二次創作小説(新・総合)
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- 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語【完結】
- 日時: 2020/09/25 22:01
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: b92MFW9H)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=1440
どうもです、灯焔です。
遂にキリのいい数字を迎えた逃走中#CR05。前回エクラが捕まったり道化師側で大きな動きがありそうだったりと波乱の展開を迎えたコネクトワールド。世界の行方はどうなる…?
今回の舞台は、2回目の舞台『渋谷』があった時代から約5000年後の世界『エデン』が舞台と言われている『セブンスドラゴン』『セブンスドラゴンⅢ』より『学都プレロマ』。数々の木々に生い茂られた廃墟と化した学術都市を舞台に、逃走者達とハンターによる5回目の逃走劇が今、幕を開ける―――!
遂に本格的に動き出したメフィスト率いる道化師達。本部を襲うだけでは飽き足らなかったのか、他の支部で暴動を起こし始めました。そして、本部の面子もメフィストを叩こうと本格的に動き始めます。
そんな中、道化師一味にも何か動きが。前々回から様子がおかしかった『あの人物』の記憶が…?さて、運命はどう転がるのでしょうか。
<ルール>
逃走エリア:『学徒プレロマ』
かつて隆盛を誇った古代文明の研究者である学士たちが集っていた学術都市。
技術力の高さは『エデン』の中でも群を抜いていたが、現在は魔物の巣窟になっており、廃墟と化している。かつてこの地で、13班の意志を継いだ者が『真竜』を退治した伝承が伝えられている。ゲームではドラゴンによって木々が生い茂っていたが、今回は木々が生い茂っている様子は無く、廃墟であること以外は広い逃走エリアだと思っていいだろう。
エリア紹介 >>1
逃走時間:90分
賞金:54万(1秒100円)
ハンター:初期4体(OPゲームで1体起動。ゲーム開始後に3体追加で起動)
自首方法:後程通知にて発表
<参加者>
【逃走中#CR01 成績優秀者】 (3人) 詳細>>2
エーデルガルト=フォン=フレスベルグ
芽兎めう
ミミ
【逃走中#CR02 成績優秀者】 (3人) 詳細>>3
七海千秋
キュベリア
タイマー
【逃走中#CR03 成績優秀者】 (3人) 詳細>>4
アルル・ナジャ
クレア・スチーブンソン
ジャック
【逃走中#CR04 成績優秀者】 (3人) 詳細>>5
天海蘭太郎
クリス
むらびと
【作者枠】 (4人) 詳細>>6
YUMA
ゆめひめ
おろさん
葉月
【作者推薦枠】 (4人) 詳細>>7
サタヌ
左右田和一
霜月凛
イヤミ
計20名
○逃走中#CR06 シード枠争奪アンケート実施中
※締め切りました
○逃走中#CR06 次回参加者募集中!
※締め切りました
次回参加者 >>105
作者枠発表 >>120
※『お手伝い』として参加してくださる方向けの案内※
版権キャラ応募用紙 >>121 ※9/24(木) 20:00まで
◎AfterBreakTime
①『更に集う仲間たち』 >>8
②『赤色が抜けた景色』 >>33
③『折りに折られぬ心意気』 >>39
④『光と開く世界』 >>49
⑤『スーパースターは彗星の如く』 >>68
⑥『音無町の真実』 >>95-96
⑦『打ち上げ』 >>125-126 >>129-131
以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。
- Re: 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語 ( No.74 )
- 日時: 2020/09/04 16:33
- 名前: ゆめひめ (ID: eVWzcu6j)
ゆめひめです。
通報部隊撃退や爆弾の押しつけ合い、判明されたベリアやノコノコ&カロンの過去にクリア必須のエリア解放ミッションなどを経て、ゲームもいよいよ終盤戦・・・
それにしても気がついたら作者陣唯一の生き残りになるとは・・・灼熱くんのおつかいもこなし、ここまで来たら最後のミッションもクリアして逃走成功目指したいですな!!
(ちなみに灼熱くんについては見た事はありましたが、名前までは知らなかった←)
クリスもここまで残り、そんなクリスと念願であった第七小隊の会話ができましたな。そちらの第七小隊も仲が良さそうでなによりです♪
そんなクリスがあの伝説の無敵サングラスを手に入れたとは!!これは今度こそ逃走成功のチャンスも見えてきたぞ!!
そしてあたしは例のマリオからの贈り物を手に入れた様ですな・・・しかも同じものを左右田も手に入れてるとは・・・これは灼熱くんの時みたいにまた漫才みたいな事になりそうな予感がします・・・www
それでは~ノシ
- Re: 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語 ( No.75 )
- 日時: 2020/09/04 22:21
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jWLR8WQp)
どうもです。昨日任さんに爆撃を食らいました灯焔です。
35周年だからといって一気に来すぎです!お陰で寝不足です…。
>>ゆめひめ 様
どうもです。コメントありがとうございます。
色々あっての終盤戦。スペシャル回だけに中々厳しいゲームを突き付けられている逃走者達です。
いつの間にかです。作者勢が前半でほぼ消えてしまった為、ゆめひめ様が言葉通り『希望の光』です。最後までその光を絶やさず逃走成功できるか!お楽しみに。
あんまりふざけるタイプの登場人物がいないので、クリスの仲間達も真面目な子が多いですね。ボケる時はみんなでボケるし突っ込むときはみんなで突っ込む。特に役割が無いのがうちの長所だと思っています。
クリスは運良く(?)無敵サングラス入手。他の逃走者に差をつけることができればいいのですが。ゆめひめ様の手袋もいつか役に立つ時が来るといいのですが…。
- Re: 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語 ( No.76 )
- 日時: 2020/09/04 22:31
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jWLR8WQp)
【25:42】
~西地区~
キュベリア「さっきツナギ野郎が変なアイテム持ってたから通知のやつ見つけたんだろ。白かったな…。枕だといいなー」
枕ではありませーん。寝ようとしないでくださーい。キュベリアはそんなことをブツブツ言いながらも西地区でアイテムを探しています。
先程寝ないと言い切ったばかりではないですか。もう逃走者が半分以上減っている訳なんですが。
キュベリア「私が爆睡してたって誰かミッションクリアしてくれ…ねーか。今回の生き残りが不安すぎるわ。やっぱ寝ない」
そりゃよかったです。ソニアさんがいれば話は別だったんですけどね。彼女前回自首しちゃいましたからね。
…さて。話を戻しましょう。アイテム探すんですよね?
キュベリア「たりめーだろ。少しでも楽したいからなぁ…」
そうブツブツ呟きながら歩き続けること数刻。急に立ち止まるキュベリア。そして…違和感があるであろう右方向を向き、そのまま走り始めました。
アイテムらしきものがあったんですかね?
キュベリア「あったあった。この白い袋が『アイテム』とやらなんだろ?」
キュベリアが見つけたのは白い袋。試しに振ってみると擦れる音がする為、確実に何かが入っていそうですね!
善は急げ、早速袋の中身を確認する彼女。中に入っていたのは―――。
キュベリア「……本部さんよぉ。ハズレにしても遊び過ぎじゃねーか?」
キュベリアが持っていたのはゲームソフトのパッケージ。表面には『スーパーマリオパーティ』と書かれています。
マリ○かい。確かに天の声マリパフリークですし最新作もかなりやり込んでいますが。ステーキだけは許さん。それは置いといて。
明らかに今後の逃走中の助けになる気配がありません。『ハズレ』です。
キュベリア「楽しいのは楽しいんだけどよ。マモニス集中的に狙ってビリに落っことしたりって盛り上がるしな。うちの本丸だったらこんな感じに…」
あーたゲームでもマモニス蹴落としてんですか。目に浮かぶなぁ…。
そう言うと、キュベリアは『とあるじじい共の光景』を思い浮かべました。
------------------------
※あくまでキュベリアの本丸の想像の話です。どこかの本丸ともコネクトワールドとも何の関係もございません。※
『はっはっは、鬼丸の番だぞ。ぶっちぎりで最下位だからここで巻き返せるといいな』
『うるさい。3人が集中的におれを狙うからこうなるんだろうが』
『私は何もしておりませんが…。三日月殿と大典太殿がやけに集中的でしたね』
『あんたの動きが単調だから分かりやすいんだ…。最下位は厳しい罰ゲーム付きだからな。蔵に戻るよりだったら全力で回避してやるさ。最下位…』
『俺の仲間は頼もしいからな。そう簡単に巻き返せると思うでないぞ?』
『……あ。超ドッキリマスに止まった』
『(あ、まずい)』
------------------------
キュベリア「マリパは多人数でも一人でも面白いゲームなんだよ。逃走中にはなんの関係もねぇがな!」
何を自信満々に変な想像してるんですか!キュベリアも審神者だったんですね。引きこもってる間にソシャゲの類はやってるとは思っていましたが。
キュベリア「審神者でもあるし提督でもあるし大体のゲームには手をつけてるぞ。なんせプロの引きこもりだからな(`・ω・´)b」
そこ、サムズアップしない。
【24:51】
~東地区~
イヤミ「はぁ…。結局あのミッションミーが活躍できなかったザンス…。あんな目に遭うなら隠れてた方が良かったザンス…」
なんとまあイヤミらしい発言です。六つ子をからかおうにも肝心の六つ子が見つかりません。ストレスの発散も出来ずイヤミはため息をつきながらアイテムを探していました。
イヤミ「六つ子ちゃんと鉢合わせたらミーの武勇伝でも話してやろうと思ったザンスが…。全然見かけないザンスね」
そんなことを言っている折。彼に突進してくる影が。来てますよ、何か。
イヤミ「シェ?まさかハンター?!嫌ザンス!捕まりたくないザンス!!」
突進してきた物体は……。
十四松「どーーーーーーーんっ!!!!!」(突進!)
イヤミ「シェーーーーーッ?!!!」(ダイレクトアタック!)
じゅうしまつの とっしん ! ▼
イヤミに こうかはばつぐんだ ! ▼
十四松「あ、イヤミだー!」
チョロ松「なんだイヤミか…。なら遠慮しないでやってもいいって言ってよかったかな」
一松「てかイヤミ生き残ってんだね。てっきりもう捕まってんのかと思ってたよ」
イヤミ「ミーは生き残ってるザンス!!確保情報お前ら知ってるザンショ?!」
カラ松「お前が参加していることすら忘れそうになっていたぞ」
イヤミ「忘れ過ぎザンス!!」
やってきたのは六つ子…ではなく五つ子。相変わらずのいじられっぷりを披露するイヤミ。これが赤塚の通常運転というわけですか。はぁ。
5人しかいないことに首を傾げるイヤミ。それを悟ったのか呆れ顔でチョロ松がとある一点を指差します。
チョロ松「6人目はあそこだよ」
イヤミ「シェ?羽が生えてるザンス?しっぽも?」
カラ松「ニート力を発揮してオレ達と本気で喧嘩をした結果こうなった」
イヤミ「説明を端折りすぎザンス?!……何があったザンスか」
トド松「拗ねの最上級的な?イッタイよね~!ボク達これからおそ松兄さんと話しに行かなきゃならないんだけど、降りてきてくれなくてさー。こっちを見てもうんともすんとも言わないし」
十四松「もうおそ松にーさんのこころがなくなっちゃったのかな?」
一松「話してみるまでは分からないけど…。多分…。でも、どっかでチャンスがあると思う。決めつけるのは良くないよ十四松」
イヤミ「想像以上に深刻だったザンス…」
チョロ松「理解が遅い」
未だ空を監視しているおそ松。どうやら何回か五つ子を目を合わせたらしいのですが、無反応。弟達に構ってほしい兄の反応ではありません。既に心を無くしてしまったのではないかとしゅんとする十四松に、事の重大さをやっと理解したイヤミなのでした。
トド松「…あ。そうだイヤミ。探してるのこれでしょ?ボク達いらないからあげる~」
イヤミ「白い袋?見つからないと思ってたらお前達が盗ってたザンスか?!」
カラ松「『盗った』とは聞こえが悪いなイヤミ。オレ達が『預かった』と言ってもらわないとなぁ?」
イヤミ「誰かとすれ違わなかったらどうするつもりだったザンスか?!悪童っぷりは仕事始めてからも変わらないザンスね!!キーっ!!」
一松「ヒヒッ…。要らないなら十四松に食べて貰うけ『いる!いるから寄越せザンス!!』」
十四松「えーっ。おいしそうだったのになー」
なんと五つ子エリアにある白い袋を1つ取っちゃってました。仕事を始めたとはいえ元クズニート。悪戯心が消えることは永遠になさそうです。
食べられては困ると半ば無理矢理トド松から袋を奪い取ると、中身をすばやく確認。何が入ってたんでしょうか。
イヤミ「…つめたっ!銃ザンス」
トド松「あっ。それ見たことある!『冷凍銃』ってやつだよ!ハンターは氷に弱いんだよね確か!」
カラ松「運がいいのか悪いのか…。ま、無駄にならなくてよかったなイヤミ!」
イヤミ「レアアイテムを食おうとしてたザンス?!全く、こいつらと鉢合わせると碌なことが無いザンス…」
十四松「氷だったらシロップかけないとね!」
イヤミ「だから食おうとするなザンス!!!」
食われなくてよかったですね。イヤミ、冷凍銃ゲットです。これも本家でお馴染みですね。この世界では冷凍銃を当てたハンターを1回だけ『30秒間』凍らせることが出来ます。サングラスと同じく回避に使えそうですね。
残りのアイテム袋は1つ!一体誰が手に入るんでしょうか?ラストスパートも見えてきましたよー!
- Re: 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語 ( No.77 )
- 日時: 2020/09/05 22:07
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: 4mXaqJWJ)
【22:47】
~北東地区~
タイマー「アイテム…アイテム…見つからないなぁ。どこにあるんだろう?」
逃走に有利になるということで、懸命にアイテムを探しているタイマー。少し息が上がっているので、結構な地区を回ったということになりますね。
タイマー「長時間逃げ続けているってのもあるけどね…。後調べてないのは東地区くらいだなぁ…。ここにはなさそうだし、移動した方がいいかも」
確認をするようにきょろきょろと回りを確認し、タイマーは深呼吸。そして、体力が残っているうちにアイテムを見つけようと地区を移動することにしました。
ハンターにも気を付けてくださいね!
~東地区~
タイマー「東地区に来た…。うーん、代わり映え無いなぁ」
東地区へとやって来たタイマー。代わり映え無い景色に少し項垂れる彼。そんな中、白い袋を持っている人物が遠目に―――。
タイマー「もしかして…運営の人かな?サポーター付けてないみたいだし…。それだったらもしかしたら話したら譲ってくれるかも!行ってみよう!」
一抹の望みに賭け、袋を持っている人物に近付いてみることにしたタイマー!その人物の正体は…?
アクラル「あー。残り1つどこに置こうか…」
タイマー「やっぱり運営の人!おーい!!」
アクラル「……んー?」
袋を持っていたのはアクラル!5つは置いたようですが、残り1つ置き場所を決めあぐねていました。優柔不断な朱雀だ。
タイマーはチャンスだとアクラルに話しかけます。
タイマー「アクラルさーん!今いいですか?その袋通知にあったアイテムですよね?!」
アクラル「おうよタイマー。その言葉通りだが…どこに置くか迷ってんだよなー」
タイマー「結局拾うなら譲ってもらうのも変わりませんよね!僕に譲ってくれませんか?」
アクラル「んー?あー。確かにそうだな。置く手間も省けるし。ほい、やるよ!」
あっさりと交渉成立!アクラルから袋を受け取ったタイマーは、早速その中身を確認してみました。
タイマー「…白い手袋?これが何か今後に関係あるのかな?」
アクラル「さあなー?袋は譲ってやったけど、ゲームに関わることは俺言えねーからな。SGMだし」
タイマー「あ、えっと!聞こうとしたわけじゃないんです!大丈夫です!一見はずれなアイテムも、今後役立つ時がくるかもしれませんし。貰いますね!」
アクラル「おうよ。大切にしろよー?」
中にはマリオの手袋。マリオのことを知らないタイマーは誰のものかについては知りません。
さて。これで全ての袋が拾われたわけですが……。今回はここで終わりません。実はタイマーがアクラルを話をしていた時、すぐ隣の地区でハンターに見つかった逃走者がいました!それは――――――
ハンターSA「…………!!」
ダッダッダッダッダ!!!!!
ROCK ON【CHRIS】
ピーーーーーーーーーーーー
クリス「くっ……流石に細い道にハンターが連続するときつい…!!」
ハンターに見つかっていたのはクリス!ゆめひめと別れたところを狙われてしまいました!手に入れたはずのサングラスを持っていない。ということは1度サングラスを使用して振り切っているんでしょう。逃げた先に別のハンターということですかね。
さらに逃げ込んだ先々が細い道。それが彼の体力を余計に奪っていました…。
ポンッ
【20:15】
クリス 確保 残り6名
クリス「前回も散々追いかけ回されたが、今回は休みなしでハンターに見つかったからな…。マルス様に申し訳が立たない…」
肩で息をするクリス。相当走り回ったようですね。お疲れ様でした。
ピリリ ピリリ
天海「通知ですね。『クリス 確保 残り6名』 うわっ、体力自慢の彼が…。てっきり今回一番逃げ切れる可能性あると思ってたんですよね…」
ゆめひめ「く、クリスぅぅぅぅぅ!!!分かれない方が良かったのかも…。ごめん…」
左右田「確かエリア全体を走っても体力切れないんじゃなかったのか?そんな奴がここで捕まんのかよ。…残り20分嫌な予感しかしねえんだけど?!」
まさかのクリス確保!前回の屈辱を果たせず…。ハンターは待ってはくれないということですね。
次回、エクラの身に異変が?!最終ミッション始動です!
- 運営本部の進捗 ④ ( No.78 )
- 日時: 2020/09/06 22:02
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: GudiotDM)
全てを思い出した少女と、それを見守る神となった少女。
ここから脱出しようと意を固めるも、遂にその『時』は訪れる―――
------------------------
エクラ「助けるとはいってもどうやって…。縛り付けたのは貴方がやったのではないのでしょう?」
べリア「そうだけどっ…!メフィストが用意したんだから、きっとあたしにだって解除できる手立てがあるはず。今は『魔族』の血が流れているんだもん。人間なら出来ないことでも、今のあたしになら…」
エクラを助けると豪語したのはいいものの、彼女は樹に縛り付けられており脱出することは不可能。しかし、準備したのがメフィストだというのなら自分にだって解除する方法があるはずだと知恵を巡らせるべリア。
とりあえずやってみようと彼女がエクラに手を伸ばしたその時…………『それ』は、始まったのです。
エクラ「う……ぐぁ……ぁぁぁっ……!!!」
べリア「えっ?どうしたの?!エクラ、エクラ!!」
先程まで普通に話していたエクラが急に苦しみだしました。相当な痛みのようで、その儚い顔が苦痛の表情に濡れています。どうかしたのかと彼女に問うも、エクラは原因が全く分かりません。
エクラ「わからない…。でも……心臓がっ……、胸が、抉られてるように痛いの……!!」
べリア「どういうこと?でも、エクラの痛みを何とかしないと…!」
必死に状況を伝える彼女でしたが、徐々に声色は小さくなっていきます。想像を絶する痛みなのでしょう。べリアはまずは彼女が苦しんでいる原因を解除せねばならないと周りを見ます。
―――エクラが縛られている樹の後ろ。そこから禍々しい気配を感じた彼女は回り込みます。そこには…。
べリア「なに……これ……!!」
エクラ「何が……あった、の……?」
べリア「『杭』が、『棘』が、刺さってる…」
べリアが見たものは―――『棘』。棘から大量の闇の力が樹に入り込み、エクラに苦しみを与えていたようです。彼女は一瞬で判断しました。『エクラを邪神にする準備が整ったのだ』と。
触れたくとも触れられませんでした。だってこの棘、魔族は触れないんですもの。
べリア「これ…『グラーキの棘』…。しかも、別の邪神の力を無理矢理ねじ込んでる…。やっぱりメフィストはあんたを邪神に…」
エクラ「そん、な……。もう、手遅れだと……いうの……?」
べリア「そんなことない!!絶対にあんたはあたしが助ける!でも…どうやって?」
エクラ「アルフォンス達も助けられないで……自分の世界も守れないで……何が、『神』よ。こうして邪な力を回避も出来ずに……私は……何も、守れない……。世界を、みんなが愛した世界を壊したくないっ……ぅぅぅ……!!」
べリア「喋ると体力がなくなるわ!少し黙ってて。…あんた、世界を守りたいのね。ただここから脱出してメフィストに一泡吹かせたいあたしとは全然違う。
あたしには帰る場所はない。でも―――あんたには、帰る場所があるでしょ。待ってくれている人がいるでしょ。だから……簡単に諦めないで。まだ……心は闇に染まり切っていないでしょ?!」
べリアの心からの叫び。エクラは言われた通りに口を噤みました。『グラーキの棘』は神の一部である為、魔族であるエクラは触ることが出来ません。触れたが最後、彼女はその闇に耐え切れず死んでしまう…。体験したことはなくとも、頭の中では分かり切っていました。
―――だけど。自分が動かなければ、エクラは完全に邪神になってしまう…。覚悟を、決めなければならないのはべリアも同じでした。
べリア「(エクラの足元が黒くなっている…。もう、猶予は残されてないんだわ)」
ふとエクラの足元を見ます。足先から徐々に彼女のシルエットを形作っていくように、それは真っ黒に染まっていました。
時間が無いのは明白。謀反した自分に助けてくれる他人もいない。ならば……自分が動くしかない。
べリア「やるしか、ない。あたしの命が尽きても―――」
~学都プレロマ~
アルフォンス「うわっ?!急に圧が…!」
マルス「北地区で何か起きたようだね。あの地区にはエクラが捕らわれているはず。急がないと手遅れになってしまうかもしれない!」
北地区の暗闇が解除された通告を受け、突入指示を待っていたマルス達。ふと、北地区から強烈な『圧』が襲い掛かります。
普通の人間ならば吹き飛ばされてしまう程のそれ。なんとか踏ん張り、北地区をちらりと見るマルス。何が起きたのかは分かりませんが、急がないと手遅れになることだけは感じていました。
アイク「禍々しい圧だったな。向こうで何かあったのか?」
エイリーク「それならば尚の事急がなければ!既に邪神化が始まってしまったのかもしれません!」
シャロン「はい!エクラさんはなんとしてでも私達が助けます!」
アンナ「でも…どうやって助けるの?流石に英雄達が集まっているとはいえ、人知を超えた力に立ち向かうなんてちょっと…」
エフラム「そんなもの行ってから考えてもいいだろう。まずは何が起こったのかを確認するのが先決だ」
ベレス「うん。…考えた結果手遅れになってしまっては意味がないからね。行こう、みんな!」
禍々しい圧。邪神化が始まってしまったのかもしれないと不安視するエイリークを優しく兄が宥め、北地区へ向かう様促します。
全員同じ気持ちのようで。……アルフォンスは心に『決意』を秘めていました。
アルフォンス「待っててくれ、エクラ。君が『どんなエクラであろうとも』。必ず助け出してみせる!!」
------------------------
進捗が一旦切り替わると共に、逃走中のタイマーが暗闇に覆われ始めた!
サクヤ「これが最終ミッションになります。皆様―――心してかかってください。五分運を祈ります」
アシッド「大丈夫。ここまで乗り越えてきた逃走者ならばやれる。私はそう信じている。運命は―――『自らの力で捻じ曲げる』ものだからね」
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