複雑・ファジー小説
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- 現実逃避超空間
- 日時: 2011/08/02 21:00
- 名前: 風そら (ID: 00sPHc6y)
クリックありがとうございます!
はじめまして/こんにちはの風そらです
現実逃避超空間で「現実逃避ハイパースペース」と読ませます
||
略称)ハイスペ
※注意事項※
・カビ文注意
・駄文が酷いのでご注意を(日本語間違ってますかね? 頭痛が痛い?
・更新は亀です ウサギに勝つことはありません
・コメント大歓迎!!じゃかじゃかコメントしてください!
「もう飽きた」「何コレ?」の方は、Alt+←
ではどうぞ↓
——————————目次——————————
【プロローグ】 >>1
【背景解説】 >>23
【第一章】 この日この時、世界は変わる >>3
【第二章】 黒髪の悪魔 >>28
【第三章】 ゲーム >>40
【第四章】 信ず >>74
——————————目次2———————————
【CSA人質管理部小尉 トッド・ヴァーリー戦】 >>29
【CSA人質管理部統合幕僚長 伊藤 俊介戦】(対ルティア) >>80
【CSA人質管理部特別課 甘味金時 ザック・デイソン戦】 >>86
【CSA人質管理部統合幕僚長 伊藤 俊介戦】(対悠斗) >>89
———————————お客様——————————
+Aerith 様 +更紗蓮華
+レミニカ様 +風様
+ヴィオラ様 +弌杙様
+メデューサ様 +蓮華様
—————————テーマソング—————————
ローリンガール(参照)
—————————お知らせとか—————————
5/23
参照500突破!!!
5/7
【第四章】信ず 更新開始!!!
4/27
参照300突破ッ!!
応援ありがとうございます!!
4/13
味方キャラの募集を締め切りますた!
敵はマダマダドンドン募集しますよw
4/9
戦いの舞台は整った!!!
オリキャラ募集解禁だぜ!!!!
テンプレートはこちら→ >>43
7/28
サイドストーリー2!(あれ?Ⅰは?)
『遠藤直人のキャラ崩壊』更新
&
参照800、返信100突破ッ!
- Re: 現実逃避超空間 ( No.134 )
- 日時: 2011/10/02 15:16
- 名前: 風そら (ID: aadvXTau)
- 参照: 直人のTシャツ姿が想像しがたい
『ズドンッ!』
射撃は直人の方から行われた。
一瞬で二人は身を隠す。
「さてと、まずはお前から行くか」
直人は金時に向きなおすと、銃を乱射した。
金時は電柱の裏で思考回路をフル回転させた。
トカレフか…
装填数は8発。ならば、その後に飛び出すか?
いや、もう一丁持っている可能性も……
どちらにしろ一瞬の隙ができる。そこを突けば…
『ズドン!』
8発目——
最後の銃声が聞こえた。
金時は飛び出し、銃を構え、それを直人の脳天に向ける。
『ズドンッ——』
「!!?」
あるはずのない9発目が、直人のトカレフから放たれた。
それは一直線に金時の肩をかすめる。
「どういうことだ…!?」
「知りたいか?」
動揺する金時に、直人はトカレフを上に放った。
「俺はなぁ、事件が起きてからある訓練をしてんだよ」
「訓練…?」
金時の顔に汗が垂れた。
「そうだ。【SPACE】にいるからこそできる、あれをな——」
金時の顔にはますます困惑の表情が浮かびあがった。
「まだわからねぇか?物体の具現化だよ。自分の思った物はすべて出てくる。
俺はその座標を正確に操る練習を続けてきてんだよ」
「座標を…操るだと…?」
金時は背筋が凍った。
「じゃぁ…」 リロード
「あぁ、俺は再装填を必要としない。念じればもう弾は入ってるんだからな」
明らかに金時がひるんだ。
すかさず直人は銃を金時に突きつけるが、反射は金時の方が一枚上手だった。
『ガチンッ!!』
「!?」
金時の銃からは、何やらおかしな音がすると、それ以上の反応はなかった。
何度も引き金を引くが、銃はうんともすんともいわない。
「残念だが、その銃の中に『異物』が詰まってる。使い物にはならねぇよ」
「ってめぇッ!!」
脇から小型のナイフを取り出した金時は、それを思いっきり直人めがけて投げつけようとする。が——
『とん…』
という音と共に、金時の首に、宙に浮くナイフの刃先が触れていた。
「!!!!」
「やめとけって。動くと頸動脈切れるぞ?
もっとも、俺がこのままスパッとやってもいいけどな」
「てめ……」
金時の顔は完全に恐怖に支配されていた。
「俺はな、別にお前に銃で綺麗に勝ちたいわけじゃねぇんだよ。
俺はお前らを止めるためならなんだってするぜ?」
カランッと、金時のナイフが地面に落ちる。
直人操る浮かんだナイフは、未だ金時の首筋に触れたままだ。
「……やりたい放題やってくれてんじゃねぇか」
「!!」
そして直人は気づいた。
——背後からの影に——
『ドフッ!!』
デイソンは幻影鎚で直人の後頭部を殴りつけると、そのまま吐き捨てるように言った。
「俺を忘れてんじゃねぇよ。第一、金時より俺の方が危険だろ?」
「デイソン、それ俺への侮辱」
金時が何事もなかったかのように、地面に転がる二つのナイフを取り上げた。
デイソンは薄く笑う。
「実際そうだろうが」
直人は深い眠りに落ちた。
- Re: 現実逃避超空間 ( No.135 )
- 日時: 2011/10/06 01:24
- 名前: 風そら (ID: 48xWkNfo)
「ねぇテレス、なんで相羽は逃げたわけ?」
「あのな、庄司。君、敬語使ったらどうだ? 君と僕でいくつ年はなれてると思ってる?」
「八つ」
「当たり前のように言わないでくれるかい?」
裏世界の総合制御センター。
今はCSAの拠点となっているそのビルの入り口で、二人の若者は階段に腰をおろし、話していた。
中学生ほどの小さな女子は庄司美野。その隣で呆れ口調になっているのがテレス・フォードバッドだ。
「で、今どこにいるの?」
「妹さんが鎌振り回して暴れてる。そこに向かってるに違いない」
「なーんか実感わかないなぁ」
つい先日まで仲良く話していた相羽…つまり彼女が藤原香奈ということに納得できない庄司がつぶやいた。
「僕だって面倒くさくてやる気がしない。だが上からの命令だ。仕方ないだろう」
テレスは重い腰を持ち上げて歩き出した。
「結構共通点多いね、あたしたち」
「侮辱にしか聞こえないがな」
庄司もテレス同様、極度の『面倒くさがり屋』なのである。
しかしその事実をきっぱりと断ったテレスに、庄司は膨れた。
「終わったらそれなりに報酬来るわけ?」
「僕が知るわけないだろう。
大体僕は報酬なんて関係ない。面倒なのは面倒」
「つまんなー」
庄司は雷撃放射砲…『雷砲』をブンブンと回した。
「そういやあんた、候補試しの座幕僚長に取られたんだって?」
「…君は一体どこから…」
テレスが呆れるも返答を始めた。
「実際には早い者勝ちだったんだがな。
幕僚長が独断で行こうとしたら蠅に出くわしたって話だ。
んで、そいつをたたいてる間に男二人組が候補試し」
「デイソンたちか」
テレスの顔が明らかに歪んだ。
「君は礼儀作法というものを…」
そこまでいいてテレスは口を閉じた。
分かっている。この女に何を言っても通じないことなど。
「ま、さっさと終わらすに越したことはない。たかが天才二匹だ」
「探すの面倒」
テレスはにやりと笑った。
「僕を誰だと思っている?」
- Re: 現実逃避超空間 ( No.136 )
- 日時: 2011/10/25 03:09
- 名前: 風そら (ID: 0UzfLP/h)
「……そろそろ小島百貨店ね」
美佳が通りの名前と記憶をたどりながら呟いた。
「行こう」
咲子が促すと、美佳はゆっくりと頷いた。
一瞬で細い路地を駆けぬけ、そして——
「おーっとストップストップ。そんなあわてんなよ」
「!!」
美佳は硬直した。
目の前の人物は紛れもなく、伊藤。
「だれ、こいつ」
咲子の表情は歪んだ。
「ボス。とにかく、敵」
「なるほど」
今は肩書き云々はどうでもよく、とりあえずファレンという名の少年を助けるにはここを突破するほか方法はない。
「あ?まさかPの分際でSぶった切る気か?
悪ぃが俺はお前を殺すことしか頭にないんだが。っていうかそれが任務だし」
伊藤は頭をぼりぼりと掻きながら美佳を指差した。
まぁ別に誰でもおなじだけど、と伊藤があくびをした瞬間、咲子の目が変わった。
「……殺す」
スッと水鉄砲——訂正、ハイドロキャノンを取り出すと、銃口を伊藤に向けた。
「ほぅ、試すか」
水道管が破裂するような音と共に、伊藤が宙を舞った。
辺りに水しぶきがあがる。
伊藤は右腕から紫炎を吹き上がらせると、隕石のようにそれを美佳に落とした。
「っ、たッ」
間一髪、右にそれをかわすと、すかさず咲子がそこに一発かました。
『チュバンッ』
見事命中。伊藤はパッと後ろにジャンプしてにやりと笑った。
「…まさか水でこの火を消せるとまでは思わなかったよ」
そういい終わるか否かのその時、一瞬にして炎の弾丸が美佳めがけて発射された。
「ッ!!」
二人の反応が若干遅れ、息を飲んだ刹那、金色の円盤が弾丸を受け止めた。
「「!!」」
紫炎が相殺され、辺りに静寂が走ると、彼は現れた。
「よーっす!遅れましたー」
- Re: 現実逃避超空間 ( No.137 )
- 日時: 2011/11/06 03:38
- 名前: 風そら (ID: dXgNALUm)
「……ほぅ」
伊藤が顎を上に持ち上げ、感嘆の声を上げた。
「格の差を考えれば絶対に止めれぬはずだが。よくもったな」
悠斗はニッと笑って「当たり前よ」と自慢げに言った。
「遅い、あと三分早く来なさい」
美佳はそういいながらもすでに大鎌を取り出している。
咲子も異議なし、といった様子である。
「ま、好きにしな」
伊藤はそういいつつ上に跳ね上がった。すかさず咲子が水圧銃を放射する。
噴水が巻き上がりながら、跳躍が最高点に達すると、伊藤はバッと全身を炎で包み込み、一気に美佳に向かって落下した。
「っよッ!」
悠斗は腕を美佳のいる方に突き出すと、伊藤の着弾点に炎の円盤を作り上げ、紫炎を弾き返す。
『ズドドドドドドドドッ!!!』
「!!」
円盤の上でもう一度跳ね上がった伊藤は、クルクルと空中回転しながら弾丸を乱射した。
乾いたコンクリートに、次々と炎がぶつかる
『ドフッ』
「ッ!つ!!!」
一発が悠斗のわき腹をかすめた。間をあけることなく白いTシャツがクレ内に染まっていく。
が、数秒後には出血は止まり、傷も完治していた。
「このやろーやりあがったな!」
悠斗は足を踏み込むと、伊藤と同じ高さまで跳ね上がった。
二人がほぼ同時に腕を突き出す。
『ドゴオオオォォォッ』
二つの腕から火炎放射のように炎が噴射され、接点からは目に見えるほどのエネルギー波が噴き出した。
「ぐっ…!!」
紫炎は金の炎をゆっくり着実に飲み込んでいく。
とその時、伊藤の背後には鎌を振りかざした美佳がいた。
『ズシャッ!』
思いっきり鎌を振りおろし、伊藤の背中からは鮮血が噴き出した。と同時に紫炎はその威圧を弱める。
すかさず悠斗は伊藤の胸に向かって火炎弾をうちはなった。
『ゴッ!!』
鈍い音と共に伊藤はコンクリートにのめりこんだ。着地点から白煙が上がり、美佳と悠斗は着地する。
だが、伊藤はすぐに煙の中から飛び出して、一気に美佳との距離を縮めた。
「っ、美佳!!!」
悠斗が叫んだのは一足遅く、伊藤は容赦なく美佳のみぞおちにアッパーを食らわせた。反動で美佳が空中に舞い上がる。
ドサッ、と美佳が落ちると同時に、伊藤の姿が鮮明に映りだした。
見るとその腕は、紫ではなく、黒い焔で覆われている。
「美佳!」
悠斗は美佳の元へと走った。——出血がひどい。
悠斗はTシャツを脱ぐと、それを縦に折って美佳の腹部に巻き付けた。
「残念だな、致命傷のはずだ。なんせ黒、だからなー」
「…てっめぇ……!!」
悠斗は立ち上がり、全身に炎をまとった。咲子も目に怒りをあらわにしている。
伊藤はふっと笑った。
「なっにがおかしいッ!!!!!」
悠斗は叫んだ。
伊藤は笑みをその顔に残したまま冷たく言った。
「お前たちがどんなに憤ったところで、そいつは助からないし俺を倒せはしない。あばよ」
伊藤が後ろを振り返り、ひらひらと手を振った時、聞きなれた声が聞こえた。
「それはどうかな」
- Re: 現実逃避超空間 ( No.138 )
- 日時: 2011/11/07 01:15
- 名前: 風そら (ID: 9gHjF.o9)
『ズダンッ!!!』
一発の銃声で、伊藤は右にふらっとバランスを崩した。
見ると左のこめかみから鮮血が噴き出している。
が、倒れる寸前で伊藤はガッと足を地面につけ、それを支えにして直立した。
ククク、と異様な笑い方と共に、伊藤は空を見上げた。
「いやはや、速くなったよ、ずいぶんと」
ふっ、と目の前に影が現れたかと思うと、そこにはほかならぬルティアの姿があった。
「あ、お前あそこで待ってろって……!!」
「待てるか。私が来なかったらお前たちの寿命はあと一分だ」
ルティアは後ろを向かずに言い放った。
金属製の異様な剣を取り出すと、ルティアはそれを伊藤に突きつけた。
バチンッと剣に電撃が走る。
「先日は力を抑えていたからな。今回ばかりは本領発揮だ」
「お好きにどーぞ」
ボッと黒焔をあげた伊藤は、一瞬のうちに悠斗の前にいた。悠斗は腕に炎をまとい、思いっきり殴りかかる。
『ガンッ!!!!!』
黒と金の炎がぶつかり、辺りに火花が散った。
反動で後ろに退いた伊藤に、容赦なくルティアの斬撃が食らわせられる。
が、横に薙ぎ払われた剣を飛び越えるようにしてジャンプした伊藤は、
そのまま火炎弾を二つ、悠斗とルティアに向けようとする。
『ズパシャッ』
突如伊藤の腕に白い水しぶきが上がり、炎は弱まった。見ると咲子が水圧銃を放っていた。
伊藤は空中で空を蹴るようにしてバックステップをとると、5mほど離れた地点に着地する。
が、悠斗は先回りしていた咲子から放水の援助をもらいながら伊藤の左腹部を殴りつけた。
ガッ、と地面を強く蹴る音がすると、いつの間にか伊藤は悠斗たちの10mほど後ろの地面に立っていた。
、、、、
「やっぱこれじゃまともに戦えねぇな……」
すりすりとわき腹をさすりながら伊藤は頭をかいた。そして次の瞬間——
『ズバアアアアアァァァァンッ!!!!』
「「「!!?」」」
伊藤の全身から黒い稲妻がほとばしった。
コンクリートの地面が切り裂かれるようにして亀裂が入った。
「やっぱこうじゃねぇとな」
そう言い残して伊藤は消えた。
しかし次の瞬間、ルティアの背後に現れた伊藤は、鞭状に変化させた黒い稲妻をルティアの背中に叩きつけた。
「———————ッ!!!!」
ルティアが言葉にならないほどに悶絶した。咲子がバッと銃口を伊藤に向ける。
しかし、伊藤はゆっくりと咲子に振り向いた。
「消せるか?それで」
『バシュッ!』
銃口から一筋の水線が発射されたが、それは伊藤の身体に当たると、ジュゥっと言って煙を上げた。
そして伊藤の腕から一本の黒い雷が咲子の右手に命中する。
「った!!」
水圧銃を取り落した咲子はボタボタと垂れる血を左手で押さえつけながら倒れた。
伊藤の眼差しは悠斗に向けられる。
「次はお前か」
その時悠斗は確信した。
——殺される、と——
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