二次創作小説(新・総合)

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逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語【完結】
日時: 2020/09/25 22:01
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: b92MFW9H)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=1440

どうもです、灯焔です。
遂にキリのいい数字を迎えた逃走中#CR05。前回エクラが捕まったり道化師側で大きな動きがありそうだったりと波乱の展開を迎えたコネクトワールド。世界の行方はどうなる…?
今回の舞台は、2回目の舞台『渋谷』があった時代から約5000年後の世界『エデン』が舞台と言われている『セブンスドラゴン』『セブンスドラゴンⅢ』より『学都プレロマ』。数々の木々に生い茂られた廃墟と化した学術都市を舞台に、逃走者達とハンターによる5回目の逃走劇が今、幕を開ける―――!


遂に本格的に動き出したメフィスト率いる道化師達。本部を襲うだけでは飽き足らなかったのか、他の支部で暴動を起こし始めました。そして、本部の面子もメフィストを叩こうと本格的に動き始めます。
そんな中、道化師一味にも何か動きが。前々回から様子がおかしかった『あの人物』の記憶が…?さて、運命はどう転がるのでしょうか。

<ルール>
逃走エリア:『学徒プレロマ』
かつて隆盛を誇った古代文明の研究者である学士たちが集っていた学術都市。
技術力の高さは『エデン』の中でも群を抜いていたが、現在は魔物の巣窟になっており、廃墟と化している。かつてこの地で、13班の意志を継いだ者が『真竜』を退治した伝承が伝えられている。ゲームではドラゴンによって木々が生い茂っていたが、今回は木々が生い茂っている様子は無く、廃墟であること以外は広い逃走エリアだと思っていいだろう。
エリア紹介 >>1




逃走時間:90分

賞金:54万(1秒100円)

ハンター:初期4体(OPゲームで1体起動。ゲーム開始後に3体追加で起動)

自首方法:後程通知にて発表


<参加者>

【逃走中#CR01 成績優秀者】 (3人) 詳細>>2
エーデルガルト=フォン=フレスベルグ
芽兎めう
ミミ

【逃走中#CR02 成績優秀者】 (3人) 詳細>>3
七海千秋
キュベリア
タイマー

【逃走中#CR03 成績優秀者】 (3人) 詳細>>4
アルル・ナジャ
クレア・スチーブンソン
ジャック

【逃走中#CR04 成績優秀者】 (3人) 詳細>>5
天海蘭太郎
クリス
むらびと

【作者枠】 (4人) 詳細>>6
YUMA
ゆめひめ
おろさん
葉月

【作者推薦枠】 (4人) 詳細>>7
サタヌ
左右田和一
霜月凛
イヤミ


計20名


○逃走中#CR06 シード枠争奪アンケート実施中
※締め切りました

○逃走中#CR06 次回参加者募集中!
※締め切りました
次回参加者 >>105
作者枠発表 >>120

※『お手伝い』として参加してくださる方向けの案内※
 版権キャラ応募用紙 >>121 ※9/24(木) 20:00まで



◎AfterBreakTime

 ①『更に集う仲間たち』 >>8
 ②『赤色が抜けた景色』 >>33
 ③『折りに折られぬ心意気』 >>39
 ④『光と開く世界』 >>49
 ⑤『スーパースターは彗星の如く』 >>68
 ⑥『音無町の真実』 >>95-96
 ⑦『打ち上げ』 >>125-126 >>129-131



以上、逃走中#CR 運営本部がお送り致します。

Re: 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語 ( No.99 )
日時: 2020/09/18 22:05
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: .niDELNN)

どうもです。親知らず抜歯後のトラブルに悩まされている灯焔です。
サイファ最終弾も8箱予約済みですし、平和な状態で剥き剥きしたいんじゃあ。頼むよ。



>>YUMA 様

どうもです。コメントありがとうございます。
道化師と神々の一部が繋がってましたね。そして、神々がそう簡単に相反する種族と手を組むような真似はしないようなことも…。恐らく、今までの彼の動きも掌の上だったのでしょう。ミッションをクリア出来なかったら…ニアが動いていなかったら…どうなっていたことやら。考えたくもありません。

翡翠…もといえむぜさんの『人間としての死後』、そんなことがあったとは驚きです。その頃からメフィストは事件に関与していたと言う事も…。べリアも含め、今後道化師達はどうなってしまうんでしょうかね…。
『JOKERの力』もとい『永久』。創った本人ですら最大火力で放つと身体が持たないのに、リターンにかかるリスクを考えないんでしょうかね。何故力に飢えるようになったのかも今後分かっていくといいんですが。

そしてゆめひめ様確保。作者陣がここで全滅です。最後の最後までどうなるか分からない逃走中#CR。その眼でしかとご確認くださいませ。

Re: 逃走中#CR05 はじまりの炎と紋章物語 ( No.100 )
日時: 2020/09/18 22:15
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: .niDELNN)

【01:30】





~牢獄ルーム~





ゆめひめ「いやー、大変な目に遭ったけど楽しかったー!」

クリス「ゆめひめ殿、お疲れ様だ。今回は惜しかったな…」

エーデル「でも、初挑戦ながらこれだけの好成績を残せるなんて凄いことよ。師もきっと喜んでいるはずだわ」

左右田「今回作者陣前半に集中して捕まってたからなー。その中にゆめひめが入ってなくて結果的には良かったんだと思うけどよ」

天海「相互ワープの使い時を間違えて、見つける人を見つけられないと最悪でしたからね…。ミッション④のヒーローです、ゆめひめさんは」

ゆめひめ「いやー、そんなことないよー。みんなで頑張った結果だし。…あと1分15秒くらいだよね?」

凛「そうね…。長かったゲームも、終わるのね」

めう「同じようなゲーム時間だったけど、体感時間は全然違っためう…。いつも以上に疲れためう…」



 確保されたゆめひめが牢獄ルームに合流。ミッション④活躍を中心に彼女を称える声が牢獄内に木霊しました。
 …話している間にも時間は着々と減っています。何だかんだ今回は大変でしたからねぇ。実は前回よりもゲーム時間自体は短かったんですが。



ジャック「作者陣の初っ端確保が2大会連続で起きたことからだったよな。そう考えると異例中の異例すぎるな」

ミミ「運営本部のみんなもどことなくわたし達に被害出さないようにピリピリしてたからねー…。次からは平和に逃走中したいかも」

クレア「道化師の皆さんが逃げ帰るのを見たので、これ以上の邪魔はしてこないと思うんですが…。そう簡単に結論付けてはいけないんでしょうね」

七海「そうだねー。もっと強大な敵がこれから襲ってくるかもしれないからね。私達各支部も気合を入れて調査を続けないとね!」

むらびと「(ぐっ!)」

タイマー「話を戻すけど。残り2人だよね?『キュベリアさん』と『イヤミさん』」

おろさん「考えれば考える程意外な2人が残ってるね…」

葉月「イヤミとか初っ端か序盤確保目当てでリクエストしたんですけど…」

サタヌ「え?」

おろさん「そんな理由でリクエストしてたの?!」

ゆめひめ「いやー、だって。ネタ的に美味しいじゃん?」

左右田「オイコラ!まさか俺のこともそういう理由でリクエストしたんじゃないだろうな?!」

ゆめひめ「まっさかー。……ちょっとは思ったかもしれないけど」

左右田「否定するなら否定しろ!!!」



 何を漫才染みたことをやっているんですか。そんなこんなしているうちに残り1分。
 現在エリアに残っている逃走者は―――。





キュベリア「お、いつの間にかあと1分か。隠れても良いが外出てるかー」



 BEMANI支部の偉大なる支部長。ぐうたら女神のキュベリア。



イヤミ「怖いから隠れてるザンス…!あと1分の辛抱ザンス!」



 まさかのラスト2残り。世に『シェー』を送り出した男、イヤミ。





 以上の2名。そして、彼らと対峙するのは―――。





ハンターSA「…………」


ハンターEJ「…………」


ハンターGH「…………」


ハンターDU「…………」





 4体のハンター。果たして……彼らの運命は?!






















キュベリア「油断するな…油断したら駄目だ…」



イヤミ「シェ…こっちこないで欲しいザンス…!!」

























【00:36】












ハンターSA『…………!!』





 ハンターがどちらかを補足!ターゲットにされた逃走者は――――――



































~南東地区~





ダッダッダッダッダ!!!!!





ROCK ON 【CUBELIA】





ピーーーーーーーーーーーー





キュベリア「げげっ?!」



 見つかったのはキュベリア!珍しく動こうと思ったのが不運を招いてしまったんでしょうか!
 彼女の足の遅さではハンターに追い付かれるのも一瞬。逃げようと即座に足を動かしますが、即座に近付かれ…。









ポンッ








【00:29】
キュベリア 確保 残り1名





キュベリア「………あぁ~…。慣れねーことするもんじゃねーなぁ…」



 1箇所に固まり続ければ逃走成功できたかもしれないのに。勿体ない!
 BEMANI支部支部長、ここで散りました。








ピリリ ピリリ









~牢獄ルーム~





YUMA「どっちか捕まったか?!」

左右田「流石にイヤミだろ」

エーデル「決めつけは良くないわよ。読むわね。『キュベリア 確保 残り1名』 キュベリア殿、確保!」

ゆめひめ「えええええええええっ?!」

葉月「イヤミがwwwwwwイヤミが最後の逃走者なのwwwww」

ミミ「意外な展開だね…。時間的にも逃走成功できそうだよ?!」

おろさん「前回と同じく全滅は絶対に避けてほしい!」

クリス「そろそろ20秒切りそうだな。残り10秒になったら恒例のカウントダウンと行こう」

七海「……そうだねー」

めう「張り切ってカウントダウンするめう!」













【00:15】





イヤミ「見つかるなザンス…!見つかるなザンス!」










【00:10】







ミミ「10!!!」







天海「9!!!」







アルル「8!!!」







クレア「7!!!」







めう「6!!!」










イヤミ『シェ…シェ……』









クリス「5!!!」








左右田「4!!!」









【00:03】







『3!!!』







【00:02】







『2!!!』







【00:01】







『1!!!』








































【00:00】GAME SET!!



ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー











イヤミ



【逃走成功 CONGRATULATION!!!】








イヤミ「……シェ?ハンターが止まってる…?お、タイマー。0。0。逃げ切った……?
    シェーーーーーッ!!!!!む~つごちゃ~ん!!!見たかザンス!!!」













アシッド『意外な展開だったが。Mr.イヤミ!世界の危機を救い、そして長い長いハンターとの戦いに終止符を打ったな!本当におめでとう。
     牢獄ルームにいる確保者も、全員OPゲームを行った場所まで集まってくれたまえ』

サクヤ『OP会場にて表彰式。そして、次回逃走中の募集等お知らせを行います!お楽しみに!』




 イヤミ、お見事ーーー!!!記念すべき5回目の逃走中#CR突破!逃走成功おめでとうございます!本当に大変だった中の快挙です。
 次回、表彰式&次回逃走中の参加者募集のお知らせです!お見逃しなく!

運営本部の進捗 ⑤ ( No.101 )
日時: 2020/09/18 22:47
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: .niDELNN)

~運営本部 医務室~



ノア「なぁコハク、何とかならないかよ?!」

コハク「遺体だけでも持って帰ってこれただけマシだろ。脈が止まって長時間経っちまってんだ。どうにもならねェよ」

キョウカ「そんな…」

ヴィオラ「こんなのあんまりだよぉ…!」

アイラ「ドラゴンの殺害事件より酷い有様だね…」



 べリアを何とか助けられないかと彼女の身体を運営本部の医務室まで持ってきた一同。しかし、メフィストに刺されてから随分と時間が経ってしまっています。彼女の身体は既に冷たく、息を吹き返す素振りも見せません。
 いくら現役医大生のコハクでも、既に手遅れの身体をどうすることもできません。彼は目を伏せながら、静かに首を振ったのでした。



罪木「まさか運営本部で死を看取ることになるなんてぇ…ぐすっ…」

田中「―――それもまた運命、という言葉が似合いそうなものだが…。こんな結末はいささかお粗末すぎるぞ…!!」

東条「でも、私達には何も出来ないわ。『奇跡』でも起きない限りね…」

石丸「神様達でも『一度死んだ者を蘇らせること』は禁忌だと言っていた。僕達の理解の外ですら無理なことなのだ。諦めるほかあるまい。―――うぅっ…!!」



 泣き出してしまった罪木さんの背中を優しく田中くんがさすります。しかし、死した声明を看取ってあげるのも『保健委員』の役目。彼女は泣きながらもそう思っていました。コハクに断りを入れ、白い布をロッカーから取り出します。
 ―――それをべリアの顔にかぶせようとした、その時でした。勢いよく医務室の扉が開いたのは。



アシッド「…こんな時にすまないね」

エクラ「…………」

石丸「エクラさん!その…大丈夫なのですか?」

エクラ「……ええ。私はもう大丈夫。心配しないで」

ヴィオラ「だけど…凄く苦しい顔してるのにその言葉は信用できないよ…」

コハク「……何の用だ。いくらカミサマと言っても死んだヤツを蘇らせることは出来ないんだろ」



 現れたのはアシッドとエクラ。エクラは普段通りの表情をしながらも、涙をこらえているようにも見えました。
 アシッドはべリアの亡骸をちらりと横目で見た後、『べリアは救えなくとも、もう一つの命を救える可能性はあるかもしれん』と答えたのです。



罪木「えぇっ?!どういうことですか?!」

アシッド「エクラが縛られていた樹。あれは『生命の樹』と言ってね。地上の命を司っているものなんだよ」

キョウカ「それがどうかしたのか?」

エクラ「『べリア』は確かにメフィストに殺されてしまいました。しかし―――彼女の中には『もう1人』生命が存在します。彼女を呼び起こせれば…『彼女』を、救うことが出来るかもしれません」

石丸「??? どういうことだね?」



 アシッドが話をしながら見せてきたのは、プレロマの北地区でエクラを縛っていたあの『樹』の枝の一部。彼曰く、この樹は『天界』のものであり『地上の生命』を司っているというのです。これを使えば、べリアの中にいる『もう1つの生命』を呼び起こすことが出来るかもしれない、とも。
 ―――地上ではあり得ない言葉の連続に、13班と超高校級の生徒達は首を傾げるばかり。…そんな中、田中くんが絞り出すようにこう言いました。



田中「つまり、貴様の持っている『生命の樹』とやらを使用すれば…この女を助けられるかもしれないということなのか」

アシッド「正確には『彼女の中にいる本来の魂』を呼び戻す可能性、だけどね。魂が完全に消えていない可能性がある以上、やってみる価値はあると思うのだが…どうかね?」

東条「確かに彼女を助けられるなら賛成したいところだけど…。あの道化師と同じようなことをする、というニュアンスにも捉えられるわ。…あまり気は進まないわね」

エクラ「―――でも、私はべリアを助けてあげたい。彼女が命を懸けて守ったものを、今度は私が助けてあげたい。中途半端で終わってしまった命を―――『ここ』で、もう一度歩ませてあげたい。今はそう思っています」

ノア「第三者がとやかく言う問題じゃねえもんな。それに…べリアと一番接していたのはエクラ。お前だからな。お前がそうしたいってんなら、俺はそれを信じる」

キョウカ「右に同じく、だ。だが―――横たわっている彼女が『どんな選択をしても』、エクラ。お前は後悔しないか?」

エクラ「ええ。その覚悟をして、アシッドさんに相談してここに来たもの。―――私にやせて」

コハク「…………。わーった。そこまで言うならオマエに任せる。―――成功すンのを祈ってるぜ」



 エクラの真剣な目を見て、彼らは反対する言葉を失いました。それ程に彼女の『覚悟』は強い。そう思ったから。罪木さんは被せようとした布をロッカーに再び仕舞い、2人に道を開けます。
 アシッドに背中を押され、べリアの亡骸まで歩くエクラ。そして……彼から『生命の樹』の枝を受け取り、そっと彼女の胸に置いたのです。





エクラ「(―――応えて。貴方は中途半端に命を鎖す運命ではないわ)」



 目の前の亡骸に、祈りを捧げながら。



























 ―――上も、下も、右も左も。どこが地面でどこが空中すら分からない場所。そんな場所で『少女』は目を覚ましました。



べリア「―――!!アタシは、死んだはずじゃ…」

『えぇ。死んだわ。双方ね。でも…あんたのお陰で『エクラ』は助かったわ。あんた、世界を救ったのよ』

べリア「そ、そっか…。あはは…。魔族にあるまじきことしちゃったワネ…」



 声の方向を向いてみると、そこには以前から見えていた『パーカーの少女』が。恐らく『本来の自分』なのだろうと彼女は理解していました。
 ―――沈黙が続く。双方、何を言えばいいのか分からなかったのです。



べリア「『リア』だっけ、アンタ。アンタも災難だったワヨネェ。あんな性悪男に捕まってしまうナンテ」

莉愛「そうね。あたしもそう思う。ちゃんとママの言う事聞いて、やることやったら帰ってればあんな男の罠にかからなかったかも。
   …でも、あたしは後悔してない。だって、罠にかかったお陰で『あんた』が産まれた。―――この時代まで意識だけで生きながらえてこれたんだから」

べリア「アンタ…」

莉愛「でも、それもここまででおしまい。身体も貫かれて、あたし達もこんな暗闇の中だし。―――あんたの中からだったけど、今の時代の世界って面白いんだなーって、思うことができた。感謝するわ」

べリア「……ふ、フン!アタシは別に感謝される覚えなんかっ…」



 他愛ない会話が続きます。お互い一方的に言い合うだけだったのか、くだらない話がやけに楽しく感じるのでした。
 ―――その時でした。2人の間に、淡い光が現れたのです。



莉愛「何、これ。暖かい…。例えるなら…『太陽』かな」

べリア「それに、よく聞いて。みんなの声が聞こえるワ」



 べリアの言葉を受け、2人は光に耳を傾けます。すると…。光の中から自分達を呼ぶ声が聞こえてきたのです。





『貴方はここで倒れる様な存在じゃない。起きて、今を生きて!』


『寝ている時間はもう終わりだ!朝だぞ、起きたまえ!』


『可能性があるのならそれにかけたいんですぅ…。お願いします、応えてください…!』


『悲劇を悲劇のまま終わらせちゃいけない。運命は『捻じ曲げる』為にあるのだからね』


『―――大丈夫。私は、貴方に生きていてほしい。この世界が、どんなに素晴らしいものかを、感じてほしい。
 だから―――お願い。私の声に応えて…!』





 声が広まっていくと共に、淡い光も大きくなっていきます。そして、2人は悟っていました。『この光に触れれば、どちらかが目覚められる』ことを。
 ―――しかし、莉愛は自分から触ることが出来ませんでした。『自分は既に殺された身』。そう感じていたから。…しかし、目の前から優しい声が聞こえてきたのです。



べリア「これに触れば帰れるのヨネ。あの世界に」

莉愛「うん…。べリアが触ればいいんじゃない?」

べリア「は?ナァ~ニ言ってんノ?触るのはアンタデショ。この身体も、記憶も、最初から『アンタのモノ』デショ。偽りの存在であるアタシがこれ以上出張っている必要はないワ」

莉愛「で、でも…」

べリア「そ・れ・に!アタシは一度アイツラと敵対してんノ。そんな存在が目を覚ましてま~たメフィストに利用されたらどうすんノヨ。―――『べリア』という存在はここで、終わらせるべきなのよ」

莉愛「…………」



 べリアは莉愛が触るべきだと主張しました。自分は偽りの存在だから。運営本部を揺るがし恐怖を与えた『道化師べリア』はここで消えるべきだと。そう言ったのです。
 それでも、彼女は『自分の意志』でメフィストに抗ったことを知っていました。だからなのか、手を前には出せません。
 ―――いつの間にか莉愛の後ろにべリアが回り込み、そっと背中を押しました。



べリア「行きなさい。アタシの分までアンタは生きるの。…その選択肢しかない。―――あんたの身体で、人生をやり直しなさい」

莉愛「べリア…。―――分かった。あたし、生きる。今の時代を、生きてみる」

べリア「―――それでいい」



 意を決し、目の前の光に莉愛は触れました。―――徐々に暗闇が溶けていくのが分かりました。そして……後ろで支えている『手』が消える感覚も。



莉愛「ベリ『振り向かないで。アンタは前だけ見てるの』………」



 ゆっくりと。ゆっくりと。『闇』が。溶けていく。彼女の身体が光に包まれていく。

















『―――今を、生きなさい』



 ―――最後に語りかけた声は、誰のものだったのだろう。その思惑がよぎった瞬間、莉愛の意識は暗転しました。

























~運営本部 医務室~



罪木「か、身体が、身体が光ってますよぉ?!」

石丸「何が起こっているというのだね?!」

エクラ「『選んだ』のよ。彼女が。『岸辺莉愛』が。『今の時代を生きる』って選択肢を、ね」



 医務室では、べリアであった身体に変化が起こっていました。彼女を淡い光が覆い包み、まるで『創りかえている』かのようにまばゆく輝いていました。不安がる超高校級の生徒をよそに、13班は『おぉ…』と感嘆の声を挙げています。
 アシッドは『思惑通りになった』と、静かに自らの持っている本を閉じたのでした。それと同時に―――『元の姿になった彼女』が、目を覚ましたのです。



莉愛「ここ……は……」

エクラ「…………」

莉愛「……あんたが『エクラ』?もう1人のあたしがお世話になったわね。それに…みんなも。今まで沢山迷惑かけてごめん」

アイラ「違う!違うよ!君は巻き込まれただけなんだよ!だから…気にする必要はないよ!」

アシッド「―――『岸辺莉愛』。よく生きる選択肢を選んでくれた。『運命の神』アリアンロッドの名にかけて、礼を言おう」

エクラ「うーん…。ここはどういったらいいのかしら?べリアとは初対面ではないけど、貴方とはほぼ初対面のようなもんだし…」

莉愛「そんなのどーでもいいじゃん?」

石丸「良くないぞ!初対面の挨拶こそしっかりしなければな!君は日本人なのだから。……エクラさん!こういう時は『両方言ってあげると』いいぞ!」

エクラ「両方…」



 何を言えばいいのか悩んでいるエクラに、石丸くんが自信満々に背中を後押し。―――その言葉を受けた彼女は、改めて莉愛に向き直りこう言ったのでした。











『おかえりなさい。そして―――『はじめまして』!』





『はじまりの炎と紋章物語』 THE END.

表彰式&次回参加者募集のお知らせ ① ( No.102 )
日時: 2020/09/18 22:54
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: .niDELNN)

~学都プレロマ OPゲーム会場~



サクヤ「イヤミさん、おかえりなさい。逃走成功本当におめでとうございます」

イヤミ「喜びのシェーーーーーッ!!!ザンス!六つ子ちゃんにいいところ見せつけてやったザンスよー!!!」

トド松「マジかよ。マジでイヤミ逃げ切ったの?!いやー、何が起こるか本当に分からないねぇ」

葉月「本当本当。異例中の異例ってやつだよね」

クリス「ま、まぁまぁ…。だが、最後まで諦めず逃げ切った姿勢は本当に凄いと思うぞ。おめでとう」

チョロ松「トド松や一松も参加する機会があったらイヤミの逃げ方参考にすれば~?」

一松「ヒヒッ…考えておきまーす」

凛「リクエスト勢からの逃走成功者ね。―――何が起こるか分からないから楽しいというものよ。今回は楽しませてもらったわ」

めう「そんなこといってー!最後はりんりんせんせーも一緒にカウントダウンしてためう!」

凛「は、はんこ屋っ。それ以上真実を語るのを止めなさいっ…」

ミミ「キュベリアさんも惜しかったねー。わたし、てっきりずっと隠れてるもんだと思ってたよ!」

キュベリア「その場のノリで動いたらいけないことがこれでハッキリと分かった。もうMVPに選ばれねーよう祈ろう。もう走りたくない。私は寝たい」

ジャック「前半戦堂々と爆睡してた奴が何言ってんだよ」

サタヌ「そうです!いくらBEMANI支部長であり、我ら悪魔を束ねる女神だとして!あのゲーム前半の怠惰具合は何ですか!逃走者としての自覚をもっと持ってください!!」

アルル「後半戦は天海くんと一緒にブレーンとして活躍してたし結果オーライじゃないかな?」

天海「後半のミッションはキュベリアさんがいなければ視野が狭かったところもありましたからね…。助かりました。本当にありがとうございます」

タイマー「色々大変だったけど、終わり良ければ総て良し!だね!」

クレア「ゆめひめさんも初参加ながらご立派でしたよ!」

ゆめひめ「改めて言われると照れるなー…。でも捕まっちゃったからねー。次リベンジする機会があれば逃走成功狙いたいな!」

クリス「ゆめひめ殿の腕ならば大丈夫だろう。おれも応援しているからな」

おろさん「まだ決まったわけじゃないし、作者勢はMVPに選べないからね…」

むらびと「(うんうん)」

MZD「清多夏達に任せてた件も解決したみたいだし、そろそろ表彰式始めるぞー!」

アクラル「オッケー!それじゃ表彰式を行うぞ!
     今回、見事90分の長丁場を最後まで走り抜けたイヤミに賞金54万円の贈呈だ!イヤミ、表彰台に上がってくれ!」






イヤミは運営本部から賞金54万円を手渡された!





イヤミ「この金を元手にミーはもっともっとおフランスについて学ぶザンス!シェーーーーーッ!!!」






サクヤ「本当におめでとうございます。それでは続きまして、次回の逃走者の『作者枠』の募集と『今大会のMVP』の投票に移りたいと思います。えむぜさん、お願いできますか?」

MZD「オッケー任せといて!それじゃ、恒例のMVPの説明の方に移るよ!
   『MVP』は本来2種類有るんだけど、今回逃走成功者がイヤミしかいないから『逃走MVP』は自動的にイヤミになるぞー。で、今回募集するのは『確保MVP』1種類になるからな!ヴィル、説明よろしく!」

ヴィル「承知した。では『確保MVP』の説明に移るぞ。
    今回確保されてしまった逃走者の中で、『最も活躍したと思う人物』1人に投票してくれ。何度も言うようで申し訳ないが、『自分の好きなキャラに投票する場』ではないことを頭に入れておいてくれ」

アカギ「最近は大丈夫だけど…。趣旨理解してない奴がたまにいるからな…。理解してくれ…」

アクラル「それと、以下の逃走者を『確保MVP』に選ぶことは出来ないから注意してくれ!


  ※『確保MVP』として投票が出来ない確保者(敬称略)
    ・YUMA
    ・葉月
    ・ゆめひめ
    ・おろさん


キュベリア「私も入れてくれ。走る気はもう起きないからな」

MZD「勝手に名前入れないでー?」

アクラル「作者陣に関しては他の作者間との不公平を無くす為にこれからも投票対象外になるはずだから、申し訳ないけどご了承願うぜ!」

ニア「投票の結果は、次回の参加される作者様発表時と同時に発表する予定ですわ。皆様…どうぞ、振るってご応募よろしくお願いいたしますわ、ね…?」

サクヤ「また、イヤミさんと『確保MVP』に輝いた方には次回の逃走中への参加権利が与えられます。楽しみにしててくださいね」

アカギ「…それと、もう1つ。前回の逃走中#CR05までの時に応募してくれた作者さんのステータスはこっちで保管して…あるから、わざわざもう1度書く必要はない。次のスレッドにどの項目を記入して応募すればいいかを明記しておく…から、あんまり気構える必要はなくて…その、気軽に応募してってくれると…嬉しい」

サクヤ「それでは、次のスレッドにて作者様の募集と予想アンケートの結果発表と参りましょう。それと、次回のお手伝いの募集ですが…。こちらで吟味して決めさせていただく形とします。必ずしも全員が参加出来る訳ではない為ご注意くださいませ」

予想アンケート 結果発表 ( No.103 )
日時: 2020/09/18 23:00
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: .niDELNN)

サクヤ「はい、というわけでまずは予想アンケートの結果発表になります。
    今回は以下の様な結果になりましたよ!」





①逃げ切り達成者
イヤミ


②自首成功者
なし


③最初に捕まる参加者
YUMA


④最後に捕まる参加者
キュベリア


⑤10番目に捕まる参加者
七海千秋





MZD「集計の結果だと……葉月さんとゆめひめさんが②を的中したな!おめでとう!でも、今回も残念ながら3つ以上的中した人は現れなかったな…」

ヴィル「中々的中者が現れんな」

アイク「それだけ難しいということなんだろうな」

マルス「それじゃあ、次にいくよ。次回の逃走中に参加したい作者様を募集するよ!
    次回も今回と同じように、3人ずつ各ジャンルから呼ぶ予定です。なので、作者チームも3名募集する予定だよ!仮に、4人以上集まってしまった場合は抽選で選考させていただきます。ごめんね…。また、今回参加してくれた『YUMAさん』『葉月さん』『ゆめひめさん』『おろさんさん』の4名は、もし4人以上集まった場合には『未参加の作者さん』を優先的に選考させていただくので、そこはご了承をお願いするよ。
    早い者勝ちじゃないから、ゆっくり落ち着いて応募してね。あと、合わせて各MVPの投票もするから是非答えてほしいな!」

ベレス「また、上でも言ったけど前回、逃走中#CR05までに募集してくれた人達のステータスはこっちで保管してあるから、こっちで指定された項目だけを答えて応募をお願いするよ。よろしくね」

ヴィル「締切は9月22日(火)の20時までだ。締め切りを過ぎた時、もし参加者数に満たない場合は延長する可能性があるかもしれんが、基本的には締切を厳守してくれ。
    守れない場合は問答無用で立ち入り禁止だ。厳しいかもしれんが、皆が楽しむ逃走中を作っていく為だ。ご協力お願いする」

エイリーク「次回は『運営本部の手伝いをしてくれる作者』を募集する予定です!『逃走者』と『運営本部の手伝い』を同時に出来ないのも一緒です。
      また、『運営本部の手伝い』に募集する場合は『応募項目を除いて直近の逃走中にコメントをくれた』かつ『逃走中#CRに1回でも逃走者側として出場済みの作者』のみ、『運営本部の手伝い』としての応募を可能とします。厳しい条件になりますが、どうかご理解いただくようお願いいたします」

アクラル「沢山のご応募、お待ちしているからなー!」


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