複雑・ファジー小説

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触れられない花。
日時: 2016/11/18 22:27
名前: @メンタル (ID: gdK5hR0W)

Character

〈神シン〉
限られた者。
炎・水・大地・雷・闇・無・愛
の7つに分けられた能力を操る。

〈鬼キ〉
神の使い魔。人外。
大抵は、1つ。多くても2つの能力しか使えない。
しかし1鬼だけ7種類の能力を操ることができる。

〈鄙ヒ〉
人類の敵。人外。
神と能力は、変わらない。見分けは、ほぼつかない。
破壊と絶望。そして憎悪を愛する。狂気殺人をする。

〈契チギリ〉
神が鬼と契約するときの事。
契を交わした神は、外れないピアスや体に紋様が刻まれる。
鬼には、自身の決められている名が体に刻まれる。

〈破ハ〉
鬼との契約をなくすこと。
鬼の体に刻まれた名を傷つけると契約は、無くなる。

〈神聖学院付属強化学園〉
神の能力があるもののみが通う学園。
初等部4年中等部3年高等部3年神聖学院3年
があり定期的に行われる実技テストのランクが
ABCDEの中でDとEになると普通科の学校に落とされる。
全寮制。中等部からは、週に一度だけ学園の外に行くことが許されている。







Re: 触れられない花。 ( No.142 )
日時: 2018/04/22 17:39
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

時雨の合図の後に、フィールド内は花火の様な火花と衝撃音で満ちた。
緒川は時雨に青い長刀を向け時雨はそれを同じく青い長刀で迎え撃ち、
臨は鴻崎に無数の青白い炎の塊を投げつけ鴻崎はそれを黄色い防壁で防ぎ、
ヨンは鬼のウェブライルに宇塚を任せ一人黙々と床に大量の陣を描き宇塚はウェブライルの巻き付く攻撃をかわしながら白い銃で攻撃をしていた。

それから数分後、大きな爆発と鬼を呼ぶ声が聞こえ、先ほどと同様に大きな光によって爆風で奪われてしまった視界が晴れ、神鬼は倒れていた。
唯一臨を除いて。
臨は一人、立ち止まったまま周りを見ていた。
「笹凪から、話は聞いた。その様子だとまたも、誘発したのか。」
千尋の横に未築館が立っていた。
「あ、淳さん。」
千尋が声を掛けると、少し悩んでから手帳を取り出した。
「…あぁ千尋か。術は上手くいったのか?」
「はい!…それより、その何故、臨さんだけ」
「なぜ彼女だけ現象が起きていないのかだな。…鬼を出さず対決していたものもいるだろうに。…なるほど、習得には鬼との記憶が最重要だったな」
未築館は手帳を捲りながら話す。その間に、倒れていた面々は起き上がり自身の契の品を確認をしていた。
緒川の耳のピアスは白、時雨の鎖骨辺りにある鷹の紋様は紫、鴻崎のうなじにある波の紋様は青、ヨンの首についたリングは紫、宇塚の右目上にあるハートの紋様は緑、と色づいていた。
「全て思い出しているつもりです…リリックとの数日間の事全て。」
「臨…………」
未築館と共に来ていたリリックは立ち尽くした臨を泣きそうな目で見つめていた。


対決から一週間後、臨や未築館は術を習得しないまま。陸は目を覚ました。
「ん、今臨ちゃんに連絡したからもうすぐ来ると思うぜ。」
「緒川ちゃん!浪々は居ないの?ひまぁー!」
アトラはベットの隅に座って足をばたつかせた。
「お前はガキか」
「見たらわかるでしょ!ちっさいガキですよ」
「だって浪々。遊んであげなひさびさに。つかそれにしてもアトラは元気いいなぁ」
「元気って言えば聞こえはいいな。アイツは煩い妹って感じ。」
浪々とアトラが微力の力で遊ぶ姿を眺めながら緒川と陸は会話をしていると突然アトラが振りかえった。
「自分でガキって言ったけど、この部屋で一番年上なんだからね!私は一年に50歳ぐらい年取るから今…七年目だっけ?だから単純に考えて350歳ぐらい。年取りやすいタイプの鬼なんだよねー」
いつも通りの表情のまま言い切ってからアトラはまた浪々と遊びだし、陸は唖然とし、緒川は苦笑いを浮かべながら
「なんだかんだ鬼ってアバウトすぎね?ゲームのキャラ設定だったらバグだよもう」
と言った。
部屋の中にノックの軽い音が響いた。軽く陸が返事をすると、勢いよく臨が入ってきて座る陸を見つめた。
迷惑と心配をかけた罪悪感で思わず陸が俯くと同時に体が後ろに倒れそうになった。状況が理解できずに顔を上げると涙を流している臨が陸に抱き着いていた。
「…ッ良かったぁ…。もう会えないかと思った…」
嗚咽交じりに話す臨の頭を撫でながら陸は
「心配してくれてありがとう。…迷惑かけてごめん。」
と言った。

それから一か月後、訓練を順調に進めるが臨、陸、未築館は術の習得をしていないままだた。
ある日、学園外で大規模の爆発が起きた。念のため、対鄙部隊も駆けつけると爆破現場の上空に
翠雨と幽翠居た。
「アハッアハハハっ!やったよ!ついに!遂に遂に遂に!今日が来た!!ようやく
 女神≪ガテラ≫様を救う事が出来る時が来たっ!!」
「ガテラ様、奪った、死で、償え。」







Re: 触れられない花。 ( No.143 )
日時: 2018/04/22 17:48
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

最近勉強に追われていたり体調を崩していたので投稿が出来ませんでした。
本当にすみません!!。
学年が上がり勉強を今までよりも多くこなさなければいけなくなってしまったので、投稿できない沖も増えると思います。
ですが小説を書くのがメンタルは好きなので頑張って投稿を続けていきますのでよろしくお願いします!。

そして、物語本編は寂しいですがクライマックスへと着実に近づいています!
因みに、先ほど投稿した本編で誘発の前に起きた爆発はヨンちゃんの陣の効果です。
ヨンちゃんは基本と公式をしっかり守ってるようなタイプだと思っているので(キャラモデルの方をそう思っています)しっかりと陣で攻撃をさせてみました。
思いのほか大きな爆発になってしまった理由はちょっと失敗してしまったことにしてます。

そしてそして、新たなキャラクター女神≪ガテラ≫の真相もお楽しみに!!

@メンタル

Re: 触れられない花。 ( No.144 )
日時: 2018/04/24 21:38
名前: とまと (ID: owLb9sMx)

また盛り上がってきましたね〜。
新しいキャラクターも登場しましたね。面白かったです!
いつも楽しませてくれてありがとうございます。勉強大変ですよね…。
クライマックスに向けてこれからも頑張ってください。
応援しています。

Re: 触れられない花。 ( No.145 )
日時: 2018/05/06 19:05
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

とまとさん
閲覧ありがとうございます!
クライマックスにかけて上手く盛り上がらせる事が出来るかどうか不安ですが…
とにかく頑張ってみます(笑)

あ、なんか前回の本編脱字多くないっ?
すみません!orz

本編

「さぁ仲間たちよっ!我らが唯一神ガテラ様を奪い、仲間を惨殺した人類どもを…殺せっ!!」
幽翠が叫ぶように言うと、二人の後ろに鄙の大群が現れた。

「民間人を非難させろッ!!」
地上にいた時雨が爆破事件だと思い集まった警察やら消防員やらに指示をし、笹凪はほかのメンバーに移動をしながら民間人を移動させる様に指示をした。移動をしている間にも、鄙の大群のうち数人ぐらいの小部隊が民間人を襲いに来る。
「女神を何処へやったぁ!!」
大きな鄙が一人の逃げ遅れた民間人に斧をふるった。民間人に刃が触れる直前、斧が砕けた。鄙と民間人の間で蘭が黄色の小銃を鄙に構えていた。そのまま六発。黄色の小さな塊は目の前に居た鄙とその周りに居た二つの鄙に向けて撃った。
「まっすぐに学園に向かった走ってくださいっ!」
蘭は背後に居る民間人に声を掛けてから小銃を捨てるように消し、何も持たぬまま弓を構える体制になる。
「炎術、20爆破」
何もなかった蘭の手中に赤い弓が現れ、放つと20個の赤く短い矢が中距離程離れた鄙や建物に当たり、爆破した。

「パパ!ママ!どこぉっ!」
逃げる人の波に揉まれている少年が泣きながら叫んでいた。両親とはぐれ、押し寄せる人によって転び、地面に座ったまま逃げずに泣いていた。その子供目がけて同い年ぐらいの子供の鄙が小さな剣を構えて襲おうとした。
「動かないでよっ!」
直前で泣き崩れていた少年は子供の鄙の目の前から消えた。
「おねぇちゃ、だぁれ?」
鴻崎は少年を抱き上げると同時に近くのビルの屋上に転移したのだ。涙目のまま少年は鴻崎に抱き上げられていた。
「キミの事を守る戦士…かな?。ぼく、名前は?怪我はしていない?」
「ボクは、ヒロ。怪我はしてないよ。」
「ファイン、…この子を学園に連れて行って。…ヒロ君。このお兄ちゃんは君のママとパパに会わせてくれる優しいお兄ちゃんだからよくゆうことを聞くんだよ。」
少年の頭を撫でながら自身の鬼であるファインに少年を託し、ビルの端に立つ。
「おねぇちゃん!ガンバレっ!!」
後ろから不意に聞こえた声援に背中を押された鴻崎は心強い笑みを浮かべ飛び降りた。

Re: 触れられない花。 ( No.146 )
日時: 2018/05/19 18:25
名前: @メンタル  (ID: gdK5hR0W)

突然の爆発から始まった鄙との戦いが始まってからすぐに、一から七番隊までの隊員全てが出動した。始まりからもうすぐ一時間が経つ。負傷した戦闘員も多くなり、戦場から離れた場所に千尋の習得した術で作られた救護スペースの中も騒がしくなる。
「アトラ!入り口近くに道路の中心部に倒れてる隊員達を運べるか!?」
騒がしさに負けない声量で陸がアトラに指示を出すと
「誰だと思ってんのっ?出来るに決まってるじゃん!」
と、頼もしく返し、勢いよく救護スペースから飛び出て行った。
此処は戦場から離れた処だ。攻撃もあまり来ないはず。と安心しながら目の前の隊員の回復に力を入れ終え、次の隊員の所に行こうとしたところで陸は立ち止まり、考えた。
戦場から距離があるこの場所で、何故複数人の隊員たちが倒れているのか。と。その問いの返答はすぐに出てきた。攻撃を受けて負傷者がそこに居る、それはすなわち、
「そこから今すぐ離れろっ!!!」
付近にも鄙が居て、攻撃をしてきているという事。
走り出ながら叫ぶように声を出すとアトラは負傷者の一歩手前で立ち止まり振り返る。瞬間、陸の視界の隅にアトラ目がけて赤々と燃える一筋の線が輝いた。
頼む。避けてくれ。必死に走りながらそう願うが、燃える線はアトラに触れる寸前。
「アトラッ!!」
陸が鬼の名を叫ぶと、二人の視界は白く染まり倒れ、赤く燃える矢は大きな光に巻き込まれ消えた。
「陸!大丈夫かっ!」
数人の負傷した隊員を連れてきた緒川が陸とアトラに駆け寄る。
「緒川ぁ…俺、ようやく力になれそうだわ。」
陸は起き上がりながら左腕についた細身のリングに触れる。契の品であるそれは、鮮やかな桃色に色付いていた。

「さて、最初はどいつにしようかな。」
戦場から最も離れたビルの屋上で一人、煙草を咥えた宇塚は青黒く光る大きく長い銃をうつ伏せで構えていた。
「水術、単眼、遠」
水術で遠くの戦場で戦う鄙を見ながら銃の引き金に軽く指を置く。
「水術、貫」
煙草をくわえたまま呟き、引き金を強く引くと、紺色の小さな塊が勢いよく戦場へと飛び出した。
「まずは一人目。」
そう言うと、短くなった煙草を地面に擦り付けてから、また引き金に指を置いた。


「父様。上部三人。どれから、やりましょうか。」
女神像の前で水鏡を持った男に翠雨は跪いたまま問うと、男は振り返りざまに跪く翠雨の顔に蹴りを入れて、とても不愉快そうに口を歪ませた。
「父様?お前なんぞの父になった覚えはない。俺の名は黒翠≪クロスイ≫だ。大体、誰を殺すかなど俺ではなく、蘇芳≪スオウ≫殿に問うべきだろうが。本当にお前は使えん木偶の様だ」
吐き捨てられる言葉に、蹴り飛ばされた翠雨は小さく返事をし、真っ白な肌に涙と血を流した。


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