやるってことで、先週の月曜やったやつは既に返ってきてて、今日やったやつは今日すぐ返ってきたんですが、駄目ですねはい。一応赤点回避したんですが・・・、てか周りなんでそんな高いの!? 死んでしまえ〜!(‾‥‾)=3
ま、愚痴もこのぐらいにして! やっていきましょう!! 雑談コーナーでした!!
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棺田は背筋を凍りつかせたような悪寒を感じる。
さっきから悪寒が止まらない。まるで常に死地に立たされてるみたいだ・・・。
棺田は弱音を思い浮かべたのを、頭を横に振ることによって跳ね除ける。
こうなってる時点で、てか相手が攻撃してきてる時点で、戦わなきゃいけないのは目に見えてんでしょーが! 何考えてんだ俺は。
そして棺田はすぐに立つと、ナイフを構える。
「くっくっく! まだやるか。・・・お前、俺の能力、わかってんのか?」
「? いきなりなんだ?」
棺田は首を傾げる。
確かにあの時、体が一瞬痺れた。・・・あれはなんだ? 電流を浴びた、で正しい、気がするが・・・。それだとあいつは、電流かなんか、そういう電気系統を操る能力か?
棺田はジリッと靴底をアスファルトに前側に少し滑らせながら、注意を一瞬も抜かず、考える。
その時、棺田はとあるひとつの疑問を思い浮かべた。
まて? あの時、あいつ、何て言ってた?
棺田は先ほど起こった現象を一瞬下に俯いて思い返す。
倒れた後、こいつは言ったはずだ。確か・・・、
しかし、思い出す前に刺当は、注意を一瞬はずしてしまった隙を狙い、棺田が気付くと既に目の前まで来ていた。
「この程度の誘導に引っかかるとは、まさに猿だなっ!!」
刺当は、右手を乱暴に物をつかむような手の広げ方をして、その右手を棺田の胸に突き刺そうとしていた。
「ふっ!」
しかし棺田は、刺当のその右手を自分の左手で叩き上げる。左手はブレスレットに当たり刺当の右手は上に上がる。すかさず右手に握っていたナイフで斜めに切り上げる。
刺当は左腕についているブレスレットでそのナイフをガードすると、上げられた右腕を下げ、棺田の顔に突き出す。
「!?」
棺田はすかさずその右手の射程から逃げるようにその場でしゃがみ込み、杭が一発打たれたことを確認することなく、そのまま曲げた膝を勢いよく伸ばし、右手のナイフで勢いを乗せた一直線の切り上げを行う。
ズバッ!!
当たった!?
そう思った棺田は驚愕する。
ネ、ネクタイだけ!?
刺当は後方に一歩だけ下がることによってそれをかわしていた。そのため当たったのはスーツの上着だけであった。
「行動が猿なら、考えることも猿かぁ!?」
刺当は大きく後方に下がろうとした。
「ワンパターンだなぁ、えぇ!?」
その時、再び棺田に電流が走る。今度は先ほどよりも明らかに威力が高い電流。それこそ、先ほどの電流の倍は感じられる電流の威力。
棺田は右側に倒れだす。
し、かい、が、・・・なおって、くる。
あれほどの壮絶な電流を受けておきながら、棺田が感電した時間が極端に少なく、殆どブラックアウトしていた視界が床に倒れる前に回復し始める。
しかし、視界が回復すると、目の前に、右手のブレスレットを自分に突き出している刺当が映る。
「!!?」
やばいっ!!
しかし刺当は容赦なく杭を四発発射する。
む、無理だ!! この状態では、かわす事なんて!!
さすがに棺田は目を瞑る。四発が自分の体に命中することを覚悟した。
ドサッ!
「んくっ!?」
しかし棺田は地面に倒れる衝撃を感じただけで、他にはどこもおかしいところがないと感じる。
目を開けると、杭は倒れている棺田の少し後ろに四本ともアスファルトに刺さっていた。
俺は回避行動を何も取っていないのに・・・?
棺田は咄嗟に立ち上がりナイフを三度構え、そして刺当が目を見開いて自分を睨んでいることに気付く。
「てめぇ、何をした?」
棺田は刺当の言っている意味がわからなかった。
「確実に倒れた瞬間に殺せるように時間を調整して撃った。タイミングもばっちりだ、確実に当たった。しかし現実は掠りもしなかった。綺麗に右手の横を四本とも通り過ぎた。
・・・いや、どうでもいい。俺の狙い漏らしだ。」
そう言うと、刺当は全力で棺田の方向へ走ってくる。
「今度ははずさねぇ!!」
そして走ってくる刺当は、右手のブレスレットから小さな杭の残弾を一発出し、右手で握り締める。するとその杭の先から光が伸びる。まるで蛍光灯のような形をしたそれを、棺田の顔に向かって思い切り突き刺す。
「は!?」
棺田は首を左側に傾け、右手に持っていたナイフの腹刀身部分で受け軌道をズラすことによって避ける。・・・が、
バキンッ!!
ナイフは刀身を折られ、分裂した刀身の半分は虚空に消える。
「なっ!?」
なんだこの蛍光灯ソード!?
ナイフを折られ驚愕した棺田は、次にそのまま右横薙ぎに蛍光灯ソード(棺田思いつきで命名)を振ってくる刺当の攻撃をしゃがむことによってをかわす。
「くっ!!」
そのまま棺田は右足を軸にし、中腰状態で右回転の回し蹴りを放つ。
ガッ!!
少し上方向に放たれた左足は、刺当の顎にヒットし刺当は中に飛ばされる。それをすかさずたたみかけようとしたが、刺当が蛍光灯ソードを棺田に対して振ってくるため近づくことが出来なかった。
そのまま刺当は宙返りしながら後方で足をつける。
「くっそ、痛ぇな。なかなかやりゃあできんじゃねぇか。」
刺当は顎を左手で擦りながら吐き捨てるように呟いた。
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またまた中途半端ですが、眠いのでこのぐらいにしたいと思います〜
ではまた今度〜、バイバイ〜(_ _).。oO
はぁ、進級できればいいけど・・・。
- Re: 絶対能力者ネメシス ( No.31 )
- 日時: 2015/02/05 19:19
- 名前: NATTU (ID: 6EsOEaHj)
刺当は、蛍光灯ソードを遊ぶようにクルクルと指先で回転させ、そのまま形状を変化させる。
その蛍光灯ソードは一番先から、徐々に横方向に刀身をスライドしてくるように薄く伸び始める。
そして形状変化させた蛍光灯ソードを棺田に向ける。刀身は薄く伸び、バナナのように内側に曲がっている。その形はまるで、
「・・・鎌、か。」
そう棺田が呟くと同時に、刺当はその鎌形状の蛍光灯ソードを横なぎに振りかぶった。
蛍光灯ソードは家の塀をもあっさり切り込みを入れながら棺田を襲う。
ギシャアアアアアアアァァァァ!!
塀を切りつける音というより削るような音を聴きながら、棺田はしゃがみ込んでその一閃を避ける。
この音は? まるで削るような音・・・、そうか、あのソードはそういうことか。でも、それがわかっても、それでどうという問題じゃないな。
棺田はそう思うと、スッと立ち上がりざまに刺当の懐に飛び込もうと姿勢を低くし、そのまま突っ込む。
「やらせるかよ!」
刺当は即座に鎌の形状を戻し、元に戻った蛍光灯ソードを棺田に対して振り下ろす。
「んくっ!!」
しかしその攻撃は、棺田が瞬間的に左側に体をズラした事によって回避される。
棺田はそのまま刺当の懐に入る。
「くっ!? しつけぇよ!!」
刺当は、左手首のブレスレットの発射口から杭を出して左手でそのままキャッチすると、即座に二本目の蛍光灯ソードを出す。
「二刀!?」
刺当はそのまま左手に握る二刀目の蛍光灯ソードを振り下ろす。まるで黄色の絵の具をのばしたような形を見せ、それがソードの軌跡であることがわかったときには、棺田は既にそれを流れるように右斜め前側に体を傾けながら転がることによって回避する。
刺当と転がりながらすれ違い、そのまま棺田は即座に手を床につき急ブレーキをかけ、そのままUターンをしたかと思えば、背を見せている刺当にまたしても突っ込む。
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