複雑・ファジー小説

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触れられない花。
日時: 2016/11/18 22:27
名前: @メンタル (ID: gdK5hR0W)

Character

〈神シン〉
限られた者。
炎・水・大地・雷・闇・無・愛
の7つに分けられた能力を操る。

〈鬼キ〉
神の使い魔。人外。
大抵は、1つ。多くても2つの能力しか使えない。
しかし1鬼だけ7種類の能力を操ることができる。

〈鄙ヒ〉
人類の敵。人外。
神と能力は、変わらない。見分けは、ほぼつかない。
破壊と絶望。そして憎悪を愛する。狂気殺人をする。

〈契チギリ〉
神が鬼と契約するときの事。
契を交わした神は、外れないピアスや体に紋様が刻まれる。
鬼には、自身の決められている名が体に刻まれる。

〈破ハ〉
鬼との契約をなくすこと。
鬼の体に刻まれた名を傷つけると契約は、無くなる。

〈神聖学院付属強化学園〉
神の能力があるもののみが通う学園。
初等部4年中等部3年高等部3年神聖学院3年
があり定期的に行われる実技テストのランクが
ABCDEの中でDとEになると普通科の学校に落とされる。
全寮制。中等部からは、週に一度だけ学園の外に行くことが許されている。







Re: 触れられない花。 ( No.60 )
日時: 2017/03/16 20:13
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

投稿できなくてすみません。
少々ネタ無し状態が続いて居るんです。すみませんm(_ _"m)

Re: 触れられない花。 ( No.61 )
日時: 2017/03/18 18:18
名前: とまと (ID: Ms/Mj5Tz)

時雨さん、そんなにも長生きしていたとは驚愕ですね。
気長に待っています。無理せずに。

Re: 触れられない花。 ( No.62 )
日時: 2017/03/18 19:31
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

とまとさん
ありがとうございます。
ネタが出ました
お待たせしてすみませんでした。



少し長い間リリックの紋様を眺めて居ると、医務室の扉が開く音が響きました。
中に入ってきたのは、臨たちの先輩である神聖学院二年の斉木拓哉≪サイキ タクヤ≫ 
でした。相変わらず本当に見えているのか疑いたくなるような、
黒髪がかかった目と身長のわりに低く見える猫背を見れば名乗らずとも分かります。
「あ、臨ちゃんだぁ〜。あれれ?その黒い紋様…なんかで見たことあるような気が」
「斉木先輩これが何か知ってるんですか?」
少しの沈黙の後、ちょっと待っててねと言ってから医務室を後にしました。
拓哉は、生徒の中では特に異質な存在です。なぜなら学院生で唯一自分の研究室を持つ
からです。神鬼歴と言う研究をしている拓哉の立った二人だけの研究員仲間が、
臨と蘭なのです。なので意外と仲が良かったりもします。
「臨、あの人は?」
「私の所属してる研究室の先輩で斉木拓哉先輩だよ。」
此処からそう遠くないはずの研究室に行って来たらしいのですが、
さすが研究生。体力がとても低いのです。
「確かこの本に載ってたはずなんだけど…あったあった。」
「『7の女神』…?」

その頃、部屋の窓から見える薄い虹色のまるでシャボン玉の様な膜を蘭は、見つめていました。
「結界は、壊れてないのに。」
昨日見た黒い鄙の者たちについて本で調べながら悩ましげな表情を見せていました。
「『七の女神』…?それを探しに来たんだ。ふーん」
100年前の出来事を指でなぞりながら読んでいきました。
「7…7って臨のバラの本数じゃなかったっけ」
そう呟いて支給品のタブレット型端末を取り出して画像を見つける。
「『唯一7つの力を使い、神の体を蝕む。能力を使い果たした後に神鬼ともに』」

            「『命を散らす』」

Re: 触れられない花。 ( No.63 )
日時: 2017/03/24 20:58
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

「ん〜なんか違うなぁ〜」
全体的にピンクと黒で彩られた服を身にまとったとても小さな少女が、そこにはいました。
彼女の名前は、グラン。蘭の鬼である少女です。彼女はよくここへ来ます。学院内にある大図書館兼資料室の中でも最も人が居ない、神鬼の歴史やこの世界とは何ら関係のない物語などが置かれている場所。
本棚にある本のほとんどに誇りが薄くかぶっていました。
「やっぱり、あれが一番面白いかな〜♪」
そう言って手に持っていた本を閉じ、少し遠くの本棚まで光術で移動すると高所に本を戻してから別の本を棚の低い位置から取ろうと術を解いて地面に足をつけました。それから目当ての本を取ろうとすると自分より一回り大きな手が彼女の手と重なりました。
手の主を目で追うと少しだけグランよりも身長の高い少女が居ました。
「あ、ごめんなさぃ。」
後半の言葉が聞こえてこないほどの小さな声で謝罪をしてきた少女から感じられた少女の力の大きさにグランは、少々気圧されていました。
「…あ、大丈夫よ。とりあえず私は、グラン。見て分かると思うけれど一応鬼。あなたは?」
「…えと、初等部4年の菊谷千尋です。」
グランは、少々俯き加減になった千尋に優しく声を掛けてみました。
「千尋も、『空想物語』シリーズが好きなの?」
「…うんっ!」
先ほどの姿からは、ほど遠い可愛らしい笑顔をグランに向けて見せていました。

Re: 触れられない花。 ( No.64 )
日時: 2017/03/31 19:06
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

「太田君。やはり君の7番隊は負傷者が多いというか、効率が悪いというか…」
また始まった。
自分が隊長務めるようになってから国民や神鬼たちの負傷率がとても多いことぐらい分かっている。
しかしその事実から何とか逃げようと、まだ学院を卒業をしたばかり、と言う自分に心底腹が立つ。
「すみません。まだこれからもっと努力していこうと思っています。」
深々と目の前に居る局長に頭を下げる。
「まだ卒業したばかりだしな…しかしそのことを考えると緒川扇里君と言ったかな?確か君と同い年だそうじゃないか。」
胸の痛くなる話題を振られる。
正直あいつのことはよく思っていない。
「君は良い友人を持っているな。太田君も十分素晴らしいが、彼は1番隊の副隊長だからな。…まぁ君も彼を目標にするといいさ。」
「はい。…では、僕はこれで失礼いたします。」
その一言を口にしてその場を去り、家に帰ることにした。

家に帰ると自身の鬼である小さな少女。アトラがテレビを見ながらへらへらと笑っていた。
「アッハハハハハ!は〜面白い。あーおかえりー。」
「人の気も知らないでっ……!!」
相変わらずの能天気さに感情を吐露する。するとアトラは小首を傾げながらこちらを見つめてきた。
「…今日は一人にしてくれ。」
それだけ呟くと彼女は、分かったよと言って桃色の光に包まれその場から消え去った。
それを合図に、テレビを消しカバンを空中に置くようにして手を放し、ベットに仰向けに転がった。
___________________________________________________

酷く煩い耳鳴りがした。甲高い金属音に交じって声が聞こえてくるが何を言っているのかがわからない。
次第にその声がノイズ交じりだがはっきりと聞こえるようになってくると共に、身体が重くなり意識が朦朧としていくのが分かった。
「ミナ、ナニ、モ、カモ、リク、ノ、セイ、ニ、スル、ノネ。」
「リクハ、ガンバッテル、ダケ、ナノニ、ネ。」
「皆、酷イのネ。」
「でも、アタシはりクを肯定シテアゲルワ」

「だからあたしの全てをあげる代わりに、陸の全てを頂戴。そうしたら陸を否定する者を」
                ——壊してあげる——

最後に聞こえた艶やかな女性の声に僕は、虚ろな目をして静かに、頷いた。


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